「歌謡新詩壇」紹介ブログ

歌謡詩の全国同人誌「歌謡新詩壇」の紹介

「歌謡新詩壇」第96号

2011年08月13日 | 歌謡詩
 最近の歌謡曲(演歌)について、妻がおもしろいことを言いました。CS放送の歌番組をよく見るのですが、妻が言うのに、「こういう詩にはこういう曲調というかお約束のメロディーがあるのね?」それを聞いていた私は、どきりとしました。「お約束のメロディーか…」そう言われてみれば、最近のベスト20にランクされているような歌でも、前奏や間奏を含めて、いかにもそれらしい雰囲気の、パターン化された歌が多いように思います。歌謡曲は、「歌は世につれ変わってもなぜか文句は七五調」が基本ですから、やむを得ないのかなあとも思いますが、しかし、誰もが知っているようなヒット曲はどれも独創的なメロディーですので、やはりカラオケなどで歌われることを意識した傾向と対策で作られているのかも知れません。
 それはともかくとして、「歌謡新詩壇」96号の紹介です。96号は平成11年8月に発行されました。96号からは、長尾健一さんの作品を紹介します。

           し ぐ れ 茶 屋

                                 作詞 長尾 健一(同人)

            早いものです 十年は
            別れて始めた 「しぐれ茶屋」
            あなたの面影 抱きながら
            意地が支えの 春や秋
            いちど寄ってよ お顔が見たい
            桜見頃の 隅田川

            客を相手に 人の世の
            冷たい裏を 知りました
            あなたの噂を 聞いた夜は
            泣いてお酒と さしむかい
            いちど寄ってよ 話がしたい
            夢がせせらぐ 隅田川
            
            女将稼業の あけくれは
            なんだか命が 疲れます
            あなたの女房に なった気で
            つくる手料理 酒支度
            いちど寄ってよ 甘えてみたい
            春がしぐれる 隅田川

 96号の「同人」欄選評は、中山大三郎先生でした。中山先生は、「同人」トップに置かれて「冒頭の2行がいい。なるほど別れをきっかけにはじめたのね。だから心がしぐれて「しぐれ茶屋なの?なんてね。歌は実感だから……。2番、3番の語りもいい。」とべた褒めでした。こういうべた褒めはあまりないことです。
 長尾さんは100号記念誌で、「特別同人に昇格しました。実力者です。
 
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