「ながかべやま」を下る

2017-08-11 11:05:19 |  常念山脈縦走
山行き五日目は木曜日。
未明に降っていた雨は起きる頃には止んだようで、窓からは青空が見えた。
朝食時、TVのデータ放送で天気予報を確認すると、曇り晴れマークに変わっていた。
山中を歩くのは今日が最後。
山に入る前、縦走中の天気予報は雨がちだったが、毎日翌日の予報は良い方に書き換わり、トータルすれば晴れがちなお天気のもと歩くことができた。
雨を覚悟して旅に出た方がお天気良い日が多いような気がする。
なんにせよ幸運である。



外に出ると槍は雲の中だが穂高は北、奥、前と頂きが見えた。
稜線は相変わらず風が強い。
しかし長塀山の樹林帯に入ると風はなくなった。
草木で囲まれているのに昨日まで顔にまとわり付いてうるさかった羽虫がいない。
まったくいないわけではないがとても少ない。
これまでの道と何が違うのだろう。



今日の行程は上高地まで下るのみ。
汗をしたたらせて歩く必要はなさそうだ。
青空が覗き、風はなくても涼しい樹間を時々ガスが通り抜け、爽やかだ。
小さな池が現れたり、今朝の雨を含んだ瑞々しい花がたくさん多種類咲いていて、脚が進まない。
今日こそはゆっくりと撮影してやるぞ。
しかし虫がいないだけでこの爽快感。
困った羽虫たちだった。





















下るに連れ植生が少しづつ変わり、見られる花も移っていく。
そんな楽しかった長塀山の道も終盤、傾斜が増すと笹が林床を覆い出す。
すると花は見られなくなり、もうサクサク歩くしかなくなる。
今日は下から登ってくる人とたくさんすれ違った。
この週末にかけて歩くのだろう。
徳沢まで1kmの看板が見える頃、下からショベルカーかなにかが工事している音が聞こえてきた。
文明世界へおかえりなさい。





最新の画像もっと見る

コメントを投稿