もぐ菜のみっしり茶匣(はこ)院

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眩惑 (8) 鬼畜眼鏡 片桐 end No.11その後偽造編 キクチマーケティングサイド

2009-10-14 15:43:51 | 腐女子の御伴
         *ご注意*


*腐女子や同人誌の意味が解らない方や気分を害される恐れのある方は此処で御帰院してくださいませ。*


一個人の妄想なのでSprayとは一切関係ありません。腐女子や同人誌の意味をご理解頂けた方だけ此処から先へどうぞ。





眩惑 (7)




         眩惑 (8)



有楽町駅に向かいながら霧島は岩永に尋ねる。

「いつからコッチ側に来たのです??」

「えぇ、先日よ。」

「わざわざ私の所へ来た様ですが、何か御用ですか??」

「久しぶりにコッチ側に来て一人でぶらぶらと旅して海のさざ波の音を聞いてたら貴方に逢いたくなって来ただけよ??」

「それもMGNに来るからどうしたものか知りたかったのです。貴女の目的をお聞きしましょうか。」

「そんなイケずな事を聞かないでよ。」

「そんなに言うのならこれ以上は聞きません。コッチ側に住んでいる様ですね。私は恵比寿へ帰りますがどこに居住しているのです??」

「うん、私も恵比寿よ。グランディアスて言う名前のマンションで最上階だから宜しくね。」

「そのマンションは、私が住んで居るマンションじゃないですか。抜目がない…」

「抜目ないなんて心細いから貴方の住んでるマンションの近くにしようとしたら不動産店の店員さんが一生懸命探してくれて見つけてくれたんだもん。」

「貴女に頼まれてイヤと言う男性はそう居ませんからね。最上階は何個も居住する部屋はない。」

「うん、お隣りさんは私達だけだから仲良くしましょうね。」

そう言うと歩きながら岩永は手を霧島に出す。

「私はほんと貴女には甘いとつくづく思いますよ。」

霧島は岩永と握手をし改札口を通り山手線の渋谷方面のホームへ向かう岩永も一緒に歩く。電車がホームに着き乗ると車内は思ったよりも空いていて岩永は席に座る。

「通勤も楽な方が良いと思ったの。貴方のマンションは駅から近いし何処へ出掛けるのも便利で楽しいかなと思い恵比寿にしました。ねぇ、今度、貴方と一緒に東京を散歩したいわ。」

「困りますよ??主人の許可もないのにほつき歩くとはお叱りを頂いてしまいますね。」

霧島はイタズラぽく岩永に笑うと岩永は嬉しいそうに霧島を見る。

「決まりね。今週は急遽で無理だから来週の土曜日でどうでしょ。江戸城てどこにあるの??城下街が見たいわ。」

「江戸城自体は幾度の大火と先の大戦の空襲で消失してしまい今、現在は皇居になり関係した建物がありお堀が遺っているだけです。一部は公園として一般に公開されていたり他目的で使われる大きな建物もありますね。城下街の景観は残っていません。」

「そうなの寂しいわねぇ。」

そう話していると電車は恵比寿に到着した。

「着きましたよ。」

「はい。」

そう言うと岩永は座席から立ち2人は電車から降りる。ホームを歩き改札口から出て恵比寿駅から徒歩数分で住んでいるマンションに着く。

霧島が住んで居るマンションは高層マンションで他のマンションよりも群を引いて天に突く様な高層マンションである。

「どこの部屋からも眺めが良いので私も気に入っております。隣がよく空いてましてね。」

「うん、住んでた方が海外転勤になり売ったと聞いて私は不動産から借りてるの。」

「このマンションは防犯と治安も良いですが防犯には気をつけてください。」

「大丈夫、その為に貴方の隣に来た訳だし。」

そう言うと霧島はマンションのエントランスに入るのにコード番号の入力とカードキーをスキャンし岩永と入って行く。

マンションのエントランスは広くまるでホテルの様な豪華なエントランスで受付のカウンターもある。

「22時を過ぎると受付の方はいらしゃりませんが、水道や電気配線の困った事があれば相談も出来ます。」

「凄い行き届いたマンションね。」

エレベーターに乗ろうとしエレベーターまで歩く岩永はエントランスをキョロキョロと珍しげに見渡す霧島は不思議になり岩永に尋ねる。

「初めての場所ではないでしょ??」

エレベーターに乗り霧島は最上階のボタンを押す。

「ん??だって私まだこのマンションに来たの今を数えてたったの3回だもん。」

「3回とは…」

岩永は指を数えながら答える。

「1回は部屋を見に来てマンションの賃貸契約して2回は家具を運搬して貰って3回目は今よ。部屋ね、家財道具も未開封で手付かずのままなのよ。だから貴方の部屋に泊まらせてください。」

「何を言うと思えば…‥」

「落ち着いて家具を設置しようとしたら用事の電話がかかってきて急遽で大変だったわ。貴方ならそんな心配ないし、だって私達は人間じゃないから困る事はないでしょ。」

「私の主人がもしこの事を知ったら激怒するのでお断り致します。」

「そんな事ないわ、困った女性を見捨てる方が怒るわよ。お酒を飲んでほろ酔いな私に何が出来ると言うの!?」

「貴女は人間ではないなら大半の事は出来るはずです。それはただの甘えです。」

「酷いわ‥いいもんマンションのエントランスで泣き叫ぶから。」

「貴女と言う人は今晩だけですよ。」

「うん、明日は半日のお勤めだからなんとかなると思うから今晩だけはお願いしますね。」

そう言うとエレベーターは最上階に着き2人はエレベーターから降りて霧島の部屋に向かった。



眩惑 (9)

眩惑 (7) 鬼畜眼鏡 片桐 end No.11その後偽造編 キクチマーケティングサイド

2009-10-14 12:06:53 | 腐女子の御伴
         *ご注意*


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一個人の妄想なのでSprayとは一切関係ありません。腐女子や同人誌の意味をご理解頂けた方だけ此処から先へどうぞ。




眩惑 (6)





         眩惑 (7)


本多も岩永と打ち解けてきてたわいない話しをしている。霧島もその会話に交ざり会話を楽しんでいると本多から霧島に話しを切り出す。

「霧島副主任、今晩俺に付き合うて何すか??」

「えぇ、退職された片桐課長さんの退職理由をご存知ですかね??」

「朝、キクチマーケティングに出社したら片桐課長さんの退職が受理されと聞き俺もその事を知りたいですよ。」

「本多君も知らないとは…」

「俺も霧島副主任さんに聞きたい事があります。片桐課長さんを退職させたのはMGNが関係あるって本当なんですか!!」

先程までの穏やな雰囲気とは違いピリピリとした雰囲気になり、岩永は本多を落ち着かせ様と話しかける。

「本多さんが、退職理由も知らず片桐課長を心配されている気持ちはわかりますわ。」

「なんだかんだ言われてた営業8課の俺達を庇い俺達の知らない所で苦労して、営業8課は団結しプロトファイバーのプロジェクトで御堂部長さんと苦戦しながらも皆で掴んだ勝利これからだと言うのに片桐課長さんは退職した。今まで苦労をかけた片桐課長さんを喜ばせてあげられると思っていたのに……。」

そう言うと悔しいそう本多は俯きテーブルの上で拳をぐっと握りしめる。霧島はそんな本多に話しかけた。

「私は上層部の命令で人事異動をしてキクチマーケティング営業8課に来ました。何も聞かされておりません。初耳ですね、MGNが関係あるとは。」

「知らない??そんな事はない。」

本多は霧島を睨む。

「本多君が知ってる範囲で教えて頂けますか??」

霧島は本多が睨むのも涼しくかわし岩永は本多が激怒しているのを察し霧島を見た。

「片桐課長さんが退職して後々になって知ったのは貴方の元上司である…御堂部長さんが上層部に言い片桐課長さんを退職させたと噂で聞いたんです。」

「御堂部長がそうされた理由をご存知ですか??」

「だから俺もその理由を知りたいんですよ。その時の御堂部長さんの約束はもし提示した売上を叩き出せないなら営業8課をリストラすると言われ、御堂部長さんが提示してきた無茶な売上を超える数字を叩き出し見事やり遂げた。なのに何故ですか??」

「御堂部長と営業8課がプロトファイバーのプロジェクトで動いて居た時は私は御堂部長から離れておりました。私は他のプロジェクトに参加しプロトファイバーのプロジェクトが大成功したと、御堂部長から聞き私も御堂部長の元へ戻れると思っておりましたらキクチマーケティング営業8課に人事異動でした。」

「霧島副主任のMGNでの噂は…」

「えぇ、そうです。私は一部の方々から御堂の狗や懐刀とも呼ばれておりましたのも事実です。」

霧島はため息をつき淋しげな表情を湛え瞳をとじる。本多はコップを持ち会話に夢中になり飲み忘れ残っていた炭酸が抜けた生温いビールを一気に飲み干す。岩永は霧島と本多の会話を聞き涙ぐむ。

「貴女が泣くのを見るとせつないですよ。」

「だって、そんな酷いわ。」

「それが、事実なら俺は俺は……」

「本多君、私が思うのは御堂部長を快く思わない派閥の方々が上層部に入れ知恵をしたと思うのですがね。」

「そんな都合の良い話しがある訳ない。」

「御堂部長から片桐課長さんが退職したのを慮れておりました。他人には関心や興味を示さない方と私も存じておりましたが片桐課長さんの事を思っているのは御堂部長も同じです。」

「そんな訳ない!!御堂部長さんは俺達が気に食わなかっただけだ。」

「私は今日、御堂部長から直接聞きました。御堂部長が函南と名乗った青年に出会ったその現場にも本多君は居ましたよね??ご自分の執務室に来る様に言ったのもそれが理由です。」

「それは… ついあの時は先走って。」

「こうして本多君から話しを聞いたのもそれが理由ですよ。この件は私からまた御堂部長にお伝えしておきます。今日はニアミスで済みましたが落ち着いて行動をしてください。もう気が済みましたか??」

「えぇ、解決はしてないのでまだ…」

「私に任せて戴けますか??」

「どうやって解決をするのですか!?」

「片桐課長さんにお会いしたいなら私に総て委ねてください。」

「分かりました。今日はご馳走様でした。」

「お互いの蟠りを解決出来て良かったと私は思いますよ。」

岩永も落ち着いたので霧島は会計を済まし3人は店を出て本多は霧島にお礼を言い蟠りが多少は解決したのでサッパリとした表情で帰って行くのを霧島と岩永は見送った。



眩惑 (8)