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誰がために私は漕ぐ2014:横浜~直江津345km  「漬物石太郎の苦闘と根性」

2014年05月04日 | 長距離
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誰がために私は漕ぐ2014:横浜~直江津345km  「これはナイトライドではなく、禅だ。」

+++前回までのあらすじ+++
太平洋~日本海を目指し勇躍横浜を旅立ったニャロメと林道の二人組。深夜の寒さと、上州からっ風に体力を奪われ、ヘロヘロになって高崎に到着。大休憩地点の健康ランド前で、先頭のニャロメは後方から大きな物音を聞いた.

林道「ワァァァァ!!!」

ドンガラガッシャーン。ズズササァー!


ヒィ!林道さん落車である。
これは大変だ。この旅行はこれからどうなってしまうのだ。
まず、落ち着いてけがの状態をチェック。
肩、肘、腿、掌の4点で着地した模様。掌の皮がべロンと剥けて痛々しい。
肩、ひじ、腿は小さめの擦過傷。だが、ジャージ、ウィンブレ、タイツが破れてしまっている。
なぜこんな所で・・・


犯人はこの漬物石である。
よもやこのようなものが路肩にあるとは思わないだろう。これに深夜突然乗ってしまえば、それはコントロールを失うだろう。


本当にこの傷でこの先続けられるのか。本人は大丈夫と言っているが、お風呂に入る時も染みていたそうだ。
幸いだったのは、健康ランドのフロントでたくさんの絆創膏を善意で頂けたこと。今は気を巡らせてもしょうがない。とりあえず目覚ましを4時半にセットして、二時間でも睡眠をとれるように頑張ってみる。
この後林道さんが走り続けられるかは、明日の朝判断しよう・・・

・・・そして夜が明けた。
林道さんはけがの具合は軽い。走れそうだ、と言っている。

そうか。ならばエスコートしながら日本海まで何としてでも行くぞ。
ここから直江津まで196kmだ。


走りだす。まずは三国街道を北にとり、渋川へ。


いつのまにか三国街道を並行して走る、新しい道ができていた!?
赤城山を右手に、気持ちよいモーニングライド。落車明けの林道太郎は、どうだろうか?


つらそうだ。
「(手の皮がむけたので)ダンシングできね~!」と言っています。


天気は最高!最高の景色が我々を待っているであろう。
脚さえ持てば。


榛名山の特徴的なシルエットを左手に。
3年前にここに来た時、平均時速は29kmでした。今回は25.3kmくらい。向かい風もあったし。


中之条あたりで、吾妻線沿いの道に降りる。GWということもあり、行楽客の車が増えてきた。
林道さんなかなかペースが上げられない。そりゃそうだ。200W位でペソペソ牽くのがちょうどよいみたいだが、どうしてもナチュラルに240W位でてしまうので、つい自然に離れてしまう。途中から強制的に後ろに下がって先頭を牽いてもらいました。

岩櫃城を過ぎ、新道と旧道(ダムで水没する方の道:川原湯と吾妻峡経由)の分岐を旧道へと向かうと、交通量がめっきり減って素晴らしい道になりました。


緑が疲れた脚に力を吹き込みます。

以前走った時は、八ッ場ダム建設用のダンプカーがひっきりなしに通る、交通量の比較的多い渓谷沿いの道でしたが、悲しいことにダムの建設が2020年と決定し(以前来た時は民主党政権のころもあった)、この区間は一部水没が決まってしまいました。
むかし休んだ道端、町のコンビニも今はひっそりとシャッターを閉めていて、さながらゴーストタウン。眩しい新緑とは裏腹に、少し悲しくなりました。


新緑はダムがあるにしろないにしろ、変わらずこの谷を彩り続けるでしょう・・・


吾妻峡にやってきました。
あれ?ダンシングしている。
どうやら私が先頭を牽くより後ろに控えたほうがよいペースになるようです。


新緑が最高に気持ちよい。


この橋を潜ると長野原は近い。長野原草津口で新道と合流し、そこからまた六合村方面へ右折すると一気に交通量の全くない、日本の里山ヒルクライムが始まります。




そして、横浜から走ること220km、とうとう白根山の雪をかぶった山頂が見えて参りました!


高度を上げると山桜が満開に。


後続の林道さんですが、登りの方がいいペース。下りよりも登りの方がよいペースで刻めるみたいです。


六合の道の駅で、ヒルクライム前の最後の大休憩。びっくりカツカレーセットにおそばをつけて、1060円。この燃料があれば、日本海まで行けるでしょう。林道さんは少し量を少なくしてカツ丼定食。これは、後でどう影響するでしょうか。

現在の標高が700mくらい。これから2100mの山と、690mの山を登って日本海側へ転がり落ちていきます。
時間は11時。良し!行くぞ。


スタートと同時に絶景里山ヒルクライムが始まります。
鯉のぼりを見ると、どうしても家に残したチビ太を思い出してしまいます。


実は草津までの登りが一番きつい。そんな中、一般車の交通に気を使わずにゆるりと登れるのが六合村ルートの良いところ。


痛い体に鞭うって、林道さんもヒーヒー登ってきました。

そして、天狗山レストハウスについたのが正午ちょうど。横浜から230km地点。やっとメインディッシュにありつきました。
さて、行きますよ。

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