日々改善

今日の問題を明日に残さない!問題解決を図って行く様をリアルに描写していきます。経営コンサルの視点で物事を見ていきます。

越権行為

2011-01-15 | 世間知らずな私
「越権行為」とは、許容された権限を越えて事を行なうことをいいます。
本来やるべきではない人が他人の仕事を横取りして
さも自分の仕事であるかのようにして仕事をする場合などに良く使います。

具体的には
新人教育担当がいるにもかかわらず
その担当者とは無関係に
担当者以外の人が教育だとしゃしゃり出て来る場合がこれにあたります。

そもそもこの越権行為は中国の思想書「韓非子」には次のように出ています。

昔者、韓昭侯、酔而寝
典冠者見之寒也、故加衣於君之上
覚寝而説、問左右日、「誰加衣者」
左右対曰、「典冠」君因兼罪典衣与典冠
其罪典衣、以為失其事也

以為、侵官之害、甚於寒
故明主之蓄臣、臣不得越官而有功
不得陳言而不当
越官則死、不当則罪
守業其官、所言者貞也、
則群臣不得朋党相為矣


「うん、なるほどなるほど!」と思われた方は現役バリバリの学生さん位でしょうか?
私は半分位分かったような分からないような感じですが

韓の昭候が、酒に酔って寝ていました。
主君(昭候)が寒いだろうと、冠係が昭候に服をかけました。
目覚めた昭候は、家来に「誰がこの服をかけたのだ」と問いました。
「冠係です」との家来の答えに、王は冠係と衣服係の二人を罰しました。
主君は、衣服係が「本来すべき仕事をしなかった」ということと
冠係が「職分を越えて仕事をした」という理由からなのでした。

官が自分のすべきことをしないのも、他の官のすべきことをするのも、はなはだけしからんことなのです。
主君が臣下を養っているのだから、臣下は、それが有益だとしても、越権行為をしてはなりません。
忠告をしないのも不当行為です。
越権行為は死罪、不当行為は有罪です。
官が各々の仕事の範囲を守り行うことが貞節であり、
そうすれば臣下は互いを疑う事はないものだ、という感じでしょうか。

韓非子の主君が厳格なのか
これを厳しいと思う自分がずぼらなのか
考えさせられる事例でした。




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