ねがいのいえ理事長 藤本真二のブログ

障害を持つ方たちに寄り添い支援する日々の中で感じたこと、そのほか伝えたい話題などを、思いのまま日記風に綴ります。

その日を迎えるために

2020-04-29 14:51:39 | Weblog
 こんなことが現実に起こるなんて、いまだに信じられない日々。倒産も解雇もリアルに増え始め、知事が営業自粛を繰り返し呼びかけても、収入が途絶える危機に直面した事業者が休みたくても休めない気持ちはよくわかるところ。

 幸い福祉は営業を許されてるいので、ねがいのいえは昨年の大赤字も取り返し、いつもと変わらない日常を続けてきたが、ここへきて利用の自粛が急増、4月はついに赤字転落が必至。

 しかし、自宅で過ごすのが難しい人たちには、感染のリスクも背負いながら支援し続けるしかなく、スタッフの尊い想いに支えられる毎日。エッセンシャルワーカーを支えるために休業できない保育士たちもまた然り。

 こんな状況の中スタートした新しい保育園も、毎日少人数ながら子どもたちは元気いっぱい。休日も整備に出勤してくれるスタッフには感謝するばかり。副園長が制作したキッチンセットのクオリティには全スタッフが感嘆。

 終息のあては見えないが、利用者でいっぱいのその日を迎えるために。どの部署も今できることを精一杯取り組んでいるスタッフ、みんな素晴らしい。
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ピンチをチャンスに

2020-04-04 18:19:03 | Weblog
 持病がなくても高齢でなくても、誰がどうなってもおかしくないこの状況は現実なのか、まるでサノスが指をならした世界。有史以来、悲惨な戦争を繰り返し、自ら生み出した核の恐怖を経験し、コントロールできない自然の災害をも乗り越えてきた人類が、たったひとつのウィルスによって医療も経済も崩壊するという脅威にさらされている。

 これは中世に起きた疫病との戦いと同程度のものなのか、あるいは、現在の種が滅び新しい種に代わる地球史の転換期なのか。治療薬の開発に1年もかかったらオリンピックは1年延長でも間に合わず、それまでに市民生活が持たず、倒産と失業と破産が一斉にあふれかえったら世界はどうなってしまうのか、想像もつかない。地球史的には必然でも、ミクロの日常には壮絶な暗黒の悲しみとなる。

 それでも、真っ先に客足が途絶える観光やエンタメ業界とは真逆で、われわれの業界はいつもに増して一層頼られているかのように利用は減らず。感染も症状もない限り、誰も休むことはないようで、それでも気管切開の重症児のことはさずがに心配だが、今業界で一番元気な重症児ネットワークのみなさんは新築の施設開園で新年度を迎えている情報があちこちから届いている。

 先人が築き上げてきたこの素晴らしい世界、それを新しい担い手がさらに磨き上げてゆくこの輝かしい時代、ここまで積み上げてきたこの成果を、ここで終わらせるわけには絶対にいかないという想いは誰もが同じ。昨年は始まって以来の大赤字を経験し、自身の病気も発覚した自分だが、50人のホームを達成し後継者に譲って引退という目標は揺るがず。大不況は福祉業界にとっては人材確保の大チャンス。この人類のピンチを、業界のチャンスに変えよう。
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