オイルボール

2016-07-10 09:46:02 | 日記
大雨時に合流式下水道から放流される下水といっしょに排出される、豆粒大から30cm前後の動植物油等を主成分とする白色~灰褐色の固形物を指す。
合流式下水道は、汚水と雨水をいっしょに処理する方式で、トイレの水洗化を進めるのと同時に、都市における雨水浸水を防ぐという2つの効果をもつが、大雨時などには未処理の下水が川や海に放流されるという欠陥を持つ。これは、処理能力を超えた下水が水処理場に流入しないように調節するため、下水管(合流管)の途中に堰(分水堰)を設けて、堰を超える量の下水(排水+雨水)が流入すると川や海に放流する仕組みになっていることによる。こうして放流された未処理の下水を越流水と呼び、その中には家庭や事業所からの排水に含まれる油分や汚物が下水管に付着した固形物が含まれ、これが放流・漂着したのが、オイルボールと考えられている。
対策としては、分水堰の上部にろ過スクリーンを設置して、雨天時下水中のごみや白色固形物などを捕捉し公共用水域への流出を抑制したり、新たに下水道を整備する場合には分流式下水道にするなどがあげられる。

発泡スチロール

2016-07-10 09:43:23 | 日記

広義の発泡スチロールには、狭義の発泡スチロール(EPS)とポリスチレンペーパー(PSP)及び断熱建材に使用される押し出しボード(XPS)の3つが含まれる。
狭義の発泡スチロール(expanded polystyrene)は、ポリスチレンビーズをブタンなどの発泡材と混合し、スチーム加熱して50倍に膨らませ、金型に入れて100℃くらいで加熱成形する。
5t/m2の加重に耐え、完全燃焼すると全て炭酸ガスと水になる。農水産品容器や電気製品・精密機器の緩衝包装材に主として用いられ、事業所から多く排出される。保温・保冷性に優れ、衝撃につよく、水や湿気を完全に遮断する。容積の98%を気泡が占め、軽量で成形しやすい。
使用済みEPSは、そのまま粉砕してモルタル混和材とし、建造物の軽量化・断熱化に役立てる。また、溶融して再生ペレットとした後、再び成形してEPSとするか、ビデオカセット、文具、玩具、合成木材などの原料とする。

透水性舗装

2016-07-10 09:38:50 | 日記
道路や歩道を間隙の多い素材で舗装して、舗装面上に降った雨水を地中に浸透させる舗装方法をいう。
地下水の涵養や集中豪雨等による都市型洪水を防止する効果があるため、主に、都市部の歩道に利用されることが多い。
また、通常のアスファルト舗装に比べて太陽熱の蓄積をより緩和できるため、ヒートアイランド現象の抑制の効果もある。舗装の素材として、高炉スラグ、使用済みガラス等のリサイクル材料を利用する工法も開発されている。
なお、間隙の多い素材は、自動車の走行時の騒音の低減効果を有することから、「透水性舗装」は「低騒音舗装」と称されることもある。