旅の窓

平凡ながら列車の旅が好きで、その様子を紹介しています。
『閑雲野鶴日記』は日々の自由気ままな生活の記録。

駅弁コレクション3 「とりめし」(野辺地駅)

2021-10-31 11:20:04 | 駅弁コレクション
【とりめし】(野辺地駅)
                            2021.10.31投稿

1976年(昭和51年)2月26日購入 価格400円
                 [製造元](株)伯養軒野辺地営業所


 1976年(昭和51年)2月26日購入。野辺地駅前にあった伯養軒野辺地営業所から直接、自宅の夕食用に購入したものと思われます。
 この掛紙は、販売当初のデザインではありませんが、黄色地に南部菱刺し模様、鶏のイラストにひらがな文字。ボール紙の掛紙に代わるまで続きました。
 デザインに関して、定かではありませんが、野辺地営業所の所長さんは女性ではなかったと記憶しています。その所長さんがこだわったデザインだったのかなぁ~と想像したりもしました。
 当時から菱形の容器でしたが、内容についての記憶が定かではありませんでしたが、貴重な資料を見つけました。

 「駅弁の小窓」(http://www.ekibento.jp/)に、昭和58年発行の「全国駅弁案内」(社団法人国鉄構内営業中央会・非売品)に掲載されていた駅弁の写真191枚が、デジカメ画像に撮り直し、転載して紹介されていますが、その中の一枚です。(社団法人日本鉄道構内営業中央会承認済み)
 桜漬けの隣に、みかんの缶詰が添えられていた時代もあったように記憶しています。

1977年(昭和52年)8月4日購入 価格400円
                 [製造元](株)伯養軒野辺地営業所


 翌年1977年(昭和52年)8月4日購入の掛紙には、東北新幹線開業に向けた国鉄と東北六県合同のキャンペーン「北へ向かって」のロゴが印刷されています。
 丁度「狂乱物価」と言われた頃で、価格も1年で100円値上がりしています。

2007年(平成19年)10月14日購入 価格700円
               製造元](株)ウェルネス伯養軒青森支店


 長方形の掛紙から、菱形の容器に合わせた厚紙の掛紙に変わっています。


 紐ではなくゴム掛けです。


 茶飯の上に鶏の照り煮、玉子そぼろ・鶏そぼろ・椎茸煮が載り、グリンピースが散らされています。付け合わせはしば漬です。




 野辺地町に製造拠点がなくなったことから、2005年(平成17年)からは「ウェルネス伯養軒」青森支店に製造が移りました。
 商品名「野辺地とりめし」から分かるように、この頃には野辺地駅以外では『野辺地とりめし」として販売していましたから、掛紙と違う商品名になることもままありました。

2014年(平成26年)4月12日購入 価格800円
              [製造元](株)ウェルネス伯養軒青森支店


今回は掛紙と商品名が同じになっています。


 今回は商品見本のように綺麗に盛り付けられていました。


2016年(平成28年)9月24日購入 価格800円
              [製造元](株)ウェルネス伯養軒青森支店








 この頃になると掛紙は『野辺地とりめし』、商品名が『とりめし』に統一されました。


2018年(平成28年)3月25日購入 価格800円
              [製造元](株)ウェルネス伯養軒青森支店




 この時は、写真を撮り忘れたようです。

2019年(令和1年)9月21日購入 価格800円
              [製造元](株)ウェルネス伯養軒青森支店








 2019年(平成1年)8月20日の東奥日報朝刊が「名物駅弁姿を消す 『とりめし』来月で販売終了」の大きな見出しで報道しました。
 野辺地駅のkiosk閉鎖に伴って野辺地駅での販売が終了したものの、その後「駅そば パクパク」が販売を引き継いだ「とりめし」販売でしたが、今回は現在の製造元であるウェルネス伯養軒青森支店の営業休止に伴うものですが、実質的な廃止で再開は見込めないとのことです。


2019年(令和1年)9月30日購入 価格800円
              [製造元](株)ウェルネス伯養軒青森支店





 販売最終日に購入しました。

 「とりめし」は、1952年(昭和27年)に当時の伯養軒野辺地営業所が製造し、野辺地駅で販売を開始した駅弁です。かつては駅弁コンクールでの入賞や東京駅での駅弁大会で販売などの実績があり、青森県を代表する名物駅弁の一つと言えます。
 発売以来ひし形の弁当箱に茶飯を敷き詰め、鶏肉の照り煮・卵と鶏そぼろをのせ、椎茸煮とグリンピースをあしらったスタイルはほぼ変わっていません。ごくシンプルな駅弁ですが、それが冷めても美味しい駅弁に仕上がっているのです。
 大々的にPRしたり、所謂駅弁ライターに大きく紹介されたりする事もなく今日まで販売されてきたことから、「名作駅弁」と言って良いでしょう。
 ウェルネス伯養軒のホームパージには仙台支店では、同じレシピを使った仙台駅の駅弁として「伯養軒のとりめし」が紹介されています。

 実際に確認できていませんが、『野辺地とりめし』の再販を望む声が多く、現在は仙台駅で販売を開始したらしいです。



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