二つ知らなかった事が

2018-08-31 23:20:09 | 音楽&本&映画
先日、書店のDVDコーナーでスター・トレックの「BEYOND」を見つけた。
2016年公開の作品。
当時、映画館で見て、最大の脅威を排除したシーンで不覚にも涙してしまった奴だ。
後からよくよく考えれば、本当にそんな事になるのかと思える排除方法なのだが。
それはまあいい。

公開後しばらくしてもDVDが売り出されていなかったので、なんでだろうと思っていた。
けど、発売時期が遅れただけなのか、私が見つけられなかっただけなのか、DVD化はされてたみたいだ。
2年も期間を置いたので、一枚1,000円の廉価作品になっていた。
ラッキー、これは買わねばと手に入れて、鑑賞した。

たった2年前の作品なのに、物語の核心部はすっかり忘れていて、最終解決シーンは映画館で観たのとほぼ同じレベルで楽しめた。
はは。
そこは、私にとって重要ではなかったようだ。
涙した場面はしっかり覚えていて、今回は涙するにはいたらなかったが、第1作と繋がる「いい選曲」がうまいもんだなと口角を上げさせた。

2016年の公開当時、レナード・ニモイが亡くなったことは知っていた。
物語の中でもスポック大使の死として、現スポックの心情に影響を与える事件として使われていて、元祖スポック死んじゃったか、と寂しく思ったのを覚えている。
今回、DVDを手に入れて、メイキングの特典映像を見ていて、知らなかったことを知った。
そのレナード・ニモイの追悼映像があったのだが、後半にチェコフ役のアントン・イェルチン(役者名はこの映像を見て知った。)も映されていたのだ。
え?、彼まだ若いのに死んじゃったの?
ネットで調べてみると、どうやら撮影後に事故死したよう。
エンドロールにも「レナード・ニモイに捧ぐ」とメッセージがあって、そのあとに「そして、アントンへ」と表示されていた。
俳優の名前を知らなかったので、アントンって製作チームの誰かかと思っていた。
チェコフだったのか。

そしてもう一つ知らなかったことを知った。
ネットで調べた時、アントンの出演作にターミネーター4があり、カイル・リース役とあった。
ええ?そうなの?
あの少年時代の?
言われてみれば、そうだわ。
役どころが全然違うので気がつかなかった。
さすが役者さん、まったく雰囲気の違う人物になってますな。
もうその日は連続して愕然としたのだった。


サビサビ

2018-08-29 23:08:41 | その他旅行き
前回の続き。

四つ目は錆びである。
水気の多いところに、鉄製の機械があれば錆の餌食となる。



電気機関車の台車は、厚く錆に覆われていた。



ボディも侵食されつつあった。
全面が錆で覆われるのも、時間の問題だ。



立坑エレベーターのワイヤーも錆色だ。
錆びた感をうまく出せないかと撮影したのだが、あまり成功していない。


地下貨物線

2018-08-28 00:34:21 | その他旅行き
前回の続き。

三つ目はローダーとトロッコである。
ローダーとは鉱石を運び出すトロッコに、砕石を乗せる車両である。
ブルドーザーとショベルカーを合わせたような形をしている。
車両の前にシャベルが付いていて、砕石の山に突っ込み砕石をすくい入れ、車体の上を通して後ろに繋いだトロッコに積み込む装置のようだ。



展示ではローダーの後ろにトロッコが複数繋がれていて、機関車が貨車を引っ張って走っているようで、素敵である。
でも実際にはこんな形では運用されてなかったんだろうな、と思う。
ローダーが砕石を積めるのは直後の一台だけだろうから。
トロッコに積んでは入れ替え、積んでは入れ替えしたものと思われる。



その時のトロッコを動かすのは人力かな。
重そうだ。
それともローダーが機関車となって行き来したのかな。
そちらの方が現実的だな。
鉱石を積み終えたトロッコは連結されて坑内から運び出されたようだ。
蓄電池で動く小さな電気機関車に繋がれ展示されていた。
こちらもカッコよし。




潤いたっぷり

2018-08-25 01:55:00 | その他旅行き
前回の続き。

個人的な注目ポイント二つ目は、湿気の高さ。
坑道を掘ると地下水がどうしても溢れてくる。
だから足元や岩壁は常に湿っている。



恒常的に湿度が高いから、水の流れない天井にも結露した水滴がついて、それが照明に輝き綺麗だった。
岩壁はデコボコしているからか、水滴は出来にくいようで、近代採掘ゾーンのトタン屋根や鋼鉄の梁が狙い目。



水が枯れることは無いようだ。
坑道内の通路はコンクリートで舗装されていて、いつ敷かれたのか不明だが、鏝の筋がきれいに残され、人の手によるものと思われる。
その床を流れる水がうがった溝が早くも刻まれ、常に水が流れていることを物語っていた。



天井から落ちる水滴が頭や顔を直撃するので注意である。


人形

2018-08-24 06:40:38 | その他旅行き
前回の続き。

さて、この坑道、個人的な注目ポイントが4つあった。
一つ目はこんな鉱山跡の観光施設によくある、当時の採掘の様子を伝える人形。

次郎羅茂(じろうらも)


これまで各地で見学した鉱山跡の人形はだいたいがぼろぼろで、いつから設置してあるんだろうと、想像するのも難しい状態で展示されていた。
メンテナンスしないのだろうか。
予算がないんだろうな。

源太(げんた)


ところが生野銀山の人形はみな元気?だった。
坑内の湿気と天井から滴る水分で汚れているのだが、比較的新しく、役目を全うしている。

(たぶん)コ・シバ


そう思える要因が人形の紹介活動だ。
彼ら彼女らには全員に名前が付いていて、入り口で入場券を買うと、一般的な施設案内のパンフレットと併せ、全ての人形の顔写真が載っているパンフも貰える。

(たぶん)つとむ


名前だけでなく、各人のプロフィールやら近況やらサインも書かれている。
なんでか洋風な顔立ちというか、外国人そのものの顔の人形も多数。
さらには「GINZAN BOYZ」なるグループ名を付けて歌まで発表している。

竹泉(たけいずみ)


これまでにない取り組み。
なかなか、頑張ってますなあ。
坑道内を引き返す道の途中、ジャニーズな歌がスピーカーから流れていて、展示物のないエリアだから景気付けに流しているのかと思ったが、あれはこの「GINZAN BOYZ」の歌だったのかもしれない。

(たぶん)かなめちゃんAとかなめちゃんB



観光坑道

2018-08-23 06:30:36 | その他旅行き
前回の続き。

生野銀山にあまたある坑道の内、金香瀬坑という坑道が見学可能だ。
失礼ながら思っていたより充実した見学施設だった。
勝手な想像だが、閉山後、すぐに観光施設として営業を開始したので、採掘設備等をなくす事なく使えたからではないだろうか。
江戸時代など手掘りしていた時の人力での作業の様子や、機械化された後のトロッコを使った採掘方法など紹介されている。



トロッコに砕石を積む様子は、絵や模型で説明するだけではなく、実物を展示しているので、当時の現場の様子がよく分かる。
坑道は上下に何層も重なっており、下層にトロッコを通し、縦穴を開けて上部で採掘した鉱石を下に落とし、トロッコに乗せる方法が紹介されていた。
こんな大きさの岩石がガラガラと落ちてくるのか。
近くにいて岩がちょいと跳ねたら怪我をする。
打ち身や切り傷くらいの怪我は日常茶飯事で、怪我の内に入らなかったのだろうな。



坑道は奥深く、行き止まりには熱水鉱床跡の深い岩の裂け目を覗くことができた。
そこは山の下だが坑口と同じ標高。
そこからさらに何百メートルも深い所で採掘してたなんて、そんな所で働く想像はしたくないものだ。
裂け目に帽子が落ちていた。
落し物をすると誰も取りに行けない。



ここの目玉はエレベーターの巻き上げ機だろう。
作業員を地下深くに送り込むために、立坑にエレベーターを通し、そのエレベーターに結ばれたワイヤーが分厚く巻かれたドラムがドーンと置かれた部屋があった。
鉱山の規模がうかがい知れる。
そこからエレベーターの直上へワイヤーが伸びていた。
またまた、こんなので地下深くに降りて行く事を想像したくないな。



坑内の気温は年間通じて13℃らしい。
その日は外も涼しい日だったので、その涼しさにあまりありがたみを感じず。
長袖の上着を持ってくるべきである。
私は半袖の上着しか用意していなかった。
坑内から出た時、小指の毛細血管が収縮して血液が流れず、痺れた状態に陥った。
冬場時々なる症状だ。
写真撮るのに長く坑内にいたからだな。
するするっと見学するにはひんやり気持ち良い気温だろう。




銀山まで

2018-08-20 18:48:03 | その他旅行き
夏休みに予定していたお盆の帰省が流れたので、ちょろっと旅することにした。
連れは一緒に行かないとのことで、日帰りひとり旅。
毎日暑いし、涼しいところがいいなあと探していたら、変わりどころ?で生野銀山が引っかかってきた。
観光坑道内が涼しいらしい。
まずまず近いし、ここにしよう。



この6月に車検があったのだが、走行距離をみてびっくりした。
年間3000kmしか走っていなかった。
これまで7000kmは走ってたのになあ。
鉄道利用がそれだけ多くなったということか。
てことで、車を使ってあげることに。



生野銀山は兵庫県朝来市にあり、中国道を福崎まで行き、その後播但連絡道路を北上する。
新名神の神戸高槻間が開通して初めて中国道を走った。
帰りは渋滞があってもなくても新名神を利用してみたい。
神戸JCT手前で高槻への標識があったり、大津の渋滞情報が表示されてたり、大阪より西へ向かっているのに、とっても変である。



その日は金曜日。
最高気温31℃の予報、窓を開けて走れた。
湿度は最近になく低く、とても清々しい。
青い空にはぽっかり白い雲が浮かび、初夏の雰囲気。
道路に影が走り、過ぎ去ると、また光に包まれる。



こんなに気持ち良いお天気なのに、話し相手なく一人で車を走らせていると、車窓の文字情報から仕事の事や過去の記憶が連想され、いやな記憶を呼び起こし思い返してしまっている。
そんなことを忘れて遊ぼうと思っているのに、何考えてんだ、と思うが思うに任せない。
昔、夏休みに木曽路を気持ちよくドライブ出来てたことを思い出し、そういえばそういう時はお気に入りの音楽がそばにあったんだと思い出した。
耳に馴染みすぎて聞き流していたが、音楽に気を向けると、いやな思いを頭から追い出せた。
気持ちいい景色とお気に入りの音楽で、気持ちよくドライブ。



播但連絡道路は多分初めて走る。
高速道路なんだと思っていたが、最高速度60km制限のある二車線対面の有料道路だった。
福崎から流入してすぐは、路面は荒れ荒れだし、ガードレールは波打ってるしで、山中の一般道と変わらない。
交差点の信号機が現れたり、道端を人が歩いていても不思議はない雰囲気だ。
現れる標識が緑色なので、自動車専用道路なんだと思い出させてくれる。
福崎から離れるにつれて、自動車道らしくなってきて安心。



朝早く出たので生野銀山の駐車場に着いたのは9時過ぎだった。
まだ開場してないかと心配したが、OPENしてた。
それにしても駐車場はガラガラだ。
大丈夫か?ここ、と思ったが、私が早く着きすぎただけで、写真を撮りつつゆるゆる歩みを進めていたら、どんどんお客さんがやってきた。
ちょっと安心。
観光坑道内の話はまた次回。


動き始めた季節

2018-08-09 23:48:28 | Weblog
命が危険にさらされるという高い気温続きで、連日同じ注意情報がTVニュースで流れる異常に暑い夏。
猛暑日にテニスを何度かやったり、日差しの下を駅に歩いたりしていると、普段の夏なら十分暑い真夏日くらいに気温が下がると、影で風に吹かれたりしたら涼しく感じるほどだ。
限度はあるにせよ、ある程度なら暑さに耐性ができるのかもしれない。



そんな暑さにも翳り?が見えてきた。
蝉の声から圧迫感が薄れ、朝晩汗して歩かなくても済む日が挟まり、通勤で歩く歩道で影になる場所が増えていく。
夜に汗をかかずに眠れるのが一番嬉しいだろうか。
日中の暑さは変わらないんだろうけど、そんな変化に夏の終わりを予感した。


日本製広島産

2018-08-06 23:21:49 | お酒
酒税法が変わったせいなのかどうなのか詳しく知らないが、スーパーのお酒売り場に並ぶ商品の種類が随分と増えた気がする。
クラフトビールを筆頭に、ウイスキーもこれまで聞いたことのない日本のメーカーのものを見かける。
作ってるのは日本酒屋さんだったり焼酎屋さんだったりするので、ちょっと本流外のものも作ってみようと試しているのかもしれない。



そしてもっと珍しいものを見つけた。
日本製のジンである。
ジンなんて作ってる酒造メーカーが日本にあったんだ。
しかも3〜4種類くらい並んでいた。
どれもこれも魅力的なボトルデザイン。
力入ってんなあ。
飲んでみたいなあ、でもジンかぁ。
美味しいのかな。
悩んだ末、夏場だし、美味しくなくても炭酸水で割ってグビグビ飲めばいいだろうと買ってみた。



さて、どんなだろう。
炭酸水で割って飲んでみると、非常にさっぱりした口当たり。
あれ、これは割らずに飲んだ方が美味しいのでは。
ロックで試してみると、思ったとおりこっちの方が酒質にあっている。
これまで飲んだことのある外国のメジャーなジンには、なんというか重みがあり、ジンを主張したカクテルベースとして使うのに良い感じだった。
今回のジンはその重みがなく軽やかだ。
ジンそのものを味わいたい細やかさ複雑さがある。
ふーん、思い切って買ってみてよかったなあ。



興味を持ってネットで調べてみると、いくつかの酒造メーカーが2016年くらいから新たに製造を始めたそうだ。
ジンは様々な植物由来成分を加えることで、特有の香りが付いているが、日本のジンとしての特徴を出そうと、日本由来の植物を香り付けに使用していたりするそう。
ボトルの裏面のその記載どおり、日本のジンになってるな。
試しに買ってみたが、陳列棚に並んでいた他のジンもどんな個性を持っているのか気になってきたぞ。




もうすぐ立秋<近況>

2018-08-05 22:33:08 | Weblog
アフリカ旅行を思い出し、その記事を書くのにうつつをぬかしていたら、夏至が過ぎ、蝉が鳴くようになり、梅雨が明け、いつのまにか夏真っ盛りである。
ここ数年、ブログに季節の話題を書くことで季節を実感していたところがあるようで、書き損ねた今年は、夏の始まりを味わうことなく盛夏に突入した感じだ。
アフリカ旅行は強烈な経験だったようで、その満足感は非常に大きく、旅を終えてもうふた月になろうとしているのに、次の旅に出たいと思わない。
大抵ひと月もしたらまた旅に出たくなるものなのだが、一向にそんな気持ちが沸き立ってこない。
土日は地味に家事とテニスをする日々だ。



当たり前だが、結婚すると生活が変わる。
一番変わったのは食生活だろうか。
仕事を終えて帰ると手料理が待っている。
なかなか美味しくて、いつも感謝である。
たまに連れがいない時、惣菜を買って帰るのだが、なんとも味気ない。
こんなの毎晩食べて暮らしてたのね。



私の部屋のお隣のお家は一軒家で、広い庭に面している。
庭というと少し違う。
屋根を越えるような大きな木が何本も植わって、小さな森みたいなのである。
冬は枝の間に向こうが透けて見えたが、今は葉が生い茂り、緑の壁が窓の向こうにある感じだ。
春はウグイスなんかの野鳥のさえずりが聞こえ、緑豊かでよろしいなあと眺めていた。
でも夏は蝉がうるさそうだなと思っていたら、その通りだった。
窓を開けて寝ると、朝は蝉の声で目が覚める。
TVの声が聞き取れない。
部屋の中で蝉が鳴いてるみたいだ。
あと半月程この騒音と過ごさねばならない。
まあこんなのは夏だけで、秋になれば夜は虫の音が涼やかに忍び入ってくる良い環境に戻ってくれるだろう。