伝統ある英国の10吋ユニットで、いい音で音楽を聴きたい・・・・・

音楽好きの、古いオーディオ機器10吋TANNOYを改良そて聴くダメオヤジの金ちゃんです。

オールドタンノイは、血統の正しい、出来の良い、純度の高い、高性能な機器に特有のデリカシーのあるスピーカーかを考察。

2019年10月31日 | オペラ・歌劇・カンタータ・オーディオ全般


未だ目的は果たして無く、10吋のTANNOYを上手く鳴らし、いい音楽が聴きたいと言う目的があったが、未だ色々苦労はしていますが、満足な音では聴けないのが不満だ!現在愛用のTANNOY IIILZ in Cabinet(Cheapening)は1974年発売の45年前のSPである。
タンノイ工場火災後奇跡的に甦ったTANNOY IIILZは最終のユニットには10inch同軸型2ウェイユニットであるHPD295を搭載します。

勿論TANNOY IIILZのユニットは古いものほど良いとされているようである、箱は勿論全てオリジナルだが、密閉箱からバスレフに改良され低域が響くように改良されたそうである。


タンノイ社は1947~1978年までの31年間基本的には何も変わってない一貫してデュアル・コンセントリックで生産した。いわゆるオールドTANNOYの音です。一般的にはヴィンテージTANNOYの部類に入るかもしれないが特徴は同軸上に音源が有るので大変指向性が高く、良い条件が整えて鳴らせば目の前での演奏が聴こえる感じがします。

TANNOYは上手く鳴らすには、大変難しいスピーカーとしては筆頭に上がるだろう、故五味康祐氏その著書の中に苦労の後を綴っている。ただし彼の場合はTANNOYで一番大型の15吋の同軸2ウェイユニットにバックロードホーンの箱でTANNOY Autographの月産2台の生産と聞いた物を使用していた。

勿論エンクロージャーによっても音は違うし、エージングの仕方でも大変音質を変わると言われるスピーカーで、大変神経質な面もあるが、思うに、血統の正しい、出来の良い、純度の高い、高性能な機器に特有のデリカシーを持っているのであろう。サイズは15吋、12吋、10吋の三種類があります。


勿論特有の癖の強いスピーカーでもあり、グッドマン、クワード等の英国製は、えてして、こういう気難しい物が多い。
現在はAXIOM80 A・R・U・付きの箱にIIILZを移植して聴くが、移植後は重低音まで誠に良い塩梅に鳴る。

勿論気難しいと言っても、その最低レベルは、並のものより相当の高水準である。但し、使い手と息のピッタリあった時の音は、信じがたいほどの美しさや魅力で鳴る事がある。

現在のスピーカーでは味わえない音が聴けるのも大変嬉しい悲鳴である、特に小編成の弦楽器の演奏には真価を発揮する、これは所有し据え付け場所を移動し機材とを取り替え良い塩梅に嵌まれば何者にも代えがたい響きが得られる。


やはりアンプは真空管の三極管との相性が良さそうである。でも最近愛用する、筆者使用のアンプの音に妙に気になる点がある。

当初さすが、三極管の300Bの相性の良さ、美音に真空管との相性の良さに満足していたが、
聴くうちに、その音が気になり始めた、綺麗すぎる音の疑問だ、それが気になります。勿論このST型三極管の300Bガラス整形の難しさにあり、WEなどの製品のガラスは薄く爪で弾いても良い音がするとのことです。


筆者は現在PSVANE 貴族之声 300B マッチドペア  (70mA, Cossor 銀色脚座)を駆動しているがSV-501SEには流麗さ、音の粒の細かさと色彩の多さが特徴。色彩感はよく聴こえてくるのですが、何故かお茶漬けサラサラの美しさのように感じる。
全体の音の深み、音の拡がりや流麗さを大事にする方だと思うがこのような音は、もう少し若い人に楽しめる音のようである感じがします。我が年代では、音の力強さが必要に思えるが・・・・、あと少し音が塊で前に出てこないのが、不足に聴こえる感じがする。

このままTANNOYを聴くにはあと少しの音への力強が必要ではないのであろうか?高額な真空管に交換しては聴いてはいないが、このあたりでSV-501SEの限度を感じる。正にこの世界(オーディオ)は何処まで自己満足できるかの、我慢比べのようだ。

SV-501SEにはダイオードの役割を果たす整流管は使用していない代わりに6BM8なるMT管を使い代用している、先日箱が潰れているためディスカウントした、松下製のペアー管を購入した。
当初はこの6BM8感はロシア製のELECTRO-HARMONIXが付属していたが他の管に変え音が良くなったので現在検討中である。


さすがペアー管であって頗る相性もよく流石松下製の事はある。この6BM8管はJAZZにも良く意外と生々しい音を出す、北欧屈指のピアノトリオ Helge Lien Trioの再生も良いテイク・ファイブの演奏等は眉唾ものですよ!

やはり300Bのアンプは整流管を使いっているアンプがヴィンテージ寄りの志向のような気がする現在はハイレゾ時代になりデータ量は格段と大きくCDの規格より大きくなっている
現在デジタル音源を最も良い音で聴くには、真空管の持っている倍音生成能力こそが決めてで真空管アンプで聴くハイレゾこそ、最もアナログに近い音楽の聴き方かも知れない。

ドイツ生まれの300B、ELROG-ER500Bも気になる真空管ですが・・・・先ずは300Bより整流管で鼓動するアンプが欲しくなります。


そのような事を考えながら東ドイツ出身のハンス・ピシュナーのバッハ:チェンバロ作品集を聴く。

平均律クラヴィア曲集全曲、、インヴェンションとシンフォニア、チェンバロ協奏曲、ほかハンス・ピシュナーHans Pischner(1914.2.20~216.10.15)の演奏1914年ブレスラウ生まれのドイツのチェンバロ奏者で音楽学者のハンス・ピシュナーのバッハ・コレクション。


このセットは今年100歳を迎えたピシュナーの業績を称えてリリースされたものだそうですです。ピシュナーはブレスラウでピアノとチェンバロ、音楽学を学び、1933年からソリストとして活動しますが、1939年に兵役に就き、その後ソ連軍の捕虜となって終戦を迎えています。

戦後、1946年からワイマール音楽院で働き、1948年に教授に就任、1950年には東ドイツ国営放送のベルリン放送局音楽局長、1954年には文化省音楽部部長に就き、1963年にはベルリン国立歌劇場の総監督となります。


あまり詳しいデーターはありませんが、ゴルトベルク変奏曲なども素晴らしい演奏が聴けます。


そして、1978年には東ドイツ文化連盟の議長に就任して1990年解散まで在職するという、東ドイツ楽壇を政治面からサポートする立場にありました。その間、ピシュナーは演奏家としても活躍、1961年にはそのバロック音楽への功績に対してドイツ民主共和国国家賞が授与され、さらに、新バッハ協会の副会長に任命されてもいます。

ピシュナーはコンサートだけでなく、レコーディングにも積極的に取り組み、平均律やゴルトベルク変奏曲、インヴェンションとシンフォニア、チェンバロ協奏曲などを録音して高い評価を得ていました。



そうしたピシュナーによる純ドイツ風ともいえる武骨ながらも独特の魅力のあるバッハ演奏味わえるものとなっています。


【演奏】
  ハンス・ピシュナー(Harpsichord)
  ダヴィッド・オイストラフ(Vln)
  イーゴリ・オイストラフ(Vln)
  クルト・ザンデルリング指揮、ベルリン交響楽団
  クルト・レーデル指揮、シュターツカペレ・ドレスデン他

筆者もこの鍵盤奏者は今回じっくり聴いてみたが実に無骨な演奏と思う、このような演奏がドイツ風と納得できる作品でした。


又300Bの球も、ドイツ製のELROGを使い、できればドイツ臭いTelefunkenのスピーカーで聴けば一層納得できる音がなったのかも知れない。

今週発売された管球王国94の購入、一人でニヤニヤしながら読んでみよう。



勿論、例えばチェンバロ協奏曲などを聴けば分かるが、いかにも鈍重でリズム感に欠如した演奏だが何度も、聴くうちにこれこそバッハかも知れない?これがバッハの透明性かも・・・とも思える。

カラヤンがドイツで時期演奏終わりにJAZZ喫茶に入り、なんてリズム感が無いと叫ぶフルトヴェングラーが指揮を終了後、ポルシェで凄いスピードで逃げ帰るように去ったる等・・・・

エピソードは多いドイツの演奏家は実に面白い、ブラボー!

秋の夜長は、リチェルカール・コンソートRicercar Consortのカノンを含む「音楽の捧げものBWV1079」の考察。

2019年10月20日 | バロック音楽・オーディオ一般

すっかり秋らしくなりました、今年は10月なのに異常に暑かったがやっと秋がきた。

秋の夜長は音楽を楽しむ時間とし最高の季節である。

以前も「音楽の捧げもの」は掲載しましたが、やはり一番興味をそそられる・・・・・・

バッハは、フリードリッヒ大王の主題が全曲を通して用いられたこの曲集は

その後「音楽の捧げもの」として知られている。

当時の新聞記事や証言が伝えるところによれば、王の与えた主題を用いて

即興演奏を求められたバッハは3声のフーガを演奏した。

6声のフーガの演奏も求められたがさすがに即興では難しく、

自作の主題による即興演奏を行った。

のちにその場で果たせなかった6声のフーガを含むこの作品を王に捧げたと言われる。


真空管をCossor300Bに交換してまだ好きな曲を全て聴いたわけではないが、

タンノイには300Bの球の相性は頗る良いと思ふ

再度バッハの「音楽の捧げもの」聴く、勿論ご承知のように

フリードリヒ大王に与えられた主題を用いて即興演奏をする曲だが

特にカノンについては興味深い演奏でバッハのバッハたる由縁のようである。

バッハは今も音楽家というより数学者であるように思える。


ポツダムのフリードリッヒ大王が与えた「王の主題」をもとに作曲され、

大王に献呈された『音楽の捧げ物』はJ.S.バッハの芸術の粋を極めた作品です。

2曲のリチェルカーレ、10曲の種々のカノン、トリオ・ソナタの13曲で構成されていますが、

ほとんどの曲には楽器指定がありません。

ヘンレ社はその中から楽器指定[Fl.Vn.Bc.]があるトリオ・ソナタと無限カノンの2曲を1冊にまとめて出版しています。

「トリオ・ソナタ」は教会ソナタの様式で書かれ、第1楽章は2部形式で書かれたアリアで、

「王の主題」の定旋律が最初の4小節に拡大変奏されて現れ、

その上声部に主要主題が各声部とも、終わりまで美しく模倣し合います。

第2楽章は初期ソナタ形式を思わせるフーガ楽章で書かれ、途中に「王の主題」の断片が通奏低音も含む各パートに現われます。

第3楽章は二部形式で書かれた優美なアリアで、フルートとヴァイオリンが同調し合って歌います。

第4楽章は、流麗なジーグ舞曲が奏でられ、「王の主題」が変奏されながらも完全な形として現れ、

終わりまでフーガ風に展開されます。「無限カノン」は自由な通奏低音の進行上に、

フルートとヴァイオリンによる「装飾変奏された王の主題」の反行カノンが奏されます。


200年前に天才音楽家バッハが作曲した曲に隠されていた秘密 「音楽の父」

バッハが晩年に作曲した「蟹のカノン(Crab Canon)」に隠された秘密が、

まさに天才的だと話題になっています。筆者はいかにもバッハは天才だと思う!

その秘密とは、カノン形式で構築されて、演奏も簡単そうですがこれは大変な演奏だと思う。


真空管アンプにパワーアンプを交換して聴くようになり益々のめり込む感じがする、

魅了は中低域の充実した音質と自然な感じに聴こえる音は素晴らしい。

特に注目するのは

Digital Booklet: Bach: The Musical Offering, BWV 1079 Canones diversi super Thema Regium

の08. Canon 1 a 2からの展開がいかにもバッハらしい展開である。

幾何学的に織りなす音符を意識させテーマの編曲をより複雑な調べに変えて進行する曲は天才以上に思える

① 前からは、もちろん普通に演奏できる。

② 後ろからでも、音楽が完璧に成り立つ。

③ 両方から一度に演奏すると、更に素晴らしいハーモニーが生まれる。

④ 楽譜自体がメビウスの輪になっている。

J.S. Bach - Crab Canon on a Möbius Strip

ぜひ、自分の耳で確かめてみてください「蟹のカノン(Crab Canon)」

筆者もかなりこの系統の曲は好きでよく聴きますが、

聴いて安心で どの曲を聴いても流石J.S.BACHと頷いてしまいますが、

勉強不足難でしょうね・・・・


The Musical Offeringのカノンのいくつかは、

いくつかの小節の短い単調なメロディだけで元のスコアに表されており、

メロディの上にラテン語の多かれ少なかれ謎めいた碑文があります。

これらの作曲は、なぞなぞフーガ(または、より適切には、なぞなぞキヤノンと呼ばれます))。

演奏者は、「謎」を解きながら、音楽をマルチパートの曲

(複数の絡み合ったメロディーを持つ曲)として解釈することになっています。

これらの謎のいくつかは複数の可能な「解決策」を持っていると説明されていますが、

最近ではほとんどの印刷版のスコアが単一の多かれ少なかれ「標準」の謎解きを提供します。

でも曲の構成を理解すると実に楽しい展開を聴くことができ流石バッハなんですね。

【収録情報】
● J.S.バッハ:音楽の捧げもの BWV.1079
01.Ricercar    
02.Canon Perpetuus Super Thema Regium
03.Largo
04.Allegro
05.Andante06. Allegro    
07.Canon Perpetuus
08.Canon 1 a 2
09.Canon 2 a 2: In Unisono
10.Canon 3 a 2: Per Motum Contrarium    
11.Canon 4 a 2: Per Augmentationem, Contrario Motu
12.Canon 5 a 2
13.Fuga Canonica in Epidiapente
14.Ricercar a 6
15.Canon a 2
16.Canon a 4 
Ricercar Consort
  モード・グラットン(チェンバロ)
  マルク・アンタイ(フルート)
  フランソワ・フェルナンデス(ヴァイオリン)
  フィリップ・ピエルロ(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
 録音時期:2011年11月
 録音場所:フランス、ルールマラン教会
 録音方式:ステレオ(デジタル/セッション)

最近は愛用のSV-501SEの接続部分の清掃もしていないのでメンテナンスは必至です。

先ずは、無水アルコールを綿棒に浸し清掃する、汚れを落としてから


清掃後は綿棒に接点回復剤をつけ良くこすり通電を良くする。

接続部分は簡単な作業だが1ヶ月に一度のメンテナンスは大切に思う、

筆者の愛機SV-501SEは現在フィルムコンデンサが付いているが、

「カップリングコンデンサを高級なJensenに交換」するとより良いプレゼンスが得られるとある、

このバージョンアップの事はSV社からも案内がなされている、

「大橋慎の真空管オーディオ本当の話」の記事にも公開されている。

再度良く調べカップリングコンデンサーの交換は意外とバージョンアップが望めるかも知れない

今後カップリングコンデンサを見つけ交換作業をと思っている、

尚コンデンサーを交換後は100時間ほどのエージングが必要とある、

と交換をされた方のコメントにはフォーカスがしっかりした、

低音の量感が増した、とコメントが有り交換の価値はありそうである。


今回購入のPSVANE 貴族之声 300B マッチドペアのCossor300Bの足の部分だが

作りが大変綺麗で好感を持てます。勿論見た目も大切に思います。


フィリップ・ピエルロ率いるリチェルカール・コンソートによる『音楽の捧げもの』。

この作品は、バッハがフリードリヒ大王に招かれた際に、

王から与えられた主題を用いて即興演奏することになり、

その演奏を元にフーガ2曲と4楽章からなるトリオ・ソナタ、ならびに10曲のカノンを含む、

1つの主題に基づく16の作品からなる曲集を完成させたというのがその成り立ち。

ピエルロは遅かれ早かれこのバッハ晩年の傑作に挑まなければならないと考えていました。

作品の偉大さはもちろん、

王への献辞の頭文字をつなぐと彼らのグループ名に由来する「RICERCAR」となるからです。

本編ではこのような演奏をしています。


今回鍵盤楽器はモード・グラットンの演奏が光る

フランスの古楽シーンでは近年、教会などでのバッハ演奏が盛んになっており、

中でも鍵盤楽器奏者のモード・グラットンは、

カンタータの通奏低音で大胆で魅力的な感覚を披露するなど注目を集める存在でもあります。

モード・グラットンの演奏のカノンの部分です・・・・


勿論古楽器演奏で、また楽器編成や、曲順についても議論されることが多い作品でもあります。

このアルバムでの曲順は、1747年の初版譜に基づいています。初版は3部に分かれており、

トリオ・ソナタは4楽章ではなく、無窮カノンを含む5楽章編成としています。

楽器編成はヴァイオリン、フルート、ヴィオラ・ダ・ガンバ、チェンバロの各パート1人。

音楽の精髄を極めたこの作品を、格調高く演奏しています。

チェンバロを担当するのは、ピエール・アンタイに学んだフランスの若手モード・グラットン。

冒頭の3声のリチェルカーレでは厳格に、

後半の6声のリチェルカーレでは精緻かつ多彩に聴かせます。ブラボー!

真空管Cossor300Bに交換し、アンジェラ・ヒューイットAngela Hewittのピアノ演奏を聴く。

2019年10月17日 | 真空管アンプ・オーディオ

最近PSVANE 貴族之声 300B マッチドペアのCossor300B交換してエージングしているが一応馴染んできたようである。

英国Cossor社の古典球レプリカで、古典球のほんのり甘いコクとの現代技術によるキレとの両方の特徴を併せ持った孤高の商品です、とある。

コピーにつられ購入したが、意外と馴染みが良く最初の印象では大人しい印象を持ったが、
エージングが進むにつれ300Bの力強い音も響くようになり始めている。

なお米国製セトロンWE300Bは2000年代まで製造されたが、1988年ベルマーク300Bが
実質上の最後となり米国製セトロンは余り良い事は聴かない、但し岡谷電気産業のHF300Bは大変良いがWEからクレームが入り製造中止となる。

現在は支那製、ロシア製、高槻電気、Elrog(ドイツ製)等があり簡単に入手できる。

昔から300Bについては幻の・・・と言われたがWE以外は入手しやすく品質も安定して消費者にはありがたい。


ある程度のJAZZもご機嫌に聴ける用になったが、一番良くなったのはピアノの音のようである。

高音部は輝きを放つようで勿論低音部は膨よかに部屋に響く、実に快い、300B独特の芯の強い中低位域もしっかりした音を聴くことができるようになる、
最近購入する本は真空管関係の本が多い、偶に本を開きニヤニヤして楽しんでいる。

300Bha諸説色々あるが、初心者からベテランまで楽しめる素晴らしい真空管の1本であり、
300Bの前身300Aは1933年に登場し、86年の歴史のある出力管で未だに生産される素晴らしい球である。


特に最近はピアノ演奏の音質が豊かに聴こえるのが300Bの球の影響もあるであろう。

Cossor300Bの球はピアノに相性が良く聴こえる。

アンジェラ・ヒューイットの使用楽器は昔はスタインウェイを弾いていたが、最近はイタリア製のファツィオリFazioli Pianoピアノを使用して素晴らしい音が響くよう聴こえる。


アンジェラ・ヒューイット(ピアノ)カナダの音楽一家に生まれ、3歳でピアノを始める。

4歳で聴衆を前に演奏し、5歳で最初の奨学金を得る。

その後ジャン=ポール・セヴィラに師事。1985年のトロント国際バッハ・ピアノ・コンクールに優し、一躍世界の注目を集める。

ヨーロッパ、アメリカ、アジア等世界各地でのリサイタルのほか、著名オーケストラと定期的に共演しており、ハイペリオン・レーベルからの卓越した録音により「我々の時代の傑出したバッハ弾き」(ガーディアン紙)との賞賛を得ている。

06年のグラモフォン・アワード「アーティスト・オブ・ザ・イヤー」受賞。

また、00年カナダ政府よりカナダ勲章を、06年には女王誕生記念大英帝国勲章を受勲。

イタリアのウンブリア州にてトラジメーノ音楽祭の芸術監督を務めている。


上記のサインはファツィオリを使用のサインのようである。

レクチャー、コンサートともに当然ファツィオリを使用。レクチャーはファツィオリ工場内で収録され、背景には製造過程のピアノケースが整然と立て並んでいます。

いつかファツィオリ特有の明朗な音色で彼女の生ゴルトベルクを聴いてみました。


今まで余り聴いて来なかったToccatasを聴く、Toccatasはどれもバッハ自身の手書きのメモには保存されていません。 

しかし、彼の学生サークルのコピーはまだ多数あります。

 ただし、それらのいずれにも7つのtoccatがすべて含まれておらず、

一部の場所では分岐しています。


 それが見落としであるか、スクライブのarbitrary意的な変更であるか、バッハ自身に遡る改善であるかを判断することは、必ずしも明確ではありません。

バッハ・ルネッサンスは19世紀に最初の全盛期を迎えましたが、バッハの若々しい作品は当時あまり人気がなく、初心者には未熟な試みと見なされていました。

フィリップ・スピッタ(音楽学者)、1802年のヨハン・ニコラウス・フォルケルドイツのオルガニストおよび音楽史家最初のバッハの伝記を参照して、1873年にバッハに関する彼の大規模な論文の最初の巻に書いています。

フーゲンとコンサートの動きの組み合わせは、彼の教育の年にすでに彼を占めているようです。

それは彼女の部分的に厄介な、部分的に過剰な存在の初心者のみの仕事である可能性があります。


1708-1717年。「トッカータ」はイタリア語のtoccare(触る)という語源からきている。

バッハの7曲のトッカータは即興的で速いパッセージを含む作品と、バロック期のオルガン曲に見られるいくつかのセクションを組み合わせた作品がある。7曲にはすべてフーガが含まれている。

意外と謎の多い曲のようです、


J.S. バッハ:トッカータ集 BWV 910-916
ヨハン・セバスティアン・バッハ(1685-1750):
トッカータ ハ短調BWV.911
トッカータ、アダージョとフーガ ト長調BWV.916
トッカータ嬰ヘ短調BWV.910
トッカータ ホ短調BWV.914
トッカータ ニ短調BWV.913
トッカータ ト短調BWV.915
トッカータ ニ長調BWV.912
アンジェラ・ヒューイット(ピアノ)

バッハの器楽曲では録音が少ないトッカータ全集。 

有名なのはグールドだが、少々奇抜過ぎるためリファレンスには不向き。 

古くはジャン=ベルナール・ポミエの名演があったが今は廃盤になってしまった。

それ以降、本命盤は中々無かったのだが、そこに出た新機軸が、ヒューイット盤だった。 

平均律クラヴィアでは類希れなる腕前を正当な演奏ではなく思い切りパロディ調に仕立て、
この曲の愛好家からはソッポを向かれたはずの彼女だが、このトッカータでは非常に全うなアプローチをしている。 



アンジェラ・ヒューイットがJ.S.バッハの“6つのパルティータ”をファツィオリ・ピアノで再録音!(2枚組)鍵盤の女神アンジェラ・ヒューイットのバッハ新録音!「6つのパルティータ」をファツィオリ・ピアノで再録音!
アンジェラ・ヒューイットのバッハ!



「6つのパルティータ」ファツィオリによる新録音!

4年間全12公演にわたってJ.S.バッハの主要な鍵盤作品全曲を演奏するという壮大なコンサート・シリーズ「バッハ・オデッセイ」が世界的な注目を浴びている鍵盤の女神アンジェラ・ヒューイット。ヒューイットがイタリアの銘器ファツィオリで再録音してきた「平均律クラヴィーア曲集(CDA 67741/4)」、

「ゴルトベルク変奏曲(CDA 68146)」に続き、



「6つのパルティータ」もファツィオリによる新録音バージョンをリリース!
バッハの音楽と共に生きる人生を「最高の贈り物と生涯の冒険」と称するアンジェラ・ヒューイット。

長いキャリアの中で世界中で繰り返してきたバッハ演奏、そしてその集大成となる「バッハ・オデッセイ」で進化し続けるバッハを魅せてくれたヒューイットが、様々なスタイルが交錯する「パルティータ」の真髄を描きます。

『J.S.バッハ:6つのパルティータ BWV.825-830(2018年新録音)』
【曲目】
J.S.バッハ:6つのパルティータ
パルティータ第1番 変ロ長調 BWV.825
パルティータ第2番 ハ短調 BWV.826
パルティータ第3番 ニ長調 BWV.828
パルティータ第4番 イ短調 BWV.827
パルティータ第5番 ト長調 BWV.829
パルティータ第6番 ホ短調 BWV.830
【演奏】
アンジェラ・ヒューイット(ピアノ/ファツィオリ)
【録音】
2018年12月1日-6日
文化センター・グランド・ホテル(ドッビアーコ、イタリア)


以前アンジェラ・ヒューイット普通にスタインウェイを弾いているのが良いのか、現在はファツィオリFazioli Pianoピアノで演奏しているが筆者にはスタインウェイも十分良く聴こえる。

音楽は、良い音楽と良い音とは違う事が分かる・・・・・そのような違いの分かるCossor300Bの球は良い結果を得た。

でも興味本位で2018年新録音のCDを購入する、ブラボー!

二匹目の泥鰌になるのか?ヴィオラ版「バッハの無伴奏」で試聴、PSVANE 貴族之声 300B (70mA, Cossor 銀色脚座)の考察。

2019年10月09日 | 真空管アンプ・オーディオ

300Bファンは大変大勢いらっしゃると思う、皆さん出来れば本物のWEで聴きたいと思うがしかしWE社でも製造は行ってないので、代替品で聴く方も多いと思う、勿論筆者もその一人だが先日購入した梱包箱が大理石風にリニューアルされた改良ロット品。

PSVANE 貴族之声 300B マッチドペア(黒袴)を購入しエージングも進み以前購入のPSVANE 貴族之声 300B(白袴)と比べ随分同一メーカーでも音質の傾向同じだが、黒袴の音が良い。
エージングが進むに連れ、今回購入品が生々しく聴こえ300Bの直熱管のポテンシャルの高さを味わえた。

今回PSVANEを扱っている、キャッチフレーズが気にる・・・・・・・・・・

[Shadow Oasis] PSVANE 貴族之声 300B マッチドペア 2本1組 正規工場産 真空管 (70mA, Cossor 銀色脚座)今回購入のCossor300Bである、表示面に大きめのCossorのロゴが目立つ。


Cossorとは・・・・・・
アルフレッド・チャールズ・コッサー(1861-1922)は、1890年頃にクラーケンウェル(ロンドン)に小さな科学ガラス製品事業を設立しました。
アルフレッド・コッサーは職人であり、彼の事業はクルークス管やX線管などの専門機器を製造しました。 

1902年、ブラウンのブラウン管の最初の英国の例が彼らによって作られました。そのCossor社のような感じの球とメーカーは称しているようです。

本品は英国Cossor社の古典球レプリカで、古典球のほんのり甘いコクと、現代技術によるキレとの両方の特徴を併せ持った孤高の商品です、とある。もちろん音質や信頼性への評価は高く、メッシュプレートと独特のブルーガラスもそれらのプレミアム感を演出しています。

パッケージも以前と違いペアー商品のような梱包も購買意欲をそそる、価格は以前購入のPSVANE 貴族之声 300Bよりかなり高額だが、それが事実なら英国の音の匂いを味わいたく購入を決めた。最近消費税は10%に値上がりしたが、ネット上にはヤフオク、価格の安価なAmazonで購入してみる。

配送費用込で価格は税込み約3万円也であった。

こうなると筆者も相当のおバカぶりを発揮する。見た目もとても綺麗、しかも音質は興味津々である。以前も仕入れ先の本人様より連絡あり、WE300Bと比べるとさすがWE300Bには敵わないそうです、とのコメントを頂く、まとこに親切な方で信用できます。


注文して3日程度にてCossor300Bが到着する、試聴が楽しみです。

目立つ赤ベタ白抜きのCossorが明記された小箱は硬く中はクッション材が入り意外と頑丈な箱に入って想像以上頑丈は梱包も意外と丁重である、



頭の部分は前回のPSVANE 貴族之声 300B(黒袴)と同様です。
よく見るとWEの作りによく似た、釣り竿型のようである。

基本は筆者所有のIILZ in Cabinet(Cheapening)をARU付きのGOODMANS AXIOM 80の箱に移植して聴いているが、このスピーカーがより良く聴ければ良いのである。


本体も勿論、足部分は金メッキで施してあり実に丁重な作りを物語る。前回のPSVANE 貴族之声 300B マッチドペア(黒袴)の足部分より綺麗な感じです。良く見るとElrog300Bの作り方に似ている。丁寧な作りに共感を覚える。

このような少し違った300Bを見て思うはビジュアルの綺麗さもある程度の満足感はある。


データーも丁寧に明記され、このような梱包で届くと音まで期待してしまう。でもいくらデーター状優れていても実際聴くと、唖然として違う音が感じるデーターだけの情報なら石のアンプが優れていることは承知のうえです。
その辺りは趣味の世界だ。

例えば300Bも本家のWE、高槻、Elrog(ドイツ製)等構造は同じだが音は違うであろう



今気になるのはElrog300BがST管の形でなく普通の形の音が気になりますが価格は相当高額ですが、現行の球ですので、何時でも入手できる点は良い。

勿論WEのオリジナルは大変良いと思うが、復刻版のWE入手もままならずの程度の状況でアウトである。

復刻版のWE製作の噂は聞くが状況は全くわからないのが現状である。そのため現行メーカーの球は消費者に取っては誠に有り難い。
簡単に入手できる製品が良いと思う。

今思うは、PSVANEでもある程度「らしさ」があれば満足してしまう・・・・
下写真は動作中の写真で、見た目にはこのように見える、少しアンダー気味で撮るとそれなりにアンテーク感が漂いいい感じに撮れた、シャター速度1/30で遅く久しぶりに三脚を使って撮影してみた。



早速新しいPSVANE 貴族之声 Cossor300BをSV-501SEに装着します。

前段管は定評のあるプリ管は6BM8 松下電器(ナショナル)で聴く、6BM8のペアー管の東芝製と比べるが松下製の音が澄んでいる。

ある程度の電源を入れエージングを試み、Cossor300Bを早速視聴する、聴き始め感じたことは、全体的におとなしめの音がする・・・当初の感想だ!


音源は今井信子(ヴィオラ奏者)日本ではカザルスホールの音楽アドヴァイザーを務めたほか、<カザルスホール・アンサンブル>、<ヴィオラスペース>などの企画・演奏に携わる。


バッハ:無伴奏チェロ組曲(全6曲)を試聴する、実はこの曲は見事なバッハの音楽世界だが、原曲よりオクターヴ高い音なので、幾分あかるくかろやかな印象を残す。

特に音質チェックには最適でこれが上手く鳴れば弦楽器の響きが想像できる、明るく爽やかな透明感溢れるヴィオラ演奏が好きです。けっして表面的な軽量級の演奏ではありません。

聞き手のどんなシチュエーションでも構えることなく自然に聞き始められ、聴いているうちに曲の素晴らしい世界に浸ることができるでしょう。

今井信子は高音に美しい響きがあり思わず聴き惚れてしまう。


同じくヴィオラ奏者にリリアン・フックス(Lillian Fuchs)は有名なジョセフ・フックスの妹であり、のヴィオラ版「無伴奏」も良い、特にけっこう太い音のビオラで好きです。

バッハ:無伴奏チェロ組曲〔ヴィオラ編曲版〕(全曲)
 リリアン・フックス(Va)
 録音:1952~1954年(モノラル)

テンポを自由に変えたり、ポルタメントをきかせたり、激しいアタックで弾いたりが気になるのですが、


それ以上に表現しようとするものが伝わってくる深い演奏だが何せ録音が古く音質は劣るがヴィオラで演奏する先鞭をつけたことで知られ、これは彼女の代表的な録音として有名なもの。

でもじっくり味わうとリリアン・フックスの線の太さの豊かさが魅力で味わいがある。

このような音は真空管でしか味わえない倍音の美しさなんであろう。この音がすぐ消える感じに聴こえるユニットは流石TANNOY独特の味であろう、音の散り際のよさは一掃美しい音が印象付けられるようだ。


エージングも余り進んで無いが、今後このPSVANE 貴族之声Cossor300Bの変化が楽しみである。

JAZZ系統も良いが、特にクラッシックには向いているような感じがする。

何となくおとなしい感じはする匂いがり、今後ヴォーガルもじっくり聴いて見ます。



本物のWE300Bは店頭でしか聴いてなく比べる事はできないが、筆者の持参するCossor300Bの球ではこれが最右翼であろう、色々コメントを頂いたKeller Walterさんありがとうございました。

又後日此のアンプ(SV-501SE)にはナス管との相性がとても良く合うと知らせが入った、チャンスが有ればナス管で試聴してみたい。とかく弦楽器演奏でTANNOYのユニットを聴くには真空管は手放せないようである。

見た目も美しくビジュアル的にも良い感がした、ブラボー!

かなり曖昧な記憶だが最初に購入はMODERN JAZZ QUARTET(MJQ)/Djangoかも知れない・・勝手なJAZZ音楽の面白さを考察する。

2019年10月03日 | JAZZ・ボサノヴァ


一口にJAZZと言っても比較的新しい音楽分野と思うが、意外と面白い面もある、面白さの由縁は音符にない音を出そうとする、あの黒人独特のブルーノートからのリズム、すなわちJAZZMusicianかもしれない?

以前より思うが、JAZZとはシンコペート(いい,正常な流れを故意に変える)された2・4のリズムがあれば良いと思う。

ビーバップ、スイング・ジャズ、中間派も勿論モダンも良いが筆者は節操もなく楽しんだものが良いと思っている。

JAZZ演奏で好きな楽器に鍵盤楽器のビブラフォンがある。


鍵盤楽器などはクオータートーン等はないがミファを同時に引き無理やり出そうとする、あの独特のブルーノート(黒人音階)が面白い、ご承知のクオータートーンである。

特にこの1950年代のライオネル・ハンプトン(vib)(ds)奏者ですがピアノ演奏も行ない変わった演奏をします、右手の指2本左手の指2本計4本で演奏しあのJAZZ特有のクオータートーンを出そうとしている。

クオータートーン(ミとファの真ん中の音)をあの鍵盤楽器で出そうとしてるのだ?リード楽器、金管楽器等の管楽器では比較的クオータートーンはだしやすいが、そのようなフリーな演奏がJAZZの魅力かも知れない。

勿論ビブラフォンをマレットでの叩く演奏も無理やりクオータートーンを出そうとしているようです。

このようなブルーノート音階のJAZZも意外と奥が深いようだ、今回紹介するメンバーは正統派JAZZのメンバーのように思う。

この人はアメリカの田舎(ニューメキシコ州)に生まれた黒人なのですが、
生涯クラシック音楽に「憧れ」を持ち続け「ジャズとクラシックの融合」という困難な命題に取りみ、

そしておそらく唯一それに成功したグループMJQのリーダーです。



MJQの魅力はそのヘンな黒人ジョン・ルイスの世界に野人と言われるヴァイブラフォン奏者Milt Jacksonミルト・ジャクソン という黒人がブルース・フィーリングで迫りまくる葛藤の美学みたいなところにあるのかもしれません。


最近は1940~60年時代の音楽を聴くことが多い、MJQは勿論黒人で最初カーネギーホールでコンサートを演奏したメンバーである。



筆者の昔から求めていた音が最近やっと聴けるようになりJAZZ全盛1950年代の音楽を聴いている。

一般的には真空管でのJAZZは工合が悪いと言うが筆者の耳には実によく聴こえる意外と録音状態も良く、特にミルト・ジャクソン (vib)の「トランジェント」の良さに思わず狂気する。

このような年代の音楽を聴くにはやはりヴィンテージ物で聴くのは有利であるように思う50年台のJAZZを聴くと昔のALTECの装置で聴きたくなる、


銀色の604E鉄仮面じゃなく、やはりランドセルが良いな?
勿論JBLも良いが、あの50年台の音楽を聴くにはALTECであろう?

勿論パンケーキをランドセルのエンクロージャーに装着し、小型の装置が聴きたい。勿論ALTECの真空管で繋げ聴いてみたい。

残念なことに程度の良いALTECの真空管は高額で、しかもJAZZ専用としたら考えてしまう、このようなおしゃれ感をいつまでも持ちたい。


JAZZを本格的に聴くならこのようなシステムで聴くのも面白いかも知れない。これはあくまでも夢の世界ですがね、(笑)

確かに最新の録音と比べると音質は劣るが、音楽性はこの時代のジャズ音楽の熱気が伝わります。
天才ギタリスト、ジャンゴ・ラインハルトに捧げたタイトル曲の初演を収めたMJQの古典的名作。「Django」格調高い室内楽風のサウンドは、多くのクラシック・ファンをジャズに引き込んだ。

本作は52年に結成されたオリジナルメンバーによる3つのセッションを収録。

ミルト・ジャクソン、ジョン・ルイス、ケニー・クラークの3人はもともとディジー・ガレスピーのビッグ・バンドで、1946年から1950年の間一緒に演奏していた。また、その楽団でウッドベース奏者のレイ・ブラウンも一緒だった。

1951年にミルト・ジャクソン・カルテットを結成するが、翌年にはモダン・ジャズ・カルテットと名前を変える(ミルト・ジャクソン・カルテットの略称であった「MJQ」の「MJ」を、「モダン・ジャズ」の略称として置き換えたもの)。



当初、音楽監督をミルト・ジャクソンとジョン・ルイスが担当していたが、のちにジョン・ルイスが全ての仕事を引き継ぐようになった。このことがMJQの音楽性を決定的なものにした。

ジョン・ルイス(妻がクラシックのピアニスト)はクラシックの研究とジャズの精神を融合させることに情熱を注ぎ込み、これまでの黒人音楽には希少なサウンドを展開した(もっともそれがミルト・ジャクソンとの決別の原因にもなった)。



彼らの主なレパートリーはビバップやスイング時代のスタンダードナンバーだった。管楽器は使わず、ミルト・ジャクソンのビブラフォンを中心にした一貫してクールで室内音楽的なジャズで人気を博した。

MILT JACKSONカルテットという名前もあったようなMJQが、地歩を固めた時期の盤。当初、クラシック好きの人も聞けるジャズ、という間違った評判が立ったが、良い音楽はジャンルを問わないというのが正しかろう。



1953年にスタジオ入りしたピアニストのジョン・ルイス、ヴィブラフォンのミルト・ジャクソン、ベースのパーシー・ヒース、それにドラムのケニー・クラークは、ついこの前までディジー・ガレスピー楽団でリズムセクションを務めており、これは4人のセッションとしてはまだ2回目の収録だった。

その後コンサートの定番メニューとなるAutumn in New Yorkがなにより、そのカメオのようなビジュアル面の強みを物語っている。1954年12月のセッションでは、その後末長きにわたってこのグループの2大傑作となる作品が生まれた。

一つは、当時亡くなったばかりのフランスのジプシー・ギタリスト、ジャンゴ・ラインハルトにルイスが捧げたDjango。

もう一つは、ルイスとジャクソンの控えめなやり取りが楽しいOne Bass Hitだ。La Ronda Suiteが加わったことで一段と素晴らしいコレクションになっている。


 1. Django
 2. One Bass Hit
 3. Ronde Suite: A: Piano/B: Bass/C: Vibes/D: Drums
 4. Queen's Fancy
 5. Delaunay's Dilemma
 6. Autumn in New York
 7. But Not for Me
 8. Milano
 John Lewis (p)
 Milt Jackson (vib)
 Percy Heath (b)
 Kenny Clarke (ds)
 Recorded 1953-55


1955年以降はドラムをコニー・ケイが長年担当した。

ケイが晩年病気に倒れた際には、MJQのレパートリーのほとんどをマスターしていたミッキー・ローカーが代役としてドラムスを担当した。

ジャクソン、ルイス、クラークの3人はもともとディジー・ガレスピー・オーケストラで1946年から1950年の間一緒に演奏していた。また、その楽団でウッドベース奏者のレイ・ブラウンとも共演している。


1951年にミルト・ジャクソン・カルテットMJQを結成するが、翌年にはモダン・ジャズ・カルテットMJQとなる。

ジャクソンが1974年にグループを去るとすぐに解散したが1981年に再結成している。
有名なラストコンサートは勿論日本でのコンサートもTBSの主催で演奏された。彼らの最後の録音は1993年に発売されている。
なおメンバーの中で最後まで生きていたヒースも2005年に死去している。

クラシックの研究とジャズの精神を融合させたMJQにブラボー!