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"It never gets easier, you just go faster."

初マラソンは第一回松本マラソン:4時間5分

2017年10月01日 | ラン

10月1日とまだ残暑が残るなか、累積標高も355mとかなりあり、緩やかな登りと下りしかない難コース。第一回開催に惹かれて参加してきました。以下、ログから1km毎に苦しみの記憶をトレースしてゆきます。



KM     ペース 標高 心拍数
1     5:37 /km -20 m 160 bpm

スタートの高揚感でいきなり心拍上がる。負荷はほとんどないにもかかわらず心拍が高く、しかもなかなか下がらないので焦る。大会とはこういうものなのか。道は混みすぎでペース上がらず、下りで暖気運転にはちょうどよい。最初の3kmは下り基調。

2     5:58 /km -19 m 147 bpm
ひたすら下りだが混雑は更にひどくなりペースダウン。焦らず集団に運命をゆだねる。心拍は下がってきた。

3     5:19 /km -5 m 151 bpm
松本城の前を通るコース上のハイライト。スマホセルフィーを取るランナーが邪魔。沿道の応援はバンドや太鼓が大音響で、気分は最高潮。

4     5:30 /km 2 m 157 bpm
松本市内の目抜き通りを走る。広い道路なのだがペースあがってないね。

5     5:38 /km -1 m 157 bpm
川沿いを郊外へ。道が相変わらず狭く、まったくペースが上がらない。

6     5:36 /km 1 m 158 bpm
だんだん郊外へ。道狭い。140台に抑えたい心拍だが、150台で安定。結局この後心拍が140に戻ることはなかった。

7     5:40 /km 6 m 157 bpm
多くの参加者が指摘した「川沿いの狭隘ポイント」がここ。今回序盤の10kmの混雑+狭隘によってま~ったくペースが上がらなかったので、記録を少しでも上げたい人はもっと前の組でスタートすべき

8     5:50 /km 7 m 157 bpm
まだまだ続くダラダラ登り。ペースは遅いが調子は良い。ペース上げたいところをぐっと我慢。途中でペースランナーのお姉さんを抜く。背中に4時間15分ペースと書いてあったから、もう15分先を行くランナーをとらえないとSub4はきついということか。これは大変だぞ。

9     5:42 /km 10 m 159 bpm
まだ10kmも走っていないのか。ここで今日最初のMag-Onを投入。後で走り終わったらポケットの中が汚れていたよ。

10     5:41 /km 13 m 159 bpm
だらだら登りなのでペースがあがらないのはしょうがない。ここまで平均ペースは5min 38secくらい。ちょっと焦りはじめる。

11     5:30 /km 2 m 162 bpm
田園地帯に入ってきた。時々自分の息遣いが聞こえる。どうやら自分の息遣いが聞こえると、心拍が160に入っている証左のようだ(少なくとも今日は)。心拍を落としたいがここから長い登りが続くのでなかなか落とせない。

12     5:48 /km 11 m 161 bpm
沿道の応援は相変わらずにぎやか。初回ということもあり、応援にかけていただく沿道からの言葉が『がんばれ』だけで、ひねりが感じられない。




13     5:40 /km 11 m 162 bpm

高速道路沿いの長距離の登り。今日はなぜか登りが楽。相対的に抜くランナーが多いのも登り。

14     5:46 /km 10 m 161 bpm
やっと登りの終わりが見えてきた。この区間は対面交通なので、対向車線を下ってくる速いランナーを見てイメージトレーニング。

15     5:32 /km -12 m 156 bpm
折り返して、お待ちかね長い下り。それにしてはペースが上がらず、心拍も高いまま。これはいかんな・・・・。今後のテーマとして、長い下りは覚悟を決めてハイペースを維持し、それでいて心拍をコントロールできるように練習する必要があるな。

16     5:24 /km -13 m 158 bpm
道はまだまだ混んでいる。ペースが上がらないまま下り続ける。

17     5:34 /km 8 m 161 bpm
再び登り始めてなぜかホッとする私。登りの方が気持ちよく走れる。

18     5:40 /km 10 m 161 bpm
とはいえ、長い登りでペースがどんどん落ち、心拍は上がっていく。

19     5:34 /km -1 m 162 bpm
ハーフ地点が近づいてきた。体のどこにも痛いとこはなく、まだ30kmの壁の予感はしないが、ペースアップをしかけるような余力がだんだんなくなってきたのも事実。

20     5:24 /km -14 m 161 bpm
だんだん風が強くなってきた。ここも下りだが、ペースが全然上がっていない。心拍も160台にはいって、そろそろ焦りはじめる。


21     5:44 /km 7 m 162 bpm

ふきっさらしの田園の中、登りを淡々と登る。やはり登りは癒される(笑)

22     5:26 /km -6 m 164 bpm
ハーフを過ぎて、まだ折り返しという現実にショックを受ける。補給ポイントにバナナなどが置かれるようになった。ハーフまでの給水所には水とスポドリしかなく、正直焦っていた。固形物を見つけ安心。

23     5:46 /km 14 m 162 bpm
コースプロフィールを見ると、25km地点までは基本登り、そこから30km過ぎまで長い下りだったので、まずは25km地点を精神的なゴールとして頑張る。ここからの登りセクション、前のグループから落伍して歩いているランナーもちらほら。


24     5:44 /km 9 m 167 bpm

登りは後2キロ、心拍はとうとう160後半へ。160後半が一時間以上続くとやばいぞ。やばいぞやばいぞ~(時限爆弾)

25     5:38 /km 15 m 170 bpm
空港の端まで登りきると、空港周回の公園内コースへ、ここで待望の下りですが、上がりきった心拍ではなかなかペースが上げられませんね~。平地がきついです。



26     5:34 /km -6 m 168 bpm
空港内コースは走りやすくて気持ち良い。これでペースがあがれば・・・。心拍160後半で5:34とはかなりの危険信号だよな。


27     5:31 /km -6 m 165 bpm

30kmを手前にして、だんだん足が重くなってくる。ここまで体で痛い箇所といえば臀部の筋肉くらいだけだったのだが、なんかいやな予感が・・・やっぱり壁はくるのだろうか。

28     5:43 /km -16 m 167 bpm
標高差マイナスなのにこのペース、この心拍、明らかに疲労が見えてきた。スタジアムの横を通り過ぎた時、ちょうどトップ集団がゴールとの場内アナウンスが聞こえてきた。なんかいやなものを聞いてしまったという気まずい雰囲気が集団内に流れる。



29     5:39 /km -9 m 166 bpm
ペースはすこし元にもどったがこれは下り坂効果。足重く、もう自分の足ではないみたいだ。

30     5:39 /km -9 m 166 bpm
とうとう30kmまで来た。歩いたりはまだしていないけど、ここからこのペースを守り続けていける予感がまったくない。1km、1kmが本当に遠く感じる。

31     5:47 /km -10 m 165 bpm
どうやら『奴』が来たようだ。1kmで10m下るセクションなのに、もう5分38秒ペースが守れない。

32     6:03 /km -10 m 162 bpm
給水所でスポーツドリンクを取る際に、とうとう歩いてしまった。結局歩いたのは給水所の端から端までだが、もうここからペースを上げることはかなわないだろう・・・

33     6:43 /km -7 m 156 bpm
下りなのに一気に落ちるペース。心拍落ちているので少しは楽になったんでしょうな。ここで長い長い下りがおわり、折り返して登りになります。

34     6:16 /km 13 m 163 bpm
緩い登りの方が下りよりも楽。ただ完全に足がない状態なので、自分の足である感覚がすでにない。足をとにかく前に出すだけという、歩いているような走っているようなもうよくわからない状態で走る。


35     6:21 /km 5 m 162 bpm

大応援団の前を通過するときも、俺の周りはほとんど歩いている。歩くようなスピードで歩かず走る。

36     6:56 /km 10 m 157 bpm
7分台が近づいていますね。この後が一番きつい区間だった。完全な単独走、いままで目指していたSub4という目標を失い、走る意味をあまり感じない中走る。

37     6:29 /km 12 m 164 bpm
37kmで一瞬登りが緩やかになるが、もう完全に足破壊、ゾンビ状態で前へ進む。

38     6:39 /km 2 m 163 bpm
ここまで来ると心のオアシスは給水所、給食所だけ。出されている補給食、水をとにかくむさぼり飲む、食う。むさぼっていたら前に進むのを忘れそうだ。

39     6:45 /km -10 m 150 bpm
ここが今回のマラソンで一番おそかったセクション。補給をとって、トボトボ走っていると、2時間前に追い抜いていた4時間15分のペースランナーの女性に颯爽と抜かれた。褐色に焼けたインパラちゃんのような足。彼女の後ろには数名のコバンザメランナーが走っていた。キロ6分台に入ってはや7kmくらい。少しは復活したのだろうか。少なくとも心拍160後半のレッドゾーンからは回復している。(この感じ、ツールド沖縄とかで一度先頭集団から千切れて、一時間くらい単独走してから後方の千切れた集団内でミニレースをする感覚に似ている。)とりあえず行けるところまで彼女についていこう、と彼女の後ろの特等席で鼻の下伸ばしながら走っていると、集団走行の高揚感も手伝ってなんか足が復活してる!走れる!ここにきて走れるのはうれしい。



40     5:57 /km 5 m 164 bpm
ペースランナーグループは前を行くランナーを次々にパスしながら終盤の2キロへ。心拍が160台に戻るが、気持ちよくラストスパートができる。高揚感に押される。

41     6:02 /km 5 m 167 bpm
競技場が近づき、ペースランナーとは別れて最後の追い込み。だが一人になるとすぐわかる足の無さ。ここまできたら最後あと少ししかないということだけを望みに頑張る。競技場が近づいてきた。心拍が再び上がり、全身の筋肉と心臓からもうやめてくれとSOSが出てくるのですが、そういった信号は一時遮断して、とにかく苦痛のことは考えずに走る走る。とはいえ苦しいので一部嗚咽の声を漏らす(笑)

42     5:35 /km 7 m 171 bpm
トラックに入る前に、競技場の周りを走るのだがここが延々に感じられる長さ、そして登り基調。ですがペースはしっかり上がっていますね。自分としては4分台で走っているつもりではあったのですが、トホホ。


0.5     5:06 /km 3 m 175 bpm

競技場のゲートをくぐったらすぐゴールだと思っていたら、まだ300mくらい残ってる!必死に走って、最後の100mは頑張ってスプリントしてみました。意外と体力残ってた。




よくゴール後に倒れ込んで医務室行きになるランナーがいますが、彼らの気持ちが3%くらいわかりました。ゴールしてからはしばし呆然。スタートライン付近に倒れ込む人たちと一緒に倒れてぼ~っと空を眺めていました。あまりの疲労に靴ひもに結びつけた計測チップを自分で外せず、ボランティアに外してもらう始末。
ゴールラインの時計を見ると4時間15分台。手元の時計が4時間5分。途中歩きかけたときは、4時間20分台を覚悟したから、そこから盛り返してこのタイムは正直意外。ただし目標には5分足らず、だんだん悔しさが増してきた。初マラソン、しかも高低差の大きい難コースだからタイムが望めないは最初から織り込み済みではあったけど、終わってみたら悔しいわ。
というわけでゴールした後から次は何の大会にでよう、フラットなコースがいいな、と考えている自分がいました。

一緒に参加した会社の同僚とこの後合流し、浅間温泉に戻って長めの温泉に入ってから帰宅。

松本マラソン、第一回開催にしては運営も素晴らしく、沿道の応援もあたたかく、難コースだけど来年も浅間温泉を目当てにギリSub4目指して参加してもよいのかな、と思わせる良い大会でした。
おわり

・・・と思っていたら真の意味での終わりはこの後にやってきました。

翌日に20kmの回復走(自転車)、そして2日後に70kmの自転車通勤で追い込んで、その翌朝に腰に差すような痛みが。
ぎっくり腰でした(人生初)。その後一週間は要介護要看護状態で何もできず。やはりフルマラソンは体に悪いというのが結論でございました。

ほんとのおわり