心と身体がよろこぶ“気功養生”

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重陽節(旧暦9月9日)

2016-10-09 06:15:45 | 気功養生的話

10月9日は、旧暦9月9日にあたり
 

重陽節になります!

 

一番大きな陽の数(9)が重なる日なので

重陽と呼ばれているそうです。

 

また、いろいろな厄除けの風習もあるようです。

 

「中国網」さまより

まず、最初に考えられたのが登山である。天の神様に近い高山に登ると、災禍から逃れられるという発想だ。甘粛省の一部の農村では、今でも次のような慣わしが残っている――重陽節になると、村人は線香を持って高みに登る。まず「王母娘娘」(伝説上の天帝の妻)、「八仙」などの民間で信仰される神様を祭り、それから頂上につくと大声で叫ぶ。やまびこの大きさや、はっきり聞こえるかどうかによって、自分の健康状態をチェックするのだ。

野山でとれる茱萸は、その香りが虫除けになるだけでなく、湿気を除き、風邪を防ぎ、発熱を抑えて、内臓にもよいという。そのため民間においては、重陽節に茱萸を挿して難を逃れる。それは「避邪翁」と呼ばれている。中庭の井戸のそばに茱萸を植え、葉が井戸に落ちると、井戸水の毒を消すことができるという人もいる。福建省の客家人は、重陽節には玄関に茱萸を挿して、邪気を払う。

重陽節に、ほかの方法で厄除けをする地方もある。たとえば、凧揚げをして、よどんだ気を払い捨てる。重陽ガオを作り、そこに五色の小旗を挿して、災いを除ける。広州では、人々が高みに登り、石をたたいて邪気を払う。江西省萍郷の人々は、ミカンを持って山に登り、ミカンを下に放り投げて、災いを除ける。このほか、農村の人々は、人の代わりに家畜が難を受けないように、牛小屋、馬小屋を開いて風通しをよくしている。

 

 

 菊については「人民中国」さまより

 

菊花茶と菊花酒

その昔、重陽節には高みに登り、菊を愛でた。また、酒を入れた銚子を持って山の上で食事をしたり、菊花酒を飲んだりした。  

 中国には、2000年以上の菊の栽培史があり、その品種は3、4000種にもなる。秋風が吹きわたり、花々が枯れたころに、白や黄金、赤紫の色の菊が咲きほこり、輝くように美しい。晋代の詩人・陶淵明は、菊の愛好家であった。「菊を採る東籬の下、悠然として南山を見る」という田園暮らしに親しんでおり、菊園をひらいていた。重陽節には菊の花が満開になり、友人を呼んで菊を愛でた。うたげが終わり、客人が帰るときには、菊を採って贈ったという。
 

  人々が菊を好むのは、その美しい花を愛でるばかりでなく、寒い晩秋に咲くという高貴な徳を称えるからだ。そして、寒さや霜に負けない菊を「不老草」であると見なして、長寿を意味する「延寿客」と別称している。こうして民間においては、菊を愛でると長生きできると考えられた。そのため、重陽節には高みに登ったり、菊園で菊を観賞したりするのである。

  

 また、菊の花は漢方薬の一種であり、熱を下げて毒を消し、視力をよくし、「風」(古代、漢方医学で病因と考えられていた六淫の一つ)の病を取り除き、肝臓や肺にもよく、腎臓を強めるなどの効能があるとされている。菊の花は食べることも、飲むこともできる。2000年以上前の詩人・屈原は「夕べに秋菊の落英(しぼんで落ちた花)を餐す」と詠み、陶淵明は菊花の茶をいれて、客をもてなしていた。今では、かぐわしく、体にもよい菊花茶は、レストランや家庭での一般的な飲み物となっている。菊の花で作った「菊花餅」「菊花火鍋」などは、たいへんに人気がある。 

 

 重陽節に菊花酒を飲むという慣わしは、遅くとも晋代には広まっていた。その醸造のプロセスとは、満開の菊の花を、葉や茎のついたままモチキビとともに醸造し、じっくり寝かせる――というもの。翌年の重陽節になれば、飲むことができるという。菊の花や葉、茎には、いずれも病を取り除き、健康な体にする効能がある。そのため、この菊花酒も寿命をのばす「長命酒」であると見なされている。 

 

 民間には今でも、重陽節に菊花酒を造るという習慣がある。中国のことわざにも「9月9日これ重陽、菊花にて酒を造りて、満缸(甕)香る」とある。ところが、浙江省温州市の菊花酒は、いささか異なる。菊の花を煎じてしぼり、その汁を酒に入れるか、酒の中に花びらをまく。いずれにしても菊の香りが漂う、かぐわしい酒である。

 

 

重陽ガオを食べる 

  重陽節には重陽ガオを食べる。漢の時代にはすでにモチキビで餅を作り、祖先や神様を祭っていた。当時は「餌」と呼ばれていたようだ。晋代になると、人々は重陽節に餌を食べて厄を除けただけでなく、餌を「ガオ」という名に呼びかえた。それは第一に、「ガオ」と「高」の発音が同じで、「歩歩高昇」(しだいに昇進する)という意味を喩えているからだ。第二に、町なかや平原に暮らして、山や寺院、楼閣のような登るところのない人たちは、重陽ガオを食べて「高みに登る」ことに代えたのである。
 

 町の商店で売られている重陽ガオは、餅の表面を豚肉、羊肉の細切れで飾り、さらには色とりどりの小旗を挿して、色も味も調和している。一般の人々が蒸して作る重陽ガオの多くは、その表面に棗、栗、干しぶどうなどを敷きつめて、5色の小旗を挿している。嫁をもらい子どものない家があれば、自分で作ったものであれ、親戚や友人からもらったものであれ、重陽ガオの表面は必ず棗や栗(栗子)で飾られている。棗と栗子の発音を借りて、「早立子」(早く子どもが生まれること)を祈るのである。 

 

 今でも、各地の民間においては、重陽節に重陽ガオを作って食べる習慣が残っている。山東省の農民が作るものは、棗や栗、5色の小旗で飾る重陽ガオのほかに、小麦粉をこねて2匹の羊を作っている。「重陽」と「重羊」(2匹の羊)の発音が同じなので、それを「重陽(羊)花ガオと呼んでいるのだ。陝西省の場合は、嫁いでいく娘に実家から、6個あるいは12個の重陽花ガオを贈る。花ガオは、少なくとも3層、多いものでは9層になっていて、表面には小麦粉細工の花々が飾られている。「百花盛開」「歩歩高昇」という吉祥を願うものだ。興味深いのは、安徽省の一部の地方での習慣である。そこでは重陽ガオを食べる際に、5色の小旗を集めている。自宅の田畑や野菜園に小旗を挿して、スズメなどを追い払うのだという。


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