ねがいのいえ理事長 藤本真二のブログ

障害を持つ方たちに寄り添い支援する日々の中で感じたこと、そのほか伝えたい話題などを、思いのまま日記風に綴ります。

人に迷惑をかけてはいけないという常識

2018-07-28 23:37:15 | Weblog
 ワクワクする新規事業、数々の障壁に諦めかけながら、どうしてもやりたいと想い続けて、今月締切の助成金申請に走り切った日々。自分にできることはやり尽した。あとは結果を待つのみ。

 今日は部屋でパソコンに向かいながら、もうやることはあまりなく、送迎時に傘をさし、BSで横溝正史ドラマを見て終わった一日。横溝正史、現代の演出でリメークしたらけっこうスタイリッシュで良かった。

 そして今。NHKで特集の「エントコ」、昔聞いた覚えがあり見ているが、いつ何の勉強会で見たか思い出せず。しかし。

 自分が生まれ育って以来、リアルタイムで見聞きしたことはリアルだが、生まれる前の歴史は学んでもリアルには感じない。20代、30代の優秀なスタッフたちにとっても、30年前の障害者の歴史をリアルに感じることは出来ないのかもしれない、とふと思った。

 高校生の時に見たドラマ、「車輪の一歩」の中で、主役の鶴田浩二が障害者役の若者たちに
「人に迷惑をかけてはいけないという常識が、君たちを縛っている。君たちは人に迷惑をかけなければ生きていけない。だとしたら、君たちは人に迷惑をかける権利があるのではないか」
と語る。

 その告げる対象が、障害者本人ではなく、むしろ障害者家族に向けられてもいいのかもしれないと思う昨今。
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生産性とは何か?

2018-07-26 22:52:46 | Weblog
健診の結果に危機感を抱きトレーニングに励んで1ヶ月。4キロ減量してベスト体重まであと1キロ。ベテランとも互角に戦えるようになり。動けるようになったギャップに逆に気づかず、攻め過ぎてひんしゅくを買ったのではないかと心配な今日のスパーリングだった。

今日のカンブリア宮殿も学びと感動がいっぱい。正社員300人になっても、年に一回社員と面談、社員を招いておもてなしなど、社長との距離が近いと社員から言われる組織作り。そして、「成功者には運もあるけど、引いた当たりくじを大事に育てた」という謙虚なコメントも、苦労の末に成功をつかんだ社長の体験談として深い。

横溝正史のような惨劇のあの日からもう2年が経ったことをTVは何度も報道。「生産性のない人間」というワードを今日1日で何度も聞いた。「生産性」とは何かという問いが生まれる。その笑顔と存在そのもので多くの人を幸せにする力は、健常者にもないほどの高い能力。そのことを障害福祉界に現れた天才・戸枝さんは「内的生産性」と呼んだ。おそらく当の加害者にはそんな力はなく、理解もできないほど低レベルだろう。

自分は聖人では決してない。「ありのままでいい」とよく言われるけど、そうじゃない人もいると思っているし。目の前に現れたどんな人も等しく支援しようという心理士のみなさんのほうがずっと高みにいると思うばかり。

そして、グループホームを建てようとしたら必死で反対する住民たちとあの加害者が、何が違うのだろうと今だに思う日々。


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ついに実現

2018-07-20 23:55:30 | Weblog
 世界最先端の技術、タッチセラピーの講習会で始まった一週間。若い謙虚な女性講師は、「海外の本場講師のように神がかってはいないので誰でも出来ます」と言われてスタートしたが、教わってみたら十分神がかっていて、壁の高さを感じたが。

 次々と迫り来る数年に一度の荒波に、毎日のように学んだ技術をフル稼働で、3段くらいステップアップした気がした。これも天からの贈り物だったか。

 そして昨日、融資の内定通知が届き、それを提出した本日、3年間滞って紆余曲折あったグループホームの農転許可が下りました。多くの人の支援を受けて進めてきた建設計画が、今日ついに実現が確定しました。

 みなさま、本当にありがとうございました。

 そして心の中では、次々と湧き起こる新しいチャレンジにわくわくが止まらず、次に一大プロジェクトへ、締切に間に合うのかどうか、巻き巻きで準備中。これからの1年半が法人の未来を左右する重要な期間になりそう。それもまた楽しみ。
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生涯旅人

2018-07-19 23:41:49 | Weblog
子供の頃に地元の足として毎日乗っていたバスの会社「富士急行」がカンブリア宮殿に登場。そんなに素晴らしい会社とは全く知らず、初めて感動。自分と年齢の近い3代目の現社長は、就任直後にバブルの崩壊に直面。レジャー産業の倒産撤退が相次いだ時に、逆にチャンスと見て攻めの経営を展開。今、たくさんのうねりが一気に押し寄せて、進むか引くかの決断を迫られている自分にとって必要なヒントが天から届けられた気がした。

日本にアメリカ流の安い宿を広めることをミッションとして法の壁に挑んできた番組後半の社長も素敵だった。故郷を捨て北海道を心の故郷と呼んでいる自分にとって、埼玉は業務上の定住場所で、気持ちは生涯、定住場所を持たない旅人。多忙に追われ10年旅をしていないことを思い出した。

さらに多忙を極める10月を迎える前に、旅に出たくなった。
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ノウハウの伝道師

2018-07-16 23:34:25 | Weblog
3週間ほど前から始まった大波の連続はまだ終わらない。やはり数年に一度なぜか事件が集中するその時に違いない。

それもひとつひとつ解決。昨日は、会員ナンバーワンの行動障害のかたが不調のピーク、こんな時には持てる技術を駆使しても完全な鎮静は困難で、スタッフの総力を結集して安全を守るのに集中するところだが。

なんとこの状態での関わりで初めて、1時間ほどのセラピーで鎮静。自分のスキルが上がってきたのか、経験の積み重ねによって彼女のほうに新しい神経系が構築されたのか。折しもセラピスト研修の2日目、朝からやりきった充実感いっぱいで研修へ出かけた。

今日も今まで知らなかった知識と技術を目一杯学んだ1日。いつか、対応の難しい利用者に困っている現場を訪れて、目の前で癒す姿を見せながらスタッフにその方法を伝える伝道師になりたい。
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こんな夜中まで

2018-07-09 02:49:09 | Weblog
新規指定の申請手続きは年々面倒さが増し。明日の提出を前に1週間帰宅せずに書類を書き続け、こんな時間にようやくほぼ終了。仕上げの単純な作業は明日スタッフにやってもらって、午後に役所へ。利用者とスタッフの様子を見回る暇もない、こんなことをさせて国は何をしたいのだろうか?

1日書類を書きながらニュースを流し続け、自然災害には科学の進歩も勝てないのだろうか、こんな状況で障害のある人たちはどう過ごしているのだろうかと思いを馳せつつ。

この地域は災害の被害が本当に少なく。ださいたまなどと言われながら、大変住みやすいいいところ。しかし今の多忙さは、数年に一度なぜかトラブルが集中する波が来ていたせい。診察の付き添いから入院へ、その付き添いの派遣。家の中での大暴れに緊急のショート。本人ではなく家族の急病に呼ばれて対応。その上スタッフにも不足の事態が発生と、けっこうな大波。しかし今までにもいくつも乗り越えてきたこの程度のピンチ、楽しんで乗り越えよう。

この1ヶ月、全国に名を馳せる事業所を視察してきたが。
「誰も断らない」
「土日は家族で過ごして欲しいからやらない」
「拡大はせずにこの一軒を世界一にする」
とうかがった言葉に。

「24時間年中無休」「生涯に寄り添う」を利用者に約束しないということは、困った人を最終的にはどこかで断っていることを意味するに違いない。ねがいのいえはさほど大きい法人でもなく、全国的には注目もされていない団体だが、出会った人の困りごとに向き合い、必ず解決をする、同じ想いの仲間は全国を探しても少ない。

ただし、必要でないことをやりすぎる気はないことも付け足しておこう。先日ケースを持ってきた相談員に、「それは福祉がやる範囲を超えています。家族ががんばるべきことまでやるのはやめましょう」とはっきり伝えた。相談員は「そうでうすよね。すっきりしました」と言って帰って行きました。
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心のケアの仲間

2018-07-01 22:21:16 | Weblog
基礎研修を2日間に改編した初めての試み。膨大な情報量を無理やり一日に詰め込んでいた今までと変わって、時間に余裕ができたことでみなさんの質問やご意見を十分に聴いて答えることができました。

集まった受講生は、費用と時間をかけて遠方から駆けつけた精鋭でした。心のケアに意識を向ける仲間が少しづつ増えていく地道な研修活動。今後も継続すべきライフワークです。

みなさんおつかれさまでした。実践を積み重ねてさらに上を目指したいと思ったみなさまと、セカンドステップで出会えることを楽しみにしています。


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