こんばんは。
i-pod的なデジタルメディアプレイヤーに音楽を取り込む作業をしてゐたのですが、ネットを通してアルバムの情報を入れる際に間違へた情報を勝手に取り込むのはやめてほしいもので、このことに対してネットといふものの不備といふものを痛感し、そして腹立たしくてしやうがない。
しかも、ウィンドウズのメディアプレイヤーに落とした情報と、デジタルメディアプレイヤー用のアプリケーションソフトの間で上手く調性してくれない。何なんだ、これは。
折角ウインドウズの方では僕が分類をして、ジャケット写真も正規のものを引つ張つてきてゐるのに、整合性が上手くいかないのか何なのか、間違へた曲名で反映されるは、ジャケット写真も違ふものでとりこまれるは、本当に頭にくる。便利なものはたまにかういふ形で僕らに復讐してくる。
これらのことを少し考へると、世の中にはネットの情報任せにする人が多いといふことではないかと思つてしまふ。ジャンル分け（まあ、別に無理やり分類することはないのですが、整理のための便宜上分けたいのです）も、自分なりの分けたかではなく、予め与へられたものを易々と受け入れてゐるのではないか、と疑はしくてしやうがない。
もつと言はう。音楽の連関や影響関係を自分で考へて掘り下げたり組み合はせたりするのではなく、さういつた「面倒」なことはネットやＰＣや他人に任せて、情報として音楽とかその他もろもろを享受（？）してゐる人がどうも最近多いのではないか？デジタルメディアプレイヤーの隆盛の裏にはそんな要素も隠れてゐると僕には思はれる。まつたく最近の若い者は自分で曲名やアルバムタイトルをせつせとラベルに記入するといふ非常に重要な儀式を通過してないから・・・、まあだからなんなんだといふわけだが。
そして何より、僕が聴くやうな音楽に対してネットの情報整備が非常に遅れてゐるやうに感じられる。ほんの少しマイナーで古い音楽になると途端に情報の精度が落ちる。これは過渡期的な状況で、そのうち整備されるといふ向きもあるかもしれないが、どうもネットの世界の方が悪い意味での「市場原理」が働いて、多くの人にとつて必要でない情報はオミットされる傾向がある、と断言したい。だつて、僕にとつては便利なやうで不便なんだもの。それはともかく、こんな状況だと「文化」といふものが緩やかに、のびのびと育たない、と僕は思ふ。
まあ、ネット上でネット的な状況を批判しても自家撞着ではあるのだけれど。
