雨過天晴

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リアストゥライニ京都公演

2015-05-14 | 音楽

先ほど帰宅しました。

今夜はレーナ・ヴィッレマルク、アンデルシュ・ヨルミン、中川果林のトリオ『リアストゥライニ』の京都公演でした。

 

まず会場について。

会場は京都芸術センター。

旧明倫小学校の建物を残して開設された施設です。

これが素晴らしい。

2008年に国の有形文化財に登録されたものです。

 

 

これは未来に残すべき素晴らしい建物です。

本来なら大阪にもこのような小学校が残っていたのに、廃校と併せて解体されました。

府の財政等の問題もあったのでしょうが、こういうところに京都と大阪の違いがあると思いました。

 

さてこのような素敵な会場で行われたリアストゥライニのコンサート。

これはジャズなのか、トラディショナルなのか、フォークなのか。

ECMがセレクトしたトリオはジャズに囚われない凄い演奏を提供してくれました。

 

まずvoのヴィッレマルク。

マイクはあったのですが、ハイトーンの声はマイクを通さずとも会場に響き渡ります。

彼女の出身地はスウェーデンのエヴェルツベリという山間の村。

全曲彼女が詩を書いたらしいのですが、それがスウェーデン語だけではなくエルブダールスモール語という1000年~1500年前に使われていた古語。

途中で彼女の語学レッスン(笑)があったのですが、確かに現在使われているスウェーデン語とは異なっていました。

その歌声はどこか日本の民謡にも相通じるものがあり、その点でも中川が駆使する二十五弦箏との相性が実に良かった。

 

そして二十五弦箏の中川。

通常の箏と言えば十三弦なのですが、彼女の箏は二十五弦。

弦の間隔も狭く、ド素人の私にはどうやってこれだけの弦を、曲に合わせて選択して演奏しているのかさっぱり分かりません。

そもそも箏と言えば雅楽のような和の曲を演奏するための楽器の印象しかなかったのですが、彼女の演奏は時にはハープのように演奏し、時にはパーカッションのように叩く。

それでいて確実に箏の音。

想像の範疇に無い音を聴き大きく心を動かされることに。

 

ベースのヤルミンも北欧初のジャズ科の教授と言う肩書に違わぬ安定感があるピチカート、呻くようなアルコ。

彼がトリオの要となっていました。

 

LYÖSTRAINI - Trees of Light

 

ジャズのコンサートにはちょくちょく顔を出しますが、今回のコンサートは初体験づくし。

ジャズの裾野の広さ、ECMというレーベルの深さ、音楽のルーツ、箏という楽器の素晴らしさを感じずにはいられません。

 

良いコンサートでした。

愉しめました。

 

 

 

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