国際情勢の分析と予測

地政学・歴史・地理・経済などの切り口から国際情勢を分析・予測。シャンティ・フーラによる記事の引用・転載は禁止。

滅亡に向かう愚かな韓国の外交

2011年07月21日 | 韓国・北朝鮮
●「統一韓国のビジョン、周辺国に示せ」 朝鮮日報 2011/07/18

本紙主催の「第3回統一フォーラム」
 尹永(ユン・ヨングァン)ソウル大教授(元外交通商部〈省に相当〉長官)は「中国はとにかく(韓国と北朝鮮の)統一に反対で、米国は必ず統一を支持するはずだという考えはもはや捨てよう。統一外交は二次方程式ではなく、四次、五次方程式だ」


 韓半島先進化財団と本紙が今月15日に開催した「第3回統一フォーラム‐積極的な統一外交戦略」では、周辺の主要4カ国と協調できる韓国の統一外交の方策について話し合われた。


 出席者は「統一を早期に成し遂げるためには、米国、中国、ロシア、日本に統一韓国の明確なビジョン、各国が受ける利益を提示すべきだ」との点で一致した。


■韓中FTAの締結推進を


 出席者は新たなスーパーパワーとして浮上した中国を説得せずして、統一は困難だという点で意見が一致した。韓国外国語大の呉承烈(オ・スンリョル)教授は「中国の総参謀長が韓国国防部の金寛鎮(キム・グァンジン)長官と会談した際、15分にわたって米国を非難したのは、『韓国は米国の代理者』だという偏見があるためだ」と指摘。その上で、韓国が欧州連合(EU)との自由貿易協定(FTA)を結んだことについて、中国の一部に「韓国は中国とのFTAを軽視しているのではないか」との見方があると分析した。


 韓国外国語大のカン・ジュンヨン教授は「中国が最近北朝鮮に反対する姿勢を見せているのは、核に対する反対であって、北朝鮮の政権に対する反対ではない。中国に北朝鮮との関係を絶つよう説得しても、受け入れられない」と述べた。


 尹永教授は「統一が実現すれば、東北鉄道などの物流網が発達するほか、新たな市場が開拓されるという点をアピールする必要がある」と指摘した。


■韓米関係を誤るな


 呉承烈教授は「韓国社会で保守は親米、リベラルは親中と言われるが、こうした概念は国益確保には非常に大きな阻害要因となっている」と述べた。


 韓国外国語大のナムグン・ヨン教授は「米国は民族感情から韓国が中国に傾くことを懸念している。米国の懸念は今のところ表面化していないが、統一を最も妨害する要因になりかねない。米国と確かな信頼関係を築いておかなければ、韓国が一番初めに米国から捨てられることになる」と警告した。

■北朝鮮崩壊のシナリオ、日本と共有を


 統一研究院のパク・ヨンホ先任研究委員は「日本の主な関心事は、韓半島(朝鮮半島)情勢が自国の安全保障と繁栄にマイナスの影響を与えることを避けることだ」と論じた。釜山外国語大の孫基燮(ソン・ギソプ)教授は「日本は1990年代までは南北分断をやや好む側面があったが、2000年代以降は北朝鮮を潜在的脅威ではなく、現実的な脅威として認識している。日本は統一問題で韓国と具体的に協力することを望んでいる。北朝鮮の突発事態によるコンティンジェンシー・プラン(危機対応策)を日本と共有しつつ、日本を完全に韓国の味方に付けるべきだ」と主張した。


■ロシア、鉄道事業などでビジョンを示す必要


 ロシアに対しては、シベリア開発に関連し、韓国と北朝鮮、ロシアを結ぶ鉄道事業やエネルギーパイプラインなど経済事業のビジョンを提示し、支持を得るべきとの指摘が目立った。尹永教授は「統一韓国が新たな投資市場を開拓し、安全保障面でも核の脅威がなくなるとの点を積極的に強調すべきだ」と述べた。


 出席者らはまた、韓国の国際的義務とイメージ強化も強調した。高麗大のキム・ソンハン国際大学院教授は「英国は1990年代の国家的衰退を防ぐため、『クールブリテン』のイメージをつくり出し、日本も国家広報に積極的に取り組んだ。韓国も統一韓半島のイメージとビジョンを世界各国にアピールする必要がある」と訴えた。


■第3回統一フォーラムの出席者


キム・ジュンヨン 韓国外国語大教授

キム・ドンミョン ソウル大国際問題研究所客員研究員

キム・サンギュ 建国大教授

キム・ソンハン 高麗大国際大学院教授

キム・ヨンホ 仁荷大教授

ナムグン・ヨン 韓国外大教授

パク・セイル 韓半島先進化財団理事長

パク・ヨンホ 統一研究員先任研究委員

孫基燮 釜山外国語大教授

シン・ソンホ ソウル大国際大学院教授

呉承烈 韓国外国語大教授

尹徳敏(ユン・ドクミン) 外交安保研究院教授

尹永 ソウル大教授

チョ・ヨンギ 高麗大教授

チュ・ジェウ 慶煕大教授
http://www.chosunonline.com/news/20110718000033
http://www.chosunonline.com/news/20110718000034




●南北統一:韓国がドイツの統一外交から学ぶべきこと 朝鮮日報 2011/07/18

ドイツは米国の全面的な支持を引き出し英仏の反対抑える
 フォーラムの参加者たちは「韓国は、西ドイツが統一に向けて取った外交戦略から学ぶべき点が多い」との点で一致した。当時のドイツと現在の韓国が置かれた状況には大きな違いがあるが、統一外交戦略の基本に大きな違いはないからだ。


 第一に、西ドイツは米国の支援を受けて周辺国の協力を引き出したが、この政策を継承・発展させる必要があるとの点で、出席者の意見は一致した。


 盧武鉉(ノ・ムヒョン)前政権で外交通商部(省に相当)長官を務めた尹永寛(ユン・ヨングァン)ソウル大学教授は「東西ドイツ統一の過程で、米国のジョージ・ブッシュ大統領と西ドイツのコール首相は緊密かつ強い協力関係を維持した」「西ドイツが英国とフランスの反対を抑え、ソ連から協力を引き出すことができた大きな要因は、米国の力を借りたことだった」と述べた。


 建国大学のキム・サンギュ教授も「当時、米国からの全面的な支援がなければ、東ドイツとソ連を説得する“新東方政策”も成立しなかっただろう」「韓国の前政権は、イデオロギーに基づく韓米同盟という基本軸を“北方関係の強化”に替えようとしたが、中国とロシアからの協力を引き出せないという、矛盾した状況に直面した」と指摘した。


 第二に、国民的合意が統一外交の基盤になる事実を西ドイツの経験が実証しているとの点で、出席者たちは一致した。ソウル大学国際大学院のシン・ソンホ教授は「外交に劣らず内交も重要だ。韓国国内のイデオロギー対立と統一に対する懐疑論を一掃し、より大きな合意を引き出して初めて、外交が力を発揮できる」と述べた。


 慶熙大学のチュ・ジェウ教授は「統一のためにはさらなる経済発展が必要だ」と述べ、ソウル大学国際問題研究所のキム・ドンミョン客員研究員は「世界3位の経済大国として、自然と東ドイツ住民の支持を引き出した西ドイツのように、韓国も今以上に強大な経済力を持てるよう全力を尽くさなければばならない」と強調した。
http://www.chosunonline.com/news/20110718000037




●南北統一:周辺国の協力を引き出すには 朝鮮日報

韓国主導の多国間新安保協力機関の設立が必要
 フォーラムの出席者たちは、韓半島(朝鮮半島)統一に向けた周辺国の協力を引き出すための方策として「多国間新安全保障協力体制」の構築を提案した。北朝鮮の核問題解決に向けた6カ国協議とは別に、さまざまな政治、経済共同体の枠の中で周辺国を説得する必要があるということだ。


 高麗大学国際大学院のキム・ソンハン教授は「冷戦が終わったにも関わらず“韓米日”対“中朝ロ”という対決の構図は今も残っており、統一に当たって大きな負担となっている。この二極構造を乗り越えるには“小多国間主義”に基づいた協議体を活性化させる必要がある」と提案した。


 韓国は米国や日本とばかり対話を行うのではなく、場合によって中国・日本、米国・中国など複数のパートナーと活発な話し合いを行えば、冷戦式対決構図を多国間の協力関係へと発展させることができるということだ。


 建国大学のキム・サンギュ教授はさらに一歩踏み込み、韓国主導の「東アジア安保協力機関」の創設を提案した。キム教授は「まず韓米日にロシアを加え、4カ国で東アジア安全保障協力機関」を立ち上げ、そこから段階的に中国、さらには北朝鮮を参加させれば、南北問題の解決に当たり周辺国の考えを一致させられるだろう」と述べた。


 統一費用の負担を軽減するため、国際レベルでの経済・文化協力の活性化が緊急の課題だとの指摘もあった。外交安保研究院のユン・ドクミン教授は「北朝鮮の国民所得を年間3000ドル(約23万7000円)の水準にまで引き上げるには、400億ドル(約3兆1600億円)が必要だ」「統一前から世界銀行、国際通貨基金(IMF)、アジア開発銀行(ADB)などと協力し“北朝鮮経済開発協力体制”を立ち上げれば、国際社会が北朝鮮開発事業に参加するよう誘導できる」と述べた。


 ソウル大学国際大学院のシン・ソンホ教授は「周辺国との関係で、政府や企業だけでなく学界や文化界、個人が人的ネットワークを構築し、統一に対する共感を引き出す努力も並行して行わなければならない」「韓半島統一は地域の反映と世界平和に貢献し、人権を高めることができるという観点から、社会各分野が自ら“公共外交”に参加すべきだ」と述べた。
http://www.chosunonline.com/news/20110718000036





●「韓流ブーム」はニセモノ? 大人気のはずが視聴率は散々 - 芸能 - 最新ニュース一覧 - 楽天woman 2011/07/18

KARA、少女時代、4Minute、BIGBANG、超新星、2PMといった韓流アーティストが日本で活躍し、韓国のヒットドラマが続々と日本で放送されるなど、世間は韓流ブーム最高潮といった状況が続いている。

 韓流アーティストのCDやDVDの売り上げは好調であり、オリコンの「2011年上半期ランキング」では、少女時代がトータルセールス部門で海外アーティスト1位の座を獲得。総売上26億円を記録し、日本勢と比べると安室奈美恵(33)の総売上27億円に迫る勢いだ。KARAや東方神起なども好調なセールスを記録しており、K-POPイベントを開催すれば会場は日本人女性たちで満員。女性誌も韓流スターの特集なしには誌面が成立しなくなっている。

 少女時代のファンを公言するナインティナイン・岡村隆史(41)が、自身のラジオ番組で「J-POPはどっかであぐらをかいてるんですよ。洗練されているK-POPがウケるに決まってる」「日本の歌手は純粋に歌で勝負しなくなった。AKBみたいに総選挙しないとJ-POPは認知されにくくなっている」と発言するなど、日本の芸能界にも韓流ブームに乗っかるタレントも増加中。

 しかし、テレビ視聴率の面から見てみると、13日夜7時に放送された「ファミ☆ピョン 」(TBS系)は、話題の人気俳優チャン・グンソク(23)を特集したが、視聴率3.9%というゴールデンタイムとは思えない数字を記録した。また、水曜夜9時の「くらべるくらべらー」(TBS系)は、開始当初は日本と世界を比べるという趣旨の番組だったが、テコ入れのために4月から韓流アーティストや韓国文化の紹介を中心にした番組に路線変更。だが、視聴率は全く回復することなく、7月20日の放送を最後に打ち切りとなることが決まった。

 韓流ブームのはずなのに、なぜテレビ視聴率がこうも振るわないのか。

「韓流ブームはAKB48やジャニーズと一緒。実際のファンの数は知れているが、コンサートチケットやグッズを買いあさる熱狂的なファンが一定数いるために、ビジネスとして成立しているというパターンです。熱狂的なファンはテレビなど見ずとも情報を知っているし、普通の人は韓流にそんなに興味がありませんから、視聴率は振るわなくて当然。局地的なブームでしかないというのは業界人も認識しているでしょうが、手堅いソフト売り上げが見込めるために、PRの意味も込めて韓流を取りあげているのでしょう。テレビ局の子会社がK-POPの著作権を大量に押さえていますから、即売上につながる。それに、メディアには繰り返し『流行っている』という情報を流すことで、本当のブームとして定着させてしまうパワーがありますからね。ブームを仕掛けることに成功すれば、今まで以上の莫大な利益が見込めますから、先行投資のような意味もあるのでは」(芸能関係者)

 6月27日にチャン・グンソクが来日し、羽田空港でファン800人が出迎えたという話題があったが、ネット上では一人あたま2,000円で雇われた"サクラ"が大半だったという噂が流れている。サクラ募集のチラシがネット上にアップされ、実際に参加したという人の書き込みも相次いだ。

 いつの時代のブームも、少なからずメディアや仕掛け人が扇動した部分はあるものだが、果たして韓流ブームは本物のブームになることができるのだろうか。
http://woman.infoseek.co.jp/news/entertainment/story.html?q=menscyzo_18Jul2011_7576



【私のコメント】
朝鮮日報は自身の主催する第3回統一フォーラムに関連して、7月18日付けで南北統一に関する多量の記事を配信している。この記事を熟読した私の感想は、「韓国の外交官は世界一愚かだ」というものだ。私は5年前の2006年5月に竹島を巡る日韓の紛争が一触即発の事態になったのを見て韓国の滅亡を確信しこのブログを開設した。今や、その確信はますます強まっている。

まず、現在の韓国には、米国の世界覇権が崩壊寸前であり近未来に在韓米軍が撤退することは確実であるという現状認識が欠けている。無論、表向きは米国の属国である韓国にはポスト米国覇権時代の戦略を公式に議論することは困難なのかも知れない。しかし、米軍撤退後に向けて布石を打つことは可能であるはずなのだが、その布石が全く打たれていないところに韓国外交の致命的愚かさが見られる。

支那亜大陸は常にその地域で最強の陸軍を持つ国に支配されてきた。現在の支那亜大陸で最強の陸軍は、米軍の装備で武装した韓国軍である。このことは、中国軍と韓国軍の対立が避けられないことを意味している。更に、韓国は将来半島を統一して、日本や中国から独立した大国として生き残ることを目指しており、その為には朝鮮半島の付け根に位置する満州を勢力下に置くことが必要不可欠である。韓国が延辺朝鮮族自治区への領有権を公式に放棄していないのは、延辺を足場に満州を支配下におくことを目指しているからだと思われる。この様な好戦的な韓国の姿勢は中国にとって大きな脅威だと思われる。米軍が撤退した瞬間に中国は韓国を潰すために立ち上がることだろう。ただ、人民解放軍が直接韓国を攻撃するのは日本を刺激しすぎるし、中国側の人的・経済的コストも大きい。それよりは、北朝鮮を軍事的に支援し、北朝鮮に韓国を占領・統一させるのが賢明であると思われる。恐らく日本と中国はこのシナリオで既に合意に達していると私は想像している。日本にとっては韓国滅亡は、韓国に集積した製造業が一挙に消滅することで競合する自国製造業に有利に働く上、米国の世界覇権崩壊後の世界恐慌の打撃を小さくする上でも死活的に重要である。この様に、韓国滅亡は日本と中国という東アジアの超大国にとって極めて重要な政策になっているのだ。韓国が生き残りを目指すならば、この日中両国の戦略を上回る戦略を立て、それが日中両国に及ぼす利益を提示して両国の同意を得るしかない。しかし、現実にはその様な行動は行われていないようだ。

冷静に見て、韓国にとって最大の仮想敵国は中国である。従って、生き残りのためには、中国に対抗可能であり朝鮮半島に死活的利益を有する日本を味方に引き入れ、日本の属国として生き残る以外の方法はない。その為には、まずはサンフランシスコ条約とラスク書簡で日本への帰属が確定している竹島の不法占領を止めて日本に返還することである。また、日本の製造業と競合するサムスン・ヒュンダイ・ポスコなどの工場を全て廃棄して日本の製造業の収益拡大に貢献すべきである。しかしながら、現実には韓国はそれとは全く反対の政策を採っている。その行き着くところはやはり滅亡と北朝鮮による半島統一以外にあり得ない。韓国支配階層だけは済州島に脱出し、日本の属国の矮小国家として生き残ることだろう。

韓国は最近、芸能を中心とした文化輸出に必死になっている。中国・日本という文化大国に対抗できる大国を目指しているのであろう。しかし、韓国の国力と民族性ではそれは絶対に不可能である。韓国は伝統的に宗主国中国の文化だけを尊重し、自国独自の文化をうち捨ててきたからだ。突然独自文化と言われてもそんなものは存在せず、捏造するしかない。文化の蓄積のない場所に文化大国を建設するなどできるわけがないのだ。日本はこの様な愚かな韓国の文化政策に協力することで韓国の滅亡を一層確実にすることを狙って、日本マスコミに大々的に韓流ブームを煽らせているのだと私は想像している。




【2011年7月23日追記】
●【コラム】中国、我が歴史のトラウマ 中央日報 2011年07月22日

「中国人民解放軍の陳炳徳総参謀長が韓国の金寛鎮(キム・グァンジン)国防部長官と会談した席で、一方的に10分間ほど米国を非難する外交的な非礼を見せたといいます。私は歴史学者としてそのニュースを聞いた時、1618年に後金のヌルハチ(努爾哈赤)が明に宣戦布告をした頃、朝鮮に送った手紙を思い出しました」。

非常に興味深い講義だった。私は18日晩、歴史専門出版社「プルン歴史」の付設機関「プルン歴史アカデミー」が準備した歴史特講の最初の時間に出席した。予告されていたテーマ(「G2時代に改めて見る朝鮮時代の国際関係」)と講師(ハン・ミョンギ明知大教授)の名前を見て、この講義をぜひ聴きたいと思った。少なくない参加料まで支払ったので、計4回の講義で必ず元を取ろう(?)と思っていた。

後金は1618年の宣戦布告の前後、朝鮮を‘お前’と呼ぶ国書を送り、明の戦争に朝鮮は介入するなと伝えた。朝鮮は苦しい状況の中、光海君の賢明な実利外交で持ちこたえていた。しかし仁祖の時代に入ると、力もないのに後金に抵抗して丁卯胡乱(1627年)を経験し、続いて丙子胡乱(1636年)でははるかに過酷な災難を迎えた。仁祖は真冬に南漢山城(ナムハンサンソン)を出て、清のホンタイジ(太宗)に3度のお辞儀をし、9度も頭を下げた。勝者のパーティーが終わり、ホンタイジが毛皮を贈り物として渡すと、また仁祖は「感謝します」と2度ひざまずいて6度も頭を下げた(三田渡屈辱)。王がこれだから一般民の惨状は言うまでもない。清に連行された捕虜だけでも最大50万人。逃げて捕まり、かかとを切られた捕虜も多かった。清に連れて行かれて性奴隷に転落した朝鮮女性は満洲人の本妻から熱湯を掛けられたりもした。苦労して故国に戻ると「還郷女」という罵声を浴びた。その前の壬辰倭乱(文禄・慶長の役)に参戦した明の軍隊はどうだったのか。国民は明軍の過酷な収奪を「倭軍は目の荒い櫛、明軍は目の細かい櫛」と表現した。

ハン・ミョンギ教授は「新しい強国が従来の覇権国に挑戦する時、韓半島にはほぼ例外なく危機が迫った」と分析した。 中国大陸で元から明への交代期、16世紀の日本の戦乱期、明から清への交代期、近代の清・日国力逆転期がそうだ。 倭乱・胡乱から国亡にいたるまで朝鮮の悲劇はすべて、既存の覇権国と新興強国の間で「関係」に失敗した場合に訪れた。 中国が米国に立ち向かい始めた今はまさにこういう時期ではないだろうか。

大韓民国で生まれたという幸運のため私たちが経験していないだけで、先祖にとって中国発の屈辱はほとんど日常的だった。 歴史的に中国の傲慢と非礼は新しいものではない。 中国の使臣を恐れ多く迎えた迎恩門を壊して独立門を建てたのはわずか115年前だ。 袁世凱が威勢を見せたのもこの頃だ。 中国では明時代の壬辰倭乱参戦を「抗倭援朝」と呼ぶ。 419年後に起きた韓国戦争(1950-53)参戦は「抗美援朝」だ。 当然のことながら、徹底して自国中心に歴史を見ている。 私たちは国を丸ごと奪った日本に対する強烈な反感と冷戦時代の竹のカーテンのため、中国というスーパーパワーを忘れて過ごしてきたのではないだろうか。 しかしもうこうした例外的な時代は終わった。 中国・米国の間で「関係」をどう設定するのか深く考えなければ、先祖たちの悲劇が別の形で迫ってくるかもしれない。 いずれにしても米国だけを常数として国の進路を模索してきた時代は過ぎたようだ。

こうしてみると、陳炳徳総参謀長が金寛鎮長官に見せた‘非礼’は今後、非礼のうちにも入らないのかもしれない。 ハン・ミョンギ教授も講義を終えながらこう語った。 「私たちは非常に頭が痛い時間を控えているようだ」。

ノ・ジェヒョン論説委員・文化専門記者
http://japanese.joins.com/article/078/142078.html
http://japanese.joins.com/article/079/142079.html





【コメント追記】
ハン・ミョンギ明知大教授は韓国の正しい歴史を熟知している韓国にとっては貴重な人物だ。韓国が自国の国益を最優先するならば、中国の隆盛と米国の衰退という危機に直面して取るべき政策は自明である。それは、韓国に死活的利益を有しその運命を決定する力を持つ中国と日本の二大国のあらゆる要求を全て受け入れ、二大国の国益に反する全ての行動を中止することである。しかし、現実の韓国は日本と経済戦争を戦い日本領土の竹島を不法に占領し続け、中国領土の延辺自治区の領有権を放棄せず、北朝鮮の併合を狙っている。その行き着くところは滅亡以外にあり得ない。韓国の外交官は白痴揃いか、あるいは日本と中国の国益のために魂を打った売国奴かのいずれかであろう。それは日本にとって有益である。ハン・ミョンギ明知大教授は韓国の国益を重視している現実主義者である点で日本にとって危険人物であると思われる。





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53 コメント

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Unknown (Unknown)
2011-07-21 14:54:07
日本は韓国の滅亡なんて望んでいません。
好戦的な内容で盛り上げようとするのも別に構わないのですがワンパターンなのが見ていて辛いです。
前にも誰かが書いてましたが、ネタ切れ感が一層激しくなってますよ。
返信する
韓国の国旗 (ゴメズ)
2011-07-21 15:37:17
韓国の国旗は大極旗というのだそうです。
赤が上青が下の大極に八卦のうち4卦をかたどったものだそうですが北朝鮮と南朝鮮が中国ロシアアメリカ日本の4大国に囲まれた様子に見えてしまいます。



返信する
Unknown (Unknown)
2011-07-21 16:22:29
>『私は5年前の2006年5月に竹島を巡る日韓の紛争が一触即発の事態になったのを見て韓国の滅亡を確信しこのブログを開設した。今や、その確信はますます強まっている。』

このブログにおいて、一貫した大きなテーマの一つは「韓国の滅亡」なのでしょう。
その一貫したテーマをして、「ワンパターン」「ネタ切れ」と評するのは的外れなのではないでしょうか?
返信する
Unknown (Unknown)
2011-07-21 16:26:13
中央銀行が赤字を垂れ流してる時点で
滅亡に向かってるんじゃなくてもう滅亡してる
返信する
あまり侮らない方が良い (質問魔)
2011-07-21 17:36:41
>韓国が延辺朝鮮族自治区への領有権を公式に放棄していないのは、延辺を足場に満州を支配下におくことを目指しているからだと思われる。

韓国の「全国道路地図」や「ソウル首都圏地図」(東京23区地図に相当)には、北朝鮮全体図に加え、延辺の地図が“韓国と同じ色使い”(韓国領土扱い)で載っている。
今の日本で、旧日本領土や満州を組み込んだ「日本地図帳」があるだろか?
韓国(北朝鮮も?)が満州を狙っているのは間違いない。

>北朝鮮を軍事的に支援し、北朝鮮に韓国を占領・統一させるのが賢明であると思われる。

戦争の結果、北朝鮮と韓国が共倒れになれば、朝鮮半島全体が“中国朝鮮省”になり、釜山に中国海軍基地が出来るだろう。
日本にとって良いことばかりではない。

>冷静に見て、韓国にとって最大の仮想敵国は中国である。

漢民族は歴史的に「強い相手には従順で諦めが早い」という脆さがある、一方、朝鮮民族は、長期間に及ぶ、満州人やモンゴル人などの北方騎馬民族との通婚の結果、遺伝的に、強盛雑種の要素を持っている。
その点で、漢民族よりは相対的に軍事能力が高いから、中国は侮ったらまずい。

>韓国は伝統的に宗主国中国の文化だけを尊重し、自国独自の文化をうち捨ててきたからだ。

朝鮮民族を過小評価しない方が良い。
朝鮮は、日本よりは遅れたが、約700年前に、漢字表記の限界を悟り、独自の文字を確立した。この時点で、中国よりは民度の点で、先に進んだ兆候がある。但し、半島という環境から、海洋国家の日本に比べて遅れただけだ。
例えば、世界中で当たり前のように使われている“売掛金”という概念も高麗時代に出来た、と言われている。真偽の程は定かではないが、外資で経理・監査の仕事をしている友人が言っているので、全くの嘘でもないのだろう。

返信する
質問魔さんへ (princeofwales1941)
2011-07-21 18:16:10
>漢民族は歴史的に「強い相手には従順で諦めが早い」という脆さがある、一方、朝鮮民族は、長期間に及ぶ、満州人やモンゴル人などの北方騎馬民族との通婚の結果、遺伝的に、強盛雑種の要素を持っている。
その点で、漢民族よりは相対的に軍事能力が高いから、中国は侮ったらまずい。


第二次大戦前に強大な日本の陸軍力が朝鮮半島を支配した時代、朝鮮人男性は日本人男性より10cm近く身長が高いことで知られました。大陸の寒冷地に居住していること、大柄な男性しか生存競争に生き残れなかったことが原因と思われます。その体力に優る筈の朝鮮の陸軍力は甚だしく弱体でした。

私は、民族性と遺伝はあまり関係がないと考えています。朝鮮民族の民族性は大陸に連続する小さな半島という地理的条件に由来するものです。同じ北方モンゴロイドでも、日本に住めば日本人に、朝鮮に住めば朝鮮人に、満州に住めば満州人に、モンゴルに住めばモンゴル人に、中国に住めば中国人になるのです。

朝鮮民族は歴史上一貫して、大陸国家の属国として惨めに過ごして来ました。日本・米国の属国として大陸から切り離されて繁栄したこの一世紀が異常だったのであり、それがもとに戻るのが21世紀だと考えています。
返信する
Unknown ( )
2011-07-21 23:54:16
>>質問魔

戦争は数なので、民族優秀云々は関係ありません 100%中国の勝ちです。 あと、ハングルは語彙が貧困すぎて問題外

というか貴方の発言に全く根拠がなくて笑ったw
頼むから一時ソースを出して下さい
返信する
Unknown (Unknown)
2011-07-22 02:40:57
中国と日本の間を立ち回り、実質的な独立を得ていた新羅や、蒙古を二度にわたって退けた高麗までは朝鮮は属国とはいえそれなりに胆力のある国家だったのでしょう。しかし元の支配を受けて後の朝鮮は精神的にも完全な属国となり、自立的に国家を運営する能力を失っています。ほんの数十年で独立国になろうとしたところで、失敗するのは明らかでしょう。
返信する
Unknown (七誌)
2011-07-22 05:25:44
>質問魔

たしかに韓国は満州を狙っているでしょうなw ただし、それは韓国にとって不幸な結果を招くでしょう。

中国と韓国とでは勝負になりません。人口規模が大きく違うからです。満州に住む朝鮮人は200万人程度ですが、満州に住む漢族は1億人を超えています。満州に新たな移民を送り込むにしても、統一朝鮮の人口は7000万人、中国の人口は13億人です。こんな状態で、韓国が満州を狙うのなら、韓国には悲惨な結果しか待っていません。

日本にとっては、仮に朝鮮半島が中国の属国になっても、さほど影響はありません。歴史的に見ても、中国が朝鮮半島を属国にしても、日本の脅威になったことなど一度もなかった。日本の脅威になったケースは、北方のモンゴルが朝鮮半島を支配したケースと、北方のロシアが朝鮮半島の支配をねらったケースだけだ。

日本の生命線は、あくまでも、太平洋を横断する海路。朝鮮半島に物資を供給する海路は、その大部分が日本の領海内を通っており、日本は朝鮮半島に対して、いつでも海上封鎖できる有利な立場にあるから、別に朝鮮半島が中国の支配下になっても、いつでも、朝鮮半島地域を制御することは可能だ。
返信する
兵器の進歩も考慮すべき (質問魔)
2011-07-22 10:54:10
>歴史的に見ても、中国が朝鮮半島を属国にしても、日本の脅威になったことなど一度もなかった。日本の脅威になったケースは、北方のモンゴルが朝鮮半島を支配したケースと、北方のロシアが朝鮮半島の支配をねらったケースだけだ。

この論理は、「騎馬、弓、刀」の悠長な時代では通用したかもしれないが、現在の「戦闘機、大量破壊兵器、ミサイル」時代には必ずしも当てはまらないのでは?

国家間の「距離感」が根本的に異なるからだ。

返信する

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