Eur-Asia

西洋と東洋の融合をテーマとした美術展「ユーラシア(Eur-Asia)」の開催を夢見る、キュレーター渡辺真也によるブログ。

8月22日(水)のつぶやき

2012-08-23 01:18:48 | Weblog
15:44 from web (Re: @mounntenncurisu
@mounntenncurisu 少し違うと思います。私が言いたかったのは、もう少し根本的な構造的問題についてでした。

15:46 from web
連続ツイート「ゲントの街で考えたこと 伝説から近代、そして現代」

15:47 from web
(ゲ1)ブリュセルとは異なり、ゲントの街はこじんまりとして安全そうな、心地良い街だった。街の中心部を車が走ることが認められておらず、歩行者にとってとても優しい街なのが印象的だった。中でも印象的だったのが、1313年に建設が始まったゲントの鐘楼と、それを守護する龍のお話だった。

15:47 from web  [ 1 RT ]
(ゲ2)伝説では、心優しく年老いた龍が、シリアのサラセン人が住むアレッポの街に住んでいたと言う。このBuccoleonと言う名の龍は、ベルギーから中東へと送り込まれた十字軍がサラセン人を打ち負かす度にバケツ一杯分の涙を流したことから、人々はこの龍を「泣く龍」と呼ぶ様になった。

15:48 from web  [ 1 RT ]
(ゲ3)龍の涙がこぼれ落ちた後の土地は肥沃なものになり珍しい花を咲かせ、その花は「トルコのターバン」と呼ばれた。そう、チューリップの伝来である。しかし十字軍の戦争が終わると泣く龍は干涸びてその鱗は黄金へと変化し、チューリップを見に来たという龍は、今でもゲントの鐘楼に祀られている。

15:48 from web  [ 2 RT ]
(ゲ4)以前、連続ツイート「リンダの名前が意味するもの - 菩提樹、そして蛇と龍をめぐる物語」blog.goo.ne.jp/spikyartshinya…で触れた様に、龍は異教のシンボルであり、龍殺しのモチーフは十字軍の時代に流行した。そのヴァリエーションが地域によって異なっているのは興味深い。

15:48 from web  [ 1 RT ]
(ゲ5)現代美術館SMAKの展示では、入り口入ってすぐがポール・テック、さらにその次の部屋がマリオ・メルツとインスタレーションの部屋が続き、大胆だなぁ、と関心した。ヤン・フートという優秀なキュレーターが一人いただけで、ゲントという街の持つ文化的意味が随分変わったのだと実感した。

15:49 from web  [ 1 RT ]
(ゲ6)ベルギーのコンセプチャル系ペインティングの流れは、ルネ・マグリット→マルセル・ブロータス→リュック・タイマンス→ミヒャエル・ボレマンスだと思う。この4人でちゃんとしたコンテクストを立ててグループ展を作ったら、相当良いものになりそうな気がする。

15:51 from web  [ 1 RT ]
(ゲ7)プロータスの『ベルギー人の骨』ほど、ベルギーを代表する現代美術作品はないだろう。imageandnarrative.be/inarchive/surr…彼のムール貝のシリーズは、ゴッホの『馬鈴薯を食べる人々』やウォーホルの『キャンベルスープ』の様な、ベルギーの日常という「貧しさ」を描いたものだろう。

15:51 from web
(ゲ8)しかし何と言っても圧巻だったのは、聖バーフ大聖堂の神秘の子羊で知られるヤン・ファン・エイクの超大作『ヘントの祭壇画』だった。旧約聖書と新約聖書のモチーフのみならず、インド人や中国人、非西欧圏の植物など外部世界が入り交じっている。ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%98…

15:53 from web
(ゲ9)美術史における謎とされ、未だ議論を呼ぶこの祭壇画の中央の人物だが、私はこれはイエス本人ではなく、来るべきメシアを描いたものではないかと感じた。またこの人物が弥勒菩薩と似た印を結んでいる様に思えたのだが、彼のインスピレーションがプリニウスの『博物誌』にあるのではないか?

15:53 from web
(ゲ10)ヤン・ファン・エイクの『ヘントの祭壇画』はデューラーの『1500年の自画像』を、『アルノルフィーニ夫妻像』はベラスケスの『ラス・メニーナス(侍女たち)』を、そして『ターバンの男の肖像』はレンブラントの数多くのコスプレ系自画像の登場を準備したと思う。なんて偉大な!

15:54 from web
(ゲ11)特にデューラーはファン・エイクを研究する中で、イエスを描いたはずである中央の人物に並々ならぬ関心を抱き、故にデューラーは自身をイエス・キリストになぞらえた自画像『1500年の自画像』を描いた後に、実物の『ヘントの祭壇画』を訪れ、感想を残して行ったのだろう。

15:56 from web  [ 1 RT ]
(ゲ12)1830年のベルギー独立の契機となったのは、1647年にナポリの魚小売商マサニエッロがスペインに対して起こした一揆を描いたオペラ『ポルティチの唖娘』の上演後の暴動だった。オランダ人のスピノザが自らをマサニエッロになぞらえた自画像を残していたことを思い出すと、興味深い。

15:57 from web
以上、連続ツイート「ゲントの街で考えたこと 伝説から近代、そして現代」でした。読んで下さった皆様、ありがとうございました。

16:21 from web (Re: @favoritethings2
@favoritethings2 そうですね。とても不思議な絵画だと思いました。

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