さいきん携帯プレーヤにショパンを入れて、通勤時間に良く聴いている。マズルカはどれも数分の短い曲だが、曲ごとに変化があり、聴いていて飽きない。
ショパンはそれほど熱心に聞いているわけではなくて、先年ルービンシュタインの全集を買ったが、それまではナクソスの全集(イディル・ビレット。この人、あまり人気がないが、個人的には言われるほど悪くないと思う)とか、定番のポリーニ、アシュケナージを数枚持っているだけだ。
すこし変わり種を聴いてみたいと思い・・、ウェブでの評判を聞いてフランソワを買ってみた。録音は1956年で、モノラルだが音は悪くない。あいにく演奏のことを的確に表現する文章力は持ち合わせていないが、ルービンシュタインのすっきりした演奏に比べるとかなり濃い、というか生き生きとして洒落た感じの演奏だ。
店頭で聴いたとき、比較のためにアシュケナージのCDも聴いてみたが、ヘッドフォンで聴くとフランソワはちょっとしつこい感じで、アシュケナージの方が聞きやすかった。ヘッドフォン向きではないのかもしれない。
評伝によると、フランソワはかなり奔放な人生を送った人であったようだ。写真をみると、映画俳優のような伊達男だ。活躍は主に戦後と言うことになると思うが、彼にとっては生きにくい時代であったかもしれない。