八咫烏の声

神社の行事、社務などの日記です。

花ぞ昔の香ににほひける

2015年01月29日 14時44分31秒 | 日記
こんにちはO権禰宜です。
今日はどんより曇り空の一日です。


そんな中、岡田宮では梅の花が咲いております。

花という言葉が即、桜を意味するようになる以前は、花といえば梅の花をさすことも多くありました。

百人一首の、紀貫之作の歌
「人はいさ 心もしらず ふるさとは 花ぞむかしの 香ににほひける」
の花は、奈良は櫻井の長谷寺の梅でした。

長谷寺で、貫之が詠んだ梅と伝えられる木を見たことがあります。
樹齢千年以上の梅の木とは見えませんでしたが、とてもゆかしく、懐かしい気がいたしました。
その梅の木も、もうすぐ花を咲かせるかもしれません。

そのようなことを考えつつ、今の世界情勢に思いをいたせば、千年・二千年前の昔と瞬時に交流することができる、我が国の歴史の豊かさに、今さらながら驚かされます。またこの歴史に、誇らしさとは少し異なる、深い愛情を抱かざるをえません。


さてこれから数日、雨または曇りの日が続きそうです。体調管理に気をつけましょう。