カネミ油症

2017-04-06 16:13:59 | 日記


1968年、カネミ倉庫(北九州市)が製造した食用油「カネミライスオイル」を摂取した人に発症した中毒症。米糠から抽出するライスオイルの脱臭工程で使われたPCB(ポリ塩化ビフェニル)などが製品中に混入したことで起きた日本有数の食品公害事故のひとつ。被害の届けを出した人は、福岡県・長崎県を中心に15府県で1万4,000人を超え、認定患者は発生から37年間の累計で約1,900人。
原因は当初混入したPCBとされ、血中のPCB濃度を中心とした診断基準により患者の認定がされてきたが、近年の研究でPCBが加熱酸化されるなどして異性体になったダイオキシン類との複合汚染であることが判明。2004年には、ダイオキシン類のひとつであるPCDF(ポリ塩化ジベンゾフラン)の血中濃度が診断基準に加えられる形で23年ぶりに見直された。
この事件を契機に、PCBの毒性が社会問題化し、1972年旧通産省の行政指導により、PCBの製造中止・回収が指示された。以来、旧通産省の指導の下、処理施設立地などが進められてきたが、一部を除いて処理は実現されず、約39万台のPCB使用高圧トランス・コンデンサ等のPCB製品のうち廃棄物となったものが、事業者により長期にわたって保管されてきた。
PCB特措法(2002)では、国が処理基本計画を定め、それに即したPCB処理計画を都道府県および政令市等が定め、また事業者は法施行日から15年後に当る平成28年7月14日までに処分する責務が定められている。

液状化

2017-04-06 16:11:19 | 日記
水で飽和された砂や土などが地震によって強い刺激を受けることにより、砂や石の粒子が水中に漂っている状態になること。固体としての性質から液体としての性質を持つようになる。
この液体のようになった地盤は、建築物を支えることができなくなり、重いビルなどは土の中に沈み込み、軽いものは逆に浮き上がって倒壊してしまったりなどの被害をもたらす。
このような状況を防ぐ方法には、地盤を固める、地層中の水分が排水されやすいようにするなどがある。

コイヘルペス

2017-04-06 16:09:44 | 日記
コイヘルペスウイルス(koi herpes virus/KHV)と呼ばれるウイルスを病原体として、マゴイとニシキゴイに発生する病気。
感染したコイから水を介する接触により別のコイに感染するが、コイ以外の魚やヒトには感染しない。幼魚から成魚まで感染し、発病すると行動が緩慢になったり餌を食べなくなる。死亡率が高い病気だが、現在、有効な治療法はない。
1998年にイスラエルやアメリカでコイの大量死があり、2000年にこれが新しいウイルス(KHV)が原因であると発表されたが、その後、ヨーロッパやインドネシアなどでも同ウイルスによる発病が確認されている。
日本では、2003年10月頃から霞ヶ浦のコイ養殖においてコイのへい死が見られ、原因について調査したところコイヘルペスウイルス(KHV)が確認された。同ウイルスは、その後、全国の水域に拡大し、現在(2004年9月)では、39の都道府県でKHVが確認されている。
このような状況から更なる蔓延を防止するため、特別の監視体制、養殖場における自衛措置及び感染ゴイの処分、感染ゴイが確認された天然水域におけるコイの持ち出し禁止措置、一般人に対するコイの移動についての注意等の措置がとられている。