二草庵摘録

本のレビューと散歩写真を中心に掲載しています。二草庵とは、わが茅屋のこと。最近は詩(ポエム)もアップしています。

詩誌「夜行列車」のことなど ( タイムカプセルを開ける その1)

2018年08月12日 | Blog & Photo
  (詩誌「夜行列車」のバックナンバー)



娘がカリフォルニアから一時帰国するというので、リビングに平積みしてある本を片づけなければならなくなった。
6個ばかりある本棚からあふれた本が、いまでは足の踏み場もないくらい、12帖のリビングなどに大量に散乱している。

・・・しかし、その前に。
そう考えて、家を建替えるとき一時的に避難させた本を、開封することとあいなった(^^;)

「その1」は、詩や本のことについて書く。「その2」は、スキャンしてアルバムにUPした写真について書いてみよう。


大型プラBOX×5個。
このほかに、母屋の2階には、中学・高校時代に集まってきた本が、長いながい眠りについている。
よきにつけ、悪しきにつけ、本とともに暮らしてきたのだ。


  (日記、そして小説の下書き)


  (捨てろ、捨てろ! 思い出に浸りきっているヒマはない)

26年間“塩漬け”にしてあった、なつかしい本の大群(笑)。
おもに20代、30代に集まってきた本やその他のアイテム。
捨てるために開封したのだ。

年代的には1970年代末ころから、80年代にかけて――そのころも、本はつねにわたしのかたわらにあった。





  (松下育男さんの「榊さんの猫」表紙裏。吉良秀彦というペンネームで詩を書いていたのだ)


  (谷元益男さんは故郷宮崎に帰郷し、現在も活発に詩を書いておられる)



詩誌「夜行列車」には、創刊第2号から参加した。
「現代詩手帖」や「ユリイカ」の投稿欄で活躍していた人たちがメンバーであった。
瀬尾育生さん、清水鱗造さんらが創刊し、わたしは交遊のあった清水さんに誘われた。

小農家の長男として生まれたわたしは、バイトで喰いつないでいた東京暮しに見切りをつけて帰郷するとき、詩からは足を洗ってしまった(^^;)
27才のとき。
あれから約40年の時が流れた。
そして、60才になったとき、mixi&gooのブログによって、詩に復帰した。

プラBOXは、まさにタイムカプセル|;゚ロ゚|w
覚えていること、忘れ去ってしまったことが交錯し、走馬燈のように頭の中を駈け過ぎていく。
そのころのお仲間のうち、詩集を出していないのはわたし一人である。
詩集を自費出版し、詩人としての地盤を固めるか、それとも・・・と、大いに迷ったことを思い出す。

詩から撤退したのは、小説家になりたかったからかもしれない・・・いまにして、そう考えなくもない。
パソコン&インターネットは、Win95の発売のころから徐々に普及しはじめたのである。つまり“それ以前”のわたしの生活の一端が、ここに埋もれていたことになる。







写真を撮り、一時期プロになろうと野心を燃やしたこともあった。しかし、基本的にわたしは読書人♪
本を読まずして、一日を終えることはできなかったし、現在でもこのライフスタイルは不変。だから何千冊もの本が集まってきたのである。

8帖の和室を本格的な書庫に改造しようと考えてみるが、そのためには、100万円200万円の出費を覚悟せねばならない。その金がないわけではない。しかしなあ・・・と思いは千々に乱れて、収拾がつかない。

読んだ本より、読まない本の方がはるかに多い。
「そのうち読もう」と思って買ってくる。
しかし、勝手気儘に使える時間は、そんなに多くはない。
この先、いったい何冊読めるのだろう?
1年で25冊読むとして、と漠然と想像してちょっとあきれ返る。
だから蔵書の何割かを叩き売って、少し身軽になろう。


  (探していた本、デフォーの「ペスト」中公文庫)


  (探していた本、ヴァレリーの「レオナルド・ダ・ヴィンチの方法」審美文庫)


  (探していた本、E・H・カー「ドストエフスキー」筑摩叢書)


  (絶版となっていることがわかっている本は捨てられない)

ううむ、汗まみれ、ほこりまみれ。
そうなることを承知の上で、この作業をはじめた(=_=)
大学時代の友人(その大部分は詩人)とは、ほとんど交遊が途絶えてしまった。
もし再会することがあったら、何について語ったらいいのだろう。

過去が分厚い幾重もの地層となって、わたしの背後に横たわっている。





<旧友link>
■瀬尾育生氏
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%80%AC%E5%B0%BE%E8%82%B2%E7%94%9F
■ 清水鱗造氏
https://www.facebook.com/rinzo.shimizu
■松下育男氏
https://twitter.com/fampine

※瀬尾育生氏には、群馬に帰郷したあと、集英社が主催する「すばる文学新人賞」の下読みのバイトを世話していただいた。応募原稿が大型段ボールでドカッと郵送されてきた。
原稿(当時はワープロより手書が多かった)一編につき、ABCD評価し、概要と感想を書いて3,000円。60編送られてきたから、1ヶ月半ほどかかって、18万円のバイト料。
悪筆の応募者の評価にはほんとうに苦労した。
すでに地元企業に就職してはいたが、3年ほど郵送されてきた。
でも、・・・イイ勉強をさせていただき、その節はありがとうございました。


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