北安曇郡池田町広津

2017-04-08 11:44:06 | タナカ君的日常
 「池田町って何処?」 そう言う人の方が多いだろう。 長野県の観光地「安曇野」と呼ばれる地域は本来、 上高地方面から流下する梓川、黒四ダムのある大町市方面から流下する高瀬川に挟まれた地域を指す様だが、 今では高瀬川の東に広がる池田町も高瀬川上流域の大町市も「安曇野」を名乗っている。 そんな広義の安曇野の東に連なる「東山(ヒガシヤマ)」を越えた辺りの山中に旧広津村「現在の池田町・広津」はある。

 その広津地区に在って、 町役場の売却情報台帳に掲載されていた別荘を見物してきたのは先月の下旬の事だった。

 広津地区へのアクセスは一応舗装された道路があって、 公共交通としては池田町が運営するマイクロバスに依る「コミュニティ・バス:広津線」運行本数一日5本の利用が可能だ。 自家用車でのアクセスも可能だが、 道幅が狭いところもあって、 普通車でのすれ違いも難しい箇所も多い。

 町役場で得た住所情報には地番が入れてあったのだが、 僕の車の安物カーナビでは、 当該地番の選択が出来なかった。 それで、 一番近そうな番地を仮に選択・設定して出発した訳だ。

  ところが現地に行ったって、 都会の様に電柱に番地情報を示すプレートが巻きつけられて居るわけで無し、 人に聞こうにも家もまばら、 中には家に鍵が掛かっていて、 人の気配が無かったりで情報を得るのが難しい。 まあ役場の担当者さんからは「手が空いていれば、ご案内出来るのですが・・・」と言われましたが、 そんな手間を煩わせなくとも物件情報として、 緯度・経度情報が記載されていれば良いのにと思ってしまった物です。

 コミュニティバスの停留所名を手がかりに軽自動車でのスレ違いもままならない脇道(一応舗装)に車を進めて行きました。 荒廃したあばら家を過ぎ、 僅かな平坦地の畑で鋤起こし作業している人影もありました。 役場でもらった物件情報には地図も描かれていたのですが、 現に車を乗り入れている道路は破線で表示されているし、 縮尺情報も付加されていませんでした。 登山等で頻繁に地図を使った経験のある僕にも、これまで使った地図の感覚では対応不能な表現でした。

 とある人家を過ぎると道幅が更に狭くなり、路面の舗装状態がガクンと悪くなりました。 その先に進んでUターン可能な適当な場所が無ければ困った事になりそうです。 そこでバックで人家の近くまで戻り、 何回か切り替えして車の向きを変えました。 道路脇の小屋掛けしたスペースには軽自動車がありました。 「人が居るかも・・・」それを期待して母屋の建つ場所に登って行きました。 「ごめん下さーい」 大声出して見たが人の気配を感じません。 玄関のガラス戸横に押してみると開きました。 そこで再び首を入れて大声を出して見ました。 相変わらず「シーン」としています。

 諦めて、玄関のガラス戸を閉めて立ち去ろうと何歩か歩き始めた頃に家の中から何かの気配を感じました。 振り返ると、 人間の姿が有りました。 急いで玄関に戻り、 その方と対面しました。

 続く・・・

 
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