安生正著、実業之日本社刊
地震研究者の八神が山腹の地震観測所を目指し、豪雨の中を、先行する恩師と同僚が乗る車を追って走っていると、突然地震が発生し大規模な崖崩れに巻き込まれてしまいます。一方、その二時間ほど後、自衛隊が重要な物資を、特別装甲の運搬車で輸送中に謎の集団に襲撃され、物資を強奪されます。極秘の運搬であったことから一般に報道されることなく、防衛省の情報部門の溝口三等陸佐に真相究明の指令が下されるが・・・。
安生さんの「ゼロの迎撃」以上に凝ったプロットで、途中不自然な展開に疑問を感じますが、最後にはきれいに払拭されます。しかし、懲り過ぎていてリアリティが損なわれているように感じます。あるいは現実世界の謀略の複雑さが、これ程のものなのかもしれませんが、溝口を追い詰める上官たちの行動の描き方が類型的に過ぎるように感じました。
麻生幾さんの「外事警察」に共通する緊迫感を感じる力作ですが、大山陸将の言動を整理した方が良いと思いました。本作の前に出版された「ゼロの激震」を読むのが楽しみです。
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URL => https://ja.wikipedia.org/wiki/安生正
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評価は3です。
※壁紙専用の別ブログを公開しています。
=> カメラまかせ 成り行きまかせ
=> カメラまかせ 成り行きまかせ その2
地震研究者の八神が山腹の地震観測所を目指し、豪雨の中を、先行する恩師と同僚が乗る車を追って走っていると、突然地震が発生し大規模な崖崩れに巻き込まれてしまいます。一方、その二時間ほど後、自衛隊が重要な物資を、特別装甲の運搬車で輸送中に謎の集団に襲撃され、物資を強奪されます。極秘の運搬であったことから一般に報道されることなく、防衛省の情報部門の溝口三等陸佐に真相究明の指令が下されるが・・・。
安生さんの「ゼロの迎撃」以上に凝ったプロットで、途中不自然な展開に疑問を感じますが、最後にはきれいに払拭されます。しかし、懲り過ぎていてリアリティが損なわれているように感じます。あるいは現実世界の謀略の複雑さが、これ程のものなのかもしれませんが、溝口を追い詰める上官たちの行動の描き方が類型的に過ぎるように感じました。
麻生幾さんの「外事警察」に共通する緊迫感を感じる力作ですが、大山陸将の言動を整理した方が良いと思いました。本作の前に出版された「ゼロの激震」を読むのが楽しみです。
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