四国の直島は、ベネッセコーポレーションが美術館を展開して注目を浴びている。島の美術館だけじゃなく瀬戸内の街を面白くして島自体をアートに包んでいる。
四国には、もう一つ注目されている地域があります。
高松から琴電で30分ほどの仏生山で、ローカル色豊かなところです。
琴電は何本か路線を持っていて、仏生山は琴平(金比羅さん)へ行く途中にあります。
そこにUターン組の若旦那が造った仏生山温泉を核にして街を造り変えているのです。
瀬戸内海の直島はベネッセという大資本が開発しましたが、仏生山は地域の若旦那さんたちが自分たちで少しづつ変えています。
町全体にはまだ至らないが、なかなか良いものができつつあります。
仏生山温泉は現代的な美術館のようです。
歴史ある道後温泉などとは随分違う。
若旦那の親父さんが掘り当てた温泉を現代風に味付けしています。
これは、これで面白い試みだと思う。
温泉はどうしても湯治場みたいなクラッシックになりがちなところを、美術館か図書館か、はたまたカフェのように作ったのだから。
しかも、四国は高松から30分、ちょっと先へ行けば金比羅さんが鎮座するような、いわば古来の巡礼さまの真っ只中でしょ。
古い土地に新しい思想とでも言いましょうか。
じゃーん
温泉受付をバックに売店、休憩所&図書館を見たところ。
なぜ図書館と言うかというと、廊下右側に一列の棚があるが、そこに厳選(偏向しているかも)された本が置いてあります。
お客さんは、その本を勝手に読んだり、寝っ転がっていたり、涼んでいたり自由なのです。
爺様、婆様が寝っ転がってもよし、若い人が涼みながら本を読んでもよし、売店で売っているお菓子(これがまたいい)を食べてだべってもよし。
もはや、これは直島のベネッセと同じくアートではないか?
アートとは自由な発想だと思うからです。
もしかして、食べ物の持ち込みOKなんだろうか?
休憩所はここだけじゃなく、どんつきの奥にもあったようだ。
かなり、、、きている本ばかりだが、、、。
いわば古本屋さんで立ち読みをする感覚かな。
そういえば、東京でも本を読み放題のカプセル・ホテルが出来たという。
本が自由に読める大規模な本屋さん&カフェは六本木にもあるし、大きな駅ビルにも同じような形態のものはできている。
カフェ&本屋は新鮮ではあるが古くからあった組み合わせなのだろう。
カプセル・ホテルと読み放題の本屋さんがあったら、温泉と読み放題の本屋があっていいんじゃないか、ということのよう。
そういえば、高松で泊まった「わかば」というホテルは、コミック9000冊がお部屋で読み放題を売りにしていて、それが泊まる決め手にもなった。
そんな、組み合わせが日帰り温泉でもあっていいんじゃないかということ。
温泉の質はなかなかで、アルカリ性が強くて皮膚がヌルヌルします。
ここが露天風呂。
左に湯船があります。
休憩所と同じセンスで作ってある。
私は温泉に入る前にお腹が空いていたので「肉うどん」を注文。
高松駅前で食べたうどんにガッカリしたので、四国はあんなものじゃないだろと、もういちど「うどん」に挑戦でした。
香川県で、今まで、うどんで外したことがなかったが、今朝の高松駅前のうどんはひどかったのだ。
仏生山温泉のうどんは、しこしこと香川県(うどん県)らしいうどんでした。
温泉売店のうどんでも、普通に美味しいのが香川県でしょーーー。
新聞を読んでのんびり。
風呂上がりで頭の毛がボサボサになった。
休憩所手前にある売店のコーナー。
きれいに展示してあります。
このベーグルとパンを1個づつゲット。
天然酵母で焼いたと書いてあって、さてさて、どんなものかと興味がありました。
温泉の売店においてあるパンは、、、だいたい山崎パンみたいなのが多いけど、、、。
ところが、どっこい!
美味いのなんの!
持ち帰ってホテルで夕食前に食べたが、ベーグルも普通のパンも歯ごたえが充分にあって、小麦の味がよかった。
なんで、こんな、温泉の、売店に、こんな、パンが、売っているのだ?
仏生山の町は、、、まだこんな感じです。
ところどころに仏生山温泉と似たようなお店がちらほらと出来つつある、、、。
町全体を面白くするには、まだ時間がかかりそうです。
町の人にパワーがあれば一気に変わるのだろうけど、いったんひなびた町になると復活に時間がかかります。
でも、あのパンのように一級のものができてくると、、、一点突破全面突破になります。
どこのパンか調べたら仏生山温泉の近くにある、ウルトラ・ファクトリーというところで焼いているそうだ。
東京へ戻ってから調べたので、現地にいるときに知ったらぜひお邪魔をしたかった。
ウルトラ・ファクトリーのURLは
http://b-ultrafactory.sakura.ne.jp/index.html
美味しいパンが琴電で30分の仏生山にありました。
その日の夜は買ったパンをかじりつつ、高松の飲み屋街をほっつき歩きました。
美味しいイタリアンを発見!
それほど凝った前菜じゃないけど、全部美味しかった~~~。
仏生山温どうなるか楽しみですねーーー。
四国は高松から金比羅山へ
http://blog.goo.ne.jp/photostudioon/e/da68fd0c0e9074f690797c55c2f94325
直島の地中美術館とアートたち
http://blog.goo.ne.jp/photostudioon/e/15d78080b2ad0420692114dd56e4be30
高松から直島へ渡る、島自体がアートの神殿
http://blog.goo.ne.jp/photostudioon/e/0fbd0dcb330754c1f15bff562ead499d
サンライズ瀬戸、寝台特急で高松往復
http://blog.goo.ne.jp/photostudioon/e/b37a4112804dfa38ab8a9f39fd201d14
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実は、、、仏生山で駅近くの床屋さんに入って、親父さんと話が弾んだのだ。昔話など若い人は聞いてくれなくて、もしかして私が聞いたのが形見のようなものだったかもしれない。なまなましい話だった。
その話を書ける日が来るといいなーと思う。
いつか・・・!
おわり
温泉らしからぬモダンな建築に驚きました。美術館?と思いました。手掛ける方の趣向が反映されているのですね。
豆とベーグルを見たら、お腹が空きました。
HPから素材重視の熱意が伝わりました、お取り寄せできたら良いのに…現地調達が最善ですね。
床屋続編?も楽しみにしています。
道後温泉みたいな歴史があればいいけど、そんな歴史があるわけじゃないので、日帰り温泉として面白く尖って作ったのだと思います。日帰り温泉は道の駅みたいな感じが多い中でユニークですね。
四国の田舎で本格的なパンが食べられるのがいい。だけど、地元の人たちに、どれだけ受け入れられるかはわからない。
生まれながら讃岐育ちの方には、向かないかも知れないですが…うどん共通の弾力や食感があれば、パンも受け入れられると思います。
人里離れた田舎ではパン屋経営は難しいかも…。
それが、、、高松駅前では「うどん」から「ラーメン」が多く見受けられるのです。「ラーメン」の讃岐への進出はすごいものがある。讃岐ではうどんがラーメンに押されていると思う。パンは美味しいお店が出来てきたばかりだと思う。うどん危うしですねー。