海南 85
陵南 81
残り 38秒
「陵南としては、まずは1本。できる限り短い時間で決めることだ。」
「仙道が一人で突っ込んでくるか、仙道と福田のコンビプレーでくるか、はたまた仙道がフィニッシュに導くか。
どちらにしても、陵南は仙道だ。」
「わかっていても、そう簡単にとめられねぇんだよな。あいつは・・・。」
花形、赤木、三井が話をしている。
陵南のオフェンス。
海南は、ハーフで陵南を持ち構えている。
『バシ!』
ボールは仙道に渡ると同時に、タイマーが動き出す。
観客は息を呑み、仙道のドリブルを見守っている。
『キュ!』
『ダムダムダム・・・。』
会場内には、コートに触れるバッシュの音、ドリブルの音のみが響き渡る。
緩急をつけた仙道のドリブル。
だが、牧も負けない。
(もう、お前には獲らせん!)
抜かれないディフェンスで、サイドラインのほうへ、仙道を追い込む。
待ち構えているのは、清田。
「ダブルチームだ!!」
「さっきのようには抜かれないぜ!」
先ほど、一発カットを狙った清田が抜かれた原因で屈辱の5人抜きをされた。
「仙道さん!」
山岡がボールをもらいにいく。
だが、神がタイトにあたっている。
「ここにきて、神の動きが目立ってきたな。」
「あぁ、牧や仙道に劣らない能力、精神力を持っている。」
「努力の男が今開花したということか。」
観客席の三井、藤真、赤木が、神を見つめ話している。
「仙道!」
『ビュン!』
フリーになった越野にボールが渡った。
『ガシィ!』
そのまま、仙道が清田にスクリーン。
「牧さん!スイッチ!」
「あぁ、仙道は任せたぞ!!」
「No.1ルーキーにかけて!!」
『キュ!』
牧が越野に間合いをつめる。
(くそ!なんてディフェンスしてやがるんだ!ドリブルさえできねぇ!)
(一気にたたみ潰す!!)
時間は一刻一刻と過ぎていく。
「越野、こっちだ!」
仙道が、清田を押さえボールを呼ぶ。
「仙道!」
『バチン!!』
苦し紛れに放ったパスは、牧の腕にあたり弾かれた。
「ルーズボール!」
「取れーー!」
「絶対奪われんなーー!」
高頭、田岡がベンチから叫ぶ。
『ガシ!』
『ガシィ!!』
『キュ!』
『バシィー!!』
空中でボールを取ったのは・・・。
福田。
「よし!いいぞ!!」
観客席の魚住が立ち上がる。
「粘り強い!」
と赤木。
「仙道!」
福田の、陵南の、全ての思いを乗せたパスが仙道に渡る。
『バシ!』
「任せとけ!」
『キュッキュ!』
『ダムダム・・・。』
仙道が、一気に海南ゴールを狙う。
『キュ!』
牧が並走する。
(やっぱり、最後まで立ちはだかりますか?牧さん!)
(全国へ行くのは俺たちだ!お前には譲らん!)
「海南のゴール下は、俺が守る!」
高砂が叫ぶ。
「牧!高砂ぉ!」
ベンチの武藤が、拳を握り締め、吼える。
強引にゴールへ向かう仙道。
『ダン!!』
フリースローライン、ステップを踏む。
そのとき。
「ファウル、ケアーー!」
神が叫ぶ。
「!!!」
「はぁ!!」
我に返った牧、高砂は、ジャンプをせず、手を高くあげて立った。
『シュパ!』
仙道が、スクープシュートを決める。
(・・・。)
無言で牧を見つめ、神を見つめる仙道。
「ナイス、ディフェンスです。2点くらいはくれてやりましょう。」
(俺は・・・、仙道との勝負にこだわり過ぎていたようだな。
また、神に助けてもらったぜ。)
神の冷静な判断が、バスカンを狙っていた仙道の思惑を阻止した。
かたや、仙道。
(神・・・。お前も立ちはだかるか・・・。)
仙道のスクープシュートで2点差となるも、残り時間は23秒。
海南がボールをキープし続ければ、この試合は決着となる。
選手、ベンチ、観客、全ての人間が最後の一本を見守る。
海南 85
陵南 83
残り 23秒
続く。
陵南 81
残り 38秒
「陵南としては、まずは1本。できる限り短い時間で決めることだ。」
「仙道が一人で突っ込んでくるか、仙道と福田のコンビプレーでくるか、はたまた仙道がフィニッシュに導くか。
どちらにしても、陵南は仙道だ。」
「わかっていても、そう簡単にとめられねぇんだよな。あいつは・・・。」
花形、赤木、三井が話をしている。
陵南のオフェンス。
海南は、ハーフで陵南を持ち構えている。
『バシ!』
ボールは仙道に渡ると同時に、タイマーが動き出す。
観客は息を呑み、仙道のドリブルを見守っている。
『キュ!』
『ダムダムダム・・・。』
会場内には、コートに触れるバッシュの音、ドリブルの音のみが響き渡る。
緩急をつけた仙道のドリブル。
だが、牧も負けない。
(もう、お前には獲らせん!)
抜かれないディフェンスで、サイドラインのほうへ、仙道を追い込む。
待ち構えているのは、清田。
「ダブルチームだ!!」
「さっきのようには抜かれないぜ!」
先ほど、一発カットを狙った清田が抜かれた原因で屈辱の5人抜きをされた。
「仙道さん!」
山岡がボールをもらいにいく。
だが、神がタイトにあたっている。
「ここにきて、神の動きが目立ってきたな。」
「あぁ、牧や仙道に劣らない能力、精神力を持っている。」
「努力の男が今開花したということか。」
観客席の三井、藤真、赤木が、神を見つめ話している。
「仙道!」
『ビュン!』
フリーになった越野にボールが渡った。
『ガシィ!』
そのまま、仙道が清田にスクリーン。
「牧さん!スイッチ!」
「あぁ、仙道は任せたぞ!!」
「No.1ルーキーにかけて!!」
『キュ!』
牧が越野に間合いをつめる。
(くそ!なんてディフェンスしてやがるんだ!ドリブルさえできねぇ!)
(一気にたたみ潰す!!)
時間は一刻一刻と過ぎていく。
「越野、こっちだ!」
仙道が、清田を押さえボールを呼ぶ。
「仙道!」
『バチン!!』
苦し紛れに放ったパスは、牧の腕にあたり弾かれた。
「ルーズボール!」
「取れーー!」
「絶対奪われんなーー!」
高頭、田岡がベンチから叫ぶ。
『ガシ!』
『ガシィ!!』
『キュ!』
『バシィー!!』
空中でボールを取ったのは・・・。
福田。
「よし!いいぞ!!」
観客席の魚住が立ち上がる。
「粘り強い!」
と赤木。
「仙道!」
福田の、陵南の、全ての思いを乗せたパスが仙道に渡る。
『バシ!』
「任せとけ!」
『キュッキュ!』
『ダムダム・・・。』
仙道が、一気に海南ゴールを狙う。
『キュ!』
牧が並走する。
(やっぱり、最後まで立ちはだかりますか?牧さん!)
(全国へ行くのは俺たちだ!お前には譲らん!)
「海南のゴール下は、俺が守る!」
高砂が叫ぶ。
「牧!高砂ぉ!」
ベンチの武藤が、拳を握り締め、吼える。
強引にゴールへ向かう仙道。
『ダン!!』
フリースローライン、ステップを踏む。
そのとき。
「ファウル、ケアーー!」
神が叫ぶ。
「!!!」
「はぁ!!」
我に返った牧、高砂は、ジャンプをせず、手を高くあげて立った。
『シュパ!』
仙道が、スクープシュートを決める。
(・・・。)
無言で牧を見つめ、神を見つめる仙道。
「ナイス、ディフェンスです。2点くらいはくれてやりましょう。」
(俺は・・・、仙道との勝負にこだわり過ぎていたようだな。
また、神に助けてもらったぜ。)
神の冷静な判断が、バスカンを狙っていた仙道の思惑を阻止した。
かたや、仙道。
(神・・・。お前も立ちはだかるか・・・。)
仙道のスクープシュートで2点差となるも、残り時間は23秒。
海南がボールをキープし続ければ、この試合は決着となる。
選手、ベンチ、観客、全ての人間が最後の一本を見守る。
海南 85
陵南 83
残り 23秒
続く。
神の冷静な判断カッコイイです!
でも陵南の逆転にも期待しちゃいます!!
これからも更新頑張ってください!
私の勝手なイメージですが、神の武器は、3Pと冷静さと考えております。
今後も、神の冷静な判断力を光らせていこうと思っています。