Velo-city

"It never gets easier, you just go faster."

スプリント力強化トレーニング、最終回

2009年01月31日 | 平地、スプリント
PCのハードドライブが壊れた朝から雨の土曜日、
柿のタネと小枝チョコをポリポリしながら、トレーニングの本を読んでいました。
いいんでしょうか?こんな豚生活をしていて?


The Ultimate Ride
Chris Carmichael (著), Jim Rutberg (著)


スプリントに関する箇所を抜粋しちゃいます。



スプリント
スプリントに必要な技術―逃げを仕掛ける、逃げに追いつく、コーナー出口で加速する、集団で位置をキープする―これらは勝利に必要な技術である。スプリント力強化に特価した練習は、バイクコントロール技術の向上のみならず、最大パワー出力の向上も目的とする。スプリントには3つの展開がある。ジャンプ、アクセレーション、トップエンドだ。

ジャンプ
飛び出しは短く、しかし強烈にパワフルに行なう。最大の力をペダルに出力し、周りのライダーから一歩抜け出す。ジャンプ力のあるライダーは最初の飛び出しで集団からバイク数台分抜け出すことができる。最初のキックの後に、加速(アクセレーション)、そして最高速(トップエンド)の維持ができれば、勝利の可能性は高い。集団から頭1つ最初に抜け出し、皆に追走させるのだ。PowerStartsのようなトレーニングを行い、猛烈な加速をつかさどる筋力を鍛える。


┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬
PowerStarts
強度:最大
回数:一回につき8 -12秒 x 4 -12セット。完全に回復してから次のセットに入る。
周期:前回の同様のトレーニングから36時間置くこと
地形:平坦もしくはローラー台
ケイデンス:NA
目標心拍:NA
使用ギア:52-53 x 12-16

やり方:
平地の静止状態から、前述のギアで最大パワーのスタートダッシュをする。
ダンシング
ペダルを10回転以上まわしたら、もしくは12秒経過したら、止める。
┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴

アクセレーション
飛び出したら、最高速へ加速する。ここで重いギアにシフトする誘惑に負けないこと。ギアを重くして抵抗が増えると、ケイデンスが落ちる。ギアチェンジはケイデンスと連動しなければならない。例えば、53 x 17でジャンプしたら、まず130回転までもっていく。そして一段重くして、再び130回転まであげ、さらに重くする・・・これを繰り返す。こまめにシフトすることによって重いギアにシフトした時の抵抗を減じ、「ロケット」のように加速できる。加速力強化には、SpeedAccelerations, FlatSprints, HillSprintsなどのトレーニングがよい。

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SpeedAccelerations
強度:最大
回数:15秒スプリント3本 x 3-4セット。次の一本までに3-5分回復走、次のセットまでに10分の回復走を挟む。
地形:平坦追い風もしくはローラー台
やり方:
一回目:インナーでスプリント。25km/hから足の引き上げを意識してダッシュ。39 x 16-17を使用。すぐにギアを踏み切ってしまうので、そうしたらシッティングで速度を維持する。上半身をリラックスし、お尻がはねないように。前方をしっかり見ること
二回目:一回目と同じ要領で、53-52 x 16-17ギアで行なう。
三回目:二回目と同じ要領で、53-52 x 14-15ギアで行なう。

FlatSprints
強度:最大
地形:平坦追い風もしくはローラー台
やり方:巡航スピードから全力ダッシュ
回数:8-10秒スプリントする。筋肉が完全に回復するまで、そして意味のあるスプリント練習のため、5-10分回復を待つ。

HillSprints
目的:最大出力、最大トルクの向上
強度:最大
地形:斜面
やり方:巡航スピードから全力ダッシュ、最後までダンシング
回数:8-10秒スプリントする。筋肉が完全に回復するまで、そして意味のあるスプリント練習のため、5-10分回復を待つ。
┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴

トップエンド
飛び出し、加速し、後続に差をつけたら、そのスピードを最後まで追いつかれないように維持する。理想をいえばゴールラインまで加速しつづけること。それができなくても残り100mで減速しないようにする。十分なトップエンドスピードの維持とは、20秒間、無酸素状態で最大出力を維持する、ということである。多くのスプリンターはジャンプとアクセレーションの練習ばかり重視し、トップエンドスピードの練習を怠る。そういうライダーは最終コーナーを一番手にでてきて、勝利は確実、と見えるのだが、さにあらず徐々にタレ始めゴールラインの前で集団に飲み込まれる。トップエンドの維持にはPowerIntervalやSpeedIntervalなどのトレーニングがよく、乳酸への耐性を強める。長時間の最大出力で筋肉中の乳酸は増加する。乳酸への耐性が、すなわちどのくらいの間最高速を維持できるかを左右するからだ。

┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬
PowerIntervals
シーズンオフに最適の練習
目的:乳酸への耐性を高める。レースの終盤、みなが息も絶え絶えになっているときにアタックする能力の向上。
強度:最大
目標心拍:NA
回数:3-5分間 x 3-8。セットに分けてもよい。1:1か1:1.5の割合で回復時間をもつ
周期:前回の同様のトレーニングから36時間置くこと
地形:平坦もしくはローラー台
ケイデンス:110 - 120以上
やり方:一分かけて最大出力までもっていき、その強度を維持する。最後の2分により、有酸素運動能力が向上する。軽いギアにしてもよいが、運動強度は保つ!

SpeedIntervals
距離の短いロードレースの準備に最適
かなりつらいトレーニングなので、気を引き締める
目的:乳酸除去能力の向上
強度:最大
回数:30 - 50秒 x 6-24。セットに分けてもよい。1:1の割合で回復時間をもつ
周期:前回の同様のトレーニングから48時間置くこと
地形:平坦もしくは緩い下り
ケイデンス:110 - 120以上

やり方:30秒間、高ケイデンスの無酸素状態で全速スプリント。軽いギアにしてもよいが、運動強度は保つ!30秒走ったら30秒休んでもう一本を繰り返す。かなり辛いトレーニングなので、注意を払う。この練習をするときには、他のメニューの強度+時間を落とし、しっかり回復するようにする。
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十人十色のスプリント
大型でパワフルなスプリンターは、高いトップスピードを持つが、加速力に時間がかかるため仕掛けを早目にする必要がある。小柄なスプリンターはパワーウェイトレシオが良いため最初の加速で一気に抜け出せるが、トップスピードを維持する筋肉の質量に劣っている。これゆえ短めのスプリント、コーナーがあるスプリント、登りスプリントが小柄なライダーに向いている。
レースの終盤、どのような展開でレースが終わりそうかイメージする。もしあなたが小柄なスプリンターで、集団スプリントになりそうであれば、逃げを打つべきである。集団を分断し、できれば大柄なライダーを追走で疲弊させよう。レース終盤の繰り返しのアタックは混乱をもたらす。ひょっとしたら、集団の一瞬のすき、『お見合い』が、あなたが逃げ切って勝つのを助けてくれるかもしれないのだ。
一方、大柄なライダーにとっては、終盤のレースのペースをかなり上げて走れば小柄なライダーの攻撃を防ぐことができる。55km/hで走っている集団から、風を一手に引き受けて抜け出すには相当のパワーが必要だ。プロチームでは、このペースを吊り上げて集団をスリム化し、アタックを封じ込めることのためだけにその能力にたけた選手を雇うほどだ。アマチュア選手にはこのような牽引の贅沢は望めない。お互いに協力して自分のシナリオにあった状況を自ら作らなくてはならない。集団スプリントを望むなら、積極的に動くべきだ。前に上がり、パワフルなライダーを見つけ、ペースを上げろ。最後には、協力した数人のライダーだけでスプリントをすることになる。上がったペースに対応できなかった残りの選手は後方で伸びきった集団となってゴールには絡めないはずだ。というわけで、自分にあった最終展開にするため、レースをみずからコントロールする。最後に絡むためには、レースを動かすファクターにならなくてはならない。傍観しては何もやってこない。有利な状況を利用するか、不利な展開を打開するようにしよう。


・・・最終段落は、耳が痛いですね。おせんべいポリポリしている場合じゃないや。
注:この記事を作成中、小枝チョコと柿のタネ、ファミリーパックがなくなりました。どこへ行ったのやら。ゲプ。

というわけで、レースの3週間前から、ロードトレ+インターバルをしようかしら。


イメージ図
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3 コメント

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Unknown (fj沢)
2009-01-31 17:27:23
今日の雨は残念でしたね!
小枝と柿の種を制したのは八ヶ岳の超級にエントリーするための胃袋練ですよね?
そのまま肥大化して下さいましvv
Unknown (BK)
2009-01-31 23:28:18
風邪のため明朝はどうしようか悩んでいるBKです。

ふむふむ、やはりもがけばもがくほど血となり肉となるという訳ですね。
でも一人の時のスプリント錬は辛いですね。
モチベーションを上げるため、たまーに交通量が少ない時、「あの軽トラにできるだけ食らいつく!」とかやりますが、やはりそれなりの危険も伴いますし。

というわけで土曜TTT錬、また召集下さいませ。
Unknown (ニャロメ)
2009-02-01 20:53:57
ルードボーイ様

サラサラの脚だと、なかなかいい練習になりますね。柿の種やチョコレートもよいガソリンになったようでした

BKさま

土曜日練習、そろそろ再開の予定です
次は是非インターバル練を

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