大橋社労士の気まま日記

仕事上のエピソードや日常の出来事、日頃興味を持ったことなどを随時ご紹介していきます。

採用の話

2008-02-18 21:45:40 | Weblog
2月2日掲載の「新入社員の定着率を上げるためには?」の(後編)を書く前に、番外編をひとつ挟みたいと思います。

最近、各大学もテスト期間が終わり、リクルートスーツ姿の学生の方々を街中でよく見かけるようになりました。
実際の就職活動でのポイントや人事担当者がどう見ているかなど、「元採用担当者」という観点から述べてみたいと思います。

1.「就職活動」をする上でのポイント
ひと言で申しますと、「広い視野を持って、他の人とは違うことをする」ことです。
世の中には様々な業種の無数の企業が存在します。何も大学にリクルーターが来ていたり、就職情報誌に載っている企業ばかりが企業ではありません。
みんなと同じように資料請求のハガキを何枚も送ったり、集団就職説明会などに足しげく通うばかりが就職活動ではありません。

私もそうでしたが、どうしても最初の頃は「名の通った企業」や「有名企業」にアプローチをかけたくなるものです。
「有名な会社=いい会社」ではありませんよ。
より自分が生きがいを持って働ける、そして毎日を充実して過ごすことができる会社を選ぶことが重要です。

そのように考えた場合に、まずしなければならないことがありますね。そう、「自分が社会に出て何をしたいのか、どんな夢や目標を持っているか」を明確にすることです。
どんな会社にも経営理念や経営方針があります。就職するみなさんも「自分の理念」を持っていなければ社会に出て働く意義がありません。
逆に、ここがはっきりしていれば、自ずとどのような規模のどのような業種を選ぶか、あるいはどのように今後活動すべきかが見えてきますよね。
会社に入ることが目的なのではなく、そこでどのように働き自分自身の生活をどうするのかが目的であってほしいと思います。

まだ自分の目標や夢がはっきりと決められないならば、「自分がどういうことに向いているか」を考えるといいと思います。
大まかでかまいません。どんな仕事がおもしろそうか。大企業で歯車の一つとして働くのがいいのか、小さな企業でも自分がすぐに主役になれる所がいいのか。自分で何かがしたいのか。あるいは、とりあえずそのためのステップの一つとしてどこかに就職するとか。また、「安定志向」であるならばそれはそれで全然かまいませんし、「夢は働きながら見つける」ということであれば、徹底的にそれに徹するのもいいことです。
つまり、自分の進む道には正解も不正解もありません。
ただひとつ言えるのは、曖昧なまま何となく周りに流されるままに就職活動を続けても時間と労力の無駄ということです。

具体的には、就職課の求人票や掲示物を逐一チェックしたり、ハローワークで新規求人を検索したりetc. 思わぬ「掘り出し物」が見つかりますよ。
もうひとつは、「企業に直接電話をかける」ことです。最近はメールもよく使われますが、やはり「生の声」でアプローチするのが一番です。
勇気もいりますが、逆にあまりする人がいない分、採用担当者にとってはすごく印象に残ります。「おおっ、この人は本当にヤル気があるな!」と思うのです。その時点ですでに他の人に一歩リードです。
とにかく、ちょっと視点を変えて、他人のしないことをすることですね。


2.人事の担当者はどこを見ているか
元人事担当者から見ますと、上記のように社会での目標や夢をしっかり持っている人は、面接の際にも見てすぐわかります。もっと言えば、控え室で待っている時の表情やしぐさですぐにわかります。
すべての会社がそうとは限りませんが、面接というのは最初の数十秒で決まるといっても過言ではありません。

「人は見かけによらない」という言葉がありますが、こと採用の面接に限って言えば「人は見かけ」です。
それは、風貌がどうとか茶髪やピアスがどうとかそういう問題ではありません。
先程申し上げたような「内面」が「外見」ににじみ出てしまうということです。
「内面」が充実している人というのは、自然と立ち居振る舞いや発言にもそれが表れるものですしね。

具体的には「目」を見ます。
本当にしっかりした人というのは、(言葉では説明しにくいのですが)本当にいい「目」をしています。目に力があります。
面接の際に様々な質問などがなされると思いますが、必ずしもそれらの回答の良し悪しを見ているわけではありません。
最初に面接官が感じた「第一印象」を、受け答えの仕方やその姿勢をもって裏付けているに過ぎません。

もちろん、前に申し上げたように「自社に合うか合わないか」を見ていることと思いますので、たとえ芳しくない結果が続いたとしても落ち込む必要はありません。
むしろ、そこで自分の適性や足りない点を冷静に分析して、その後に活かすことが重要です。また、短所ばかりを直すという意識よりも、より自分の長所を伸ばして活かすという心掛けをする方が自分にとって有益です。

人間には失敗がつきものです。その後の社会生活にも言えることですが、失敗して初めて成功の仕方がわかるということも多いのです。
私も偉そうなことを言っていますが、いまだに公私共!失敗の連続です。でも、そこから必ず何かを学ぶことにしています。できるだけプラス思考で、今後への糧にするように努めています。

人にはみなそれぞれ可能性と能力が備わっています。生まれつき才能のない人なんていません。要はそれらをうまく引き出せるかどうかなのです。
こんな私でも普通に就職をして、自分で独立開業して、それなりに食っていけるのですから、みなさん自信を持って社会に飛び出していきましょう。
応援していますよ。
コメント
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