うまがスラムダンクの続き

うまがスラムダンクを勝手にアレンジ。
スラムダンクの続きを書かせていただいています。

#161 【選抜終幕】

2009-07-29 | #06 愛和 選抜編
「第38回全国高等学校バスケットボール選抜優勝大会 優勝校 秋田県立山王工業高等学校!」




会場を揺るがす大声援。


「わぁーーーー!!」

「3連覇!おめでとう!!」

「さすが!山王ーー!!」

「不敗神話復活だーー!!」




東京体育館は、盛大な拍手で包まれていた。

キャプテン深津が呼ばれ、緊張した表情を浮かべ、優勝カップを手にしている。




「やっぱり、前評判どおり、山王でしたね。」

「ええ。結局、この2年間、三銃士が揃って出場して、負けた試合は、あの試合だけだったわね。」

(ほんま、奇跡のチームやわ・・・、湘北は・・・。)

弥生は、IH2回戦、山王対湘北戦を思い出していた。

「しかも、今大会の沢北さんの出場は、決勝、準決勝あわせても、20分だけやから、
余力を残して、優勝してもうたわけや。なんとも恐ろしいことや。」

「それに柳葉君と美紀男君の成長が凄かった。来年も山王の安泰かな。」


「いや、そりゃ違うで、中村さん!来年は、陵南や!仙道さん率いる陵南高校が旋風を巻き起こすで!!」

「そううまくいくかな?
だって、予選では神君や清田君のいる海南や宮城君や流川君のいる湘北にもあたるんだし、
全国にはまだまだ凄いチームがあるし・・・。」


「せやから、陵南なんや!仙道さんが全て倒して、全国制覇するんや!!」

「彦一、夢を大きく持つことはいいことよ。」


「おう!来年は全国に行って、姉ちゃんや中村さんをびびらしたるからな!
こりゃ、また明日から忙しくなるで!!」

「よし!僕も夢を大きくもって、世界的なスポーツジャーナリストを目指すぞ!!」


「中村君は、目の前の選抜の原稿から、コツコツとやりなさい。」

「はい・・・。」


(ぐっ、まずは、相田さんより出世する!!)

深く心に刻む中村であった。




「また優勝カップが戻ってきたな。うはっ。」

「これは俺たちのだピョン!」

「ピョン!?」

「ピョン・・・ですか?」

整列している山王選手が目を丸くする。


「これが1番気に入っているピョン。ただ、湘北に負けたから、縁起が悪いと思って、封印していたピョン。」

「全国制覇を達成したから、復活というわけか?」

「そうだピョン!」

「俺もそれが1番いいと思います。ダジョは、正直、きつかったっすもん。」

笑う沢北。

「俺もだ!うはっ。」

河田が笑うと、山王選手が歓喜に沸いた。



(敗戦を乗り越え、よく戻ってきた。おめでとう。)

関係者席に立っている堂本の眼は、選手たちを力強く眺めていた。





「準優勝校 福岡県私立博多商大附属高等学校!」




「おめでとう!!」

「ほしかったな!徳永!!」

「歴史に残るナイスゲームだったぞ!!」




博多にも、山王同様、惜しみない拍手と賞賛の言葉が投げかけられる。




「ナイスゲームか・・・。確かに4点差じゃ、ナイスゲームだ。だが、それは沢北の出場が10分だったからの話。
あいつが、フル出場してたら、20点差はつけられたかもな。」

と苦笑いの新庄。

「結局、深津と河田には3年間勝てなかった。俺たちならって思っていたんだけどな。
今日がラストチャンスだったし、なんか、ショックだな。」

徳永が両手を頭の後ろに回しながらいった。


「そうか。お前たちは、これから4年間もあいつらにはリベンジできないんだったな。」

笑う新庄。

「うん、そうなんだよね。そして、新庄がリベンジを果たすときは、僕らが負けるとき。」

と牧瀬。

「ちょっと、複雑。」

にやけながら徳永がいった。




勝敗の行方は、第4Q終盤までもつれ込んだ。

一進一退のシーソーゲーム。

一瞬たりとも気の抜けない試合であった。

だが、あの男のプレーによって、均衡を破る。

博多のビッグ3の息の根を止めた3人抜きのジャンプシュート。

そう諸星を止めた博多のビッグ3のディフェンスをあの男は、交わしたのであった。




「沢北君の決勝点は、歴史に残るスーパープレーでしたね。」

「わいもこの眼に、この胸に、しかと刻み込んだで。」

「ところで、中村君!博多の3人の進学先はわかったの?」

「あっ!忘れていました・・・。九州には、鉄さんみたいな仲のいい人はいませんし・・・。」

「わいもチェックできまへんやった。今大会、わいの唯一の汚点やと思っておる・・・、すまん、姉ちゃん。」

「彦一の汚点なんて、まだまだいっぱいあるけどね・・・。
それに、中村君には初めから期待してなかったから。別にいいんだけどね、一応聞いてみたの。」

「なっ。寂しいじゃないですか?そんなの・・・。
でも、僕の勘によると、3人とも関東の一部だと思うんですけどね。」

「中村君の勘なんていいの。私は、真実を知りたいの!」

「当たると思いますよ。だって、3人とも凄く巧いから、レベルの高い関東一部に進学すると思います。」

「そんなこと、わかってるわよ。ったく・・・。」

(はぁーーぁ。今年中に彼らの進路をまとめらるかな・・・。不安やわ。)




「続いて、第3位・・・」



歓声に沸く体育館にアナウンスが流れる。







続く。


2 コメント

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お久しぶりです (モンブラン)
2009-07-29 20:13:37
お久しぶりです。
相変わらず続きが気になる終わり方ですね。
正直どちらも三位になってほしいです。
おはようございます (うまだんく)
2009-07-31 07:24:42
モンブランさん

お久しぶりです。
出し惜しみみたいなことして、すいません。
私もどっちが3位でもいいと思っています。そのくらい、両校は頑張ったと思います。