ペトロとカタリナの旅を重ねて

あの日、あの時、あの場所で
カタリナと歩いた街、優しい人たちとの折々の出会い・・・
それは、想い出という名の心の糧 

春よこい

2012年02月15日 | 日記

 話は少し遡って ” 節分の日 ” の夕方のこと。
 味気ない病院食のトレーに、可愛い鬼のイラストカードとともに鬼追いの豆、代用品のボーロだったが。が乗っていた。

 で、翌朝は “ 立春” なのだが、横たわったベッドから見える景色は高く澄んだ真っ青な空、なのにベッド・サイドの小さなTV画面は連日、雪のない土地に暮らす者にとって想像もつかぬ大雪のニュースを流していた。
 日を置かずの雪掻きに疲れ果てた表情の高齢者などが映し出されるのを眺めていると、申し訳ないような気持ちになる。

 Photo_2Photo_3話は変わって、“ 三大疾病 ” と言うのがあるのだそうだ。
 保険会社の冊子によれば、“ がん、心筋梗塞、脳卒中のことで三大成人病とも呼ばれる ” とある。
 そのがん、今では三人にひとりが罹る病らしく、昔と違って余程のことがない限り癒ると聞く。

 少し前、<野となれ・・・?>で書いたが、これでもかと言うほどいろんな検査を受け、その結果を若い女性内科医師から、「放置すれば死に至る」と、簡明にして直截に告げられた時、「やっぱり」と、案外に静かに受け止める自分がいた。

 セカンド・オピニオンもあらばこそ、告げられてから切除まで五日間という慌ただしさだったが、カタリナ は、「何月も待たされることが多いと聞く、僥倖よ」とまで言うが、果たしてそれがよかったのやらせっかちだったのやら。

 Photo_4Photo_5 部位は直腸、切除にあわせて回腸ストーマ手術を受けた。
 ストーマとは、早い話が人工の肛門のことだが、このことを聞いた人は口を合わせたように「あゝ、渡哲也さんね」と言う。
 彼が本業以外に代名詞にもなるほど有名だったと言うことを初めて知った。

 カタリナを始め家族には心配をさせたが、幸い?にしてステージ1、リンパ節や肝臓などへの転移もなかった。
 吾が物ながら聊か鬱陶しいストーマも、桜の咲く頃に閉鎖手術の予定、感謝である。

 ということで、ブログの更新が途絶えご心配をかけたが、お陰さまで今、三週間振りに自宅でPCに向かっている。

 春よこい 早くこい おうちのまえの 桃の木の (詩:相馬御風)、今年ほど春が待ち遠しいことはない。

 写真は、カタリナが稽古で頂いた、「梅」と「紫陽花の芽」、花の界はもう春。
 Peter & Catherine’s Travel Tour No.434

コメント (6)
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