つながりあそび・うた研究所二本松はじめ

二本松はじめ(ピカリン)の活動予定や活動報告、日頃、考えていることなどを書きます。研究所のお知らせも掲載します。

抱っこ通信1263号 つながりあそび・うた研究所風の便り11月号原稿

2024年01月03日 | 抱っこ通信
つながりあそびを受け入れられる風土とは
二本松はじめ

私の活動は、以前にも書きましたが、つながりあそび・うたの土壌を耕すことと種蒔きです。特に、研究所を立ち上げてからの30年間は、つながりあそびの種を蒔きたい現場の荒廃が進み、風が通り過ぎるだけであったり、コンクリートのように固く固く固められているように感じています。そこでは風のいろいろな表情を感じることも必要ないし、雨(水)は、表面を濡らし、すぐに流れてしまうような現実があり、そういう実態に見合った保育文化の華? 花しか咲いていないようにも感じます。その他の樹や草花を知ることさえも出来なくなっているというか、必要としていません。
そこには子どもという存在がいないような気すらします。

 一方、その土地の風土に根づいた緩やかな風が吹き、水分をたっぷり含んだ土壌を持つ現場もあります。一面では近寄りがたいような現場もありますが、そこでは子どもの存在が感じられます。

と、一方的に見えたり、感じていてはいけないのでしょうが、コロナ禍もあって子どもたちが身近に感じられなくなっていた私がいたことも事実ですし、そんな私から見ての感想です。

やっと、サマー・カレッジが戻ってきて、仲間たちから少しずつ現場の雰囲気や子どもたちの姿を聞けるようになって、また、保育現場等に入るようになって、少しだけ気が付いたこともありました。


10月に遊びに行った盛岡市の社会福祉法人わかば会の4か所の保育園を回って感じたことですが、子どもを育てる、保育をつくりだすには、その土地の風土に根づくことの大切さと風土をつくりだす一端になる必要性です。ここでいう風土とはかなり広い意味を持ちますが・・・。

わかば会に見てみるとホームページには次のように書かれています。
「当法人は『働く父母が安心して預けられる保育園』『子どもたちの全面発達』を目標に掲げ、昭和56年4月に『わかば保育園』を開園しました。
当時盛岡市内には産休明けの長時間保育を実施している保育園はなく、共働き家庭は二重保育や無認可保育園に預けざるを得ませんでした。
このような状態を何とか解消しようと、当時無認可保育所だった高松わかば保育園を母体に父母たちが『わかば保育園をつくる会』を結成し、市内外から数多くの人たちの寄付金等物心両面にわたる支援を得て、5年間の運動の末に、わかば保育園を設立することができました。

わかば会の理念
社会福祉法人わかば会は子どもの人権を尊重し、保護者と協力しながらその健やかな成長のために尽くすとともに、保護者が安心して子どもを預け働ける環境づくりに努めます。
未来の主人公になる子どもたちの権利を尊重し、豊かな乳幼児期を保障することを基本とし、保護者の皆様と一緒に保育を創っていくことを大切にしてまいります。
そして子どもが本来持っている能力を引出し、豊かな感性を育み、一人ひとりが仲間の中でゆっくりじっくりと自分を育てていけるような保育環境づくりに努めます。
さらに、地域の皆さんと連携し、子育て支援や地域福祉の向上を目指し、地域の子育ての拠点となるよう努めます。
そのためにも、職員一人一人が生き生きと活動し、喜びをもって働き、自己実現できるような職場環境、職場の風土づくりに努めます。」

と、ま、書かれているのですが、ある面では保育園ができる必然性がその地域にはあったのです。その必然性がその保育園の風土を産み、育て、その地域の風土にもなっていっているのですね。そこには必ず子どもの存在があったはずですね。子どもの存在こそが、その地域の風土をつくり育てる主体であるはずですから。同時に、保育園の歴史の長短だけでなく、保育園の主体である人の問題とも言えます。

残念ながらつながりあそび・うたは、そんな風土を持つ保育園には受け入れられているように感じますが、コチコチに固められた保育園、風土をもたない保育園にはなかなか受け入れてもらえていないようにも感じます。私たちが圧倒的に届けられていないのが事実ですが。がんばれ!つながり


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