伝統ある英国の10吋ユニットで、いい音で音楽を聴きたい・・・・・

音楽好きの、古いオーディオ機器10吋TANNOYを改良そて聴くダメオヤジの金ちゃんです。

最近よく聴くジャズピアニストは、Michel Petrucciani (ミシェル・ペトルチアーニ)のピアノ演奏の考察。

2022年11月23日 | JAZZ・ボサノヴァ

毎年年末のドタバタするこの時期も、作業が過激であり此のあたりでピーク時も終わりに近づいた。
昨日寝起きに軽い目眩に驚いた、天井が回るのです、軽い吐き気を催し再度ベットに潜り込む事小一時間ほど眠り正常に戻った、今後は仕事も多少はセーブしなければならない歳であろう、来年早々で後期高齢者の仲間入りです?
最近高血圧の薬を試験的に辞めてみたが血圧を測れば相当な数値が上がっているのでまた投薬を始めた。体力の限界も考えねばならないであろう。あいにくの休みでも本日は勤労感謝の日の祭日であるが、雨模様で午前中はデスクワークの仕事の残りを終えPCでの作業で終わる。

この忙しい時期に今、ワールドカップがカタールで行われていますが、競技場やその他のインフラ事業に問題の近平の中国企業が任されたそうです。最近の社会問題に顔を出す、そうです問題のC国ですよ・・・? そしてそこではとんでもないことが起こったのです、なんと作業に当たった人の中で6,500人がが亡くなったそうですがマスゴミは相変わらず報道は騒ぎません。
カタール人は働かないだろうから、このなくなった人のほぼ全員が貧しい国からやて来た移民労働者だったでしょうと言われていますが、C国人の監視下の元、灼熱の太陽の下で重労働をさせられた移民労働者の皆さん、かわいそうなことです。最悪な事に、C国(支那)人と富裕国中近東の組み合わせじゃ、移民労働者は使い捨てのような存在だったんでしょうね。ジェノサイド問題には蓋をし、又マスゴミも全く騒がず、FIFA「Fédération Internationale de Football Association」日本語訳は(国際サッカー連盟)と言う団体で最大の任務はワールドカップの開催と言われるが、こんなことまでしてワールドカップをやんないとだめなんですかネ?全くの疑問である。

その様なことも知らないで平和の祭典と称して世界から観客を集め収益を上げる開催側の問題もあるのではないのでしょうか?



最近購入した「焙煎したての珈琲」を挽き淹れたての珈琲を頂く、最近試験結果によれば、淹れる適温は75°が筆者には一番の適温に思う、又抽出相互はゆっくり目が良い、この温度で淹れた珈琲には豆によっても違いは出るがほんのりとした甘みが出る場合もある様です、熱湯での抽出は絶対に避けるべしです。インスタント珈琲も最初は緩めのお茹で粉を解きそして80°程のお湯を入れて飲むと美味しい、是非お試しを・・・
仕事が忙しくなると焙煎豆の代わりに挽いてある粉の珈琲購入が多くなる。

淹れたての珈琲を頂きながらの音楽鑑賞はすっかりリラックスできる様である。最近は300BのドライブでLS3/5Aでジャズを楽しんでます。300Bの薄いブルーCossorの球で聴いた、最初かかこの球で聴けばあまり判らない、写真に撮って掲載すると何か良い音が聴こえそうな錯覚に落ちるが、写真映えがする程度で、音質には期待しない事が賢明である。確かに石のアンプ使用より音質は優れているとは思うが大した事はない、しかし視覚的には何か良い音が聴こえそうな雰囲気はある。300Bのアンプでは8W最大出力ではあるが、LS3/5Aのドライブは十分に感じる筆者がジャズを聴く装置はLS3/5Aのドライブが多い実に平均的な音出しに気に入っている点であろう。



実は筆者が思うにジャズマニアではない様です、まあ「なんちゃってジャズファン」なんでしょう、聴いたリズムに何故か身体がリズムに乗りご機嫌になる、気分転換に聴く欧州ジャズはオールドジャズファンなんであろう?1950年代の頃の良いジャズをも聴く気分であり心地よい音が聴こえた。

ニールス・H.O. ペデルセン(Niels Henning Orsted Pedersen)デンマークのジャズ演奏家。オルステッド生まれ。 1962年パド・パウエル、’64年ローランド・カーク、’65年にはビル・エバンスなどと共演し、天才ぶりを発揮したペデルセンだがミシェル・ペトルチアーニとの共演で欧州ジャズを改めて聴いている。

ミシェル・ペトルチアーニ(Michel Petrucciani )は、先天性疾患を抱えて1962年、フランスに生まれました。
彼は骨が正常に成長せず、成人しても身長は1メートルほど。また身長が伸びなかったため内臓や神経などが圧迫されている状態で、常に二次疾患の危険につきまとわれていました。ミシェル・ペトルチアーニは椅子に座るとピアノのペダルに足が届かないため、子供用の補助ペダルを使用。

しかしながら手と腕は通常の大きさだったので、ダイナミックな演奏スタイルが可能でした。彼の骨はもろく、演奏中にお尻の骨を骨折したこともあるそうです、そんな時でもミシェル・ペトルチアーニは骨折したまま、演奏を続けた事もありました。
女性にもてたミシェル・ペトルチアーニと言われる・・・・
ミシェル・ペトルチアーニは移動する時は松葉づえを使うか、または誰かに抱いて運んでもらっていました、ですが誰でもミシェル・ペトルチアーニを抱いて運べるというわけではなく、彼に選ばれた人のみが抱いて運べました。そのため彼を抱いて運べるというのは、彼のまわりでは一種の名誉のような誇らしいことだったようです。
そして、気に入った女性を見つけると、ミシェル・ペトルチアーニは、その女性に自分を抱いて運んで欲しいと頼むこともあったようです。障害と見た目のハンディキャップにもかかわらず、ミシェル・ペトルチアーニは女性にもてました。
映画「情熱のピアニズム」によると、彼は36年の生涯で5人の女性と付き合いました。
父親もジャズギタリスト
ミシェル・ペトルチアーニの父親、トニー・ペトルチアーニ(Tony Petrucciani)もミュージシャンでギタリストです。子供時代は、他の子供たちのように、外でスポーツなどできなかったミシェル・ペトルチアーニ。
父親の影響もあって、ジャズ、特にデューク・エリントン(Duke Ellington)に傾倒。



ピアノを習い、やがて夢中になっていきます。父トニー・ペトルチアーニはギタリストであると同時に、楽器店も営んでいました。
店の2階で練習しているミシェル・ペトルチアーニのピアノの音が途切れると、1階の店にいる父親のトニー・ペトルチアーニが天井を棒でつついて、練習を続けるように促したそうです。ミシェル・ペトルチアーニは13歳の時にコンサート、18歳の時にはトリオを組んでライブデビューしています。
その父親、トニー・ペトルチアーニとのデュオのライブをレコーディングした「Conversation(カンヴァセーション)」では、親子ならではの息ぴったりな演奏を聴くことができます。
そのアルバムから1曲、この曲を。皆に愛されたミシェル・ペトルチアーニ
母国語のフランス語の他に、英語、イタリア語などを流ちょうに話せたミシェル・ペトルチアーニ。そのうえ、オープンで社交的な性格だった彼は、皆に愛されました。
ミシェル・ペトルチアーニは、ジャズの名門レーベル、ブルーノートとも契約。
ヨーロッパ出身でブルーノートと契約したのは、ミシェル・ペトルチアーニが初めてでした。その疾患ゆえに20歳まで生きるのは難しいだろうと医者に言われていた彼ですが、ツアー先のニューヨークにて肺炎で亡くなった時は36歳でした。ミシェル・ペトルチアーニの亡骸は、フランスのショパンのお墓の隣に葬られました。



Michel Petrucciani And Niels Henning Orsted Pedersen

ペデルセンも、50歳直前の脂の乗った時期。数々のスタンダード曲〜しかも美しいコード進行を持つメロディを持つ曲〜を題材に、瑞々しくもしなやかにパワフル、ウォーミングな演奏が繰り広げられます。ペトルチアーニのDuo作といえば、父親であるギタリスト、トニー・ペトルチアーニとの演奏も印象的。どんなフォーマットでも、聴かせてくれるピアニストですが、ペデルセンとの会話も絶妙です。

メンバー:Michel Petrucciani (p), Niels-Henning Orsted Pedersen (b)
CD 1
 01. オール・ザ・シングス・ユー・アー
 02. 始められない
 03.オレオ
 04.オール・ブルース
 05. ビューティフル・ラブ
 06.いつか王子様が
 07. ビリーズ・バウンス
 08.紅葉
CD 2:
 01.セントトーマス
 02. 愚かなこと
 03. ステラ バイ スターライト
 04.ブルース・イン・ザ・クローゼット
 05. ラウンド・ミッドナイト
 06.未来の子
 07. マイ・ファニー・バレンタイン

ミッシェル・ペトルチアーニと名手ニールス・ペデルセンとのライヴ音源。Blue Noteから、Dreyfusに移り、Dave Holland, Tony Williamsを迎えたアルバム『Mervellous』をリリースした年である1994年の4月18日、場所はデンマークの(そしてヨーロッパの)重要ジャズ拠点、コペンハーゲン・ジャズハウスで録音。今でも、世界各国の旬ブッキングをすることで注目を集めるこの箱で、当時のペトルチアーニの好調ぶりも伺えるの貴重なライヴです。



2009年1月5日で、没後10年を迎えたミッシェル・ペトルチアーニの完全未発表音源の登場。しかも、あの、ベースの名手ニールス・ペデルセンとのデュオです。時は、1994年4月18日。つまり、ペトルチアーニが、Blue Note から、Dreyfus に移った年なわけですが、作品でいえば、Dave Holland, Tony Williamsという最高の布陣を迎えた、Mervellousをリリースした年となり、当時のペトルチアーニの好調ぶりも伺えるというものでしょう。一方、ペデルセンも、50歳直前の脂の乗った時期。見ての通り、数々のスタンダード曲、しかも美しいコード進行を持つメロディを持つ曲を題材に、瑞々しくもしなやかにパワフル、ウォーミングな演奏が繰り広げられます。ペトルチアーニのデュオ作といえば、父親であるギタリスト、トニー・ペトルチアーニとの演奏も印象的。どんなフォーマットでも、聴かせてくれるピアニストですが、ペデルセンとの会話も絶妙です。場所はデンマークの(そしてヨーロッパの)重要ジャズ拠点、コペンハーゲン・ジャズハウス。今でも、世界各国の旬ブッキングをすることで注目を集めるこの箱での貴重なライヴの記録。これは聴き逃せません。



ミシェル・ペトルチアーニの父=トニーとセルジュ・デラート、極上のデュオローグ
AVEC PLAISIR
セルジュ・デラート & トニー・ペトルチアーニ
 Release Date : 02/26/2016
 Product Number : AS149
 Recording : 2015
父ペトルチアーニとセルジュ、二人の名手が紡ぐ極上のデュオローグ。Serge Delaite、「街角」三部作、ここに完結。

「昼と夜のセルジュ」で好評を頂戴したセルジュ・デラートの新作が届いた。ジャケットをご覧戴ければ、前二作とこの作品が三部作を成していることがお分かりになるだろう。おそらくは、晴れた午前の空気がそこに封じ込められた、緑の街角・・・さしずめ、これは「朝のセルジュ」なのだろう。今回のフォーマットはギターとのデュオで、相方を務めるのは父ペトルチアーニこと、トニー・ペトルチアーニ 。そう、夭折の天才ピアニスト、ミシェル・ペトルチアーニの実父だ。おそらく、史上最も美しい音を聴かせてくれたピアニストの一人であるミシェルの演奏を嫌う人は少ないだろうと思うが、その彼が短い生涯に遺した傑作のひとつが、父トニーとのデュオであることはご存知だろうか?"Conversation"とタイトルされたそのアルバムを、個人的には「21世紀のUndercurrent」と呼んでいる。それほどに、スリリングで、白熱して、美しい。その演奏に接して、ミシェルのあのピアノは、一人彼の才能だけが生んだものではなく、「この父にして」ということなのだ、と分かった気がした。



これぞまさに、大人の余裕、ではあるまいか・・・?
休日のゆるやかな朝のしじまを彩る、穏やかにして滋味深い音楽がここに生まれた。三部作全てで取り上げた物を聴き比べするのもこのシリーズならではのお楽しみ。お気に入りの椅子にゆったりと腰掛け、この小粋なアルバムとともに、素敵な時間を過ごして戴きたい。
後半はこの前接続部分を補修した音も気になり慎重に聴く、10吋タンノイのユニットに変えて試聴するが、タンノイ独特のピアノの音の耀しく響く独特キラキラした音は実に心地良い音がする、ふくよかな油の乗った見事な艶かしい大人の音と思う実にセクシーである確かに以前より伸び伸びする感じがした。レプトンパワーコンダクターグリースの効果があったのであろうか・・・?

最近しきりに10inch同軸2ウェイ(IIILZ Monitor Gold)ユニットには以前ステレオサウンド誌の紹介のコーネッタの箱との相性は好いと、ご指摘を受け確かに最近ヤフオクにて見かけるが、生憎現在の筆者の部屋(洋間約10畳)ではコーネッタは大きすぎバランスも悪く現行のエンクロージャー(ARU付きGOODMANS AXIOM 80の箱)でも持て余し気味でこれ以上の大きさの物は入れられない。確かに魅力はあるが現実には現状維持が限界であろう。

 1.All of Me
 2.Moonlight in Vermont
 3.Stompin' at the Savoy
 4.In a Sentimental Mood
 5.I Can't Give You Anything but Love
 6.Sarah
 7.Body and Soul
 8.My Funny Valentine
 9.Summertime
 10.You Don't Know What Love Is
 11.The Shadow of Your Smile
 12.Darn That Dream
 13.Days of Wine and Roses
 14.Misty

このリズムセッションは実にリラックスできます、美しい調べと洒落たリズムは他では味わえない香りがします。筆者の場合のジャズ音楽はクラシック中心的に聴きますが、ジャズ音楽は一定のリズムの変換として聴くことが多い様です。
特に嬉しいのが聴き覚えのあるジャズ・スタンダードの名曲ばかりを聴かせてくれます。筆者が勝手に思うは是非大人のジャズを楽しんで頂きたいと思います。

ギターとピアノのDUOはエバンス&ジム・ホールも良いが、気分転換に筆者の好きなペトルチアーニの実父のDUOでの欧州ジャズでブラボー!

プラハでズザナ・ルージチコヴァにチェンバロを師事した、マハン・エスファハニ (Mahan Esfahani)チェンバロが気になり、彼を深掘りする。

2022年11月11日 | バロック音楽・オーディオ一般

本日MacよりMac OS macOS Ventura 13.0.1の配信あり早速アップデートした、再起動してApple Musicの音を確かめると音質が若干の変化したようである?今回のアップデーターは意外と時間がかかった、OS12のアップデーター時の音響への音質はあまり変わらない感じでしたが・・・
以前と比べより解像度が増した様に感じるのは筆者だけなのであろうか?確かに鍵盤楽器に音質の変化が感じた、ヴァイオリンは若干だが音源が近付いたように感じるPCのアップデートでの音質向上が感じたことは久しぶりである。



少し古い製品ではあるが、DACは新しい製品が良いと言われるが、未だ現役で販売しているDS-DACシリーズのKORGのDS-DAC-10Rを使用しているが未だ活躍中である様である、使用して感じるはバランスの良い音をシンプルな高音質再生システムが長く使える要素のがあるようです。現在DACを真空管でドライブしている商品が注目されているようですが、一度は試したいと思う。

しかし案内されるコメントは真空管は音が柔らかいとアナウンスされるが、筆者が思う真空管の音質とは違いうと感じる、それは真空管の特徴ではなく、若干違う表現のようである。真空管を使えば解明できます。



この前のブログで紹介した続きの、マハン・エスファハニについて調べました、「非凡なる才能」(タイムズ紙)、「繊細にして躍動的」(アーリーミュージック・トゥデイ誌)などと評されるイラン系アメリカ人のチェンバロ奏者、マハン・エスファハニ(1984年生)は、この世代を代表するソロ・チェンバリストとしてその地位を確立してきた。チェンバロ奏者として初めてBBCラジオ3の「ニュー・ジェネレーション・アーティスト」に選ばれ、同じくボルレッティ・ブイトーニ・トラストのフェローシップ賞もチェンバロ奏者として初受賞。

其処で見つけたインタビューティー記事では下記の様な内容記事があったので引用させていただきます。
チェコの往年の名チェンバロ奏者ルージチコヴァー(Zuzana Růžičková, 1927〜)に師事されています。ルージチコヴァーに師事するようになったきっかけは?の質問に下記のように答えています。
「僕はスタンフォード大学を卒業後、ヨーロッパに渡り、しばらくイタリアでバロック指揮者のアラン・カーティスのアシスタントとして、オペラのコンティヌオ奏者をしていました。そうした時に〈BBCニュー・ジェネレーション・アーティスト〉という若手育成プログラムに選ばれて、一気にコンサートの回数が増えました。そんな中で、自分はまだチェンバロ奏者としての訓練が足らないことを痛感し、ルージチコヴァー先生の門を叩いたのです。
 先生からはチェンバロの主要なレパートリーをみっちり学びましたーー《平均律第一巻》、ラモーのチェンバロ作品すべて、C.P.E.バッハのソナタ集、ウィリアム・バードの曲多数など。先生は現役時代、バードをはじめとする英国音楽をずいぶん演奏されていました。それから20世紀のチェンバロ協奏曲ーープーランク、マーティヌー、ヴィクトル・カラビス、ミヨー、ファリャの協奏曲などーーもレッスンしてもらいました。 先生に師事するようになって、ようやく自分がプロの音楽家としての道を歩み始めたという実感がありました。
 先生から学んだもっとも重要なことは、自分の演奏についてできるだけ批判的に考えるということです。」



最近の主な活動では、カラビスの「チェンバロ協奏曲」(1975年作曲)をBBCコンサート・オーケストラと、マルティヌーの「チェンバロ協奏曲」(1935)をイルジ・ビエロフラーヴェク指揮BBC交響楽団と、プーランクの「田園協奏曲」(1928)をBBCウェールズ交響楽団と演奏。2010年にはウィグモア・ホールにソロ・デビュー、その演奏の模様はBBCラジオ3で生放送され、デイリー・テレグラフ紙で「ついにチェンバロが日の目を見た――見事な演奏だ」と絶賛された。また、シティ・オヴ・ロンドン音楽祭、ヨーク古楽音楽祭にも登場。プーランクの協奏曲のCDは、2010年5月のBBCミュージック・マガジンで「今月の1枚」に推され、またクラシックFMマガジンでも今もっとも注目のアーティストとして特集された。

ソリストおよび客演指揮者として、これまでにイングリッシュ・コンサート、マンチェスター・カメラータ、シアトル・バロック管弦楽団に招かれるほか、BBCプロムス、レーゲンスブルク古楽音楽祭、ゲッティンゲン・ヘンデル音楽祭、ミラノのモーツァルト週間、ニューヨークのメトロポリタン美術館、サンフランシスコ古楽協会等で演奏を行っている。

大統領奨学生としてスタンフォード大学で音楽学者のジョージ・ホールのもとで学び、さらにボストンでオーストラリアのチェンバリスト、ピーター・ワッチオーン、ミラノでイ タリアのオルガニスト、ロレンツォ・ギエルミに師事。その後英国に移り、オックスフォード大学ニュー・カレッジのレジデント・アーティストに就任。2010年秋には、オックスフォード大学キーブル・カレッジの名誉会員にも選ばれている。



J.S.バッハ:ゴルトベルク変奏曲 BWV988

マハンが切り拓く、新たな時代。優雅な鼓動と鮮やかな色彩に心躍る、渾身のバッハを・・・!

1984年テヘランに生まれたイラン系アメリカ人チェンバロ奏者マハン・エスファハニは、2009年のロンドン・デビュー以降急速にその地位を確立しました。バロックとミニマルを対比させた衝撃的なArchivデビュー盤『現在も過去も』の絶賛に続き、DG/Archivから実に36年ぶりとなるチェンバロによる《ゴルトベルク変奏曲》をリリース。作品に散りばめられた万華鏡のような多彩な表現を、優雅な気品を湛えた躍動を以て確信に満ちた演奏で紡いでゆきます。

レコーディングデータ
 録音年:2016年4月
 録音場所:ケルン
 演奏者:マハン・エスファハニ(チェンバロ

先頃リリースされた新譜CD『J.S.バッハ:ゴルトベルク変奏曲』では原曲のリピート指定を省略せず、繰り返しの中に独自の解釈を込めて再現。名門ドイツ・グラモフォン(及びその古楽レーベルであるアルヒーフ)が満を持して36年振りに放ったチェンバロ演奏による全曲盤に相応しい、大きな反響を呼んでいる。

筆者勝手にゴルトベルク変奏曲を視聴する方法は、確かに最新の録音は音質のキレが良くバッハ独自のピーン貼った音を素直に奏でる演奏は聴き応えがあり、特に全体をしれたい時に視聴方法は1〜9度のカノンのみを聴く方法もゴルトベルク変奏曲の全体を掴む方法とも思っている特に多くの鍵盤奏者の技量を聴き比べしたい時には偶に用いる方法です。

他に注目したアルバムはオブリガードチェンバロとして演奏するバッハ:フルート・ソナタは見逃せませんでした。特にヒレ・パール (ヴィオラ・ダ・ガンバ)を加え通奏低音を入れた豊かな音源は筆者好みである。
それにフルートの代わりにリコーダー奏者ミカラ・ペトリのバッハの演奏も以前共演したキース・ジャレットとの1992年盤以来の再録音となります。 今回は新世代のチェンバリストとして話題のマハン・エスファハニに加え、世界中のコンサートや録音に引っ張りだこで謙虚女王の風格すら感じさせるヴィオラ・ダ・ガンバ一癖も二癖もある3人が対処したことで、リコーダーも前回はソプラノとアルトでしたが、今回はアルトとテナーを使ってより深い表現となり、ヴィオラ・ダ・ガンバとの音のバランスも絶妙。 録音についてもコペンハーゲンの教会の素晴らしいアコースティックを拾い、実に美しく仕上がっています。



J.S.バッハ(1685-1750):リコーダー、チェンバロとヴィオラ・ダ・ガンバのためのソナタ(フルート・ソナタ) BWV1030-1035
 1-4.ソナタ ロ短調BWV1030
 アルト・リコーダー、チェンバロとヴィオラ・ダ・ガンバによる
 5-7.ソナタ 変ホ長調BWV1031
 テナー・リコーダー、チェンバロとヴィオラ・ダ・ガンバによる
 8-10.ソナタ ト長調 BWV1032 (原調:イ長調)
 テナー・リコーダー、チェンバロとヴィオラ・ダ・ガンバによる
 11-14.ソナタ ハ長調 BWV1033
 テナー・リコーダーと通奏低音(チェンバロ、ヴィオラ・ダ・ガンバ)による
https://www.youtube.com/watch?v=3NRl1Ob7bJE
 15-18.ソナタ ト短調 BWV1034 (原調:ホ短調)
 アルト・リコーダーと通奏低音(チェンバロ、ヴィオラ・ダ・ガンバ)による
https://www.youtube.com/watch?v=nmLS5VNVWCA&list=RD3NRl1Ob7bJE&index=2
 19-22.ソナタ ヘ長調 BWV1035 (原調:ホ長調)
 アルト・リコーダーと通奏低音(チェンバロ、ヴィオラ・ダ・ガンバ)による
https://www.youtube.com/watch?v=AJapR8SN8uQ&list=RD3NRl1Ob7bJE&index=3

録音: 2019年6月11-14日、ガルニソン教会、コペンハーゲン
 DXD(352.8 kHz/32bit)録音
 SACD 5.0 multi channel
 ミカラ・ペトリ (リコーダー)
 ヒレ・パール (ヴィオラ・ダ・ガンバ)
 マハン・エスファハニ (チェンバロ)
録音: 2019年6月11-14日、ガルニソン教会、コペンハーゲン
 DXD(352.8 kHz/32bit)録音
 SACD 5.0 multi channel



ミカラ・ペトリ(Michala Petri)デンマーク生まれ。3歳でこの楽器を手にし、11歳のとき、コンチェルトのソロ奏者としてデビュー。バロック期の作品に加え、現代の作曲家による楽曲の演奏も多く、彼女のために書かれた100を超える作品がある。フィリップスやドイツ・グラモフォンなど有力レーベルからのリリースの他、自身のレーベルOUR Recordingsからもユニークなアルバムを出している。

この時代のバロック期はリコーダーもフリュートも同様の扱いを受けていたでなないかと推測される、ただしフリュートの方が音域が広いとされていた様である。ただしリコーダーも下記の様に様式が変わっていたそうです。



(バロック式)ソプラノのファ(アルトのシ♭)の音の運指が音階順でない。♯や♭音の運指が簡単。大きさの異なるリコーダーに運指を応用できる。
(ジャーマン式)ソプラノのファ(アルトのシ♭)の音の運指が音階順である。♯や♭音の運指が難しい。
リコーダーといえば、ロマン派時代には一度忘れ去られた楽器であったが、手軽に音が出て誰もが小学校時代に一度は手にし、吹いた経験がある楽器。子どもたちが最初に手にするもので、ソプラノリコーダー。
木の筒に穴を開けただけという単純な構造で、オモチャの楽器のように見られているかもしれませんが、演奏家の手にかかると、なんとも素朴で涼やかな、森をわたる風のような、気持ちのいい音が発せられます。ミカラ・ペトリは小さな頃にリコーダーを手にし、長く演奏する中でこの楽器の可能性を大きく広げてきた演奏家です。



ここで同曲を違う演奏者、違う楽器で楽しむ方法もあり、この辺りは音楽好きマニアには皆さん経験が豊富と思いますが、昔石のアンプで聴いていた音とは違いが分かり易いと言われる人の息遣いが音に出る、笛はフランス人の音が一番だと言った音の息遣いが分かるのは、細やかなニュアンスが違う真空管アンプであろう、それも三極管が違いが分かるアンプと思っている。

このバロック音楽最盛期の頃に器楽装置がかなり発達したのであろう、それに伴い器楽曲もテレマンを初め多くの作曲家は新しい音楽の曲を創作に及びます。



現在パワーアンプは2台使用するが、同じ真空管アンプもダブルプシュプルよりシングルのしかも三極管での視聴は思わず納得してしまうのであろう、しかしダブルプシュプのアンプはジャズ系統には欠かせないパワーアンプでもある。

現在300Bとして愛用する真空管は国産品おZaika5300という古い300Bタイプの新空間を入手し愛用している。

今月も管球王国106号を購入したが、価格も随分手の届かない価格帯に移行したようで、見るだけの世界になってしまった。貧困老人の辛さである。



後は、J.S.バッハ:フリュート・ソナタ曲は記憶に残る演奏者といえばAurele Nicolet (オーレル・ニコレ)。スイスの男性フルート奏者。1926年1月22日生まれ。2016年1月29日没。
20世紀後半を代表するフルート奏者。ヨセフ・タル、武満徹、クシシュトフ・メイエル、リゲティ・ジェルジュ・シャーンドル、エディソン・デニソフらの作品の演奏で知られる。1948年にはジュネーブ国際音楽コンクールで第1位を受賞。1950年から1959年の間ベルリンフィルのソロフルート奏者を務めた。1952年から1965年の間、ベルリン芸術大学のフルートの教授を務めた。1965年から1981年の間は、フライブルク音楽大学のマスタークラスのトップを務めた。教え子にはエマニュエル・パユ、カルロス・ブルネール、マイケル・ファウスト、ペドロ・エウスターチェ、ティエリー・フィッシャー、イレーナ・グラフェナウアー、ウアスカル・バラーダス、クリスティアン・コエフ、ヤトヴィガ・コトノウスカ、アリエル・ズーカーマン、マリーナ・ピッチニーニ らがいる。録音では、バッハのフルートソナタ全曲録音、モーツァルトのフルート四重奏曲、シュポアの協奏交響曲、モーツァルトのフルートとハープ、オーボエ協奏曲、ヴィヴァルディのフルート協奏曲の録音がある。



勿論ジャン=ピエール・ランパルと、チェンバロ奏者のロベール・ヴェイロン=ラクロワとの共演は有名であるが、筆者の好みはカール・リヒター/オーレル・ニコレの物が好きで今もLPは所有する。
ニコレとリヒターという同年生まれの名手の共演による決定盤。
1.第1番ロ短調BWV1030
2.第2番変ホ長調BWV1031
3.第3番イ長調BWV1032
4.ト短調BWV1020(偽作)
5.無伴奏フルート・ソナタイ短調BWV1013
 オーレル・ニコレ(フルート)
 カール・リヒター(チェンバロ)
 録音:1973年(1-4)、1969年(5)



ピエール・アンタイとマルク・アンタイ兄弟によるJ.S.バッハ:フルート・ソナタ集
ピエール・アンタイ(1964年生まれ)は来日も多い名手で、アルトゥール・ハース、そしてグスタフ・レオンハルトに師事しています。J.S. バッハの音楽はもちろんのこと、エリザベス朝の音楽、フランス・バロック、スカルラッティなど、それぞれのスタイルの作品を切り口鮮やかに聴かせる名手です。
マルク・アンタイは1986年にベルギー王立音楽院を首席で卒業、バルトルド・クイケンに師事しました。コンセール・デ・ナシオンやシャペル・ロワイヤルなど、古楽シーンを牽引したオーケストラで首席奏者を務め、来日も多い名手です。
アンタイ兄弟は非常にリラックスした空気感の中、広く親しまれた美しい旋律に満ちたこれらの作品の魅力をあらためて聴き手に提示しています。無伴奏の作品も、マルク・アンタイのあたたかみのある音楽が炸裂。2大名手による古楽器の名手、極上、らくらくとした、余裕の表情のバッハの登場です。
『J.S.バッハ:フルート・ソナタ集』
【曲目】
J.S.バッハ:
カンタータ第75番「乏しき者は食らいて飽くことを得」BWV 75
カンタータ第22番「イエス十二弟子を召寄せて」BWV 22
カンタータ第127番「主イエス・キリスト、真の人にして神よ」
フルート・ソナタ ホ長調 BWV 1035
フルート・ソナタ ロ短調 BWV 1030
フルート・ソナタ ホ短調 BWV 1034
パルティータ(無伴奏)イ短調 BWV 1013
フルート・ソナタ イ長調 BWV 1032
【演奏】
マルク・アンタイ(フルート)
[ルドルフ・トゥッツ(2013年)、ロッテンブルク・モデル]
ピエール・アンタイ(チェンバロ)
【録音】
2016年9月19-23日、ハーレム(オランダ)

バッハの習ったルターの時代も終わり、バロック時代の特徴は、感情豊かな音楽は器楽の進歩「バロック時代に出たアントニオの作った楽器にはAntonius Stradivarius Cremonencis(クレモナのアントニオ・ストラディバリ作)のラベルが貼られていた為、その楽器の事をストラディバリウスと呼ぶようになりました。」器楽が進歩と同時に器楽曲も発展し、協奏曲様式が発展したと思われる。

まさにバロック時代17~18世紀にストラディバリ親子一族が製作した弦楽器のことであるとある。現在アメリカ合衆国サウスダコタ州バーミリオンのサウスダコタ大学キャンパス内にある国立音楽博物館でストラディバリウスのヴァイオリン、ギター、マンドリン、弓、およびケースが保存・展示されているそうです。


ヴァイオリン写真はネット寄り拝借されていただきました。

同じ曲を楽しむことに、演奏者の違い、演奏楽器の違いにより曲の感じ方まで変わって聴こえるJ.S.バッハの音楽の奥深さ、いやバッハと言う作曲家という晩年になっても宮廷音楽家としての拘りを持ち続けた歴史は凄ましい限りである。
現在知られている作曲した1,200曲全てのJ.S.バッハ音楽家としての思い入れを感じる瞬間でもあろう。ブラボー!

修復したIIILZ Monitor Goldユニットで改めて聴く、スーク・ルージチコヴァーのヴァイオリン・ソナタの検証。

2022年11月08日 | バロック音楽・オーディオ一般


毎年の事だが、この時期は忙しくなる時期で今週は後半より日曜まで予定がありブログアップも出来ないであろう。先日筆者も歳なので、愈々引退の時期か等と話すと、笑いながらお客様に「引退は死んだ時」と言われた。身体が動けば十分理解できる話でもあろう、共産主義国家では考えられない、自由国家で生まれたことの喜びと思い現役を続けることもアンチアイジングの秘訣かも知れない。

この二人も先の大戦を凌いだ平和な世界での演奏公開され、今改めてこの二人の奏でるヴァイオリン・ソナタを聴く。
第2次大戦後のチェンバロの復興者として名を知らしめた、ズザナ・ルージイチコヴァーの演奏は好きで良く聴くが、フリュート、ヴァイオン、チェロ等とのオブリガートチェンバロとしての演奏も大変優れている、特にスークとの演奏は三回程行われている、しかし筆者は今回のJ.S.バッハ:ヴィオラ・ダ・ガンバ・ソナタは知らなかったが、ヴィオラ・ダ・ガンハの変わりにヴァイオリンでの演奏は大変興味深く、CDを探すが検索結果英国での販売されていたので、早速取り寄せて見ました。到着まで約一週間ほどで到着しました。



拙宅のIIILZ Monitor Goldのユニット接続部分の欠落で音の棚がりに不安であった箇所を処置して略二週間ほど過ぎ音が切れる症状は異常はなくなり、使用した
レプトンパワーコンダクターグリースには静電気除去の効能があり以前と比べ音の通りが良くなった様に感じる。
勿論ドライブするアンプはZaika5300(300B相当)のシングルアンプ最大出力は8W程度ではあるが、音質、音量は十分である、タンノイユニットの能率94dBと程よい能率である。
現在テストケースで筆者の好きな曲を中心い聴いている。以前から好きなスークとルージチコヴァーはバッハのオブリガート・チェンバロ付きの6曲のヴァイオリン・ソナタ集を2回録音しているが、むしろこのコンビはヘンデルのヴァイオリン・ソナタ集の方が、おおらかで音楽の豊かさを示している様に感じたのは筆者だけであろうか。



以前もこのブログで紹介しましたが、重複してます。
ヘンデル:ヴァイオリン・ソナタ集
1710年製の銘器ストラディヴァリウス《レスリー・テイト》を弾くスークと、同じくチェコの名女流ハープシコード奏者、ルージィチコヴァの共演するヘンデルのヴァイオリン・ソナタ。ストラディヴァリウスの艶やかで美しい音色とヒューマンな暖かさに満ちた演奏は、ヘンデルの幸福感溢れる世界を豊かに描いています。筆者は特に第4番 ニ長調 Op.1-13が好きで良く聴きます。

ヘンデル:ヴァイオリン・ソナタ集(全6曲)
 1. 第1番 イ長調 Op.1-3
 2. 第2番 ト短調 Op.1-10
 3. 第3番 ヘ長調 Op.1-12
 4. 第4番 ニ長調 Op.1-13
 5. 第5番 イ長調 Op.1-14
 6. 第6番 ホ長調 Op.1-15
【演奏】
 ヨゼフ・スーク(ヴァイオリン)
 ズザナ・ルージッチコヴァー(チェンバロ)
【録音】
 1975年



2017年9月27日没の ズザナ・ルージチコヴァー(Zuzana Ruzickova)。チェコの女性ピアニスト。1927年1月14日生まれ、2017年9月27日没。
1927年、彼女はチェコ人の父とユダヤ人の母のもと、チェコの第4の都市、プルゼニで生まれました。初めはピアノを学びましたが、彼女の才能に驚いたピアノ教師のすすめでチェンバロに転向しました。その後、ワンダ・ランドフスカに師事することが決まりましたが、1939年にナチス・ドイツがチェコ全域を占領したため実現しませんでした。
1942年に彼女の一家はユダヤ人だったためテレージエンシュタットに移送されます。1943年に彼女の父は亡くなり、その後、母親とともにアウシュヴィッツ・ビルケナウ、ベルゲン・ベルセンへと移送されました。彼女は各収容所で想像を絶する残虐行為を目撃してきましたが、ベルゲン・ベルゼンについては「それまでも地獄だったが、ここは最悪の地獄だった」と述懐しています。
ホロコーストを生き残ったルージイチコヴァーはチェコスロヴァキアに戻り、体力の回復と音楽の勉強の遅れを取り戻し、プラハ音楽院に入学。1951年には音楽院で教職に就き、作曲家のヴィクトル・カラビス(1923-2006)と出会い、1952年に結婚しました。チェコスロヴァキア国内では共産主義体制に協力しなかったことから、活動をかなり制約されていましたが、1956年にミュンヘン国際コンクールで優勝すると、外国からの出演オファーが届くようになり、バロック音楽復興の旗手として活躍するようになりました。そして、1989年のビロード革命時にはプラハ音楽院とチェコ・フィルのストライキに主導的に関わりました。晴れて民主化が成ると、彼女は長く教職に就きながら、与えられなかった「教授」の肩書を初めて得ることができました。


チェンバロ奏者ズザナ・ルージチコヴァー弟子であり新世代のチェンバロ奏者1984年テヘランに生まれたイラン系アメリカ人チェンバロ奏者マハン・エスファハニ(Mahan Esfahani)は、2009年のロンドン・デビュー以降急速にその地位を確立しました。バロックとミニマルを対比させた衝撃的なArchivデビュー盤『現在も過去も』の絶賛に続き、DG/Archivから実に36年ぶりとなるチェンバロによる《ゴルトベルク変奏曲》をリリース。作品に散りばめられた万華鏡のような多彩な表現を、優雅な気品を湛えた躍動を以て確信に満ちた演奏で紡いでゆきます。最新録音のため実に新鮮な演奏は是非お試し頂きたい。

J.S. Bach: Goldberg Variations, BWV 988 - Aria(Mahan Esfahani)




その後J.S. バッハ:ヴァイオリンとチェンバロのためのソナタ BWV 1014-1019(全6曲)
 ヨゼフ・スーク(ヴァイオリン)
 スザナ・ルージチコヴァー(チェンバロ)
 録音:1986年(デジタル
スークとルージチコヴァーはバッハのオブリガート・チェンバロ付きの6曲のヴァイオリン・ソナタ集を2回録音している。1回目は1969年のパリでのセッションだが、この2枚組は86年の再録音の方になる。こちらの方が旧エラート盤より音質は向上しているが、演奏上の解釈はそれほど変わっていない。美音家のスークらしく艶やかな音色と、流麗な奏法で歌い上げるヴァイオリンに、ルージチコヴァーが軽快な呼応をするという愛らしい演奏だ。ただしバッハの音楽的な深みの追求や、特有の緊張感という点シェリング、ヴァルヒャ盤には及ばない。またルージチコヴァーが弾くモダン・チェンバロの音色が、やや人工的な響きでピリオド楽器による今日のバロックのアンサンブルに慣れた耳からすれば、時代を感じさせずにはおかないのは残念だ。むしろ彼らのヘンデルのヴァイオリン・ソナタ集の方が、おおらかで音楽の豊かさを示している。



ヨゼフ・スーク(Josef Suk )。チェコの男性ヴァイオリニスト。1929年8月8日生まれ。2011年7月6日没。
作曲家・ヴァイオリニストのヨゼフ・スーク(1874~1935)の孫、作曲家アントニン・ドヴォルザークの曾孫としてプラハで生まれた。ヤロスラフ・コチアンから、7歳のときから個人的にヴァイオリンを師事した。1945年に高校を卒業すると、プラハ音楽院に入学し、ヤロスラフ・コチアン、ノルベルト・クバート、カレル・シュネベルグなどの教師に師事した。1949年にはパリとブリュッセルに派遣され、チェコの若い世代のヴァイオリニストを代表して活躍した。プラハ音楽院を出た後、プラハの舞台芸術アカデミー(AMU)で4期、マリー・フルーニヴァー、アレクサンドル・プロチェクの両教授に師事したが、学業を終える前に、当時、軍事的・政治的な学校であったAMUに抗議したため停学になった。コシツェの軍部に配属されるという処分を受けた。陸軍の芸術家中隊に入って、そこで2年間の兵役期間をヴァイオリンを弾いて過ごした。1950年から1952年まではプラハ・カルテットのプリマリウス、1953年から1955年まではプラハ国立劇場のドラマチック・オーケストラのコンサート・マスター、1957年まではアーミー・アーティスト・カンパニーのソリストとして活躍。1954年11月6日のプラハでリサイタルを開催し成功を収めた。1958年にはドイツ、オランダ、ルーマニアに加え、フランス、ベルギーでも演奏した。1961年には、チェコ・フィルハーモニー管弦楽団のソリストに任命され、多くのツアーやリサイタルに参加した。また、世界の一流オーケストラ、指揮者、解釈者と協力し、数多くのレコーディングを行った。



ドビュッシーとヤナーチェクのソナタ、ヤン・パネンカとミロシュ・サードロとのドヴォルザークのドゥムキー・トリオ、リボル・フラヴァチェク指揮プラハ室内管弦楽団とのモーツァルトのヴァイオリン・コンサート全集、ベルクのコンチェルト、マルティヌーのコンチェルトなどの録音で、グランプリ・デュ・ディスクを受賞。ヴィオリストとしても活躍し、モーツァルトのシンフォニア・コンチェルタンテをヴァイオリンとヴィオラの両方のパートを演奏して録音している。ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ指揮のチェコ・フィルハーモニー管弦楽団とは、ベルリオーズの「イタリアのハロルド」を録音した。 バッハ、モーツァルト、ベートーヴェンの世界最高の解釈者の一人と称された。ヴォルザークのヴァイオリン協奏曲の録音は、彼の模範的な演奏として名高い。1979年から1986年までウィーンの音楽大学で教鞭をとった。ソロ活動の傍ら、室内楽にも力を入れていた。学生時代(1950~52年)にはプラハ・カルテットのプリマリウスを務め、1951年には友人のイリ・フビチカ(ピアノ)、サシャ・ヴェチュトモフ(チェロ)、後にヤン・パネンカ(ピアノ、その後ヨゼフ・ハーラに交代)、ヨゼフ・フッフロ(チェロ)とともに、祖父の名を冠したスーク・トリオを結成した。スーク・トリオは国内外で多くのコンサートを行い、多くの曲を録音した。後にピアニストとなったヤン・パネンカとは、ベートーヴェンのソナタ全集を録音し、ショスタコーヴィチのヴィオラ・ソナタを最初に録音した。ヴァイオリニストとしては、スメタナ四重奏団に第2ヴァイオリンとして参加している。また、チェンバロ奏者のズザナ・ルジッチとのパートナーシップも注目すべきものでした。ピアニストのZuzana Ruzickova(ズザナ・ルージチコヴァー)とは、長年にわたり多くのコンサートの中で、バッハやヘンデルのソナタなどの録音を行った。また、ルージチコヴァーの夫であるヴィクトル・カラビスからもソナタを献呈されている。ブラームスのトリオやソナタを録音で、ユリウス・カッチェンやヤーノシュ・シュタルケルと協力している。1974年には、祖父ヨセフ・スークの生誕100年を記念して、スーク室内管弦楽団を設立した。2000年までリーダー兼指揮者として活躍した。功労芸術家、1977年からは国民芸術家の称号を授与された。2002年にはレジオン・ドヌール勲章を授与された。



この二人の演奏は、秋空の様に透明で澄み切ったような感じの様に思う。

今回は海外の英国からCDを入手した。チェコの名手、ヨセフ・スークとズザナ・ルージイッチコヴァは1960年代からの共演で多くのバロック作品の録音を残してくれた。ルージイッチコヴァの演奏を初めて耳にしたのはランパル、スーク、プラハ合奏団との『ブランデンブルク協奏曲第5番』で、彼女の颯爽とした華麗なソロに惹かれ、その後にリリースされた『ゴールトベルク変奏曲』も期待を裏切らない素晴らしい出来栄えだった。当時はピリオド楽器による演奏はまだ少数派で、彼女の楽器も16フィート装備のモダン・チェンバロだったが、今でこそいくらか違和感が感じられる音色と音量も、新鮮なバロック音楽に飢えていた者には渇を癒す鮮烈な響きだった。スークとはバッハとヘンデルのヴァイオリン・ソナタ集及びモーツァルト初期の同曲集、そしてシュタルケルとはこのCDと同様の3曲のヴィオラ・ダ・ガンバ・ソナタのチェロ版を録音している。



ohann Sebastian Bach: Sonatas BWV 1020, 1022, 1027-1029

 1.Sonata in G Minor, BWV 1020 (Transcribed for Harpsichord and Viola): I. [Allegro]    4:05    
 2.Sonata in G Minor, BWV 1020 (Transcribed for Harpsichord and Viola): II. Adagio    2:59    
 3.Sonata in G Minor, BWV 1020 (Transcribed for Harpsichord and Viola): III. Allegro    5:18    

 4.Sonata in F Major, BWV 1022 (Transcribed for Harpsichord and Viola): I. [Largo]    3:44    
 5.Sonata in F Major, BWV 1022 (Transcribed for Harpsichord and Viola): II. Allegro e presto    2:51    
 6.Sonata in F Major, BWV 1022 (Transcribed for Harpsichord and Viola): III. Adagio    2:16    
 7.Sonata in F Major, BWV 1022 (Transcribed for Harpsichord and Viola): IV. Presto    1:42    

 8.Sonata No. 1 in G Major, BWV 1027 (Transcribed for Harpsichord and Viola): I. Adagio    3:41    
 9.Sonata No. 1 in G Major, BWV 1027 (Transcribed for Harpsichord and Viola): II. Allegro, ma non tanto    3:26    
 10.Sonata No. 1 in G Major, BWV 1027 (Transcribed for Harpsichord and Viola): III. Andante    2:44    
11.Sonata No. 1 in G Major, BWV 1027 (Transcribed for Harpsichord and Viola): IV. Allegro moderato    3:10    

 12.Sonata No. 2 in D Major, BWV 1028 (Transcribed for Harpsichord and Viola): I. Adagio    1:55    
 13.Sonata No. 2 in D Major, BWV 1028 (Transcribed for Harpsichord and Viola): II. Allegro    3:29    
 14.Sonata No. 2 in D Major, BWV 1028 (Transcribed for Harpsichord and Viola): III. Andante    4:52    
 15.Sonata No. 2 in D Major, BWV 1028 (Transcribed for Harpsichord and Viola): IV. [Allegro]    4:06    

 16.Sonata No. 3 in G Minor, BWV 1029 (Transcribed for Harpsichord and Viola): I. Vivace    4:57    
 17.Sonata No. 3 in G Minor, BWV 1029 (Transcribed for Harpsichord and Viola): II. Adagio    5:20    
 18.Sonata No. 3 in G Minor, BWV 1029 (Transcribed for Harpsichord and Viola): III. Allegro    3:40    



収録曲は5曲で、3曲の『ヴィオラ・ダ・ガンバとオブリガート・チェンバロのためのソナタ』と2曲の編曲物で構成されている。このうちBWV1020はフルート・ソナタト短調、またBWV1022の方は偽作とされているヴァイオリン・ソナタヘ長調が原曲で、後者はスコルダトゥーラ調律が要求される曲なのでソロ・パートはト長調で書かれているが、実際には全音下の調が響くことになる。
スークのヴィオラでの演奏は大らかな優雅さに満ちていて、アレンジによる違和感が全く感じられないばかりか、バッハの音楽の融通性とその包容力に今更ながら驚かされる。



ガンバとの奏法の違いについて無知な筆者にはどちらがより弾き易い楽器なのか判断しかねるが、音量的にも潤沢で何よりも彼の演奏には円熟期の余裕がある。一方ルージイッチコヴァはレジスターの使用をかなり制限して、低いヴィオラのソロを引き立てているし、それぞれの声部も明瞭に感知させている。彼らのバッハのヴァイオリン・ソナタ集ではチェンバロのレジスターをいじり過ぎた感が否めないが、ここでのアンサンブルは両者のごく妥当なバランスが保たれている。
聴き終わりヴィオラ・ダ・ガンバ独特の唸るような低域の音がヴァイオリンの音に置き換わっている事にお気づきの方もおられるのであろうが、このコンビの奏でる円熟した響きが忘れさせてくれるのであろう。
現在使用のユニットはコーンの張りを出す為に渋柿のエキスを塗りました。また最近の修復したIIILZ Monitor Goldユニット接続部分は良くなって、試聴はヴァイオリンの音色が正に丁度良い塩梅でもあろう。ブラボー!

晴れ渡った秋空の如く、蘇ったIIILZ Monitor Goldのユニットで聴く、Choro Clubのジャズの音の検証する。

2022年11月03日 | JAZZ・ボサノヴァ


毎年この時期は急に忙しくなり、深夜作業が重なる、今週はピークな時期になった。老骨に鞭打ち昨日やっと解放され今日はのんびり早朝からモジャ君と散歩を楽しんだ、管球王国106号も配布されたが、内容記事を拝読する。

内容の楽しみは真空管アンプ等の記事も気になるが貧困老人には目の毒ではあるが、又此の冊子を購入してしまった。基本的には優れたトランスを製造する会社が減り真空管アンプには良いアンプが作りにくくなっている状態であろうか?一番の興味はレコード、CD等の新譜案内と情報でもある。
ある程度の聴き比べによるソフトソースは矢張り気になる内容を知れば理解度も早く解明できるとこは確かにである。最近思うは一応普通の程よいパワーがあり、例えば安定した1W程の音量があれば十分音量は再現できると思う、そんなことよりバランスの優れた機器の選び方が最優先課題と思う。



前回紹介した拙宅のIIILZ Monitor Goldのユニット接続部分を補修して一週間ほど過ぎても音質は前の様なトラブルも無く一応安定して様に思われる。
今日は予定もなく良い機会であるので、GOODMANS AXIOM 80の箱にIIILZ Monitor Goldを入れたシステムには厳しいとは思える、この際少しハードな音を聴きながら試聴するこ事を実施した。

最新録音の音源が以下に鳴るかは大いに興味が沸く、60年以上前のタンノイの10吋のユニットで何処まで聴こえるかは視聴が楽しみでもある。



以前も紹介した女性ジャズシンガーのおおたか静流も含め秋岡欧(バンドリン)、笹子重治(ギター)、沢田穣治(コントラバス)で構成された弦楽トリオ、ショーロクラブが演奏した、2011年7月、現代音楽の大家・武満徹(1930-1996)が遺した歌(ポップソング)を、7人のヴォーカリスト(アン・サリー、おおたか静流、おおはた雄一、沢知恵、tamamix、松田美緒、松平敬)を迎え、『武満徹ソングブック』 (SONGX-006)としてリリース。
現代作曲家が、ポップソングとも言われる「歌」に託した想いをヴォーカリスタスと共にショーロクラブが紡ぎ、発売以来名盤として聴き継がれていた。
そして2020年、BETTER DAYSレーベルへと移り、ライヴ音源含む未収録音源を追加し全曲を網羅したコンプリート盤としてリリースする。ヴォーカリスタスとして新たに畠山美由紀、優河が加わり、ライブ音源では現代を代表する詩人であり、武満徹と共に作品を多く創り続けた谷川俊太郎が参加している。



この音は筆者のGOODMANS AXIOM 80の箱にIIILZ Monitor Goldを入れたシステムでの演奏は意外と厳しい音が心配であるが、この際10吋タンノイで聴く。
今回バックバンドを務めるChoro Club メンバー[編集] 笹子重治(ささご しげはる) 兵庫県神戸市出身。実質的リーダー。アコースティック・ギターを担当する。 日本で数多くのブラジル人ミュージシャンとセッションを重ね、渡伯。1~2年活動を重ね帰国し、ショーロクラブを結成する。 秋岡欧(あきおか おう) 東京都目黒区出身。



秋岡欧はバンドリンを担当する、バンドリン(Bandolim)とは、スペイン・ポルトガル起源の、ギター(ヴィエラ)から派生した、4コース8弦の複弦楽器。ブラジルの「ショーロ」などの音楽に使用される。 奏法等はマンドリンとほぼ同じ。 違いは、マンドリンがラウンドバックなのに対して、バンドリンはフラットバック。 南米で「マンドリン」と言えばほぼこの「バンドリン」を指す。

笹子重治、秋岡欧、沢田穣治。ショーロクラブの三人にしか出来ないことを凝縮した、これまでにない作品に仕上がりました。1989年に結成してから28年、年数を重ねたことによって到達した、高次元な呼吸と対話。個性的で哀愁ある楽曲に、さりげない抑揚と軽妙洒脱な風格を与え、変幻自在な「響き」へと変え た『Música Bonita = 美しい音楽』との案内もあります。
繊細でダイナミックな、その響きを100%再現すべく、録音には鬼才エンジニア、オノ セイゲン氏を起用し、サイデラ・スタジオで空間にリバーブを付加、ヘッドホンも使用せず、最低限のマイク数でDSDスタジオ・ライブ・レコーディングを実施。ギター、コントラバス、バンドリンの3つ弦楽器の生の質感をとらえた音源は、まるで目前で演奏を聴いているような体験をもたらしてくれます。
演奏は最初からノスタルジックな美しい「バンドリン」の音が印象的です、注意すると音楽ジャンルは「ジャズ」と区分けされている。当にギター、コントラバス、バンドリンのアンサンブルは軽く伸びやかにリズムを刻みゆったり気分を味わえる様である。用意した淹れたっての飲み頃の珈琲の香りが上手い。



またコントラバスの音色は以前より深みが加わった様にも感じる、レプトンパワーコンダクターグリースの効果が出たのかもしれない、唸るようなコントラバスな音色を簡単に再現する、筆者も持つLS3/5A、SPENDOR SP3/1P では出しにくいたっぷり豊かな低域の唸るような音色が実によく表現されるインするメンタルな音楽も勿論一級品である。
いずれも現在使用するスピーカーは英国製で特に弦楽器の鳴り方はお得意の分野でニュアンスの細かな再現は妙に納得されられる音でもある。

特に前回補修した接続方法は意外と良い結果が続いているのは朗報である。このためかバンドリンの音色が透明度が増したとうにも感じたのである。
筆者の好な「ゴンチチ」の演奏も良いが、もう少しアダルトな雰囲気のあるChoro Clubはお勧めである。

以前の演奏ですが気分よく聴こえます、だが誠に残念ではあるが、筆者自身相当の飽き性ゆえ同様なリズムが続くと他の音が聴きたくなる、CD2枚程が限界であろう、筆者自身は後の程度ジャズが好なのかは疑問である。例えばJ.S.,バッハ中心に音楽を楽しみ、偶にジャズ系統の音楽も嗜み、楽しむ程度のジャズ好きと言った次第である、といった判定が正しいのであろう。

しかし今回補修ように利用したレプトンパワーコンダクターグリースは使用結果意外と優れた効力を発揮した様である、口直しにパスカル・デュブレイユのバッハのパルティータの録音が実に心地よく聴ける。以前ゴルトベルク変奏曲も紹介したが、パスカル・デュブレイユはすでに20年に及ぶ鍵盤演奏のキャリアの持ち主でもある。 



バッハ作品の演奏も得意としており、パルティータ集のCDがドイツ・レコードトレイン家賞を受賞するなど高い評価を得ています。
チェンバロ独特の広域の涼やかな音に低音も響き渡る爽やかな音が出るようになった、まるで晴れ渡った秋空の如く良き塩梅である。筆者のIIILZ Monitor Goldのユニットも細やかなの演奏にも十分対応する様で復活した様子である。

ブックシェルフ型のLS3/5A、SPENDOR SP3/1Pでの音質も良いが据え置き型独特の重厚な鳴りっぷりには流石に満足を覚える、聴けば思わず納得してしまう落ち着きのある音に満足感を覚える。



ChoroClub
Oh Akioka: bandolim
Shigeharu Sasago: guitar
Jyoji Sawada: contrabass

Recorded at Saidera Mastering studio live DSD direct recording. By Seigen Ono (Saidera ParadisoLtd.)
A&R Director / Product Planning: Makoto Miyanogawa (SONG X JAZZ Inc,.) Photos: Ryo Mitamura
 1.Folks(作曲 : 秋岡欧)
 2.ハチロク(作曲 : 沢田穣治)
 3.追憶のボレロ(作曲 : 笹子重治)
 4.モリコーネの憂鬱(作曲 : 沢田穣治)
 5.11 p.m.(作曲 : 秋岡欧)
 6.natureza morta(作曲 : 笹子重治)
 7.午後の瞑想(作曲 : 沢田穣治)
 8.古城のワルツ(作曲 : 笹子重治)
 9.Um Dia(作曲 : 沢田穣治)
 10.風の鈴(作曲 : 笹子重治)
 11.É por aí(作曲 : 秋岡欧)
 12.Rua Araxá(作曲 : 笹子重治)
 13.Waltz #3(作曲 : 秋岡欧)
 14.Entre(作曲 : 沢田穣治)

次は今回のメインの紹介である、2011年7月、現代音楽の大家・武満徹(1930-1996)が遺した歌(ポップソング)を、7人のヴォーカリスト(アン・サリー、おおたか静流、おおはた雄一、沢知恵、tamamix、松田美緒、松平敬)を迎え、『武満徹ソングブック』 (SONGX-006)としてリリースしたのです。
印象的な表紙含む写真は前作に引き続き福井哲也氏の写真を使用し、追加で武満徹×谷川俊太郎の2ショットを北代省三氏の写真(岡本太郎美術館所蔵)から使用している。
武満 徹(Toru Takemitsu)
1930年東京生まれ。幼少時代を父親の勤務地である満洲の大連で過ごす。1937年、小学校入学のために単身帰国する。長じて戦時中に聞いたシャンソン『聴かせてよ、愛のことばを』で音楽に開眼。戦後、作曲を志して清瀬保二に師事するが、実際にはほとんど独学で音楽を学んだ。



CDジャケットは印象的な表紙含む写真は前作に引き続き福井哲也氏の写真を使用し、追加で武満徹×谷川俊太郎の2ショットを北代省三氏の写真(岡本太郎美術館所蔵)から使用しているそうです。

1950年、処女作であるピアノ曲『2つのレント』を発表。当時の音楽評論界の御意見番的存在だった山根銀二によって、「音楽以前である」と酷評されたことは有名な逸話となった。
1951年には詩人の瀧口修造の下で、『実験工房』結成メンバーに加わり、いわゆる前衛的手法に沈潜する。転機となったのは1957年、結核の病床で書いた『弦楽のためのレクイエム』。この厳しくも美しい作品は、来日したストラヴィンスキーよって絶賛され、武満徹の名を世界に知らしめることとなった。
1967年、ニューヨーク・フィルハーモニー交響楽団の創立125周年記念作品をバーンスタインから委嘱され、琵琶と尺八、オーケストラとによる協奏的作品『ノヴェンバー・ステップス』を発表。この成功が作曲家の名声を決定的のものにした。晩年にはオペラの創作にも取り組んだが、1996年2月20日、膀胱ガンのため逝去。残念なことに唯一のオペラは完成をみなかった。享年65歳。

2枚組のCDの中より筆者が好きな曲を勝手に選びましたのでアンダーライのクリックでYouTubeに移動します。

 武満徹ソングブック-コンプリート

 1.翼 編曲/秋岡欧

 2.めぐり逢い
 vo:アン・サリー
 作詞/荒木一郎 編曲/笹子重治

 11.三月のうた
 vo:おおたか静流
 作詞/谷川俊太郎 編曲/沢田穣治

 14.MI・YO・TA
 vo:おおたか静流、沢知恵、アン・サリー
 作詞/谷川俊太郎 編曲/ショーロクラブ

 2.燃える秋
 vo:優河、おおはた雄一
 作詞/五木寛之 編曲/沢田穣治
ショーロクラブ with ヴォーカリスタス

 12.雪
 おおたか静流/ショーロクラブ

アン・サリー、おおたか静流、沢知恵、おおはた雄一、松田美緒、松平敬、tamamix、畠山美由紀、優河

歌や演奏はほどよく力が抜けていて、聴いていて心地よいのですが、どの曲も旋律は驚くほど正確に崩さずに歌っています。是非聴いて頂きたい、聴くにはやさしく聴こえるが歌うにはものすごく難しいとはプロの歌手からも言われます、なかでも、短い・目立たない・暗い・歌いにくいの「雪」が2つも入っていて、最近がんのため東京都内の自宅で亡くなった「おおたか静流」のくっきりした旋律線の歌い分けは見事でした。
武満"ポップ・ソング"の奥深い魅力を堪能できました。ブラボー!