伝統ある英国の10吋ユニットで、いい音で音楽を聴きたい・・・・・

音楽好きの、古いオーディオ機器10吋TANNOYを改良して聴くダメオヤジの金ちゃんです。

晴れ渡った秋空の如く、蘇ったIIILZ Monitor Goldのユニットで聴く、Choro Clubのジャズの音の検証する。

2022年11月03日 | JAZZ・ボサノヴァ


毎年この時期は急に忙しくなり、深夜作業が重なる、今週はピークな時期になった。老骨に鞭打ち昨日やっと解放され今日はのんびり早朝からモジャ君と散歩を楽しんだ、管球王国106号も配布されたが、内容記事を拝読する。

内容の楽しみは真空管アンプ等の記事も気になるが貧困老人には目の毒ではあるが、又此の冊子を購入してしまった。基本的には優れたトランスを製造する会社が減り真空管アンプには良いアンプが作りにくくなっている状態であろうか?一番の興味はレコード、CD等の新譜案内と情報でもある。
ある程度の聴き比べによるソフトソースは矢張り気になる内容を知れば理解度も早く解明できるとこは確かにである。最近思うは一応普通の程よいパワーがあり、例えば安定した1W程の音量があれば十分音量は再現できると思う、そんなことよりバランスの優れた機器の選び方が最優先課題と思う。



前回紹介した拙宅のIIILZ Monitor Goldのユニット接続部分を補修して一週間ほど過ぎても音質は前の様なトラブルも無く一応安定して様に思われる。
今日は予定もなく良い機会であるので、GOODMANS AXIOM 80の箱にIIILZ Monitor Goldを入れたシステムには厳しいとは思える、この際少しハードな音を聴きながら試聴するこ事を実施した。

最新録音の音源が以下に鳴るかは大いに興味が沸く、60年以上前のタンノイの10吋のユニットで何処まで聴こえるかは視聴が楽しみでもある。



以前も紹介した女性ジャズシンガーのおおたか静流も含め秋岡欧(バンドリン)、笹子重治(ギター)、沢田穣治(コントラバス)で構成された弦楽トリオ、ショーロクラブが演奏した、2011年7月、現代音楽の大家・武満徹(1930-1996)が遺した歌(ポップソング)を、7人のヴォーカリスト(アン・サリー、おおたか静流、おおはた雄一、沢知恵、tamamix、松田美緒、松平敬)を迎え、『武満徹ソングブック』 (SONGX-006)としてリリース。
現代作曲家が、ポップソングとも言われる「歌」に託した想いをヴォーカリスタスと共にショーロクラブが紡ぎ、発売以来名盤として聴き継がれていた。
そして2020年、BETTER DAYSレーベルへと移り、ライヴ音源含む未収録音源を追加し全曲を網羅したコンプリート盤としてリリースする。ヴォーカリスタスとして新たに畠山美由紀、優河が加わり、ライブ音源では現代を代表する詩人であり、武満徹と共に作品を多く創り続けた谷川俊太郎が参加している。



この音は筆者のGOODMANS AXIOM 80の箱にIIILZ Monitor Goldを入れたシステムでの演奏は意外と厳しい音が心配であるが、この際10吋タンノイで聴く。
今回バックバンドを務めるChoro Club メンバー[編集] 笹子重治(ささご しげはる) 兵庫県神戸市出身。実質的リーダー。アコースティック・ギターを担当する。 日本で数多くのブラジル人ミュージシャンとセッションを重ね、渡伯。1~2年活動を重ね帰国し、ショーロクラブを結成する。 秋岡欧(あきおか おう) 東京都目黒区出身。



秋岡欧はバンドリンを担当する、バンドリン(Bandolim)とは、スペイン・ポルトガル起源の、ギター(ヴィエラ)から派生した、4コース8弦の複弦楽器。ブラジルの「ショーロ」などの音楽に使用される。 奏法等はマンドリンとほぼ同じ。 違いは、マンドリンがラウンドバックなのに対して、バンドリンはフラットバック。 南米で「マンドリン」と言えばほぼこの「バンドリン」を指す。

笹子重治、秋岡欧、沢田穣治。ショーロクラブの三人にしか出来ないことを凝縮した、これまでにない作品に仕上がりました。1989年に結成してから28年、年数を重ねたことによって到達した、高次元な呼吸と対話。個性的で哀愁ある楽曲に、さりげない抑揚と軽妙洒脱な風格を与え、変幻自在な「響き」へと変え た『Música Bonita = 美しい音楽』との案内もあります。
繊細でダイナミックな、その響きを100%再現すべく、録音には鬼才エンジニア、オノ セイゲン氏を起用し、サイデラ・スタジオで空間にリバーブを付加、ヘッドホンも使用せず、最低限のマイク数でDSDスタジオ・ライブ・レコーディングを実施。ギター、コントラバス、バンドリンの3つ弦楽器の生の質感をとらえた音源は、まるで目前で演奏を聴いているような体験をもたらしてくれます。
演奏は最初からノスタルジックな美しい「バンドリン」の音が印象的です、注意すると音楽ジャンルは「ジャズ」と区分けされている。当にギター、コントラバス、バンドリンのアンサンブルは軽く伸びやかにリズムを刻みゆったり気分を味わえる様である。用意した淹れたっての飲み頃の珈琲の香りが上手い。



またコントラバスの音色は以前より深みが加わった様にも感じる、レプトンパワーコンダクターグリースの効果が出たのかもしれない、唸るようなコントラバスな音色を簡単に再現する、筆者も持つLS3/5A、SPENDOR SP3/1P では出しにくいたっぷり豊かな低域の唸るような音色が実によく表現されるインするメンタルな音楽も勿論一級品である。
いずれも現在使用するスピーカーは英国製で特に弦楽器の鳴り方はお得意の分野でニュアンスの細かな再現は妙に納得されられる音でもある。

特に前回補修した接続方法は意外と良い結果が続いているのは朗報である。このためかバンドリンの音色が透明度が増したとうにも感じたのである。
筆者の好な「ゴンチチ」の演奏も良いが、もう少しアダルトな雰囲気のあるChoro Clubはお勧めである。

以前の演奏ですが気分よく聴こえます、だが誠に残念ではあるが、筆者自身相当の飽き性ゆえ同様なリズムが続くと他の音が聴きたくなる、CD2枚程が限界であろう、筆者自身は後の程度ジャズが好なのかは疑問である。例えばJ.S.,バッハ中心に音楽を楽しみ、偶にジャズ系統の音楽も嗜み、楽しむ程度のジャズ好きと言った次第である、といった判定が正しいのであろう。

しかし今回補修ように利用したレプトンパワーコンダクターグリースは使用結果意外と優れた効力を発揮した様である、口直しにパスカル・デュブレイユのバッハのパルティータの録音が実に心地よく聴ける。以前ゴルトベルク変奏曲も紹介したが、パスカル・デュブレイユはすでに20年に及ぶ鍵盤演奏のキャリアの持ち主でもある。 



バッハ作品の演奏も得意としており、パルティータ集のCDがドイツ・レコードトレイン家賞を受賞するなど高い評価を得ています。
チェンバロ独特の広域の涼やかな音に低音も響き渡る爽やかな音が出るようになった、まるで晴れ渡った秋空の如く良き塩梅である。筆者のIIILZ Monitor Goldのユニットも細やかなの演奏にも十分対応する様で復活した様子である。

ブックシェルフ型のLS3/5A、SPENDOR SP3/1Pでの音質も良いが据え置き型独特の重厚な鳴りっぷりには流石に満足を覚える、聴けば思わず納得してしまう落ち着きのある音に満足感を覚える。



ChoroClub
Oh Akioka: bandolim
Shigeharu Sasago: guitar
Jyoji Sawada: contrabass

Recorded at Saidera Mastering studio live DSD direct recording. By Seigen Ono (Saidera ParadisoLtd.)
A&R Director / Product Planning: Makoto Miyanogawa (SONG X JAZZ Inc,.) Photos: Ryo Mitamura
 1.Folks(作曲 : 秋岡欧)
 2.ハチロク(作曲 : 沢田穣治)
 3.追憶のボレロ(作曲 : 笹子重治)
 4.モリコーネの憂鬱(作曲 : 沢田穣治)
 5.11 p.m.(作曲 : 秋岡欧)
 6.natureza morta(作曲 : 笹子重治)
 7.午後の瞑想(作曲 : 沢田穣治)
 8.古城のワルツ(作曲 : 笹子重治)
 9.Um Dia(作曲 : 沢田穣治)
 10.風の鈴(作曲 : 笹子重治)
 11.É por aí(作曲 : 秋岡欧)
 12.Rua Araxá(作曲 : 笹子重治)
 13.Waltz #3(作曲 : 秋岡欧)
 14.Entre(作曲 : 沢田穣治)

次は今回のメインの紹介である、2011年7月、現代音楽の大家・武満徹(1930-1996)が遺した歌(ポップソング)を、7人のヴォーカリスト(アン・サリー、おおたか静流、おおはた雄一、沢知恵、tamamix、松田美緒、松平敬)を迎え、『武満徹ソングブック』 (SONGX-006)としてリリースしたのです。
印象的な表紙含む写真は前作に引き続き福井哲也氏の写真を使用し、追加で武満徹×谷川俊太郎の2ショットを北代省三氏の写真(岡本太郎美術館所蔵)から使用している。
武満 徹(Toru Takemitsu)
1930年東京生まれ。幼少時代を父親の勤務地である満洲の大連で過ごす。1937年、小学校入学のために単身帰国する。長じて戦時中に聞いたシャンソン『聴かせてよ、愛のことばを』で音楽に開眼。戦後、作曲を志して清瀬保二に師事するが、実際にはほとんど独学で音楽を学んだ。



CDジャケットは印象的な表紙含む写真は前作に引き続き福井哲也氏の写真を使用し、追加で武満徹×谷川俊太郎の2ショットを北代省三氏の写真(岡本太郎美術館所蔵)から使用しているそうです。

1950年、処女作であるピアノ曲『2つのレント』を発表。当時の音楽評論界の御意見番的存在だった山根銀二によって、「音楽以前である」と酷評されたことは有名な逸話となった。
1951年には詩人の瀧口修造の下で、『実験工房』結成メンバーに加わり、いわゆる前衛的手法に沈潜する。転機となったのは1957年、結核の病床で書いた『弦楽のためのレクイエム』。この厳しくも美しい作品は、来日したストラヴィンスキーよって絶賛され、武満徹の名を世界に知らしめることとなった。
1967年、ニューヨーク・フィルハーモニー交響楽団の創立125周年記念作品をバーンスタインから委嘱され、琵琶と尺八、オーケストラとによる協奏的作品『ノヴェンバー・ステップス』を発表。この成功が作曲家の名声を決定的のものにした。晩年にはオペラの創作にも取り組んだが、1996年2月20日、膀胱ガンのため逝去。残念なことに唯一のオペラは完成をみなかった。享年65歳。

2枚組のCDの中より筆者が好きな曲を勝手に選びましたのでアンダーライのクリックでYouTubeに移動します。

 武満徹ソングブック-コンプリート

 1.翼 編曲/秋岡欧

 2.めぐり逢い
 vo:アン・サリー
 作詞/荒木一郎 編曲/笹子重治

 11.三月のうた
 vo:おおたか静流
 作詞/谷川俊太郎 編曲/沢田穣治

 14.MI・YO・TA
 vo:おおたか静流、沢知恵、アン・サリー
 作詞/谷川俊太郎 編曲/ショーロクラブ

 2.燃える秋
 vo:優河、おおはた雄一
 作詞/五木寛之 編曲/沢田穣治
ショーロクラブ with ヴォーカリスタス

 12.雪
 おおたか静流/ショーロクラブ

アン・サリー、おおたか静流、沢知恵、おおはた雄一、松田美緒、松平敬、tamamix、畠山美由紀、優河

歌や演奏はほどよく力が抜けていて、聴いていて心地よいのですが、どの曲も旋律は驚くほど正確に崩さずに歌っています。是非聴いて頂きたい、聴くにはやさしく聴こえるが歌うにはものすごく難しいとはプロの歌手からも言われます、なかでも、短い・目立たない・暗い・歌いにくいの「雪」が2つも入っていて、最近がんのため東京都内の自宅で亡くなった「おおたか静流」のくっきりした旋律線の歌い分けは見事でした。
武満"ポップ・ソング"の奥深い魅力を堪能できました。ブラボー!