日本では、母乳を出す食品として、おはぎがあります。
日本は、従来米文化ですから。その代表の「おはぎ」なのです。
母乳を出す食品として腹持ちの良い餅米と、米に不足の植物性たんぱく質とミネラル、ビタミン類などが豊富にふくまれる小豆と、直ぐに乳糖になり、母乳になって赤ちゃんの空腹を満たしてくれる砂糖で作られています。
優れ物のおはぎが、代々受け継がれてきたここは、とても意義のあることと思います。
この{おはぎ」を最近の科学で分析してみますと、
グリセミック指数(CI)という数字で表します。炭水化物(餅米、小豆、砂糖など)は体内で分解され、ブドウ糖になりますが、食品によって代謝速度に大きな差があります。その速さは「グリセミック指数}(CI) という数字なのです。ブドウ糖を食べた場合(最大値)を100とした場合の割合です。CI が高いほど血糖値が上がりやすいのです。すなわち 直ぐにエネルギーになってくれます。(母乳になってくれます)
おはぎ でいいますと、CI が高いのは甘さの砂糖であり、次はあんこ であり、餅米は最後で、CI は低いのです。腹持ちする理由がわかりますね。おはぎの利点は食べてすぐに母乳になり、続くのです。
この頃のスポーツ選手の食事指導に盛んに利用されているようです。
私が、「おはぎ」を取り上げましたのは、一部の指導者が「おはぎ」はダメと指導していることです。
述べましたように、おはぎの成分からマイナスになるエビデンス(科学的な証拠)はないのです。それなのに排除しようという理論まで生まれていることを、どう理解したらいいのでしょう?
冒頭で、おはぎは、米文化から生まれた食品と述べました。現在はやはり、米を主食にしていることに変わりませんが、多彩な食品から選択できる食文化に変わりましたので、母乳をだすために、第一におはぎを挙げなくてもいいとは思います。
しかし、おはぎに代わる母乳の出の良くなる食品に何をすすめるのでしょう。
千葉県の習慣では、「三っ目のぼたもち」と称して、産後3日目に大きなおはぎをくばります。
私は、もう少し遅くに、乳管開通のできた1週間ころが良いと思っています。
脂肪の多い洋菓子よりも、ママにはおはぎに代表される和菓子をすすめます。
ママたちは、授乳疲れに甘いものが必要です。また授乳中では、3度の食事量ではふそくです。甘い缶ジュースとバター系の脂肪の多い菓子よりも、温かい飲み物と、和菓子が、母乳のためなのです。