二草庵摘録

本のレビューと散歩写真を中心に掲載しています。二草庵とは、わが茅屋のこと。最近は詩(ポエム)もアップしています。

夢割り長屋の夕べ(ポエムNO.2-41)

2014年07月20日 | 俳句・短歌・詩集
古めかしい風見鶏が夕陽に照らされて美しいシルエットを見せている。
その下にある夢割り長屋の一つにこもって
ぼくは何編もの詩を書いては
破り捨てようとして捨てられず
ネットにアップしたりしてきた。
夢割り長屋は入口ばかりで出口がない。
入った人はそのままどこかへいってしまう。
その行方はだれも知らない 知らない。

・・・というけれど ぼくはこうして
今日も詩のようなものを書いているふしぎ。
ああ ああっと小さな叫びをあげながら
年柄年中見とれている。
名画の中の女の靨や
ネコの眼の端っこを横切っていくハクセキレイ。
あるいは 傘をさがしている雨や
きみが好きだった名曲Take Fiveを沸きたたせたサックス♪

夢割り長屋は夕べもにぎわっていた。
死んだ人も 生きた人とおなじようにはしゃいでいる。
なんともクール&エレガントなJAZZのスイングにのって
のって
カラフルなハングライダーが飛び交っている。
ビーナスの豊満なお尻や硬いおでこにぶつかりながら。
そのmintな味わいはいちど試したらクセになる。
クセになる。

さああなたも この長屋へやってくるがいい!
踊ってもいいし 泣いても叫んでも。
ことばと音楽の瀑布 その透明な飛沫に過去や未来をたっぷりと濡らし
濡らして
イナゴやバッタのハングライダーが飛び交う。
忘れよう 忘れたいことは
きっと忘れていられる。
日没までの 五分 十分かもしれないけれど。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ジョン・レノンのTシャツを着... | トップ | Blue Momentと遭遇する »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

俳句・短歌・詩集」カテゴリの最新記事