「歌謡新詩壇」紹介ブログ

歌謡詩の全国同人誌「歌謡新詩壇」の紹介

「歌謡新詩壇」第13号

2009年12月13日 | 歌謡詩
 新型インフルエンザが猛威をふるっています。私は風邪を引きやすい性質ですので、少し体調がすぐれないと新型かなと心配してしまいます。今のところ、感染していないようなので少し安心です。

 「歌謡新詩壇」第13号は昭和60年2月に発行されました。第11号、第12号はどうしたのかって?毎号紹介して行くには、時間が足りないかも知れませんので、これからは少しずつ飛ばしていきますがお許し下さい。
 第13号からは、現在も、「特別同人」として作品を発表されている大森さんの作品を紹介します。

       やす子酔いどれ

                          作詞 大森 富士子(同人)

      生きていたって どうなるの 何もいいこと ないじゃない
      やす子酔いどれ 二十六 嫁に行けない 体でも
      夢があります 二つ三つ

      暗いあんたの 眸の中に いのち燃すは 束の間を
      やす子酔いどれ ひとりぼち 振るが得意の バーテンに
      惚れて通って うすなさけ

      悪い女の 気持ちなど 誰がわかって くれるのよ
      やす子酔いどれ 夜更け町 桜吹雪に むせながら
      遠い吉野の 母を呼ぶ
                      (「歌謡新詩壇」第13号発表)

 大森さんは「新歌謡界」時代からの先輩で、現在もCD作品を発表されている「歌謡新詩壇」ではリーダー的存在です。奈良にお住まいのようですが、是非一度はお会いしたいものです。

 それでは続いて、最新号からの作品を紹介します。

 
      

      
 「歌謡新詩壇」154号が昨日届きました。三宅先生は歌謡新詩壇の将来を心配されながら、フル回転で編集に当たられているようです。本当に頭が下がります。

 第154号からは、三宅先生の祝賀会でお世話になった、毛利さんの作品を紹介します。

        ケイタイ時代

                         作詞 毛利よしたか(特別同人)

     老いも若きも ケイタイ時代 ところかまわず ベルが鳴る
     今では持たなきゃ 肩身が狭い そんな時代が やってきた
     机の上では しょんぼりと 古びた電話が 泣いている

     さっと取り出し ボタンで綴り どこに居たって 打つメール
     思いをなんでも 電波に託す 手紙書くのを 忘れたか
     おかげで机の 引き出しで 出番がないと泣く切手

     テレビ観るのも ケイタイ電話 あれもこれもと ある機能
     鉛筆 便せん コードの電話 忘れないでと 泣くじゃない
     まだまだ要るから 使うから アナログ世代が 要るかぎり

 同人誌では、こういう作品が結構発表されます。ユウモアがあって、それでいてどこか身につまされるようなそんな作品です。こんな事を言うと、三宅主宰からしかられそうですが、もしかしたら、歌謡曲もアナログ化してきているのでしょうか?「特別同人」の西田さんにでも聞いてみたいものです。

 毛利さん。相変わらず、良い歌書いていますね。また、よろしくお願いします。