totoroの小道

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困ったら「切る」

2013-11-26 22:53:19 | 2年 国語

毎日初任者の先生の授業を参観しています。
すでに年間の4分の3が終わり、初任者研修も終盤です。

私とともに研修している先生方は元々どの方も優秀です。
ここへきてさらに実力をつけています。
参観している私の方が参考になります。

この日は、2年生の「しかけカードの作り方」という授業を参観しました。

このようなカードの作り方を説明している、説明文です。

S:昨日、作ったカードだよ。
S:教科書の説明文を読んで作れたね。

S:教科書の説明はどうしてわかりやすいのか、「こつ」を見つけたいね。

T:一段落からこつを探しましょう。

ところが、教師が
T:上手な説明の「こつ」は何でしょう?
と聞いても、子どもたちから教師の求める答えがでてきません。

困りました。

そうしたら、K先生はおもむろに文章に「/」で切れ目を入れます。



きりこみを/二本/入れます。

これだけです。
ところが不思議なことに、ここから急に子どもたちが語り始めます。 

S:切りこみという言葉が大事だよ。最初に何をしたらいいのか分かるよ。
S:いや、二本がだいじだよ。だって切れ込みを入れることが分かっても、一本じゃ飛び出さないよ。
S:いや。二本だけじゃ、二本何をするかが分からないじゃないか。
S:入れますは、単独では意味が分からないから、重要ではないよ。

そこで、教師が部分部分を隠して考えさせます。
切りこみを 二本
切りこみを 入れます
二本 入れます
すると
S:大切なのは、切り込みを二本だね。
とまとまります。 

これが「コツ」の見つけ方だと、子どもたちが納得します。

次々に切っていきます。

きりこみの/長さは/4センチメートル。

S:もう切り込みの話をしているから、今度はきりこみはそんなに大事じゃない。
S:4センチメートルが大事だよ。どのぐらい切るか分からないもの。
S:長さはなくても、4センチメートルで長さって分かるよ。

S:前の文と合わせると、「切りこみを 二本 4センチメートル」だね。

こうして、下の写真のように授業は、本文を切って選んで、コツを見つけていきます。

 

S:二本、四cm、三cmなどの数字は大事。
S:だって何センチ切ったらいいか分からな  いと作れないよ。
S:三cmぐらいは、どうして「ぐらい」なのかな。
S:「ぐらい」は、きっと何度もやってみて、このぐらいがこつだって分かったんだよ。

 

授業の後、K先生と話し合いました。
K先生がこんなことをおっしゃいました。
「不思議なんです。」
「切ると、子どもたちが話し出すんです。」
「この前の単元のお手紙で試してみたら、切ると話すことが分かりました。」
「どうして、話し出すのかはよく分かりません。」
「でも、困ったら切ってみると、授業が動き出すのでおもしろいと思います。」 

 いろいろ、試してみてくれているんだな。
やっぱりすごいなと思いました。

 38回 2013年12月14日  土  9:00  12:00  天竜壬生ホール  第2会議室
39回  2014年1月18日  土  9:00  12:00  天竜壬生ホール  第2会議室

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