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アントン・ブルックナーの交響曲ヘ短調WAB99を聴く

2016-01-20 06:46:40 | アントン・ブルックナーの作品
今回取り上げるのは1824年生まれのブルックナーが、
1863年に作曲した交響曲ヘ短調WAB99である。
今回聴いたCDはスクロヴァチェフスキー指揮、
ザールブリュッケン放送交響楽団の演奏によるもの。
第一楽章アレグロ・モルト・ヴィヴァーチェは、ソナタ形式で、
弦楽器によって示される明るい第一主題が現れる。
この主題は繰り返され、金管楽器も加わりいったん盛り上がる。
第二主題も弦楽器によって奏でられる優しい旋律で、
木管楽器や金管楽器も加わり盛り上がっていく。
展開部は第一主題が変形されていくところから始まり、
短い展開部を経て、第一主題から再現部が始まる。
弦楽器が主題を繰り返したあと、金管楽器も加わり、
盛り上がり、最後は金管楽器とティンパニで力強く終わる。

第二楽章アンダンテ・モルトは、三部形式による楽章で、
弦楽器がやや悲劇的な感じの主題を奏でていくが、
途中からのどかな感じに変化していく。
オーボエが奏でる旋律は印象的である。
そして、クラリネットやフルートなどの木管楽器と、
弦楽器による旋律のやりとりが続き、哀愁漂う旋律が奏でられる。
重々しく悲劇的な感じの部分を経て、徐々に穏やかな感じに変わり、
木管楽器と弦楽器中心に展開されたあと、
ティンパニの音とホルンが響く中、静かに終わる。
第三楽章スケルツォ:「急速に」は、三部形式のスケルツォである。
舞曲風でやや荒々しい感じのスケルツォ主題が現れ、繰り返される。
中間部のトリオは木管楽器が牧歌風の旋律を奏でていき、
弦楽器がそれに絡んでいき、ホルンも牧歌的雰囲気を加える。
そして再び冒頭のスケルツォ主題が繰り返され、力強く終わる。
第四楽章フィナーレ:アレグロは、ソナタ形式で、
金管楽器とともに力強く奏でられる第一主題と、
弦楽器中心に奏でられる優しい感じの第二主題が奏でられる。
展開部はこれら主題を変形して始まり、木管楽器や金管楽器が活躍する。
短い展開部を経て各主題が再現されたあと、
コーダでは金管楽器が加わり、シューマンの交響曲第3番を
思わせるような感じで盛り上がって、最後堂々と終わる。

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