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"It never gets easier, you just go faster."

2018 全日本マスターズ選手権タイムトライアル レース編 40代の部 6位

2018年10月28日 | レース

大島マスターズレースレポです。
走っているとき景色を楽しむ余裕はないけれど、なかなかフォトジェニックなコースですね。このコースはただの平坦ではなく、走り方(踏むところ、休むところ、空力、コーナーの攻め方)を考える必要があります。私はただ漫然と走ってしまいましたが・・・
加えて距離も長めの20km以上あるので、分以上の差がつきやすく、実力差を見せ付けられて愕然とします。
まだまだまだまだですね~これだからTTはやめられない。そしてかれこれTTを主戦場にしてから10年経ってしまった。


すげ~~~いい写真!
五月からパッド幅を2cm狭めたので、以前と比べて若干肩幅は狭くなった(当社比)
後はもう少し前傾をとって背中に頭部が完全に隠れるようにしたいので、もう少しハンドルをさげ、ヘルメットも最近の仕様のTTメットにする必要があるかな。
写真は都連のI上さんからいただきました。ありがとうございます。


結果は年代別六位。いいんだか不甲斐ないんだか。
速度もタイムも理想とは隔絶しているのですが、現状だせる力は絞りきったという印象。
データ的には32分319Wとベストに近いので、後は乗り方走り方。(ってここ10年言っているけど。)
仕事が忙しく前の月800kmにすら届かず、高強度な練習もまったくしていなかったのでそんな最低コンディションの中では
『レースをして恥ずかしくない走りをする』という密かに胸にひめた控えめな目標は達成できたかと。


レース一ヶ月前の走りこみ(酷)
このころはどうやったらレースを棄権できるか言い訳ばかりを考えていました。まったく乗れない上にストレスで爆食していた時期。この後忙しいながらも自転車通勤をしながら少しだけスランプから脱出し、直前一回だけ追い込み練をしてから大島入り。

まずは当日朝の車検から


3~4年ぶりのTT車検。ここで大問題が発生!
DHバーのパッドからDHバーの先端までの高さを10cm以内におさえるというUCI規則があるのですが、構造物としては機械式も電動も一緒扱いです。ということは、機械式のレバーは電動より先端部分が2cm長いので、この2cm分だけ抵触してしまいやすいんです。(電動の人たちでスキーベンドのみんなは楽々パス)
私はクリアランス10cmのところ12.5cmでオーバー

これが原文。Articles 1.3.013 and 1.3.023 of the UCI technical regulations
• All types of gear lever (manual, automatic and electronic) shall be measured from their ends (manual gear levers positioned in line with handlebar extensions),
• The height difference between the point of support for the elbows and the highest and lowest points of the handlebar extension (including the gear levers) shall be less than 10 cm in order to guarantee that the forearms are horizontal.

なんとかしてください、と審判に言われますが、なにをどうすればよいのでしょうか。即興でなんとかするしかありません。
バッグの中身を道路に全部ぶちまけてなにかできそうな部品を探します。
ドラえもんの4次元ポケットじゃないんですけどw

ガムテープ、携帯工具、予備チューブ、タイラップ、ゴジラのマスク、レゴ、孫悟空のツナギ、靴下・・・使えねぇ。

イヤマテ!ここで閃いた!!!!



臭い靴下座布団大作戦www
パッドの高さを2cmあげるか、DHバーの先端を2cm下げるか(←工具がない中非現実的)どちらかできればよいわけで、DHバーとパッドの間に靴下をはさんで下駄を履かせる天才的アイデア。

結果、すこしアップライトなポジションでぶっつけ本番することに。アップライトはパワーがでやすいらしいので、猪走りをしますか。


全日本チャンピオンシップらしくスタート台から発射します。

段差を右折すると海に向かって突っ込んでゆく、景色の良い海沿いの下り基調。ここは調子良いと勘違いして踏んでしまう要注意区間なんだそう。とにかく筋肉を使って踏まず、体幹全体で踏む意識を持って(三浦さんのアドバイス)。30分を越える地獄なので、ここでいきなり全開には上げず、全開のギリギリ直下で苦しむ。チラッとメータを見るとAv 324W とか。これ以上あげないよう、かつ下げないよう。赤禿へのアプローチは平坦の勢いをそのままいかして省エネ登坂、しかしこの走り方が今回のレースでは良くなかったです (後述)

ノロノロとピークを過ぎる所で早くも30秒前の走者をパス。高速ワインディングをこなして折り返し前の区間に差し掛かると前走者達との秒差が気になる・・・どうやら上位五人(マサヒフさん、ヤマケンさん、武末さん、アキオさん)とは順調に15秒~30秒差をつけられているみたい。ここに輪をかけて、背後から、1分後にスタートしたはずの前年度覇者佐藤さんのグヮングヮン唸るディスク音が!えっ嘘でしょ!一分の差を5kmでつめられた...


折り返しはスムーズに、まだ3/4残していることと、すでにminute manに抜かされモチベーションが落ち気味....いやいやそんなことは全くなく、ここら辺から数多くのTT呪文、念仏を脳内で唱えて長丁場にメンタルを備えます。とにかくこの30分の地獄を前向きに楽しまないと。


あと3/4
このポイントはカメラマンがいるのわかっているのでお腹を凹める。(超大事)

南行きコースだと赤禿は短いが急な坂になる。ギア選択に迷う所。28Tであればアウターで押し切れるが、今日は11-23Tだったため迷いなく(チェーン落ちにびびりつつ)インナーへ。どっちにころがっても重量級なので坂は遅いのだが、後述のようにここで決定的差が生まれるらしい。


一周目を終える。地獄が続くが、当初危惧していたほどの地獄ではなく、ある程度制御された地獄。心拍の平均も175。
This is fun!
This is fun!
ビール!
チューハイ!
日本酒!
と脳内ではレースが終わって楽しいことをしている自分を想像して、涎をたらし高速巡航、体幹つかって踏み込む。
二周目の北行折り返し手前でもう一人前走者を抜いて、最後の南行きは追い風にのって高速巡航でさらに苦しむ。最後になってMax 58kmでているのでここでやっと目覚めた感じ(おそ)


ゴール!出し切りました。

ゴールするとチビ太がカメラもっておとうさんの友達とキャッキャ遊んでいました。






だから尻の接写はやめろと

データはこんな感じです。
20.7km 32:39
Av 38.6km/h
Av 319W
174/181 bpm
97 rpm

パワーの割にはぜんぜん速度に反映されていないので、上位入賞者と区間の走りを比較してみました。
やはり登りや攻めるところ、休むところに大いに改善の余地があると思います。まぁそもそも練習量が違うので対抗する土俵にすらのっていない、というのはさておき。

テーマとしては
① おきなわを目指している人と同じレベルで登坂すること(今より5~7kgの減量が必要。ちなみにレース当日ベスト+5kg) ←毎年言ってて有言不実行
② 登りは踏んで下りはエアロで休むこと
③ 平坦の巡航スピードの向上は、空力の改善で実現すること←亀の歩み

参考:
6位の私
最初の平坦、赤禿山頂まで
Max 48.2 Min 21.2km/h
369W 170bpm
赤禿山頂から折り返しまで
Max 53 km/h
299W 174 bpm 
南行 赤禿アプローチ
Max 43.2 Min 16.9km/h
324W 174 bpm 
ゴール前平坦
Max 55 Min 42km/h
298W 174 bpm

某F氏
最初の平坦、赤禿山頂まで
Max 51.8 Min 28.1km/h
306W 157bpm
赤禿山頂から折り返しまで
Max 54 km/h
244W 163 bpm 
南行 赤禿アプローチ
Max 48.2 Min 25km/h
336W 165 bpm ゴール前平坦
Max 57 Min 45km/h
248W 162 bpm

某N氏
最初の平坦、赤禿山頂まで
Max 47.5 Min 23.4km/h
赤禿山頂から折り返しまで
Max 50 km/h
南行 赤禿アプローチ
Max 42.8 Min 19.1km/h
336W 165 bpm ゴール前平坦
Max 56 Min 44km/h


レースの分析や次回へのアクションもいいんですが、こういったすばらしい大会でがんばる同年代のみなさんに刺激をもらえるのは本当にすばらしいですね。
Vivaパワハラおやじ
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