隊長のブログ

中国上海に2003年12月から2008年1月まで駐在。趣味はヒップホップダンス、ジャズダンス、旅行、映画、スポーツ観戦。

本と雑誌 19冊 『四方田犬彦著 「李香蘭と原節子」』

2016年10月22日 | 本と雑誌

隊長が読んだ「本と雑誌」を紹介するシリーズの第19回は、『四方田犬彦著 李香蘭と原節子』をお送りします。


この本を読もうと思ったきっかけは、2014年9月に山口淑子さんの訃報⇒ http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/7349da2dde9bbf32afbb8f073d911a9c に接した時に、戦前を李香蘭として生きた彼女のことをもっと知りたいと思ったからです。


検索をすると、彼女の自伝は何冊もあるのですが、同時代を生きた原節子と対比して書かれた、本書に興味を持ちました。


著者の四方田犬彦(よもた いぬひこ)さんの専攻は、比較文学・比較文化で、『大島渚と日本」、『アジアのなかの日本映画』などの著書があります。


この本の背表紙には、「日本植民地の現地女性を演じ、戦後も国境を越えて活躍した李香蘭。軍人の貞淑な妻を演じて、戦後は民主主義の「象徴」となった原節子。対象的な役割を演じた二人は1920年の同年生まれである」と紹介されています。


本書の構成は;

第一章・二人の女優

第二章・原節子1920-45

第三章・李香蘭1920-46

第四章・原節子1946-

第五章・山口淑子,シャーリー・ヤマグチ,李香蘭,大鷹淑子,ジャミーラ1946-

第六章・神話とその分身

李香蘭と朝鮮人慰安婦


文庫にしては分厚い本で読み応えがありました。四方田犬彦さんの豊富な知識と実証に裏付けられた内容に、うなずいている自分がそこにいました。


山口淑子さんについては、テレビに出ていたこともあり、少しは知っていることがありましたが、この本を読むまで原節子さんに関しては“伝説”しか知りませんでした。


著者の四方田犬彦さんが、本書で劇団四季の「ミュージカル李香蘭」を酷評している部分は、賛否両論があるでしょうね。


また、読み進めているうちに、本書には登場していないテレサ・テン(鄧 麗君)の顔が何度も浮かんできました。


戦後、中国共産党により、日本に協力した“漢奸(かんかん)” と疑われたり、出演した映画や曲が“発禁”になった山口淑子(李香蘭)。


その政治的主張により、中国では曲が“発禁”になったテレサ・テン(鄧 麗君)。


改めて多くの共通点があることを認識しました。


今度は、テレサ・テンについて書かれた本を読もうと思います。


尚、岩波現代文庫『李香蘭と原節子』の発行は、株式会社 岩波書店。価格は1,280円(税抜)です。

 


===「本と雑誌」バックナンバー ===
http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/c/dc30502bb229b843454e38b8994f9be0

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