長女が参加しているバンドが出場するので聴きに行ってきました。
長女がこのコンテストに参加するようになった5年前は、社会人のバンドが多かった。
学生とは違って、どこか音楽を楽しむことが優先しているようなコンテストだった。
コンテストとは言え、音楽の演奏。
学生時代から続けてきた、音楽好きのメンバーが集まって楽しそうに、
勝ち負け以前に、まずは自分たちが楽しんで演奏する。
そういう楽しむ姿勢が、音楽の演奏からも伝わってきていた。
演じる側が楽しんでいなければ、見ている方は楽しめない。
これは芝居をやる時も同じだと思いますね。
ところが、数年前からこのコンテストに高校の吹奏楽部が多くなって、
逆に社会人のグループが少なくなった。
今日は中学の吹奏楽部まで出場していました。
コンテストという事だから、それはそれでいいのだろうけれど、
何だかちょっとコンテストの志向が変わってしまった気がしましたね。
社会人のグループの演奏を聴く機会が減ってしまったと感じます。
中学校、高校や大学の吹奏楽部ならば、そういう吹奏楽コンクールに出ればいい。
譜面通り、正確に演奏する技術などを競うならば・・・・です。
そういう場が、他に沢山用意されているのですからね。
でも、音楽ってテクニックだけじゃない。
僕が音楽を聴く楽しみっていうのは、『グルーブ感』があるかどうかだと思う。
多少、テクニックに難があっても聴いていて心地よい演奏っていうのかな?
小手先のテクニックの押し売りのような音楽は、いくつか聴くと飽きてくる。
それが高じると『もういいや・・・』っていう具合になってしまうものです。
娘が高校の吹奏楽部に居た時に、コンクールを欠かさず聴きに行きました。
どこの学校のバンドも上手いのだけれど、聴いていてワクワクしない。
音符を譜面通りに演奏しているけれど、それに縛られている感じ。
内から湧いてくるようなものが感じられない、無表情のダンスを見ているような、。
強いけれど、見ていてワクワクしない、つまらないサッカーの試合を観ている感覚。
音楽っていうのは、聴衆の感性を揺さぶるものが無いとつまらない。
音楽に限らず『芸術』とはそういう物だと思っています。
何だか、聞いていてつまらないので2度目の休憩後に帰ってきました。
それに演奏が終わった出場メンバーが座席にやってきてざわざわして居る。
出演者が客席に入ってくるなんて言うのは、こういうコンテストだけでしょうね。
客席に落ち着きが無いから、聞いている方も集中できない。
やっぱり日本の音楽をやる環境はまだまだレベルが低い。
社会人の楽しい演奏が聴きたかった僕には、残念なコンテストでした。