ねがいのいえ理事長 藤本真二のブログ

障害を持つ方たちに寄り添い支援する日々の中で感じたこと、そのほか伝えたい話題などを、思いのまま日記風に綴ります。

謙虚さを忘れずに

2018-05-24 23:19:00 | Weblog
毎回、経営者として勉強になる「カンブリア宮殿」だが、今週は特にタイムリー。24時間の救急体制で、誰も断らないシステムを創り上げた病院理事長の医師は、オリンピック選手を経済的に援助し続けたことで一躍有名になった人物。「広告塔に使うという考えは初めからなく、若者が励む夢をただ応援したかった」「いざとなったら自分の給料を回せばいいと思った」という考えも共鳴できた。

 その人物が、かつてスタッフがバラバラで赤字も累積していたという病院を、みんなの想いがひとつになるために選んだ道が、救急医療だったという話。そして、定期的に開いているという懇親会の話も参考になった。この人に教えを乞いに長野まで出張したいと思った。

 中でも、「いつになっても、謙虚さを忘れずに学ぶ姿勢を持ち続けたい」と語られた言葉に強く共鳴した。

 ねがいのいえも創業して15年が経ち、自分は傲慢になっていないかといつも振り返る。傲慢だったのはむしろ、創業から8年くらいだった気がし。今は前よりも謙虚になれた気がするのは、スタッフからたくさんのことを学んできたから。

 理想を貫くためには妥協できないと思っていたから、スタッフにも強硬だった。しかし、正しい理論は必ずしもスタッフを正しい行動に導かなかった。理論武装は人の感情に受け入れられないことを学んだ。そして何よりも自分を変えてくれたのは、笑顔のスタッフが技術を超えた領域で利用者の皆さんを癒す姿に、自分も癒されたことだった。

 正しさを貫いて人の感情をスポイルする過ちを若い中堅スタッフがしている時、それは自分も歩んできた道だと苦笑い。組織が一丸となって課題を乗り超えていけるように。そのシステムを残してあげることが、後継者への努めに違いない。それが出来上がったら引退も許されるだろうか?
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カンボジア学校プロジェクト

2018-05-21 22:57:45 | Weblog
10年前、島田紳助の呼びかけで実現したカンボジアに学校を作るプロジェクトがあった。誰かの役に立ちたいという想いのもと、芸能人が描いた絵でオークションを行い、学校建設を実現した企画が放送された。現地の子どもたちの喜ぶ顔や、貧困に直面する家族の様子に、涙が止まらなかった。おそらく視聴した全ての人の心がひとつになった番組だった。

10年後の様子を伝えた昨夜の放送。学ぶ喜びを知り、夢を持ってがんばった反面、貧困の壁の前で夢を諦めることもあり、しかしその中でまた他の道を探してがんばっている姿は、やはり涙が止まらなかった。

自分が今している、出会った人を24時間、生涯支える、というのは、困っている人たちと出会った20代の日々に、自分と交わした約束。今はただ、その約束を実現することに専念している。しかしグループホーム50人を実現したら引退して好きなことをしますと、利用者にもスタッフにも宣言済み。

そしたら、世界に目を向けて。やりたいこと、やらなければならないことは、無限にあり。一生かかってもできないほど、生涯は短いと感じるばかり。北岡さんや戸枝さんのように短時間で莫大な成果は作れないけれど。

「学校をひとつ建てても何も変わらない。でもないよりはあったほうがいい」
と言った島田紳助の言葉がまた胸に響く。実際には、ひとつの学校に人が集まり街ができて多くの人の人生を変えた。

夢は世界を駆け巡る。
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