伝統ある英国の10吋ユニットで、いい音で音楽を聴きたい・・・・・

音楽好きの、古いオーディオ機器10吋TANNOYを改良そて聴くダメオヤジの金ちゃんです。

いわゆる、コンチェルト(器楽伴奏付きの声楽曲)、J.S.バッハ:主よ、人の望みの喜びよBWV147についての考察。

2023年02月23日 | 2022J.S.バッハ関係

今日もバッハの音楽を聴いてます。今回は鍵盤楽器(ピアノ曲)とカンタータの演奏です。
 BA1. BWV 1-231 カンタータ、モテット
 BA2. BWV 232-243 ミサ
 BA3. BWV 244-249 オラトリオ
 BA4. BWV 250-524 コラール、歌曲
 BA5. BWV 525-771 オルガン曲
 BA6. BWV 772-994 オルガン以外の鍵盤楽器(チェンバロ、クラヴィコード)の曲
 BA7. BWV 995-1000 リュート曲
 BA8. BWV 1001-1040 室内楽
 BA9. BWV 1041-1065 協奏曲
 BA10. BWV 1066-1071 管弦楽曲
 BA1. BWV 1072-1080 ひとつの作品の中に異なる演奏形態の含まれている作品や演奏形態の指定のない作品
さて今回はピアノ演奏とBA1の「BWV147:主よ、人の望みの喜びよ」の作品であります。



2月も終わりに近づき、早朝もワンコと散歩に出かけるが、朝の冷え込みも若干は揺るぎ、公園の梅も開花し春間近に感ずる、花の匂いが感じるこの頃である。

公園でのラジオ体操も清々しく、モジャ君と今日も早朝に散歩に出かける、朝日を浴び凛々しく見える姿です。モジャ君の美容室の予約も行い3月16日に予約取れました。



今回は少し古い鍵盤奏者で以前にも紹介させて頂いたディヌ・リパッティ(Dinu Lipatti)は1950年12月2日、33歳で白血病で亡くなったルーマニアのブカレストに生まれ、主にピアニストとして活躍した。
また、アルベール・ルーセルとナディア・ブーランジェに作曲を師事し、作曲家として自作自演も行っている。アルフレッド・コルトーに魅入られて教えを受けるも、33歳の若さでジュネーヴ郊外でこの世を去った。 

彼のピアノの特徴は、透明な音色でピアノを最大限に歌わせていることであるといわれており、純粋に徹した、孤高なまでに洗練されたピアニズムは絶賛されている。彼のピアノ演奏であり、バッハの カンタータ 第147番「心と口と行いと生活で」BWV147 より 「主よ、人の望みの喜びよ」の題で有名なコラールを 聴く実に透明度の高い演奏は感銘を受ける。
 このカンタータの6曲目と終曲の10曲目のコラールをピアノソロに編曲したのは、英国のピアニスト、マイラ・ヘス(1890~1965年)であり、「主よ、人の望みの喜びよ」のタイトルは、英訳名"Jesus, Joy of Man's Desiring"からとられたものである。



12枚組のディヌ・リパッティ: コレクション100周年記念盤から聴きます。
Disc 12(ブザンソン告別演奏会)
 1.即興
 2. JSバッハ:パルティータ第1番変ロ長調 BWV.825
 3.即興
 4. モーツァルト:ピアノ・ソナタ第8番イ短調 K.310
 5.シューベルト:即興曲 変ト長調 D.899-3 
 6.シューベルト:即興曲 変ホ長調 D.899-2
 7.ショパン:ワルツ第5番変イ長調Op.42
 8. ショパン:ワルツ第6番変ニ長調 Op.64-1『小犬』 9. ショパン:ワルツ第
 9番変イ長調 Op.69-1『別れ』
 10. ショパン:ワルツ第7番嬰ハ短調 Op.64-2
 11. ショパン:ワルツ第11番変ト長調 Op.70-1
 12. ショパン:ワルツ第10番ロ短調 Op.69-2
 13. ショパン:ワルツ第14番ホ短調
 14. ショパン:ワルツ第3番イ短調 Op.34-2
 15. ショパン:ワルツ第4番ヘ長調 Op.34-3 
 16. ショパン:ワルツ第12番ヘ短調 Op.70-2
 17. ショパン:ワルツ第13番番変ニ長調 Op.70-3
 18. ショパン:ワルツ第8番変ホ長調 Op.64-3
 19. ショパン:ワルツ第1番変ホ長調 Op.18『華麗な大ワルツ』 
 20.JSバッハ/ヘス編:主よ、人の願いの喜びよ BWV.147
 
 録音時期:1950年9月16日(1-19)、1947年9月24日(20)
 録音場所:ブザンソン音楽祭(1-19)、ロンドン(20)
 録音方式:モノラル(ライヴ:1-19、セッション:20)
 演奏 ディヌ・リパッティ(ピアノ)




随分前の録音でライブ番なんですが、リパッティ録音はすべて網羅されている完璧なコレクションです!
ディヌ・リパッティ(ピアノ)、ディヌ・リパッティが、バッハ演奏の最後を飾る名演奏とも思える程ずば抜けて美しいです。
淡々とした音運びのなかに、静寂さや祈りの思いも感じられて、やさしい思いが湧いてくる試聴後感極まり思わず涙が・・・。
勿論ディヌ・リパッティはショパンのワルツ集は現在でも絶品とされているがバッハの好きの筆者のおすすめはパルティータ第1番変ロ長調BWV825、主よ、人の望みの喜びよBWV147は素晴らしい演奏と思います。



実はバッハは自分の作品に「カンタータ」という言葉を使っておらず、教会カンタータは「コンチェルト(concerto)」、世俗カンタータは「音楽劇(Dramma per musica)」という言葉を用いていました。特に教会カンタータについてはバッハはタイトルもなく演奏する日と最初の数行の歌詞のみ楽譜にメモしていたそうです。
「カンタータ」という言葉は、19世紀になってバッハ協会の楽譜校訂者がこう呼び始めたのがきっかけと言われています。それまでジャンルの呼び名がなかった様です。「コンチェルト」とバッハが書いた「器楽伴奏付きの声楽曲」を、協奏曲(コンチェルト)と区別するためとも言われています。
そして教会カンタータと呼び始めた後に、バッハ以前の1700年頃に書かれた同じような声楽曲まで「カンタータ」と呼ぶようになったと言われてます。



アーノンクールとレオンハルトが1971年から1989年までの18年をかけて完成した教会カンタータ全集の廉価ボックス化。
本格的時代考証のもと、作曲当時の演奏様式を再現するべく3曲のソプラノ・カンタータ以外はオール男声で演奏された初の全集企画として有名なこの録音バッハ全集は2セット持っているが意外と便利に聴く機会が多い様です。



他にもルドルフ ルッツ率いるJS バッハ財団合唱団 & オーケストラの演奏も好きです。

後は少し古いがヘルムート・ヴィンシャーマン, エリー・アメリング, イレアナ・コトルバス, アグネス・ギーベル, ユリア・ハマリ, クルト・エクィルツ, ジェラール・スゼー, ヘルマン・プライ & ドイツ・バッハ・ゾリステンの演奏も素晴らしいものがあります。

J.S.バッハ カンタータ集 アーノンクール、レオンハルト(60CD)より
Disc45
 第147番『心と口と行いと生きざまもて』 BWV.147
  第1部
   第1曲 合唱 ハ長調
   第2曲 レチタティーヴォ(テノール)
   第3曲 アリア(アルト) ハ短調
   第4曲 レチタティーヴォ(バス)
   第5曲 アリア(ソプラノ) ニ短調
   第6曲 コラール(合唱) ト長調

  第2部
   第7曲 アリア(テノール) ヘ長調
   第8曲 レチタティーヴォ(アルト)
   第9曲 アリア(バス) ハ長調
   第10曲 コラール(合唱)ト長調『主よ、人の望みの喜びよ』

 第148番『その御名にふさわしき栄光を』 BWV.148
 テルツ少年合唱団、アーノンクール&コンツェントゥス・ムジクス
 録音:1985年



特に教会カンタータのような合唱団のパート等のある曲には10吋タンノイのユニットとある程度の大きな箱は必要であろう、何故か演奏楽器の響きを味わう事が可能になる、確かにコンサートホールでの演奏の様にホール感が伴えば一層聞き応えが味わえると思う。
一見バスレフタイプと思ったが全く違う、GOODMANS独自のA.R.U.180(アコースティック・レジスタンス・ユニット)付きのGOODMANS AXIOM 80の箱とは相性抜群であろう。後日聞いた話によると、このスピーカー AXIOM 80の特質を最大限に発揮するために特異な形のエンクロージャーやARUユニットを開発した事は有名である。
筆者は AXIOM 80のユニット自体はすでにGOODMANS社で軍用に開発されていたというのが真相だそうである。筆者はAXIOM 80のユニットの代わりにIIILZ Monitor Goldのユニットを使っているが意外と相性は良好である。

筆者が何故アンプに真空管を使うのかの疑問は?真空管の魅力は、本来の素性の良さから、単純な回路で済み、高度な測定器等を持たない素人でも容易にキットアンプ等を組み立てられるという事、さらに見た目の存在感がある、の二点に尽きると思う。音質面でトランジスターに勝るということは決してないが使用パーツを慎重に吟味して使わなければ十二分本領を発揮できなく膨大なコスト及び精度の良い計測器は必要になり全てコストに跳ね返りそうです。確かにコピー品の多い計測の要らない支那製を除けば3桁の数字も納得の極みであろう。
以上のような事を考え結果的には真空管を使いローコストに音楽を楽しむ方式を取り入れていると言える。
最新情報として低価格な、支那製桂光ブランドでチタン・プレート型、桂光 4300B(WE300B系)英国のGolden Dragon 4-300Bの下請け会社で作っている製品だが音質はいかがであろうか?



J.S.バッハの教会カンタータの中でも特に有名な第147番『心と口と行いと生活で』(『主よ、人の望みの喜びよ』含む)がカップリングされた昔からの定番です。録音年代は1985年と古いですが、演奏スタイルは確立しており、自然体の演奏です。

バッハのカンタータの中でも特に有名な曲です。
カンタータ 第147番『心と口と行いと生活で』は1723年に聖母マリアの祝日のために作曲されました。
「心と口と行いと生活で」をじっくりと深く聴き込みたい時におすすめです。
この教会カンタータは、J.S.バッハが1723年に主の母マリア訪問の祝日のために作曲したと推測されていて、上記の10曲からなり、歌詞はマルティン・ヤーンが作詞したドイツ語で書かれています。ブラボー!

英国の老舗スピーカーメーカー1967年発売のTANNOY IIILZ ユニットの筆者流メンテナンスを書き留める。

2023年02月17日 | クラシック音楽・オーディオ

ガイ・ルパート・ファウンテンは、タンノイの創業者である。
多分ガイ・ルパート・ファウンテン爺さんは多分アメリカタンノイ オートグラフ プロフェッショナルについて・・・ 甘く、そして、しなやかに、 豪華にして高雅に、 欧米が栄え輝いていた1950年代を髣髴(ほうふつ)させ陶酔さす。 身体は大きいが、表情は可憐にして気高く、くちもとは自然にして、唇には生気が漂い、生身が眼前に立脚しているような大型のエンクロージャーに収められた音は聴かなかったであろう。
勿論10吋ユニットのTANNOY IIILZを大型の箱に組み入れた物。コーネッタ、バックロードホーン、GOODMANS AXIOM 80等の箱に入れた音などは想像もしなかったのであろう、この辺りは大型スピーカーに強いアメリカタンノイは又別の音を奏でるのであろう?タンノイのユニットによる原寸大に近い音を探してみる事も趣味の世界であろう。



歴史は1933年、タンノイ社は2ウェイスピーカーを作り出す。このスピーカーにはウーファーとトゥイーターそれぞれにレベルコントロールがあり(この年に製造されたスピーカーのウーファーは、米国マグナボックス社製である。タンノイ独自のウーファーで生産に入ったのは1936年以降)、さらにトゥイーターには周波数補正用の回路を持たせるなど、その考え方は現在の製品に匹敵するものだった。
そして1934年には、タンノイ社は高性能・高品質のマイクロフォンやスピーカーを設計し、その製品ラインを整えていた。同時に、10Wから200Wのパワーアンプも揃えるに至る。さらに、独自の工場を建設し、タンノイは創立10年もしないうちに、その高い技術で欧州のオーディオ業界のリーダー的存在となっていた。



ヴィンテージ・タンノイの中で、一番入手しやすいものが、10吋(25.4cm)同軸のIIILZでしょう。確かに10吋のユニットとは言えど発売後随分経過して音質も当時と比べ同様の音が鳴っているとは到底思えない、どの様なメイカーであろうが60年以上前発売の音質は得られないと思う、しかしメンテナンス如何により発売当時を思わせる音に近づくではあるまいか?とも思っている。

それに此の10吋のユニットを選んだのは自宅の部屋の広さに影響も関係がある、正直タンノイのユニットは15吋が有名でエンクロージャーもバックロードホーンから大変多くの箱が用意されるが、生憎筆者の使える部屋は10畳程の大きさ故、15吋ユニットを聴く部屋としては狭すぎ、15吋のユニットの十分なプレゼンスは得られないと思い10吋のユニットを選んだ訳でもある。

思い出せば筆者の先輩にTANNOY Rectangular Yorkを8畳程の部屋で愛用していた先輩が居られ試聴した音に驚き何度も聴くうちに虜になったしまった、忘れもしないが1974年の初めにTANNOY Rectangular Yorkを注文し、暫くしてタンノイの工場で火災が発生して、コーン紙の工場が全焼してしまい再起不能と言われ、BBCのモニターにも指定されたFERROGRAPH S1を注文した記憶がある、でもFERROGRAPH S1を鳴らし満足した音は聴く事はできなかった。
今思えばこのエンクロージャーにはデジタルアンプでの駆動方法がベストマッチングであったのかも知れない。その後オーディオ熱は冷めミニコンポで充分と自分に言い聞かせCD音楽に移って行った。その後クルトミューラー社のコーン紙を使用したHPD295のユニットを装着したIIILZ in Cabinetを導入したが音質は気に入れず押し入れに封印してしまった。定年後封印を解き再度この世界に出戻った訳であり楽しい苦労を一からしているのが現状である。アンプも数多く変え聴くたびにもう少し澄んだ音、ボリュームのある低音と無いものねだりをするまるで駄々っ子の様である事が続く。

1961年に開発された10吋径のデュアル・コンセントリックと呼ばれ、後にモニター・ゴールド、HPD-295へと発展したモデルの最初期のⅢLZモニター・レッドだった。タンノイの同軸スピーカーは、BLACK → SILVER → RED →GOLD → HPDとモデルチェンジしていきますが、RED, GOLD期の25,4cm(10吋)同軸の名称が/IIILZです。勘違いをしている人が多いですが、IIILZはスピーカーユニットの名前で、スピーカーシステムの名前ではありません。
MONITOR RED時代のIIILZの正式名称はLSU/HF/IIILZ, MONITOR GOLD時代がLSU/HF/IIILZ/8で、型番の8から判るようにGOLDからトランジスタアンプと組み合わせるようにインピーダンスが8オーム化されているのがもっとも大きな変更点ですがタンノイ社は石のアンプ可能となるのですが、実際視聴する限り使用アンプは真空管をお奨めします。



デュアル・コンセントリックとは同軸型のことで、一つのスピーカーユニットに中低音用のウーファーと高音用のツイーターとをまとめて配置したものであり、1個のユニットで全周波数帯域をカバーできるという経済性から、かつては多くのメーカーから様々なモデルが出ていたものだ。タンノイの設計は、中低音用と高音用とが一つの磁器回路を共有し、さらにツイーターのホーンの開口部が磁器回路の中心部を貫通し、ウーファーのコーンのカーブがツイーターのホーンの延長部となっているという巧妙な構造が伝統となっている。此の様なユニットは大変指向性が強く音出しすると丁度センターにソロリストが浮かび上がる音を体験すると此のマジックから逃げられなく実情が強い。

つまり、一つのユニット中に中高音を受け持つ長い距離を持つホーンが組み込まれる構造となっているので、大口径の振動版を持つツイーターの低域共振周波数を一層低く設定することが可能となり、とりもなおさず中低音ユニットの動作周波数にも余裕が出るという利点をもたらす。この構造こそが思考性が高く、タンノイのスピーカーが全帯域に亘ってバランスのとれた、瑞々しく音楽性に富んだ再生能力を持つ所以であり、ほぼ最初の設計を変えることなく、半世紀以上も市場で高い評価を得て来られたのが実情であるようだ。

しかし此の様な古いIIILZ, MONITOR GOLD時代のユニットは相当古く、本領発揮させることはなるべく慎重にメンテナンスする事は肝心である、仕上がったユニットを再現すると輝かしい昔の音の臭いが聴ければ最高の幸せであろう・・・。



筆者の所有していたサイズは10吋の手頃な大きさの、1974年発売のTANNOY IIILZ in Cabinet(Chevening)使用ユニットは10吋同軸2ウェイ(HPD295)と言う英国のTANNOY工場火災後仕上がったユニットである。今も記憶するが1974年コーン・アッセンブリー工場の火災であり、製造期間は7年で全てのMonitor Goldは失われた。
TANNOY好きの筆者に1967年発売のTANNOY IIILZ in Cabinet mkIIのIIILZ (Monitor Gold)ユニットをY氏から分けて頂きTANNOYユニットIIILZ (Monitor Gold)の神髄を知る事ができました。
しかし名機と言えど随分年月が過ぎヴィンテージ・タンノイと言われるユニットもMonitor Gold等は56年前の製品です。

メンテナンスは出来る限り発売当時の状態に近づける事により一層IIILZ (Monitor Gold)らしい音楽の表現は伝えられると思う、筆者は知識も無く出来ることは接点回復剤でのメンテナンスであろうが今まで施したメンテナンスを此処に公表し書留めて見ました。確かに現在のシステムはIIILZ (Monitor Gold)が入荷した頃より幾分音質は向上した様に思ってる。

此のタンノイのエンクロージャーシステムを世に広めた五味康祐先生で特にタンノイオートグラフを日本に最初に持ち込んだ事も有名な話である。



筆者が一番オーディオ、音楽について影響を受けたのが五味康祐先生であろう、ステレオサウンド誌の記事であろうが此処で引用させて頂く。
「スピーカーの命はエンクロージァにあるかつてヴァイオリニストのW氏のお宅を訪れたとき、モーツァルトのヴァイオリン・ソナタを聴かせてもらったことがある。そのあと、オーケストラを聴いてみたいと私は言い、メンデルスゾーンの第四交響曲が鳴り出したが、まことにどうもうまい具合に鳴る。わが家で聴くオートグラフそっくりである。タンノイIIILZは何人か私の知人が持っているし、聴いてきたが、これほどナイーブに鳴ったのを知らない。「オリジナルですか?」とたずねた。そうだという。友人のは皆、和製のエンクロージァにおさめたもので、箱の寸法など寸分違いはないのに、キャビネットがオリジナルと国産とではこうまで音は変わるものか。スピーカーだけは、ユニットで買ったのでは意味がない。エンクロージァごとオリジナルを購入すべきだと、かねて私自身は強調してきたが、その当人が、歴然たる音の違いに驚いたのだから世話はあるまい。私は確信を持って言うが、スピーカーというものを別個に売るのは罪悪だ。スピーカーだけを売るから世間の人はスピーカーを替えれば音が変わると思ってしまう。スピーカーというのは要するに紙を振動させるものなので、キャビネットが音を鳴らすのである。スピーカー・エンクロージァとはそういうものだ。
でも本当に、わが耳を疑うほどよい響きで鳴った。W氏にアンプは何かとたずねるとラックスのSQ38Fだという。「タンノイIIILZとラックス38Fは、オーディオ誌のヒアリング・テストでも折紙つきでした。黄金の組合わせでしょう」と傍から誰かが言った。黄金の組合わせとはうまいこと言うもので、こういうキャッチフレーズには眉唾モノが多く、めったに私は信じないことにしているが、この場合だけは別だ。なんとこころよい響きであろう。
家庭でレコードを楽しむのに、この程度以上の何が必要だろう、と私は思った。友人宅のIIILZでは、たとえばボリュームをあげると欠陥があらわれるが、Wさんのところのはそれがない。カートリッジはエンパイアの九九九VEだそうで、〈三位一体〉とでも称すべきか、じつに調和のとれた過不足のないよい音である。」と続いた感想が述べられていた。

この文章に影響され筆者はタンノイはオリジナルの箱を細工するなどという事は決して一番やってはいけない事と思い、この呪文から逃れる事は出来なかった。しかし10吋のIIILZの弦楽四重奏等の怪しいまでの鳴りっぷりに、ある程度の低音が加味されれば当に鬼に金棒となり、その後念願のオペラ、マタイ受難曲、べートーベン交響曲合唱等がホールの中央の席での試聴が可能なりオリジナルの箱での音質からの脱却でした。IIILZ (Monitor Gold)のユニットにはオリジナルの箱は小さかったと言えよう。その後のステレオサウンド誌のタンノイ特集号にて密閉箱及びコーネッタを含めた紹介もありその記事を読み驚いたり、納得したりしました。
そしてY氏からGOODMANS AXIOM 80の箱を頂き当時タンノイHPD295を合体させて聴き出したのが今日のシステムに変化して行ったのである。GOODMANSの箱にタンノイのユニットを装着し第一声で驚いたことは低音は被り気味ではあるが、リアルなホール感に感銘を受ける、全体に音が澄めば最高のシステムでは無いであろうかと思い、後日インシュレーターを考案し自作するがそれでも納得がいかずインシュレーターの下に人工石を設置しその上に乗せたのが現状である。

詳細については後に詳しく述べるので引き続きお読みください。



実はオーディオ歴は長いのですが、途中離脱した時期があり、高齢になって再開した次第で、いわゆる出戻り組でタンノイユニットも再度聴き出し5年程経過しました。下記の写真は音質等のテスト風景である、意外と重量があり労力が伴いますが最近ある程度満足できる音になったようである。
勿論オーディオの疑問は実にオカルト的な事も多く、未だ解明できない電気に関する問題は多く残された分野である。数値も益々細分化されている様である。



此処で基本的なスピーカーの寿命を伸ばす方法を述べる。
スピーカーの寿命を縮める原因がある一方で、寿命を伸ばす方法もあります。皆さん良くご承知であろうが、寿命を縮める原因を取り除くと共に、伸ばす方法を実践すると長くスピーカーを愛用できるであろう。

◆1.直射日光や急激な温度・湿度変化に注意する
スピーカーに限らず、機械は直射日光の当たらない場所で使用しなければいけません。熱は機器にダメージを与えますが、内部発生する熱だけではなく外部からの熱も悪影響を与えるので避ける必要があります。また、直射日光はスピーカーに使用されている皮やゴムなどの部品の劣化を早める原因にも。窓際などにスピーカーを置かないように気をつけましょう。スピーカーの寿命を伸ばすためには、直射日光以外にも使用する場所の温度や湿度の変化にも注意です。
スピーカーは、極端な暑さや寒さに強くありません。特に精密機器ですから、湿気の多い環境はスピーカーにとって大敵です。温度差の激しい環境は、結露などが生じるため、寿命を伸ばしたいなら避けるべきです。

◆2.通電は必要時間だけにする事
スピーカーの寿命を縮める原因にもあげた過度の通電は避けたいところ。寿命を伸ばすためにも、必要な時間にのみ通電をすることが大切です。
もちろん人によってスピーカーを使用する時間は異なるでしょう。しかし、適度に使用し適度に休まさせることがスピーカーの寿命を伸ばします。
此の事は別にタンノイに付いて述べるのではなく、全体的に言えることである。

以降は今までに行った改良事項です。
1.(Monitor Gold)のエッジは紙製のエッジに加工を施したものなので交換する必要はない、筆者はブレーキフルードをなるべく薄く塗布して使用している。ダンピングが随分良くなった様に思われる。



上記の写真は下写真のブレーキフルートをエッジ全体に薄く塗った状態でダンピングが敏感でソフトな仕上がりになった様に思う。



2.コーン紙に柿渋液を2回程塗布する。軽くエッジを叩くと小気味よさそうな「パンパン」と乾いた音がした。
柿渋液は昔から番傘の紙に塗り水を弾く防水効果にも優れ特に防腐、防水、防虫、消臭、抗菌、抗ウイルスなどの効果があるとされ、古くから日本人の暮らしに取り入れられてきました。余談ではあるが最近では忍の衣装は黒装束では無く柿渋染で染めた生地が事実だとも言われている。



柿渋液を二度塗りし自然乾燥後コーンの張りが増した様であった。HPD295のエッジは墨汁を塗り張りを出した。今回は仕上がりの色が自然で柿渋液を選ぶ。
勿論墨汁にもニカワが入っている為コーン紙に張りが出るのである。

昔下柿渋液は番傘の仕上げにため防水用にも用いられた日本の誇る防水剤にであり、また防虫効果もあると聞く、墨汁も効果的ではあるが、知らない方は一度お試しを・・・・。



3.ネットワークのメンテナンス、高域、低域チョークコイルはテスターでは異常なしであったが、スイッチの反応が悪いしでコートロンを塗布しコントールを回すうちに馴染む、馴染みの改良後に接点回復剤を塗布する。接点回復剤と塗布と清掃を行う。

4.バナナプラグ スピーカー端子 自由溶接端子に交換及び交換作業、材質は純度100%の銅製品をチョイスした。持ってみますと小さいながら重量は感じた。



古いタンノイIIILZ in Cabinetのユニットを使用に辺、この作業は考えれば一番最初に変更すべき作業であろう、接点復活を考慮すれば必ず実施する事が良い改善箇所でもある。修復後の写真です。



5.レプトンパワーチップを購入後写真の様に取り付ける。
この作業はマグネットがあり簡単に付着しただけなのに音質が向上し余分な音がしない、静と動のメリハリが更に豊に一層音楽を楽しむ事ができた。



購入は3枚セットが安価の為の3枚入りを購入した、確かに不思議なチップである様です。
物理的な事は明らかでは無いのですが、レプトンパワーチップを装着すると確かに透明度が若干ました様にも思われる、余分な電磁波を削除する効果があるのでしょうか、詳細については不明ではある、オーディオについては不思議な効能がある様で自宅に電柱を設置するマニアもいると聞くが恐ろしい世界である。
3枚購入後はユニットに2枚あと一枚は接点復活剤に装着している。



6.スピーカー端子のネットワークからの接点にレプトンパワーコンダクターグリースを塗布して接着状態が向上した。



この4本のコネクターは古くなって接続が不安定になり一定した音質が得られなくなった様に思う、接点回復剤は有効ではあるが長持ちはしないので、直接ハンダ付けの修復が良いが、オリジナル品を続ける意識してレプトンパワーコンダクターグリースを塗布し様子をみたが意外と通電状況も改良安定したので暫く放置し変化ないので組み立てして現在に至る。

今回の修復は以前購入したレプトンパワーコンダクターグリース5グラム 燃費向上 パワーアップ!トルクアップ!オーディオにも効果的で真空管の足、スピーカーケーブルの端子、LINE端子、DCプラグなどなど。静電気除去の溶剤を少し綿棒に塗布しそこに接点回復材を混ぜあわしケーブル接続の凸凹に丁寧に塗りコネクターを入れ込んだ、以前よりしっくり治まった感じもし、電源を入れ音出しをする、何となく塩梅は良さそうでもある。



7.GOODMANS AXIOM 80の箱は表面等再塗装し吸音材の入れ替えサランネットの交換等を施す、ナショナルのゲンコツスピーカーの吸音材に使われたクリエコンポジット吸音材をLS3/5aでの交換を試みるが音質は向上したので、想像以上の音が聴けた事でGOODMANSの箱も補修を試みる。



前面の吸音材を張り替えた以前と比べ音質は若干引き締まった様に感じる。特にジャズピアノについては微妙なタッチが分かり太鼓の音も締まりジャズの試聴も問題ない様である。
以前から入っていた吸音材は全て廃棄し新しい吸音材を削ぎ切りしてマジックテープで隙間無く貼り吸音効果を高めた。

箱の塗装のなり直しはサンドペーパー掛け作業は大変でした、塗料はWATCO(木材オイルフィニッシュ)を使用しました。作業の仕上がりまで約10日間仕上がりまで掛かりました。



後は日頃のお手入れとして偶にギターオイル(フィーデンワックス)を少し多めに塗布しワックス掛けを施し、後は月一にから拭きする程度です。艶がなくなり次第にワックス掛けをしますが適度に保湿効果を考慮しています。
なるべく木目の綺麗な艶が状態が長く続くように簡単に手入れします。エンクロージャーも一つの楽器とも言えるでしょうからね。ある程度の重ね塗りを行い適度な艶と保湿効果も安定し音質も良くなっている様である。


後日良いワックス、ミツバチの巣か作った天然素材、モライフ ブリティッシュビーズワックス フローリング ( つや出し 木製品 家具 艶 蜜蝋 撥水 床)を教えて頂き早速試すが大変良い使い心地で19世紀からアンテーク家具も多い英国では家具職人も愛用末うビーズワックスです床にも試してみたがさらっとした仕上がりが良好であった。

据え置き型のエンクロージャーをセットする筆者の部屋では一度セッティングすると移動するには大変な労力が必要で、ブックシェルフ型の小さなスピーカーも一旦セットすると大幅な移動はしない、せっかく良い位置を試しセッティングした意味が無くなる、況してや大型の機器の移動はしません。



8.一番簡単なスピーカーケーブルの交換は散々色々試したがヴィンテージ物には昔からある、「英国製QEDのProfile42Strand」に落ち着いた。
特にスピーカーケーブルはWEを何種類も中でも単線を相性良く長く使用していたが聴き比べると今回挙げた英国性が一番相性が良かった。
価格も安価でお財布にも優しいスピーカーケーブルである、ヴィンテージ物をお使いの方は一度おためしを・・・。



9.パワーアンプもZAIKA5300の国産品真空管を試聴する、実にバランスも良く当分はこの新空間で十分であろう。今はカス少ないUSR 300B(岡谷電気)も一度は試聴してみたい火屋であるが・・・?

この国産品の真空管ZAIKA5300、300B同等品に交換し霞がかった感じの音が一挙にクリヤーになった事に驚いた、ある雑誌ではWE300Bをも凌駕してとの寸評もあったと以下の様なコメントもあります、「オーディオ研究の大先達「安斉勝太郎」さんの主催したオーディオ・ラボ「ZAIKA」が、数ある真空管の内、WE-300Bに性能が最も近いものを選び、エージングの後販売したのが「ZaikaA 5300」真空管でした。」などのコメントもあったそうです。



この様なメンテナンスでTANNOYユニットの音を現在楽しんでいます。TANNOYの事の掲載記事、ブログ等を拝見し実施した結果です。手前味噌ですが随分販売当時の音質に近づいた様にも思われます。

しかし一番大切に思うは聴く部屋の広さと使用エンクロージャーのバランスと思う、極端な事を言えばTANNOY15吋のシステムも6畳程の部屋では十分なプレゼンスは得られなく其の辺も忘れてはならない条件でもあろう。現在筆者は現在IIILZのユニットで10畳程の部屋で楽しんでます。



10.最後にインシュレーターの自作である。
既製品のウェルフロート (Wellfloat) オーディオボードが良いのですが高額ゆえ、よく似た効果を出す為一度エラストマーゲルをお試しいただきたいと思います。これは適切な重量負荷を掛ければ縦方向にはあまり動かずに横方向には動きやすいんです。ちょうどWELLFLOATのような動き方をします。スピーカーの底面の面積くらいの板を2枚用意してエラストマーゲルを適切な枚数と配置にして(これは適材適所なんで、重量と面積の要素がおおきいです)サンドイッチにします。その上にスピーカーをセットするとまさにWELLFLOAT的になります。」と綴ってあり、WELLFLOAT的とのコメントに価値はありますので、これは是非試して見ましょう、筆者は現在プロケーブルの1cm厚のソルボセインを使ってダブル効果を持ちいているがエラストマーゲルの使用が優れていると言われる 。

エラストマーゲルは地震対策の揺れに強く転倒防止材で一般的には1mm程の接着性の高い物が一般的であるそうです。テレビ等の購入時に付属するシートで市販品のサービス品として付いている場合がある。寸法は910×1,820mmを420×550mmにカットすれば6枚が取れる。1枚で十分のようだ。勿論その寸法にカットして頂く、そして木工ボンドと30mmの木工用皿ビスを購入した、そしてネット注文をしたエラストマーゲルを加え総額約1万円で製作出来る。現在も使用していますが音質も抜けが良く重宝しています。

実際TANNOYユニットを鳴らすことに長けたアンプは筆頭にはやはり新空間であろう筆者も色々のアンプを試し聴き比べてはみたが真空管には敵わないと思っている。真空管アンプは未だ現行でも市場に販売しているので予算と相談して真空管での視聴をお勧めします。



確かに此の様にメンテナンスを施し音楽を楽しむと、今まだ感じなかった微妙な音の違いも伝わり古楽器との音の違いに気付く、筆者はバッハ演奏が好きで良く聴くが誠に透明感の塩梅が良くなった様に感じる。
実際にオーディオ機材の調整後に試聴する音楽は断然J.S.バッハの音楽が多い。
古楽器独自のポリフォニーは一般に多声音楽または複音楽と訳されている。和声様式の音楽であるホモフォニー(和声音楽)に対するもの。2声部以上の各旋律が,それぞれ独立性をたもって進行していく音楽のことで,横の流れ(線的な構造)とその組み合わせに重点をおいた作曲様式の音楽である。
16世紀のパレストリーナやラッソの無伴奏合唱音楽などはその代表的なものである。その後新しい技法が進み,バッハにいたって和声的対位法を用いたポリフォニー音楽の出現でその頂点に達したち言われる。

此処で思うはクラシック音楽を楽しむには、音質は出来るだけクリヤーにした音質が鑑賞には有利である、低域の篭り等は排除しクリヤーな音に近づける事が肝心である。町立が微妙に違う、古楽器とモダン楽器を聴き分け楽しむ為にもお手持ちのエンクロージャーをクリヤーな澄んだ音質は大切であろう。



簡単に説明すれば古楽器は12楽章の音程が少しの擦れががあり、モダン楽器では均一に調整されていると言われる、何故ご楽器の調律は違うのであろうか?それは木管楽器、金管楽器の進化前のスタイルで簡単に言えば古楽器のトランペットなどにはピストン部分はなく音階は吹き方、唇の調整で音価を刻んで吹いていた、笛などの楽器も単純は8穴の空いた楽器などでこの様な器楽に音を合わせ調律して演奏をしたと言われている。簡単に言えば、バロック音楽で、しかもフランス組曲でモダン楽器演奏のカールリヒターと古楽器演奏のGustav Leonhardtとの演奏は厳密に言えば音に若干の違いが出るはずで、モダン楽器以前の音楽は古楽器演奏が当時を偲ぶ演奏となり最近では古楽器演奏の演奏者も増えている傾向である。
なお金管楽器のトランペットは当時の絵画では天使の子供が吹く姿が描かれており、希望、歓喜の音として金管楽器の音を表現する等面白き技法であもる。
筆者がオーディオ視聴に聴く事が多いのはフランス組曲2番BW V813イギリス組曲5番BWV810後は鍵盤楽器での演奏のフーガの技法BWV1080を聴く事が多い。

筆者の古いオーディオ機器の再現は音楽を聴きながら少しずつ修正可能な部分を改良して現在に至るが、まだ今後改良箇所は多々あると思ふ、音質向上すれば今後も公開していく予定である。少しでも良い音楽を・・・ブラボー!

ここに収録された音源は、バッハ生誕333年を寿ぎ、ソニー・クラシカルが選び抜いた33枚のバッハ名盤を求めてみた。

2023年02月12日 | 2022J.S.バッハ関係

先日の投稿記事から「バッハ生誕333年を寿ぎ、ソニー・クラシカルが選び抜いた33枚のバッハ名盤。」が販売している事を知る。ソニーと言えばグレン・グールド(ピアノ)が有名でその他の演奏者も皆さんご承知の演奏者も多いが、仕事の関係で昔ソニーレコード製作の静岡工場によく通っていた頃ソニーの社員の言う事の音質に違いがを感じ、最近までソニー製品には或一線を強いていた。
当時プレス機はノイマン等の一流品を使用していたが音は当時ソニーの社員が使い音質は疑問点が多くその様な事もあり個人的にはオーディオ機器もソニー製品はやけにシャカシャカとした音に敬遠し、ウォークマン等は全く聴かなかった時期が長い、若い頃一度その様な疑問を感じると、その疑念が解けるまで随分日時がかかるようです、最近やっとその疑念から抜け出し最近は疑いも無くソニーの音も聴く様になっている。

今回は特に次のようなコメントが挙げられている。永遠の名演グレン・グールドの「ゴルトベルク変奏曲」、リヒテルの「平均律クラヴィーア曲集」、ヤン・フォーグラーの「無伴奏チェロ組曲」などのモダン楽器演奏から、バッハ時代のピリオド楽器と奏法によるレオンハルトの「マタイ受難曲」、アーノンクールの「カンタータ」、クイケンの「ブランデンブルク協奏曲」など、ドイツ・ハルモニア・ムンディの名レーベルの名演だけなく、最新の研究結果などの考察を含めた新しいアルバムなども含まれています。Amazonにて早速購入すると翌日置き配のメールが届く、流行病(はやりやまい)以降宅配便は置き配が多く大変便利である。撤収後早速梱包を解き開封する。



いつも筆者は途中から聴くスピーカーの音が気になり、銘柄を交換して聴くことが多いので、今日は最初から1996年発売のSPENDOR SP3/1P定評では自然で透き通った音です低域には16cmコーン型ウーファーを搭載しています。振動板にはポリプロピレンコーンを採用しており、ボイスコイルには2.5cm経のコイルを採用し、ヴォーカル、特に女性ヴォーカル最高ですとある・
今回は男性ヴォーカルではあるが、ソプラノ系統なので、それなら最初から今日SPENDOR SP3/1Pを聴きこんで見ました。なおこのスピーカーは能率は音圧レベル88dBと良い為真空管もシングルアンプでのドライブで十分良い音が聴ける。

最初からのSPENDOR SP3/1Pでの視聴は意外と其れなりにうなずける音がする、一般的に音楽を楽しむには十分な音質にも思える、これ以上に音質の向上を求めるならスピーカー台の導入または製作であろう、その上にある程度の土台をしっかりして視聴すればSPENDORに良い美音が入手できるのかも知れない。

余談ではあるが今回は石のプリメインとデジアンプも試したが、真空管のアンプが素直な音が聴けるように感じた。



馴染みある本日聴く音楽も以前に紹介した バッハ / モテット集 BWV 225~230 ヘルマン・マックス / ライニッシェ・カントライ(Bach Motets BWV 225-230 Hermann Max Rheinische Kantorei )
ドイツの合唱指揮者で、この CD の収録時に71歳というベテランだったヘルマン・マックスは、バッハ一族やヨハン・セバスチャンに先立つ人々を中心としたドイツものの合唱の録音を百ほどもこなしてきました。適度にシャープで爽やかなとこ ろが聴きどころです。鋭過ぎずやわらか過ぎずのニュートラルなものながらテンポは全体にやや軽快な方で、緩やかな楽章でも遅くはしません。飾らない澄んだ響きが 大変魅力的です。



其れと比べ今回購入した「33のバッハ名盤」の中に喜びに満ち溢れたバッハのモテット集はライプツィヒの聖トーマス教会少年合唱団の元団員たちによって、1992年に結成されたアンサンブル・アマルコルド。そしてリリースされるアルバムが毎回独特な解釈で驚かせるカチュナーとラウテン・カンパニー。

今回この2つのアンサンブルの合同企画は、バッハのモテット集。声楽、器楽とも各パート1人による演奏ですが、これまでにない速いテンポと自由で喜びに満ち溢れたものです。これらのバッハの偉大な合唱曲は、組成物のコアに貫通する斬新な解釈で、テキストの読みがそのまま音楽的解釈であることを表しており、バッハの巧みなポリフォニーの豊かさが明確に再現され、スリムでより透明感のあるサウンドが印象的です。
トーマス教会聖歌隊の卒業生たち五人 によって1992年にライプツィヒで結成されたアマルコルドによる演奏です。したがって必然的に男声のみで OVPP(各パート一人の合唱)になります。伴奏をしているのは1984年発足のベルリンの楽団で、指揮をしているのは1961年ドイツ生まれのリュート 奏者にしてその楽団の指揮者、ウォルフガング・カチュナーです。



喜びに満ち溢れたバッハのモテット集(J.S.Bach: Die Motetten)
[CD12]
 1. モテット第1番『主に向かいて新しき歌を歌え』BWV.225
 2. カンタータ第131番『深き淵より、主よ、われ汝に呼ばわる』BWV.131~シンフォニア
 3. モテット第5番『来たれ、イエス、来たれ』BWV.229
 4. モテット第3番『イエス、わが喜び』BWV.227
 5. モテット第6番『もろもろの国よ、主をほめ讃えよ』BWV.230
 6. カンタータ第42番『されど同じ安息日の夕べに』BWV.42~シンフォニア
 7. モテット第4番『恐るるなかれ、われ汝と共にあり』BWV.228
 8. モテット『汝を去らしめず、汝われを祝せずば』BWV Anh.159
 9. モテット第2番『御霊はわれらが弱きを助けたまう』BWV.226
【演奏】アンサンブル・アマルコルド、 ラウテン・カンパニー、 ヴォルフガング・カチュナー (指揮)、
【録音】2012年
バッハ:モテット集アンサンブル・アマルコルドカチュナー&ラウテン・カンパニーライプツィヒの聖トーマス教会少年合唱団の元団員たちによって、1992年に結成された「アンサンブル・アマルコルド」と、リリースされるアルバムが毎回独特な解釈で驚かせてるヴォルフガング・カチュナー指揮「ラウテン・カンパニー」によるバッハのモテット集の登場でした。

後は筆者が思ふにJ,S,バッハと言えばカンタータ(BWV147)の一つでも加えて欲しかったが真とこに欲しいとも言えるのではあるまいか?



次に今回リッピングした曲は、大変興味の湧いたアルバムは・・・チェロ組曲であるが、ヤン・フォーグラー仕様のチェロはモダンチェロである其の為か音質が良く響き迫力共抜群に聴こえる、筆者はどちらかと言えば古楽器を聴く場合が多いが、モダン楽器の演奏も大変興味深いようである。
先ずはBW V1007no冒頭から感じた事は「飴色に輝く音色が響く」この様な感じでチェロが奏でる音色の豊さに酔った、一気にチェロソナタを楽しんだ。
余談ではあるが一般的にチェロの弦はスチール弦(比較的安価で音色は固め)、ナイロン弦(種類が豊富で様々な特色があります)謂わゆる古楽器の バロック・チェロは羊の腸を材料としたガット弦が使われ音色は柔らかくバロック音楽などに使用されます。
[CD4-5]
 無伴奏チェロ組曲(全6曲)BWV.1007-1012(
Bach: Suites for Solo Cello 1-6)
【演奏】ヤン・フォーグラー(チェロ)Jan Vogler
現在ドイツを代表する若手チェリストとして世界的な活躍を続けるヤン・フォーグラーの新録音は、チェロ独奏曲の最重要レパートリーともいえるバッハの無伴奏全曲の登場です。ファビオ・ルイージ/シュターツカペレ・ドレスデンと共演したR.シュトラウスの「ドン・キホーテ」を皮切りに、ドヴォルザークやショスタコーヴィチのチェロ協奏曲、タンゴ・アルバムなど、1枚1枚が個性的なコンセプトに基づく録音をソニー・クラシカルで発表してきたフォーグラーですが、バッハの録音は、シュタットフェルトとの「ガンバ・ソナタ」全曲以来のこと。古今東西のチェリストがそれぞれの解釈を刻印してきたこのチェロ音楽のバイブルを気鋭のフォーグラーがどう料理するか、興味は尽きません。



ヤン・フォーグラーは、ニューヨーク市に住むドイツ生まれの古典的なチェロ奏者です。 彼は東ベルリンで生まれ、最初は父親のピーター・フォーグラーに師事し、続いてベルリンのヨーゼフ・シュワブ、バーゼルのハインリヒ・シフ、ジークフリート・パルムに師事しました。
【収録予定曲】
 J・S・バッハ:無伴奏チェロ組曲(全6曲) BWV1007~1012
【演奏】
 ヤン・フォーグラー(Vc)
【録音】
 2012年12月, ニューヨーク、パーチェス大学 (デジタル:セッション)

比較的新しい録音で音質も大変すぐれものである、筆者も今回は初めてのチェリストである、気鋭のチェリスト、ヤン・フォーグラー(1964-)によるバッハ無伴奏チェロ組曲全曲集。
2012年12月、ニューヨーク州立大学パーチェス校でセッション録音(学内のどんな施設か不明だがフォーグラー自身は「スタジオ」と記している)。収録時間55分58秒+76分15秒。



純クラシックのみならず、ピアソラやジミ・ヘンドリックスなども俎上に載せるフォーグラーだが、この無伴奏組曲と作曲者のバッハは、やはり特別な存在であったようだ。彼は自筆のライナーで「子供の頃から親しみ、そして未だに弾きこなせたと感じない」と述べている。
そのフォーグラーが今回のレコーディングを決意したのは、「2011年に(現在の愛器である)ストラディバリ''ex Castelbarco Fau''を手にした時」という。

通例、特にクラシックの奏者は、楽器についてあまり多くを語らない。しごく健全と思うが、もちろん例外もある。チェリストではイッサーリスが おなじ組曲 のライナーで雄弁に語っており、本作のフォーグラーの著述もそれと同様に面白い。
彼はバッハとストラディバリの関連について、「ほぼ同時期に世に出た楽曲と楽器(この場合は組曲の作曲とそれに数年先行した''Forma B''というモデル)が、チェロの可能性を押し広げた」という考察をしている。なんだか愛器ジマンみたいだが、確かにフォーグラーの音色はひと味もふた味も違う。



ここで筆者のバッハのチュロ組曲のリッピングリストを挙げると可也の演奏者を数えるが中でも今回のヤン・フォーグラーの演奏能力は相当高いとおもう。

本作はまず低弦の「鳴り」の強さが特徴的だ。聴き初めはやや籠った音にも感じられたのだが、これは早とちり。楽器の豊かな胴鳴りを殺さず、それでいて全音域のバランスを崩さないのがフォーグラーの流儀らしい。このことは組曲の後半部まで聴き進むと次第に明らかになり、だから本作では1枚目よりも2枚目の方が印象が強い。チェロ好きであれば涙ものの美音が聴ける。
ただそうした細部に耳を傾けるより、本作では「チェロの豊かに鳴り響く」を堪能している方が新鮮な感動に浸れると思う。

筆者も大好きなバッハのチュロ組曲のリッピング下演奏家を比べて聴くが確かにフォーグラーの演奏は上位に位置するようである。
かのビルスマの演奏に冠せられる「語るバッハ」とは趣が異なるものの、これほど豊かに快活に語られるバッハを他に知らない。これは傑作だ。
こうなると今までリッピングしたチェロ・ソナタを聴き比べて見ても、ヤン・フォーグラーの演奏はテクニックも見事なもので、装飾音もごく控えめ。全体に楽曲への敬意が感じられる、真摯なアプローチであろう。ブラボー!

J.S.バッハの曲を最新のヴィオラ・ダ・ガンバ奏者リュシル・ブーランジェで楽しむ。

2023年02月09日 | 2022J.S.バッハ関係

最近ワンコ(Mシュナウザー)モジャ君と散歩に行くと梅の蕾を見かけます、早咲きの梅は既に開花している様です。この時期に咲く冬から春にかけて蝋でできたかのような黄色い花を咲かせる蝋梅(ロウバイ)を見たく今日は少し長い距離の散歩になった。独特の甘いよい香りのする花を今年も見ました。季節は春が近づいて来たようです。
散歩後モジャ君とシャワーを浴びよくドライヤーで乾かした後、今回の取り上げた音楽は、以前このブログでも紹介したヴィオラ・ダ・ガンバ奏者の《リュシル・ブーランジェ(Lucile Boulanger)》の新譜を視聴した。
昔からこのヴィオラ・ダ・ガンバの音色は筆者好みで良く耳にする音でもある。

筆者が初めて知ったのがARCHIVレコードのスイスの古楽器界の古老アウグスト・ヴェンツィンガー(August Wenzinger、1905年11月14日 - 1996年12月25日)とエドゥアルト・ミュラーが1970年に録音したJ.S.バッハのヴィオラ・ダ・ガンバ・ソナタである。
ヴェンツィンガーは、スイス出身のチェロとヴィオラ・ダ・ガンバの奏者、指揮者。昔はヴィオラ・ダ・ガンバの代わりにチェロでの演奏をしていた時代もあり、古楽器演奏が注目され多くの演奏者が奏でる様になった様です。

現在愛用する300Bは、以前にもZaika5300を詳しく説明させて頂いたが実に良い塩梅で鳴っている。そう言えば最近支那製品の新しく改良されたとアナウンスされたPSVANE WE300B 黒ベース 正規工場特注品マッチドペア一度は試聴したいと思うが?今使うものを越えなく無駄かなとも思う。



ヴィオラ・ダ・ガンバ(Viola da gamba)とは? はイタリア語で「脚のヴィオラ」を意味し、その名の通り脚(膝・ふくらはぎ)で楽器を支えて弓で弾く楽器です。この場合の「ヴィオラ」は弓で弾く楽器の総称で、この中に「ヴィオラ・ダ・ガンバ属(グループ)」と「ヴァイオリン属」(今日のヴァイオリン、ビオラ、チェロ)の2つのグループがありました。英語でヴァイオル viol、フランス語でヴィオール viole、ドイツ語で Gambe と呼ばれます。
ヴィオラ・ダ・ガンバはスペインのギターに似たビウエラという楽器が祖先と考えられています。16世紀にはイタリアに伝わり、その後イギリス、フランスとヨーロッパ全土へと広まっていきました。ルネッサンス・バロックの時代、教会や宮廷においてなくなてはならない楽器の一つで、王侯貴族のたしなみとして盛んに演奏されていました。しかし18世紀後半に貴族社会が没落し市民が台頭してくると、音楽の主流は宮廷からコンサートホールへと移行します。構造的に大きな音の出せないガンバは新しい時代の音楽的要求に応えることができず、ヴァイオリンやチェロに取って代わられてしまいました。



19世紀末に16世紀から18世紀の音楽・楽器の研究が進むとともに、ヴィオラ・ダ・ガンバもアーノルド・ドルメッチらによって再び脚光をあびることになった。第二次世界大戦後は、イギリスでヴィオラ・ダ・ガンバ協会が 1948 年に 設立されたのを皮切りに、米国では 1963 年、日本に も 1973 年に協会が設立された。また当時の演奏法なども研究されて、現在は少しずつながら奏者の数は増えている。意外と古楽器でありながら演奏され出したのは近年の様です。これは録音技術音響技術向上が一番の理由とも言えるであろう。正しくヴィオラ・ダ・ガンバの音は上品で奥深い低音の魅力ある音で新しい演奏は注視している。

筆者が初めて知ったのがARCHIVレコードのスイスの古楽器界の古老アウグスト・ヴェンツィンガー(August Wenzinger, 1905年11月14日 - 1996年12月25日)とエドゥアルト・ミュラーが1970年に録音したJ.S.バッハのヴィオラ・ダ・ガンバ・ソナタのレコード(モノーラル)で知った。ヴェンツィンガーは、スイス出身のチェロとヴィオラ・ダ・ガンバの奏者、指揮者。昔はヴィオラ・ダ・ガンバの代わりにチェロでの演奏をしていた時代もあり、古楽器演奏が注目され多くの演奏者が奏でる様になった様です。
弓の弾き方にも特徴があり弦を押さえつけるような演奏は出来ないので、弦の上を滑るような優しい演奏が特徴である。



そのような音楽を楽しむに辺り、ついつい自分の装置で良く鳴る音楽が多くなる、筆者愛用のGOODMANS AXIOM 80の箱に移植したIIILZ Monitor Goldの試聴はやはり弦楽器の演奏が実に上手く鳴るのである。ある程度のホール感も心地よく十分癒しのひと時を味わうことができる。
兎に角筆者にとっては何よりの精神安定剤がJ.S.バッハの曲であるようです、声楽、鍵盤楽器、弦楽器、簡易なコンチェルトでの演奏が良き心持ちにされてくれるようである。今後ともに良き演奏者のバッハを聴きたいと願いってます。余談ではあるが本日「バッハ生誕333年を寿ぎ、ソニー・クラシカルが選び抜いた33のバッハ名盤。」のCDセットを購入した、価格も安価で今まで余り聴いたことない演奏者も登場し是非にも聴きくとても楽しみに待っています。

Y氏はコーネッタのボックスを薦めるが生憎筆者の部屋は11畳程の洋間であるが、仕事道具が入り混じって、作業場兼用で箱を導入する場所も無く現状維持がやっとである。しかも今年で後期高齢者の仲間入りで先行きは余命はあと10年程であろうか。死んだら骨は海に流してくれと遺言している。



さて以前にも紹介の名手リュシル・ブーランジェ、無伴奏アルバムを仕入れる。
次のような説明がある。
(古楽先進国フランスの俊才集団ピグマリオンの一員で、Alphaにはバッハのソナタ全曲録音もあるヴィオラ・ダ・ガンバ奏者リュシル・ブーランジェは、チェロやコントラバスよりも先に子供の頃からガンバに親しんできた古楽ネイティヴ世代。今回の無伴奏2枚組は、ガンバ奏者=作曲家アーベルの無伴奏作品に、バッハのさまざまな独奏曲からの編曲を組み合わせたプログラム。ケーテン時代からのバッハの仕事仲間クリスティアン・フェルディナント・アーベルの息子で、バッハ自身の末男ヨハン・クリスティアン・バッハのロンドンにおける仕事仲間となったカール・フリードリヒ・アーベルは、ガンバの作曲家としては大物であるにもかかわらず、単独の無伴奏曲が散発的にあるだけで大作がないため、群小作曲家の一人と見なされがちな存在。「アーベルをバッハと対等の存在として扱えるように」(ブーランジェ談)と周到に編まれたプログラムは、この作曲家の小品を組み合わせた小ソナタ仕立てのセクションと、意外にもガンバの響きになじみやすい他の楽器のためのバッハの名曲群をもとに、自由に編まれた組曲とソナタが軸になりました。生前は多くの自作を色々な別編成のために編曲し続けたバッハですが、ここで広く知られた曲まであたかもオリジナルのガンバ作品であるかのように響かせるブーランジェの手腕は圧巻。無題の作品も多いアーベルの音楽も、無伴奏のソナタを前提として書かれていたかのような味わい深い魅力とともに甦ります。)
この曲を聴く前に筆者は知らなかったが、J.S.バッハ: フルート・ソナタ集が実に良い響きを奏でるのである。



J.S.バッハ:フラウト・トラヴェルソのためのソナタと独奏曲
 1. フルートとチェンバロのためのソナタ ロ短調 BWV.1030
 2. フルートと通奏低音のためのソナタ ホ短調 BWV.1034
 3. フルートと通奏低音のためのソナタ ホ長調 BWV.1035
 4. 無伴奏フルートのためのパルティータ イ短調 BWV.1013
 5. フルートとチェンバロのためのソナタ イ長調 BWV.1032

 フランソワ・ラザレヴィチ(フルート、音楽監督)
 ジャン・ロンドー(チェンバロ)
 ルシール・ブーランジェ(ヴィオラ・ダ・ガンバ:2,3)
 トーマス・ダンフォード(アーチリュート:2)

 録音時期:2013年12月20-22日
 録音場所:chapel of the church of Notre-Dame de Bon-Secours, Paris (France)
 録音方式:ステレオ(デジタル/セッション)
 旧品番:ALPHA186

フルート、リコーダー、バグパイプの名手として様々な企画盤をリリースし、腰を据えてバッハが書いたフルート作品の魅力を堪能させてくれるアルバムです。無伴奏パルティータ以外の全編で活躍するチェンバロには、今を時めくジャン・ロンドーが参加。ラザレヴィチとロンドーの音が時に寄り添い、時に正面から対峙するというような、装飾の隅々にまでインスピレーションが溢れる素晴らしい共演を聴かせています。ルシール・ブーランジェも新鮮なメンバーから刺激を受け今回紹介のJ.S.バッハの無伴奏アルバムで新境地に到達してのであろう。


フランソワ・ラザレヴィチ (François Lazarevitch)
曇りない目で「作曲当時の作品の姿」を見据える研究的姿勢と、圧倒的な演奏能力とを兼ね備えた「古楽の笛」の達人フランソワ・ラザレヴィチ。
ALPHAレーベルではフランス中南部の伝統音楽を集めたバグパイプ・アルバムでデビューしたという異色プレイヤーでもありますが、バッハやテレマンなどのフルート作品の本質に生々しく迫ったトラヴェルソ演奏を聴かせる一方、古楽器でアイルランド音楽と向き合うなど、アルバムごとに目が離せない存在です。



『SOLO BACH-ABEL ~無伴奏ガンバによる、バッハとアーベル作品集』リュシル・ブーランジェ

【DISC 1】 <魂>
1-6. ヨハン・ゼバスティアン・バッハ(1685-1750): 組曲 ニ長調
 1. プレリュード(原曲: 『平均律クラヴィーア曲集 第1巻』プレリュード第1番 BWV 846/846a)
 2. アルマンド(原曲: 無伴奏チェロ組曲 第6番 BWV 1012)
 3. クラント(原曲: 無伴奏チェロ組曲 第3番 BWV 1009)
 4. サラバンド(原曲: 無伴奏チェロ組曲 第6番 BWV 1012)
 5. ガヴォット(原曲: 無伴奏チェロ組曲 第6番 BWV 1012)
 6. カール・フリードリヒ・アーベル(1723-1787): ジグ(原曲: アレグロ イ長調 WKO 212)
 7-9. アーベル: ニ短調の三つの無伴奏曲
 7. アダージョ WKO 209
 8. 無題の無伴奏曲(アンダンテ)WKO 206
 9. アレグロ WKO 207
 10-11. バッハ: ト短調の二つの無伴奏曲
 10. プレリュード(原曲: リュートのためのプレリュード BWV 999)
 11. 英国風ブーレ(原曲: 無伴奏フルートのためのパルティータ BWV 1013)
【DISC 2】 <肉体>
 1-2. アーベル: ニ短調の二つの無伴奏曲
  1. 無題の無伴奏曲(アルペッジョ)WKO 205
  2. 無題の無伴奏曲(モデラート)WKO 208
 3-7. アーベル: ニ長調の二つの無伴奏曲
  3. アレグロ WKO 186
  4. フーガ WKO 196
  5. 無題の無伴奏曲(アダージョ)WKO 187
  6. メヌエットのテンポで WKO 200
  7. ヴィヴァーチェ WKO 190
  8-11. バッハ: ソナタ イ短調
  8. グラーヴェ(原曲: 無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ第2番 BWV 1003
/鍵盤のためのソナタ BWV 964〔BWV 1003の鍵盤編曲版〕)
 9. フーガ(原曲: 無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ 第1番 BWV 1001
/リュートのためのフーガ BWV 1000)
 10. シチリアーナ(原曲: 無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ 第1番 BWV 1001)
 11. アレグロ(原曲: 無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ第2番 BWV 1003)
 ※原曲の表記のあるものは全て演奏者自身による編曲
 リュシル・ブーランジェ(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
 録音: 2020年12月ノワルラク修道院文化センター

聞き応え十分で古楽先進国フランスの俊才集団ピグマリオンの一員で、Alphaにはバッハのソナタ全曲録音もあるヴィオラ・ダ・ガンバ奏者リュシル・ブーランジェは、チェロやコントラバスよりも先に子供の頃からガンバに親しんできた古楽ネイティヴ世代。今回の無伴奏ガンバ奏者、作曲家アーベルの無伴奏作品に、バッハのさまざまな独奏曲からの編曲を組み合わせたプログラム。

ケーテン時代からのバッハの仕事仲間クリスティアン・フェルディナント・アーベルの息子で、バッハ自身の末男ヨハン・クリスティアン・バッハのロンドンにおける仕事仲間となったカール・フリードリヒ・アーベルは、ガンバの作曲家としては大物であるにもかかわらず、単独の無伴奏曲が散発的にあるだけで大作がないため、群小作曲家の一人と見なされがちな存在。
小品を組み合わせた小ソナタ仕立てのセクションと、意外にもガンバの響きになじみやすい他の楽器のためのバッハの名曲群をもとに、自由に編まれた組曲とソナタが軸になりました。やはり最新の録音は素晴らしいの一言である。
筆者愛用の50年以上前発売になる10吋のタンノイのユニットを再現させる刺激は十分伝わった、未だ未だ十分現役で使える、ブラボー!

何故か最近聴くは、弦楽器演奏が多い、バッハ以外の音楽を、今回は音楽の花開くウィーン古典派の曲を考察する。

2023年02月04日 | クラシック音楽・オーディオ


何となく最近冬の風物詩イルミネーションも終わりに近づく、今や節分でもあり暦上では立春だが、一番寒い大寒も終了となるが、夜のドライブと出かける。

印西市の人口11万人到達と千葉ニュータウン好調、想定上回るペースとの報道がある、日本一高額な公団鉄道の運賃も値下げし、その成果徐々に土地値も以前に戻りつつあるようです。
千葉NT駅の様子は昨年と変わらないが、この時期は実に華やかである。イルミを追いかけ子どもたちは元気に走り回っていた。千葉NT駅の南口から北口に続くストリートにイルミネーション飾り付けが続き綺麗である。印西市、いや千葉NTの風物詩となったのであろう。少しずつは例年より新しいテクノロージーが導入され人々の目に焼き付くのであろう。



最近の寒さは厳しく、もっぱら部屋を暖かくし音楽を楽しんでいる時が多い。聴くのは弦楽器の音楽が多い、弦楽器と言えばウィーン古典派(1770~1830年)と、主にヨーゼフ・ハイドン、ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト、ルードヴィヒ・ファン・ベートーヴェンらに代表される、ヨーロッパのクラシック音楽の様式です。中でも天才ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトであろう、中でもハイドンの曲は些か違う方向性のため筆者は余り馴染みが薄い。

ルードヴィヒ・ファン・ベートーヴェンの演奏は別途に記載しようと思ってます、筆者が感じる事はベートーヴェンは演奏者を違ったメンバーで聴きたい要求があるのです。



話を音楽に戻しましょう、今も残るウィーンのドームガッセ通り5番地にある、現在モーツァルトハウス・ヴィエナとなっている建物は、モーツァルトが人生の中で、最も幸せで最も実り多き日々を過ごした場所です。
ザルツブルクで過ごしていたモーツァルトは、ザルツブルクの大司教コロレドとの劇的な雇用契約解除を契機に、独立した音楽家、作曲家として帝都ウィーンでのキャリアを始めます。

ウィーンにおけるモーツァルトは、尊敬を集める立派な音楽家、作曲家であり、音楽の先生でもありました。また、この地こそモーツァルトが重要な歌劇「フィガロの結婚」や、数々の有名な交響曲、ピアノ、クラリネット、ホルン、ヴァイオリンのための協奏曲、弦楽四重奏曲、そして、最後の仕事となった未完の「レクイエム」を含む聖楽曲を作曲したところです。



また筆者の好きなベートーヴェンの弦楽四重奏曲は今評判のエベーヌ四重奏団を聴く確かに最新の録音の為か、音質は大変よく、フランスで1999年にブローニュ=ビヤンクール地方音楽院在学中の4人によって結成された弦楽四重奏団。

エベーヌとは黒檀を意味しており、弦楽器や、管楽器、民族楽器において、指板やフィッティングに使われている、クラシックのみならず広く音楽に関心を寄せる、という意味を込めてそう名乗っている。ベートーヴェンを演奏のエベーヌ四重奏団の事は別途に掲載したいと思っています。



往年の名機と言われるTANNOY IIILZのユニットを所有し愛聴していれば誰もが弦楽四重奏団の演奏は実に上手く響くユニットと聴けば納得出来る、特に最新の録音テクノロジーは大変優れその迫力に圧倒される。

今回筆者が前々から思っていたオーディオ愛好家としての本音を吐露します。勿論筆者所有のLS3/5A、SPENDOR SP3/1P等と比べて聴くが、軍配はGOODMANS AXIOM 80の箱に移植したIIILZ Monitor Goldの弦の音は断然タンノイが一番に思う、しかしLS3/5Aのスッキリ、クッキリの音も見逃せないのである、いずれにせよオーディオの音楽と演奏とは全く違うのである。
しかしそのあたりがオーディオ装置選びの融合点と妥協の産物にほかならない、特に弦楽四重奏曲を堪能したのなら、断然GOODMANS AXIOM 80の箱に移植したIIILZをお薦めします、オリジナルのIIILZも良いが、コンサート等での演奏でしか味わえない弦楽器独自の胴鳴りを肌で甘く感じ、コンサート会場の様な近い演奏を得ようとするならやはりAXIOM 80の箱との移植が必要なのであろう。
15吋のユニットでは決して得られない15吋のユニットでは若干ダブツキ気味に思える確かに体感しなければ理解できない音響装置の叡智であろう。いくら優れたブックシェルフスピーカーでも演奏会の雰囲気は限界で決して体感できない音楽なのであろう・・・?と思っている。



SPENDOR SP3/1Pについてはエッジを新しく交換したが、未だエージング不足であろうか、思った様な美音が鳴っていないようにも感ずる、調整不足ともおもえるので、業務用のデジタルパワーアンプで一度試して見ようかとも思っているが・・・?
SP3/1Pを使用のコメントは一般的には低域のふくよかさが一段と増し、実に柔らかい包まれるような音が出ている。それでいて余韻もしっかり再現してくれるから、聴き疲れすることなく気持ち良く聴いていられる。等と試聴コメントもあるのだが、比べる機種が良くなかった様にも思える。
SPENDOR SP3/1Pには専用のスタンド使用が有効であると言われるが検索するとオリジナルは相当高額ですサイドプレスArtistスタンドが良いとアナウンスされていた。如何になるのであろうか勿論機種による違いはあるように思う、色々思案するも楽しからずやの世界である。

同じ英国製の音もメーカーが異なれば違うことは必定、同じ英国製でもB&W等も違った音色聴かせる、何を選び何を聴くのが一番であろうかを今後も注意深く探って行きたいもの楽しみです。


散々苦労の末改良を重ね、やっと本来の音が鳴り出したLS3/5Aの音の特徴は「山椒は小粒でもぴりりと辛い」中身のギュと詰まったスッキリした小気味良さでもあろう、長時間聴くも疲れない音質の安定度である、筆者はジャズ系統にはLS3/5A使用が多い、勿論クラシックも良い塩梅である。

しかしウィーン・フィルハーモニー管弦楽団とベルリン・フィルハーモニー管弦楽団との違いが解るのであろうか、それには明快な答えがあるそうです、(ウィーンフィルとベルリンフィルの違いを判別することは難しくありません。オーケストラの配列そのものが伝統的に違います。指揮者からオーケストラを眺め、打楽器のティンパニが左に聴こえるがウィーン。ベルリンのティンパニは中央に位置し、ベルリンの左ははホルンが聴こえます。
ウィーンのホルンはどこにいるかといえば、右手前です。
いちばん分かりやすいのがコントラバスとチェロで、ベルリンはチェロとコントラバスが協力して右奥に、ウィーンは後方に聞こえます。

それとオーデイオ的には、オーケストラは演奏をする前に「チューニング」をしますが、これは音合わせで、オーボエが吹くAの音、ドレミでいうと「ラ」の音にあわせて行います。
このAの音は周波数でいうと440Hz(ヘルツ)ですが、オーケストラによってこの周波数(ピッチ)が少しずつ異なっています。



筆者好みのウィーン弦楽四重奏団 The Vienna String Quartet
1973年からRCAと録音契約を結び、1974年の日本演奏旅行を皮切りに、海外への演奏活動を拡げる。ウィーン芸術週間はもとより、ザルツブルク音楽祭、ブレゲンツ音楽祭、ケルンテンの夏、イスラエル室内音楽祭等に出演し、レパートリーもウィーン古典派、ハイドン、モーツァルト、ベートーヴェン、シューベルトを中心に、ドヴォルジャーク、スメタナ、ヤナーチェクといったスラヴ系の作曲家からウィーン近代派のツェムリンスキー、シェーンベルク、ウェーベルン、さらにショスタコーヴィチやオーストリアの作曲家ヘルムート・エーダーといった現代作品の初演に至るまで幅広い。
シューベルトの弦楽四重奏曲全集やモーツァルトの後期10大弦楽四重奏曲集、ベルリン・フィル(当時)のカール・ライスターを迎えてモーツァルト、ブラームス、ウェーバーといった作曲家のクラリネット五重奏曲を続けて録音し、国際的にも高い評価を受けている。
2015年に、チェロのフリッツ・ドレシャルが急逝したことに伴い、エディソン・パシュコをメンバーに迎えた。



●ウェルナー・ヒンクWerner Hink(第1ヴァイオリン)
1943年ウィーン生まれ。ウィーン・アカデミーでF.サモイル教授の教えを受け、最優秀にて卒業。64年より長きにわたりウィーン・フィルハーモニー管弦楽団の第1ヴァイオリン奏者を務める。同年「ウィーン弦楽四重奏団」を結成、コンツェルトハウス四重奏団の活動を事実上引き継ぐ形で、ウィーンの楽友協会等のコンサートに出演する。ウィーン弦楽四重奏団は、73年よりRCA、その後カメラータ・トウキョウとともにレコーディング活動を始め、既に50枚近い録音を行い、特にシューベルトの『死と乙女』では82年度音楽之友社レコード・アカデミー賞を得た。その演奏の成果は、ヒンクのヴァイオリンソロに負うところが大きい。 74年より2008年までウィーン・フィルハーモニー管弦楽団のコンサートマスターを務めた。ウィーン弦楽四重奏団および新ウィーン八重奏団の現リーダー。F. サモイル教授の後継として82年より2014年までウィーン・コンセルヴァトリウムの教授としてヴァイオリン科にて後進の指導にあたった。
1943年生まれ。ウィーン・アカデミー(現 ウィーン音楽・表現芸術大学)で、フランツ・サモイル教授の教えを受ける。1964年、ウィーン国立歌劇場の第1ヴァイオリン奏者、1967年、ウィーン・フィルの第1ヴァイオリン首席奏者、1974年にはコンサートマスターに抜擢され2008年まで同団に在席。ウィーン市立音楽院教授。

●フーベルト・クロイザマー(第2ヴァイオリン)
1953年生まれ。ウィーン弦楽四重奏団の第2ヴァイオリン奏者。リンツでアルツト教授につく。その後、ウィーン・アカデミー(現 ウィーン音楽大学)でフランツ・サモイル教授の教えを受ける。1969年、チェコスロヴァキア(現 スロヴァキア)で行われたコツィアン国際ヴァイオリン・コンクールで第1位入賞。1975年、ウィーン・フィルに入団。1978年、第2ヴァイオリン首席奏者。1982年、第1ヴァイオリン首席奏者となる。

●ハンス・ペーター・オクセンホファー(ヴィオラ)
1948年、グラーツ生まれ。ウィーン音楽大学でフランツ・サモイルに教授にヴァイオリンを、ジークフリート・フューリンガー教授にヴィオラを学ぶ。ウィーン・プロアルテ・カルテットのメンバーを経て1971年、ウィーン交響楽団にヴァイオリン奏者として入団、1975年からヴィオラに転向、1977年まで在籍。同年、ウィーン・フィルのヴィオラ奏者となる。オーケストラのほかにもウィーン弦楽五重奏団とウィーン・ヴィルトゥオーセンのメンバーとして活躍。教育者としても1983年以来ウィーン市立音楽院で、1993年からはウィーン国立音楽大学(現 ウィーン音楽・表現芸術大学)ヴィオラ科教授に就任、後進の指導にあたっている。1998年にクラウス・パイシュタイナーの後を継ぎウィーン弦楽四重奏団に入団した。

●エディソン・パシュコ(チェロ)
1973年、アルバニアのコルチャ生まれ。6歳よりチェロを始める。グラーツ音楽大学でフローリアン・キットに、ウィーン国立音楽大学でヴァレンティン・エルベンに師事し、最優秀の成績で卒業。リーツェン国際チェロ・コンクール(オーストリア)で入賞。

このウィーン弦楽四重奏団の演奏は穏やかさが筆者の好みでもあり、刺激的な音が少なく、それでいて兎に角クリヤーな音色も優れ、特にウェルナー・ヒンクのヴァイオリンは好みでもある。モーツアルトの「狩」は今までスメタナを愛重していましたが、ウェルナー・ヒンク魅力的な第1楽章のイントロではじまる第17番演奏者はいずれもウィーンフィルのメンバーで、実力は折り紙つきなのでしょうが、音楽素人の私にとってもこの演奏の厚みと深さ、満ち足りた心地よさが伝わってきました。そしてあらためてモーツァルトの楽曲の魅力に気づかされました。

(余談ではあるが、モーツアルトの演奏にはアマデウス弦楽四重奏団も見逃せない。1947年にロンドンで結成された。メンバー4人のうち3人がウィーン育ちで、カール・フレッシュ門下のロスタルに師事するためにロンドンに来ていた。48年にロンドンでデビュー、50年には初の海外公演をドイツで開いている。88年にヴィオラのシドロフが亡くなるまで、40年間同一メンバーで活動を行なった、他に例を見ないカルテットだ。名前のとおりモーツァルトを中心に、ロマン派にかけては高い評価を得ている、39年間という長きにわたり同一メンバーで活動を行った団体であった。)

この様に聴き出すと聴きたい演奏者が多くいる、今後も新しい分野の開発は楽しみでもある、今後どれだけの演奏者が現れるかは楽しみでもある。



カメラ-タ・ベスト:モーツァルト:弦楽四重奏曲 第17番「狩」K.458/第15番 K.421/第8番 K.168:ウィーン弦楽四重奏団
ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト

 [1] 弦楽四重奏曲 第17番 変ロ長調 K.458「狩」
 [2] 弦楽四重奏曲 第15番 ニ短調 K.421
 [3] 弦楽四重奏曲 第8番 ヘ長調 K.168

ウィーン弦楽四重奏団
 ウェルナー・ヒンク(第1ヴァイオリン)
 フーベルト・クロイザマー(第2ヴァイオリン)[3]
 ヘルムート・プッフラー(第2ヴァイオリン)[1][2]
 クラウス・パイシュタイナー(ヴィオラ)
 ラインハルト・レップ(チェロ)

1975年9月[1][2],1979年9月[3]/テルデック・スタジオ(ウィーン)



以前良く聴いた、シューベルトがちょうど20歳を迎えた作曲家が、生来の抒情性をヴァイオリンという楽器にみごと吹き込んだソナタと、その抒情性をブリリアントな技巧と融合させた後期の2作品をシンパシー豊かに表現。音楽への深い理解を感じさせています。ヨハンナ・マルツィ & JEAN ANTONIETTIは愛聴版だが、イザベル・ファウスト(ヴァイオリン)アレクサンドル・メルニコフ(ピアノ)も聴くが今回はウィーン・フィルの名コンサートマスター、ウェルナー・ヒンクが最良のパートナー、ジャスミンカ・スタンチュールと共に録音したソロ・アルバム。彼が得意とし、こよなく愛するシューベルトの作品を、ウィーン人ならではの音色で聴かせます。



10吋のタンノイでの試聴はもしかすると美し過ぎるのかも知れないとい疑問さえ感じる様である、正しく作られた音とも云えよう。弦楽四重奏団では感じなかったがヴァイオリン・ソナタのピアノとの演奏が美し過ぎる感じがするのである、実に涼やかな聴こえる音がする。この病的とも言える音の魅力は一度体感すると深みに嵌る様である、当分タンノイのユニットから変われないであろう。特に弦楽器演奏には宜しい様である。
勿論最新機種のエンクロージャー、真空管アンプも販売しているが、貧困老人には全く手も足も出ない価格で最新の製品は桁が違って来ているのが現状である。これではオーディオ趣味は益々遠のくであろう。でもこの様な弦楽四重奏曲を聴けば弦の上手く鳴る最低の装置は欲しくなるのが音楽愛好家であろう?

スイングジャーナル社の販売する管球王国の季刊誌の発売がされたようであるが何故か購入には迷うが出ている、最新のオーディオ機器は今や購入し聴く物でなく、筆者のような貧困老人には冊子で写真を見るか、店頭の飾り物の姿を見るだけの様になってしまった。確かにこれらの内容を探れば部品を選ぶ事にも注意を払い揃える事にも相当な労力は掛かる事は理解できるのだが・・・。



先日友人が持ち込んだMarantz PM-84の整備も終わり試しに繋いで音出しの結果は、ジャズ系統は良いが、クラシックは真空管には敵わないと思った。

シューベルト:ヴァイオリン・ソナタ/ウェルナー・ヒンク&ジャスミンカ・スタンチュール 
Schubert: Violin Sonata / Werner Hink & Jasminka Stancul
 01.ヴァイオリン・ソナタ イ長調 D.574 作品162: I. Allegro moderato
 02.ヴァイオリン・ソナタ イ長調 D.574 作品162: II. Scherzo, Presto
 03.ヴァイオリン・ソナタ イ長調 D.574 作品162: III. Andantino
 04.ヴァイオリン・ソナタ イ長調 D.574 作品162: IV. Allegro vivace
 05.華麗なるロンド ロ短調 D.895 作品70
 06.幻想曲 ハ長調 D.934 作品159: I. Andante molto
 07.幻想曲 ハ長調 D.934 作品159: II. Andantino
 08.幻想曲 ハ長調 D.934 作品159: III. Allegro vivace

ウェルナー・ヒンク(ヴァイオリン)
ジャスミンカ・スタンチュール(ピアノ)

1999年2月/ウィーン
ウィーン・フィルの名コンサートマスター、ウェルナー・ヒンク渾身のシューベルト

ヒンクはコンマスとしては、キュッヒルやヘッツエルほど有名ではないようですが、良い音色です。
このCDは、ハイドンの有名な曲が聴けます。有名曲だけに比較対象が多いですが、アンサンブルの厚みは一番良いと感じます。



ウィーンフィルのコンサートマスターであるヒンク率いるウィーン弦楽四重奏団のハイドンである。1950年代に一世を風靡したウィーン・コンツェルトハウス弦楽四重奏団の流れを引き継ぎ、所謂ウィーン風の室内楽を奏する四重奏団としては最後の世代にあたると思う。全員がウィーンフィル首席奏者であり演奏が素晴らしいことは言うまでもない。良く歌い音楽が自然で流れがあり極端な表現はなく互いに聴き合うことで緊密なアンサンブルを作る。ハイドンの弦楽四重奏曲に合った演奏スタイルである。この演奏に出会ったのは1980年代前半であり、30年近く聴き続けて飽きない素晴らしい名盤であり復活したのが喜ばしい。

カメラ-タ・ベスト:ハイドン:弦楽四重奏曲 OP.76-2 HOB.III-76「五度」/OP.64-5 HOB.III-63「ひばり」/OP.3-5 HOB.III-17「セレナード」:ウィーン弦楽四重奏団

フランツ・ヨゼフ・ハイドン:
 [1] 弦楽四重奏曲 ニ短調 作品76-2 Hob.III-76「五度」
 [2] 弦楽四重奏曲 ニ長調 作品64-5 Hob.III-63「ひばり」
 [3] 弦楽四重奏曲 ヘ長調 作品3-5 Hob.III-17「セレナード」

 演奏者:ウィーン弦楽四重奏団
  ウェルナー・ヒンク(第1ヴァイオリン)
  フーベルト・クロイザマー(第2ヴァイオリン)[2][3]
  ヘルムート・プッフラー(第2ヴァイオリン)[1]
  クラウス・パイシュタイナー(ヴィオラ)
  ラインハルト・レップ(チェロ)

■ 録音
1975年9月[1],1979年5月[2]/テルデック・スタジオ(ウィーン)
1978年5月/テルデック・スタジオ(ベルリン)[3]
ウィーン室内楽の情緒を今に伝えるウィーンSQがハイドンの確立した様式美をつややかな雰囲気で見事に再現

ウィーン弦楽四重奏団の1970年代後半の遺産。当時、彼らの演奏はLP(のちにCD)が発売されるたびに日本の批評家たちからは「ウィーンの伝統に寄り掛かっただけの微温的な演奏」などと低く評価されていた様です。しかし、ウィーンの伝統がすっかり希釈されてしまった現代、このような演奏を遺してくれていたことにただただ感謝あるのみだ。3曲とも、当時のVPOの主要メンバーならではの気品高く、時に甘美で洒脱な表現により酔える、作品の魅力が見事に引き出されている。
筆者が名曲と思うは、ハイドン:弦楽四重奏曲第67番「ひばり」です。
ハイドンは「弦楽四重奏の父」と呼ばれるほど弦楽四重奏曲を作曲しました。しかし、現代人には人気の少ない作曲家です。真っ先に聴きたくなる作曲家でないとは言えそうです。特に第1楽章で、ひばりの鳴き声のような音が聴こえることによって、「ひばり」と呼ばれるようになりました有名な曲でもあります。正に弦のユニゾンが実に美しく思える、後先かまわず筆者の思ったままを書き連ねて見たが長話になってしまい猛省する次第である。筆者が思うは弦楽四重奏での演奏は今後益々衰退する分野の音楽かもしれない、確かに需要も少なく新譜も少なくなっている事が言える。この様な曲には10吋のオールドタンノイの独壇場に感じます、正に大型三極管のコンビは実に様マッチングである様に感じる。
ウィーンの演奏家ならではの名演と思っています。ブラボー!