Mars&Jupiter

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エベンシオ・カステリャーノスの「パカイリグアの聖なる十字架」を聴く

2016-06-29 06:47:26 | 古典~現代音楽ブラジル・メキシコ以外の中南米編
今回取り上げるのは1915年生まれのベネズエラの作曲家、
カステリャーノスが1954年作曲した管弦楽曲、
「パカイリグアの聖なる十字架」である。
父からオルガンを幼い時期に学び、ピアノはカラカスで、
ラファエル・ゴンザレス・グイアに師事した。
その後カラカス大聖堂のオルガン奏者の助手を務め、
やがてはオルガン奏者としての地位を得るようになった。
また聖礼拝堂学校(escuela de santa capilla)で、
作曲法を学び、他の作曲家の影響も受けたようだ。
聴いたCDはヤン・ヴァグネル指揮、
ベネズエラ交響楽団の演奏による。
トランペットの奏でる旋律に始まり、
打楽器の叩く強烈なリズムと、
トランペットの音が絡み合っていく。
そのあと弦楽器と木管楽器が牧歌的な旋律を奏で、
金管楽器や木管楽器が絡んで、盛り上がっていく。
強烈なリズムや各楽器が奏でる旋律が絡み合うところが、
とても印象的であり、ラテン的な盛り上がりがいい。
中間部は静かになって、チェロが旋律を奏で、
ハープの音の上で弦楽器がゆったりとした旋律を奏でて、
それまでとは対照的な感じとなり、
夜の雰囲気を示している感じでもある。
そのあと弦楽器のピチカートから舞踏風の音楽になる。
そして鳥のさえずりを示すような木管楽器の調べ、
それから独奏ヴァイオリンの奏でる甘美な旋律が続き、
鐘の音が鳴り響いた後、ティンパニの音ともに、
ホルンも鳴り響き、重々しい旋律が奏でられる。
徐々に打楽器が強烈なリズムを刻み始め、
それと聖歌風の旋律が絡み合っていく。
そして弦楽器によりフーガ風の旋律が奏でられたあと、
金管楽器と弦楽器により明るく軽快に旋律が奏でられ、
盛り上がりをみせていき、最後力強く終わる。

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