おととい、息子の勤務地の連絡が来ました。
大阪ですが、通うと2時間くらいかかるので、独身寮に入ることになりそうです。
まだ実感が涌きませんが、4月から新しい生活がスタートするのです。
きのう、夕方、駅へ向かって歩いていたら、ひゅうって風がきて、「ばいばい」といいながら自転車の息子が私を追い抜いていきました。息子は17時からのバイトへ行くのでした。
遠ざかっていく自転車を見送りながら、ああ、こういうことももうなくなるんだなぁと思ったら、じんわりしました。
でも、京都で暮らす大学生(まぁ、京都以外でもそうですが自宅生じゃないひと)は、18歳で家を出て、生活しているんだし、18歳で就職して家を出ている子もいるし、そう考えたらどこの親だって、経験していることじゃないか、と思うのですが、私も夫も独り暮らしをしたことがないので、いろいろ心配になるのでした。
「ドコモから契約更新するかってきいてきたけど、どうしよー。スマホにしたほうがいいのかな。料金ってどうなるの?」
「しらん。ドコモの人にきき」
「そっか」
というような、あたりまえの会話も、
「ねぇ、優勝ってどういうこと?」
「あはは。優勝か。まぁ、いいことがあったときに使うことがあるねん。もともとの優勝っていう意味と違うふうに」
「へぇ」
というような、新しく流通していることを尋ねることも、
「紅茶の葉っぱ変えた?」
「うんうん。わかる? おいしいでしょ」
というような小さな喜びも
「湯たんぽ当番、はよやってやー」
「はいよー」
という温かなやりとりも
「ドイツって、名前が強そうやな」
「まぁ、ドで始まってるのが強いんやろうね。 それで、ツって切り捨てるような破裂音で終わるのも」
「ドイツ!!」
「ドイツ!!!」
というくだらない笑いも
4月にはなくなるんだなぁ。 なんてさびしいんでしょう。
あんまり考えないようにしよう。
「あ~泣かないでメモリーズ・・・メモリーズ・・・メモリーズ」 と壊れたレコード(古い)のように歌っていたら、
「なにゆってんの」
と冷めた返しをされてしまいました。