「歌謡新詩壇」紹介ブログ

歌謡詩の全国同人誌「歌謡新詩壇」の紹介

「歌謡新詩壇」第102号

2011年11月19日 | 歌謡詩
 「歌謡新詩壇」は広島市在住の作詞家、三宅立美先生が主宰する歌謡詩の全国同人誌です。「歌謡新詩壇」は今は亡き石本美由起先生が指導されていた「新歌謡界」の後を受けて、三宅先生が始められたのです。私は「新歌謡界」時代に入会し今日に至っています。三宅先生はいつも「継続は力なり」と言われています。書き続けていればいつか必ず誰かの目にとまる作品が書けるようになると言うことでしょうか?
 先日、友人からこのブログを見ていると言われました。一月に1度しか更新されないブログをと言われてしまいましたけれど。その一月ぶりの更新です。
 「歌謡新詩壇」102号は平成12年8月に発行されました。102号からは100号で「特別同人」に昇格した(私を追い抜いて)岡崎 悳さんの作品を紹介します。

       振り向けば愛 

                        作詞 岡崎 悳(特別同人)

           ふるさとの 無人の駅で
           ぼくを迎えてくれた あなた
           前髪がかかる瞳に 涙が見えた
           知らなかったよ ぼくは
           さがし続けた愛が ここにあるなんて

           さすらいの 旅行く町で
           ぼくが見つけたものは 酒場
           幸せと夢を追いかけ 疲れて眠る
           ひとりぼっちの 酒に
           明日(あす)の命をつなぐ 愛もないあの日

           振り向けば あなたがいるよ
           ぼくが別れを告げた 人が
           なつかしい路地の裏には 忘れな草が
           知らなかったよ ぼくは
           さがし続けた愛が ここにあるなんて

 岡崎さんの詩は、このような叙情性が特徴です。そして私好みでもあります。そんなわけでついつい紹介することが多くなり、まだ紹介したことのない同人の皆さんには申し訳ないと思っています。
 この詩は、幸せを探しにふるさとを出たものの、本当の幸せは身近にあったというものです。こういう歌は結構あるのですが、問題はそれが自分の歌になっているかどうかなのだと思います。私が言うのもおこがましいのですが、この詩は明らかに岡崎さんの言葉で岡崎さんの歌になっています。いかがでしょうか?