「歌謡新詩壇」紹介ブログ

歌謡詩の全国同人誌「歌謡新詩壇」の紹介

「歌謡新詩壇」最終号その10

2018年09月22日 | 歌謡詩
 秋の長雨というのでしょうか。季節の変わり目で、ぐずついた日が続いています。7月の豪雨そして猛暑から、この9月は、台風やら、北海道の大地震やら、災害が多くて被災された方々には何と言ってお悔やみを申し上げて良いやら、胸の詰まる想いです。地球は壊れてしまうような災害の多さです。それでも私たちは、日々の暮らしに追われて行かなければなりません。
 それでは、今回も「歌謡新詩壇」最終号から作品を紹介します。今回は女夫池さんの作品です。

                          風 雪 の 花

                                       作詞 女夫池 末子(特別同人)

                           なまり色した 冬の空
                           何処で歌うか 子守うた
                            ねんねん良(い)い子だ 大きく育て
                           笑顔やさしい 子に育て
                           あゝあゝ 母さんの 面影よ
                           小さすぎます 風雪の花

                           いつも遊んだ 山裾の
                           岸を流れる 子守うた
                            ねんねんよい子だ 仲良く育て
                           薄い衣じゃ 寒かろう
                           あゝあゝ 母さんの 温もりよ
                           苦労くの字の 風雪の花

                           はぐれ小鳥が 啼く日暮れ
                           胸にしんしん 子守うた
                            ねんねん良い子だ 笑ってごらん
                           夢のかけらを 散りばめた
                           あゝあゝ 母さんの 置き土産
                           み空あおげば 風雪の花

女夫池さんの作品は以前にも紹介しました。実力のある方です。この詩は少し難しい作品です。母を偲ぶ幼い姉妹の詩なのでしょうか?「仲良く育て」のフレーズから幼い姉妹を見守る人が主人公のような気もします。いずれにしても母さんは思い出の中の人のようです。

   
 
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「歌謡新詩壇」最終号その9

2018年08月05日 | 歌謡詩
 豪雨、猛暑、逆走台風と7月は日本列島にとって災害の嵐でした。新詩壇は広島在住の三宅先生が主宰されていた関係から、広島周辺には多くの同人がお住まいですので心配をしていました。西日本豪雨で被災した呉市にお住まいのお仲間は無事でしたので、ほっと胸をなで下ろしています。同人のお仲間のうちには被災された方もいらっしゃるかも知れません。謹んでお見舞いを申し上げます。
 そんなわけで、更新をためらっていたのですが、今回は私の作品を紹介します。

                   安曇野慕情

                                  作詞 草間 半次郎(特別同人)

                      逢いたい逢いたい 逢いたいけれど
                      あいつは人妻 叶わぬ願い
                      幸せならば いいんだと
                      祈れば 双体道祖神
                      頬寄せ合って 安曇野に
                      あの日のふたり 偲ばせる

                      愛していたのに 噂に負けて
                      とぼとぼ別れた 穂高の麓
                      出逢いの春は 遅くとも
                      ひたすら愛に 生きたから
                      死ぬことさえも 出来ないで
                      さまよい歩いた 梓川

                      許しておくれと つぶやく胸に
                      あいつの泣き顔 消えては浮かぶ
                      こころの弱さを 激しく責めて
                      この胸叩いた 細い手よ
                      温もり追えば 安曇野に
                      愛しさばかり 募る旅

 安曇野は北アルプスの麓に広がる風光明媚な観光地です。松本市の郊外とも言えるでしょうか?歌謡曲の舞台によく登場しますが、この詩では、安曇野の魅力がよく解らないですね?地元の方からはひんしゅくを買いそうです。 

                       

 
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「歌謡新詩壇」最終号その8

2018年06月13日 | 歌謡詩
 季節の移り変わりが早く感じられ、もう6月の梅雨空に覆われてしまうこの頃です。今年は気温が高く、梅雨寒などということもなさそうです。あまり好きな季節ではありません。
 過日、ある方から連絡をいただきました。その方は「新詩壇」創刊の頃に私の拙い作品に付曲して下さった方でした。現在も作曲活動をされているようですが、歌謡同人誌の衰退を嘆かれておりました。若い頃連絡を取り合っていた作詞の方々が、高齢になられたり、お亡くなりになったりして連絡が取れなくなられ残念がっているようでした。歌謡詩の同人誌がなくなっていると言うことは、支持基盤がなくなって、作家も若い人がいなくなって、演歌系の歌謡曲全体の衰退につながっているのだと思います。今は私たちが歌謡曲といっていた頃とは変わり、演歌と呼ばれ、古い物のような感じがして残念ですが、歌謡曲は歌謡曲です。時代と共に変化していても日本人の心に流れているのが歌謡曲だと思います。わたしはJポップ(これは歌謡曲の一ジャンルと思います)もロックも嫌いではありません。ただ、子供の頃から馴染んでいたのが歌謡曲だと言うことで詩作を続けています。「歌謡新詩壇」の同人の生き残りの一人として。同人誌としての「歌謡新詩壇」は無くなりましたが、まだまだ少なからず同人の皆さんがそれぞれのステージで活躍されています。一人でも支持して下さる人がいてくれればそれでよいのです。歌謡同人誌の廃刊が相次いでいることを、作曲をされる方も愁いて下さることに感謝したいと思います。
 あら、講釈が長くなったようです。最終号その8は大森さんの作品を紹介します。

                         ひ め ゆ り の 花

                                        作詞 大森 富士子(特別同人)

                           ひめゆりの 花が咲いたよ
                           あの日沖縄で 戦かった
                           乙女達の 涙のような
                           二輪寄り添い 咲いている
                           赤い花……

                           東京を 追われ幾年
                           老いさらばえた 路地裏で
                           クーラーのない 夏が過ぎゆく
                           戦争のない 日日ならば
                           それでよい……

                           ひめゆりの 花が散ったよ
                           あの日沖縄で 夢を見た
                           乙女達の 命のように
                           日暮れはかなく 散り急ぐ
                           赤い花……

 大森さんは「新歌謡界」時代からのお仲間です。多才な方で、俳句、短歌、自由詩など何でもござれという才媛です。この詩、大森さんの面目躍如と言うことでしょうか?反戦がテーマですが、東京を追われた女性に語らせるという手法のようです。この女性もあまり幸福とは言えないようですが、戦争のない毎日であればそれでよいと言わせています。沖縄で散った乙女達に思いを寄せています。
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「歌謡新詩壇」最終号その7

2018年05月03日 | 歌謡詩
 ゴールデンウイークだそうです。私は素浪人ですので、関係ないと言えば関係ありません。それでも、いつの間にか春は去り、夏のような気温になって家庭菜園が慌ただしく、毎日わずかな時間ですが、汗を流しています。扁平足で足が痛いのですが、とりあえず動きますので?
 「歌謡新詩壇」の紹介、今回は、風さんの作品を紹介します。

                          男の手鞠歌

                                    作詞 風 雅也(特別同人)

                             てんてんてんまり てんてまり
                             てんてん手鞠の 手がそれて
                             ぽんと跳ねれば 屋根の上
                             下へ落ちれば 池の端
                             男惑わす 手鞠唄
                             弾むこの恋 どこへゆく

てんてんてんまり てんころり
                             てんてんお前は 腕の中
                             燃える心に 髪乱し
                             肩を震わせ 嬉し泣き
                             男せつない 手鞠歌
                             抱いてやりたい もう一度

                             てんてんてんまり てんてまり
                             てんてん纏(まと)うは 恋衣
                             白い襦袢が 雪洞(ぼんぼり)に
                             溶けてしまえば また濡れる
                             男未練な 手鞠歌
                             眠れられない 夜が明ける

 風さんは目の付け所がユニークです。この詩どきっとしました。盗作?いえいえ全く新しい作品になっています。有名な童謡のフレーズが使用されていますから、風さんには何か意図があってのことだと思います。同じように有名な童謡のフレーズが使用されている作品に「雨雨ふれふれもっとふれ私のいいひと連れて来い…」なんて大ヒット曲もあります。これは童謡の「雨雨ふれふれ母さんが…」のフレーズが浮かびます。作詞の阿久先生はどのような想いで作られたのか知れませんけれど。勿論、偶然同じフレーズが使われることは当然あるのだろうと思います。その作品が盗作かどうかは、その作品が新しい違う作品かどうかにあるような気がします。   
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「歌謡新詩壇」最終号その6

2018年03月20日 | 歌謡詩
 春が来ました。今年の冬は長く寒かったので、桜の花もじっと我慢をしていたのでしょう。ここのところ暖かい日が続き、一気に開花して来ました。これからまだまだ花冷えなどもあるでしょうが、いきなり初夏と言うこともあるかも知れません。私も家庭菜園の準備を怠りなく進めようと、ジャガイモを植えました。この辺りでは、収穫は6月から7月にかけての頃です。枝豆も蒔かなくっちゃ。忙しくなります。
 その前に「歌謡新詩壇」の紹介です。今回は北脇さんの作品を紹介します。

                    こ の 街 で

                                      作詞 北脇 早智子(特別同人)

                              この街は 思い出の街
                              恋のしあわせ 知りました
                              灯(とも)りはじめた ネオンさえ
                              変わらず迎えて くれるのに
                              あなたはいない かえってこない

                              この街を 出て行くわたし
                              秋風(かぜ)をみちづれ 汽車に乗る
                              忘れられない おもかげを
                              ふり切る哀しい ひとり旅
                              どこまで行ける 泣かずに行ける

                              この街で 出合った二人
                              ぬくもりくれた あなたの手
                              ずっと放さず いたかった
                              別れが来るなど 知らないで
                              さよならあなた わたしのあなた

 北脇さんの作品はやさしい言葉でそれでいて心に残る言葉で私は好きです。誰もが経験するような恋と別れ、思い出に浸る主人公は北脇さんでしょうか?それとも私?歌謡新詩壇の同人なのにお会いしたことのない方が多いのですが、一度お会いしたかった方のお一人です。 
                              
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