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【10日目:4月18日(金)】 『川の中でワニに遭遇』
マナウス郊外「Amazon Ecopark Junge Lodge」での、最初のアクティビティ、敷地内にある「サルたちの森」で、猿の生態に触れ「エコパーク」のエントランスセンターに戻ります。
時間はお昼近く、お腹が空いていたので、木造モーターカヌーを降りるやいなや、レストランに直行しました。
レストランは、ドアも窓もなく、細い木で屋根をささえているだけの開放的な空間です。でも、地震のないブラジルなので、こんな簡単な造りで大丈夫なのでしょう。
ところが、レストランは12:30にならないと開かないとのこと。外は陽射しが強く暑いので、屋根のあるエントランスセンターに戻り、レストランのオープンを待つことに。
ここで、チェックインの時に渡された「エコパーク」の“注意書き”に目を通しました。
レストランでの食事時間は、朝食が7:00am~9:00am、昼食が12:30pm~2:00pm、夕食が7:30pm~9:00pmで、この時間以外は「エコパーク」敷地内では食事が出来ません。
“注意書き”には、食事時間以外に“ボートで移動中は、必ずライフ・ジャケットを着用して下さい”と書いてあります。そう言っても、ボートに積まれている救命胴衣の数が足りないじゅないかと突っ込みを入れたいですね。実際、誰も着用していませんでした。
その他“便器に、トイレットペーパー等を流さないで下さい”との記載があります。これは、ジャングルの中なので、排水設備の処理能力不足からの注意でしょう。便器の脇には、必ず蓋付きのごみ箱が置いており、その中に使用済みのトイレットペーパーを捨てます。
他にも“タオル、靴、濡れた衣類はロッジの外に置かないで下さい”との注意があります。サル等の野生動物に持っていかれないようにとのことでしょう。
やっと、12:30になり、レストランでの昼食です。ここでは、朝・昼・晩、メニューは異なりますが、全てバイキング方式の食事で、一品料理はありません。
午後のアクティビィティ“ピラニア釣り”の集合時間が15:00なので、ロッジに戻りました。
汗をかいたので、シャワーを浴びようと、バスルームに入りました。実に質素な造りです。トイレとシャワーの間を隔てるのは、薄いビニールシートで、それもホームセンターで売っているようなカーテンレールで吊るされています。
アメニティーは、石鹸のみで、シャンプーやリンスはありません。シャワーヘッドも無く、真上から出てくるのは、熱湯ではなく、水に近い冷たさです。
それでも、ここはジャングルの中、贅沢は言えません。シャワーを浴びて、ベッドルームに戻り、よく見ると、板張りの壁や床には節穴が有って、外の光が漏れてきます。天井にはクモの巣もあります。
アマゾンでは、この時間帯が一番暑いので、「エコパーク」の従業員も昼寝をするそうです。隊長も現地の習慣に合わせて、昼寝をしました。
うとうとしていると、雷の音が聞こえました。スコールの様です。眼が覚めて、外に出ると、スコールは止んでいて、気温も下がっていました。
15:30の集合時間には、また我々以外揃っていなくて、“浮桟橋” を木製モーターカヌーで出発したのが、20分遅れの15:50。
ガイドのシャミィーと、「エコパーク」の従業員が船頭となり、案内してくれます。
前日にキーニョのモーターボートで、“ピラニア釣り” をしたのは「アマゾン河」支流の「ソリモインス川」でしたが、今日は「Rio Negro(ネグロ川)」支流です。
カヌーが走り出すと、燕に似た鳥が何羽もカヌーの後を追いかける様に、水面すれすれに飛んでいます。
10分ほどで、ピラニア釣りの最初のポイントに到着。Negroとは、ポルトガル語で“黒い”と言う意味です。川の水は真っ黒で、水の中は見えません。ネグロ川の水質はpH値が4と酸性のため蚊の発生は少ないそうです。
ピラニア釣りは、簡素な竹竿で、釣り針に生牛肉の切り身をひっかけて、餌を放り込む前に水面を竿の先で、ばしゃばしゃと叩きます。これはピラニア釣りの独特の方法で、動物が溺れてもがいているだろうと、ピラニアがやってくるしかけです。
ここで20分ほど、糸を垂らしていましたが、カヌーの宿泊客7人、誰も釣れません。そこで「サルたちの森」の奥の支流に移動です。
「サルたちの森」から逃げて来た“ホエザル”が樹の上から我々を観察しているかの様です。ジャングルの中は、物音が全くせずに、時折、“ホエザル”が綺麗な声で鳴くだけです。
30分程経ちましたが、ここでも全く釣れません。“ピラニア釣り”のポイントを探すのは、ガイドのシャミィーより、昨日の船頭 キーニョの方が上手いですね。
面子が立たなくなったのか、シャミィーが大声で叫びます。すると、どこからかともなく、体長が1.5mはあるワニが1頭、水の中を泳いできます。
すると、シャミィーが針に生牛肉の切り身をひっかけた竹竿で、ワニをおびき寄せます。“スーッ”と泳いで近づいて来たワニが、我々の眼の前で、“パクリ”と生肉に喰らいつきます。
迫力のあるシーンです。よく見ると、別のワニが頭を水の中から我々のカヌーの方を見つめ、微動だにしません。二匹ものワニに囲まれてしまいました。
ところが、シャミィーが、このワニには名前を付けていると言い出しました。どうやら、餌をもらえると思い、この時間になるとワニが現れるようです。
結局、全員ピラニアは釣れませんでしたが、真近にワニが見られたので、満足して17:50に「エコパーク」のエントランスセンターに戻りました。
本日、最後のアクティビィティは18:30からの“ワニ観察ツアー”です。
“ワニ観察ツアー”は、ワニのいるポイントまで、モーターカヌーで移動。ワニの目は暗闇の中、ライトに反応してルビーのように光るため、ワニ探しには懐中電灯を使用します。
見つけたら、水面にぷかりと浮かんで寝ているところを、ガイドと船頭が素手で素早くつかみ上げます。その後、ワニの生態を説明してくれます。
“浮桟橋”をモーターカヌーで出発です。既に陽が落ちてから大分経ち、月も出ていないのに、意外にも辺りは真っ暗ではなく、併走する他のモーターカヌーも認識できます。
遠くには、マナウス市内の街の灯りも見えます。上空には「エドゥアルド・ゴメス国際空港」に着陸する飛行機のライトも見えます。綺麗な夜空です。
“ワニ観察ツアー”のポイントを求めて、何度も移動し、ガイドのシャミィーと船頭が懐中電灯を照らし、カヌーの乗客も眼を凝らしますが、水面に光るものはみつかりません。
ガイドと船頭は、川岸にカヌーを停め、ジャングルの中に分け入りますが、それでも見つかりません。
こうして、ワニが見つからないまま、夕食開始時間の19:30に戻りました。我々は、午後、ワニを見られたので良いですが、他の宿泊客はさぞ残念がったでしょう。
部屋に戻っても、テレビが無く、することも無いので、営業終了時間の21:30まで、レストランに居ました。
こうして『ジャングルロッジ』での最初の夜が更けていきました。
* 続きは『11日目:ジャングルトレッキング』で *
(料金の情報、現地通貨(レアル)及び米ドルの円換算レート R$1≒50円 US$1≒103円 は、2014年4月現在のものです)
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