伝統ある英国の10吋ユニットで、いい音で音楽を聴きたい・・・・・

音楽好きの、古いオーディオ機器10吋TANNOYを改良そて聴くダメオヤジの金ちゃんです。

英国の鍵盤奏者Sophie YatesのJ.S. バッハ: チェンバロ独奏のための協奏曲集 BWV 972-987の考察

2024年03月21日 | 2022J.S.バッハ関係


最近風邪が中々抜けず、未だ咳き込みをする、学生時代の同級生から喜寿の祝いで盛り上がろうと連絡があったが、生憎筆者は早生まれで正式には来年にならないと喜寿ではないと抵抗しているが、何にせよ歳は事実で76歳になった事は事実である、今は孫の代わりに飼い犬「モジャ君」に遊んでもらっている状態でもある。

先日ご指摘を受けた筆者のGOODMANS AXIOM 80の箱に10吋のTANNOY IIILZ Monitor Goldユニットを組込み愛聴しているが。大変な事をしていた為に本領を発揮する事が叶わず、早速簡易に補修し色々な音楽を試聴したが、粗々満足し軽いジャズからクラシック、古楽器と聴いたが全面バッフル面の背後の吸音材は全て取り去る事が一番良い結果と相なった。



筆者の使用するアンプはサンバレーSV-501SEのベースとなるモデルです。アドバンスmodel  M-501 300Bのシングルは初段管6AN8管使用していたが製造がサンバレーに変わり定評ある6BM8管に変更し幾分安定したと言われる。使用する真空管等はエージングも終わり落ち着いた状態である、テストに使用するパワーアンプの真空管のサブに使用する6BQ5/EL84は手持ちの各メーカーは何の製品が良いのかを行なった、購入当時お初の真空管の試聴と比べある程度時間が過ぎ、愛用するエンクロージャーもエイジングが進み当時と比べ音質にも微妙な変化が起きた様でもある。

一般的にMT管はミニチュア管(MTはMiniature Tubeの略)とも呼び、3種の中では一番新しいタイプで、種類も一番多く、真空管では主流な形状である。頭にツノがあり(排気管を閉じたもの)、ピンはガラスから直接出ている。ピンの数は7ピンと9ピンの2種類ある。したがって、ソケットも2種類あり、ギターアンプでは定番で未だ使用される。
上記写真は海外の欧州より取り寄せたTELEFUNKEN製のEL84ですが試聴するもTELEFUNKEN製らしく無い音に偽物でないかと疑っているが・・・?


数ある6BQ5/EL84を差替えテストするが、全体的に優れたものは日立製であった今回は購入して開封してないレイセオンのMT管を発見しテスト品に加えた他にもNET、TELEFUNKENも持参するが以前の使用で様子はわかるので写真の物をテストした、中でもジャズ音楽にはキレも良くSIEMENSが良かったのですが、クラシックには少し荒れる感じもあり全体的には筆者のパワーアンプでは日立製、松下製が良いテスト結果が得られた略1950年前後より製造を開始しパッケージには当時¥490の正価が表示されている、79年7月31日に国内最後のメーカーだった松下電子工業(現パナソニック)も生産を終了した。

Mullard EL84は聴いた事はないが現在はロシア製 が出回っているが価格は高額だ。日立製、松下製の真空管は在庫も十分セットで持ち合わせているため余裕はある。東芝製、レイセオン製と並びNEC、RCA、TELEFUNKENの海外組を含めた物はがイマイチでもあった。松下製ですが以前海外輸出用があり2セット購入したが日本での製品が良好で、製造にも若干違い音も日本製品が善いと感じた、此処でも一番の高音を表示するはムラード無論筆者の堕耳にでは正確な音は感知出来無かったのかもしれない。TV用のブラウン管時代(1970年代全般)には6BQ5/EL84は音響部によく使われた球でもありモノクロのブラウン管時代前の64年オリンピック開催は遠くなった様である。

久しぶりの玉転がしでのお遊は面白いですネ、当分6BQ5/EL84予備の球は必要ない様に思った、最近の真空管の値上がりは激しくネットでレイセオン6BQ5/EL84の検索をしたが目を疑る様な プライスが掲げてあったので驚いた・・・。思うに此処で各接続ケーブルまでも交換しテストを続ければ結果は変わるのであろうが、RCAケーブルはWEケーブルの単線が一番良い結果が得られたが、スピーカーケーブルについてはオールドタンノイを駆動するには意外と安価な依線の英国製QEDスピーカーケーブルが一番良い結果が得られた、使用する際の注意事項は一年に一度位は無水アルコールで丹念に清掃が必至である。



その様な事に時間を費やし、肝心の本題に戻る、全面バッフル面の裏側はテープの糊、後ガンタックの後等汚れ後がある、処置には鋭い糊落としスクレッパーで時間をかけ丁寧に削除し、その後アルコールで残骸こびり付いた糊をよく拭き取り、アルコール液の渇きを十分時間をかけ或程度放置し、その後ブリテッシュビーズワックスを満遍なく塗り通気性の良い場所で一日放置した。
見違える様に滑らかになった全面バッフルです、筆者の試聴においては若干音質がクリヤーに粒たちが微妙に向上した様に感じた、是枝重治がオーディオについて語っていたが、面白い現象にどの様な装置を使おうがどの様なエンクロージャー(アルテック、ジムラン、タンノイ、グットマン等)を使おうが、使う人の個性が音質に出るそうである、確かに五味康祐も文中で同様な事の記事を読んだ事がある。
果たして各々が求める「良い音」とは如何な音なのであろうかの疑問が強くなる一方でもある。

翌日組み立て後は早速試聴に至るが各々箇所には接点回復剤を塗布し慎重に配線等を確認し、ユニットも誘電したかを確かめ音出しを試した後に全面バッフルを木ねじで止める、再度ドライバーで締まりを確認して仕上がりである。
以前音質が向上すると言われ、接点回復剤にはレプトンパワーチップスを付けているが若干の音質効果はある様にも感じる。接触ソケットにレプトンパワーコンダクターグリースを塗布するが此の効果は良い塩梅で通電は効果的である。

またビーズワックスを塗りしっかり乾いた雑巾で拭き取りしっかり音質向上も上がった様にも感じた、ワックス効果もあった様にも思った。当分角材の補強は見合わせる事にした。兎も角よりナチュラルな低音がされる様に感じる事は誠にありがたい。



旧西ドイツのバーデン=ヴュルテンベルク州エスリンゲン・アム・ネッカー出身のイザベル・ファウスト(Isabelle Faust)で筆者の好きなJ.S.バッハ:無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第3番 ホ長調 BWV1006を聴く、ハルモニア・ムンディ独特の音なのであろうか、それとも使用する銘器ストラディヴァリウス「スリーピング・ビューティー」の特徴でもあるのであろうか?
確かに演奏時の弓と弦の摩擦音は断然良くなった様である、演奏者の息遣いや身体の動きなどがリアルに感じられる。

美しい音色、当初CD購入時はあまり感じなかったが、最近イザベル・ファウストノンビブラートの古楽流も生々しく鳴る思わずのめり込みそうでもある。



それと今まで購入後殆ど聴いて無かった鍵盤奏者ソフィー・イェーツ(Sophie Yates)を聴く、ただしイギリス組曲は好きでゆく聴いている。

ソフィー・イェーツイギリスではルース・ダイソンとロバート・ウーリーに、オランダではボブ・ファン・アスペレンに師事し、ボストン古楽音楽祭での国際コンクールで優勝を果たし国際的なキャリアをスタートさせたシャンドスが誇る古楽系鍵盤奏者ソフィー・イェーツ。



バッハのワイマール時代に作曲された一つのジャンルがこの「独奏鍵盤楽器のための協奏曲集」です。ヴィヴァルディやマルチェッロなどのイタリアの作曲家のヴァイオリン協奏曲などをチェンバロやオルガンで一人で演奏できるように編曲したもので、バッハがイタリアで体験した新しい音楽を自らの作曲技法に取り込むにも大きな役割を背負った作品群です。
そのうちチェンバロ用の曲が16曲と、オルガン用の曲が6曲現存していて、ここではチェンバロ用の16曲の演奏を聴く。

筆者も今まで此の演奏は余り聴いた事がなく確かにバッハ自身イタリア音楽には興味を持って敬意をしていたそうで、此の様な曲は是非興味を唆られる。



J.S.バッハ:ヴィヴァルディとマルチェッロ兄弟からの編曲集

J.S.バッハが大きな影響を受けた18世紀イタリアの音楽と作風、そして同世代の3人のイタリア人作曲家、アントニオ・ヴィヴァルディ、アレッサンドロ・マルチェッロ、ベネデット・マルチェッロの協奏曲。
初期バロック時代における中心地としての役割を担ったヴェネツィア、そこでのヴァイオリンのサウンドを鍵盤楽器で表現するという難しいテーマに挑んだバッハ。「イタリア協奏曲」へと続くJ.S.バッハのイタリア音楽からの影響、卓越した作曲、編曲技法の妙を、イギリスの名女流チェンバリスト、ソフィー・イェーツの素晴らしき解釈かも知れない。

J.S. バッハ: チェンバロ独奏のための協奏曲集 BWV 972-987

 発売日:2013年04月27日
《曲目》
J.S.バッハ:
 協奏曲ニ長調 BWV.972(原曲:ヴィヴァルディ, Op.3-9)
 協奏曲ト長調 BWV.973(原曲:ヴィヴァルディ, Op.7-8)
 協奏曲ニ短調 BWV.974(原曲:A.マルチェッロ)
 協奏曲ト短調 BWV.975(原曲:ヴィヴァルディ, Op.4-6)
 協奏曲ハ長調 BWV.976(原曲:ヴィヴァルディ, Op.3-12)
 協奏曲ヘ長調 BWV.978(原曲:ヴィヴァルディ, Op.4-1)
 協奏曲ト長調 BWV.980(原曲:ヴィヴァルディ, Op.4-1)
 協奏曲ハ短調 BWV.981(原曲:B.マルチェッロ)
《演奏》
 ソフィー・イェーツ(チェンバロ)
使用楽器: ダブル・マニュアル・ハープシコード(アンドルー・ガーリック1996年)
~パリ音楽院音楽博物館所蔵のジャン・クロード・グージョン(1748年製、パリ)のレプリカ
《録音》
2012年8月20日-21日 セント・ジョージ教会(ブランドン・ヒル、ブリストル)
Bach: Transcriptions of Concertos by Vivaldi
Sophie Yates

第一声から聴こえる可成り透明度の高い綺麗なチェンバロの音に心躍る楽しさが味わえ流石最新の録音技術は良いと感心したり、筆者の古い音響機器も良い仕事をしていると感心したのである。

ソフィー・イェーツの作品は豊かな舞曲を生き生きと描くJ.S.バッハ:イギリス組曲(全曲)は好きで何度も聴いたが、ヴィヴァルディとマルチェッロ兄弟からの編曲集の全体は、三楽章のイタリヤ形式で構成された纏まった曲でもあり、編曲によっては弦楽器での演奏も好ましい様に感じる、ヴィヴァルディの作品をバッハ流に編曲して実に聴き易い作品になっている、此の後流石J.S.バッハはチェンバロ独奏のための全3楽章の協奏曲(J.S. Bach: Italian Concerto, BWV.971)の曲を仕上げる、イタリア的な音型や語法をふんだんにちりばめたものと言うべきだろう。明朗快活な両端楽章と優美な緩徐楽章、急-緩-急の3楽章からなり、二段鍵盤のために書かれたその第1曲が「イタリア趣味による nach italienischem Gusto」、今日有名な通称《イタリア協奏曲》とよばれる作品である。
筆者が思うに如何にも綺麗な演奏に独特の雰囲気が豊で品の良い演奏にも好感を感じる。



特にチェンバロの音色は今までより一層艶が増して、芯が強くなった様にも感じる次第ですが思えばチェンバロ奏法は鍵盤を強く叩いても、弱く叩こうが、また鍵盤を叩き鍵盤を止めても、離してもも音は左程変わらないが・・・。
ピアノ演奏では全く違った表情を見せるこの辺りが「良い音楽」を紐解く鍵になりそうな大切なことでもある、元々ヒト族は掴む事は俊敏で力強いいが、離す事は苦手で、鍵盤を押すは素早く、又素早く離すとキレの良い音が生まれるのがピアノという楽器の特色でもあろう。

歴史好きの筆者が思うは、太古の昔猿人の頃のホモサピエンスは木の上での生活を行い掴む(握る)行為は生きることを示し、離すことは死を意味したのであろうか・・?その為に離す行為は何方かと言えば苦手である事が影響するのであろうか、もっともこれは筆者の思う過ごしでもあるが・・?ついついその様なことを考えてしまう・・・。
今回の筆者のエンクロージャーの改良は終わり此れも一つの最終形であろう、このまま暫くは楽しむつもりである。ブラボー!