AKB48のアルバム『次の足跡』の販売方法に物申す。
いつものことではあるが、同じタイトルのアルバムでありながら3種類の商品が販売されている。「タイプA」と「タイプB」は2枚組だが、Disk1は共通、Disk2の収録曲各11曲が全く違うのだ。それから「劇場版」は1枚もので、「タイプA」「タイプB」のDisk1とほぼ同じだが、1曲だけ『散ればいいのに・・・』という新曲が加わっている。つまり、収録曲全部を聴こうと思うと、3種類の商品全てを買わなくてはならない。そこまでして売上枚数を増やしたいのか。アルバムくらいはそんな強欲なことはせず、3枚組のアルバムとして1種類発売すればいいのに・・・。
NMB48のベストアルバムも同様の手法だったため、危うく『太宰治を読んだか』『アーモンドクロワッサン計画』を聴き逃すところだった。せっかく作った新曲を、できるだけ多くの人に聴かせたいという、クリエーターとしての心意気はないのだろうか。
1種類だけ購入して、残りの曲は配信で購入といういつもの手を考えたが、配信でも結構な金額になる。面倒なので今回は「タイプA」「タイプB」とも購入してしまった。
一聴した中で、真っ先に気に入ったのが『他人行儀なSunset beach』だ。
山内鈴蘭、須田亜香里、渡辺美優紀、多田愛佳の4人が歌っている。聴く前の情報として、この4人のユニット曲が収録されていることは知っていた。多田以外の3人は「釣り師」として有名だ。だからそういう内容の「楽屋落ち」ソングを予想していた。ただ多田のキャラがどちらかと言えば対照的な「ツンデレ」だけに、どう絡ませるのかなど、あれこれ想像していた。
ところが予想はいい方に外れ、「楽屋落ち」とは無縁の、普通の良曲だった。
『涙の湘南』や『ハートエレキ』と共通するグループサウンズ調の曲。鵠沼、片瀬江の島という湘南海岸の地名が含まれていて『涙の湘南』の姉妹曲と言える。歌詞の内容は、すっかり醒めてしまったカップルの最後のドライブを描いたものだ。このカップルの後日談が『涙の湘南』だと解釈できる。
「最後のドライブ」を歌った曲は古今に多数ある。
石川秀美『ゆ・れ・て湘南』は、まさに湘南での最後のドライブの歌で、こちらは男性視点から歌われている。「君は最後まで優しさを忘れなかったね」という格好をつけたままの別れだ。
渡辺満理奈『夏休みだけのサイドシート』は、女性視点の歌。木琴連打のイントロが印象的で、明るい曲調がかえって別れの切なさを際立たせている。
小林麻美(森尾由美がカバー)『初恋のメロディー』。曲名と不似合いな「これが最後のくちづけなのに」という唐突な歌い出しが印象的で、素朴で切ないメロディーの曲。
松田聖子『硝子のプリズム』は『ピンクのモーツアルト』のB面曲。彼の心変わりのため、最後のドライブをしている2人。「私よりKISSが上手? そんなこと聞けるわけないね」という歌詞が強烈。
AKBグループの曲だと『Bird』がまず浮かぶ。最後のドライブとはっきり歌ってはいないが、アクアラインを会話もなくひた走る車中の2人には、逃れようのない別れの気配が立ちこめている。
『黒い天使』と『愛しさのアクセル』は、ドライブの途中で車を降りる歌だが、どちらかと言うと偶発的な行為であって、はじめから「最後のドライブ」と決めていた訳ではなさそうだ。
そして『他人行儀なSunset beach』も、「最後のドライブ」シリーズに加わる強力なラインアップだ。
2人の関係や別れの理由など、具体的な描写はほとんどなく、ただ別れの時を受け入れようとしている彼女の心境を描いている。「愛しているのに素直になれなくて 嘘で固めた別れだった」と客観的に分析できているのに、本音をさらけ出して別れを回避することはしないのだ。
4人の歌唱はまだ聴き込めていないため、誰がどのパートかも不明だ。この曲にこの4人を組み合わせた意図もまだ見えて来ない。もう少し聴き込んでみたい。
いつものことではあるが、同じタイトルのアルバムでありながら3種類の商品が販売されている。「タイプA」と「タイプB」は2枚組だが、Disk1は共通、Disk2の収録曲各11曲が全く違うのだ。それから「劇場版」は1枚もので、「タイプA」「タイプB」のDisk1とほぼ同じだが、1曲だけ『散ればいいのに・・・』という新曲が加わっている。つまり、収録曲全部を聴こうと思うと、3種類の商品全てを買わなくてはならない。そこまでして売上枚数を増やしたいのか。アルバムくらいはそんな強欲なことはせず、3枚組のアルバムとして1種類発売すればいいのに・・・。
NMB48のベストアルバムも同様の手法だったため、危うく『太宰治を読んだか』『アーモンドクロワッサン計画』を聴き逃すところだった。せっかく作った新曲を、できるだけ多くの人に聴かせたいという、クリエーターとしての心意気はないのだろうか。
1種類だけ購入して、残りの曲は配信で購入といういつもの手を考えたが、配信でも結構な金額になる。面倒なので今回は「タイプA」「タイプB」とも購入してしまった。
一聴した中で、真っ先に気に入ったのが『他人行儀なSunset beach』だ。
山内鈴蘭、須田亜香里、渡辺美優紀、多田愛佳の4人が歌っている。聴く前の情報として、この4人のユニット曲が収録されていることは知っていた。多田以外の3人は「釣り師」として有名だ。だからそういう内容の「楽屋落ち」ソングを予想していた。ただ多田のキャラがどちらかと言えば対照的な「ツンデレ」だけに、どう絡ませるのかなど、あれこれ想像していた。
ところが予想はいい方に外れ、「楽屋落ち」とは無縁の、普通の良曲だった。
『涙の湘南』や『ハートエレキ』と共通するグループサウンズ調の曲。鵠沼、片瀬江の島という湘南海岸の地名が含まれていて『涙の湘南』の姉妹曲と言える。歌詞の内容は、すっかり醒めてしまったカップルの最後のドライブを描いたものだ。このカップルの後日談が『涙の湘南』だと解釈できる。
「最後のドライブ」を歌った曲は古今に多数ある。
石川秀美『ゆ・れ・て湘南』は、まさに湘南での最後のドライブの歌で、こちらは男性視点から歌われている。「君は最後まで優しさを忘れなかったね」という格好をつけたままの別れだ。
渡辺満理奈『夏休みだけのサイドシート』は、女性視点の歌。木琴連打のイントロが印象的で、明るい曲調がかえって別れの切なさを際立たせている。
小林麻美(森尾由美がカバー)『初恋のメロディー』。曲名と不似合いな「これが最後のくちづけなのに」という唐突な歌い出しが印象的で、素朴で切ないメロディーの曲。
松田聖子『硝子のプリズム』は『ピンクのモーツアルト』のB面曲。彼の心変わりのため、最後のドライブをしている2人。「私よりKISSが上手? そんなこと聞けるわけないね」という歌詞が強烈。
AKBグループの曲だと『Bird』がまず浮かぶ。最後のドライブとはっきり歌ってはいないが、アクアラインを会話もなくひた走る車中の2人には、逃れようのない別れの気配が立ちこめている。
『黒い天使』と『愛しさのアクセル』は、ドライブの途中で車を降りる歌だが、どちらかと言うと偶発的な行為であって、はじめから「最後のドライブ」と決めていた訳ではなさそうだ。
そして『他人行儀なSunset beach』も、「最後のドライブ」シリーズに加わる強力なラインアップだ。
2人の関係や別れの理由など、具体的な描写はほとんどなく、ただ別れの時を受け入れようとしている彼女の心境を描いている。「愛しているのに素直になれなくて 嘘で固めた別れだった」と客観的に分析できているのに、本音をさらけ出して別れを回避することはしないのだ。
4人の歌唱はまだ聴き込めていないため、誰がどのパートかも不明だ。この曲にこの4人を組み合わせた意図もまだ見えて来ない。もう少し聴き込んでみたい。
と思ったけど、シングルとは違って、タイプAとタイプBだけなんですね。