ネコオヤジのゆらりゆらゆら生活

これから数ヶ月のテーマは「ゆらりゆらゆら生活」です。私が興味を持っているもののまわりをゆらりゆらゆらして書いてみます。

のだめの映画見てきた。上野樹里の当たり役、炸裂。

2010-02-11 21:20:53 | 映画&テレビ
 ちょっと遅ればせながら、のだめの映画を見てきた。
 お約束の楽しさで、大変面白かった。テレビで見た花男ファイナルより全然こっちの方が面白かったね。
 原作を読んだことがないのだが、家内に言わせると、原作よりドラマの方がずっと面白いそうだ。このあたりは個人的な趣味なので何とも言えないが、確かに、ドラマになって映像と音の力で原作の世界がより膨らんだというのはあるのではないか。
 そして決して忘れてならないのが、上野樹里のハマり方のすごさである。テレビののだめを見ていて、タダ者じゃないなとは思っていたが、もはや彼女あってこそののだめ、彼女なしには成立しないと思えるくらいの存在感で、渥美清のトラさんとか、織田の青島とか、ショーンコネリーのジェームスボンドに匹敵するくらいの当たり役になっちゃってる、と言ったらほめすぎだろうか。もちろん彼女の並々ならぬ努力もあるに違いないが、この役と巡りあったことが彼女の役者人生を大きく変えるほどの大事件だったのではないか。
 上野樹里がエラいと思うのは、のだめのイメージを固定化せずにいろんな役に同時に取り組んでいることだ。事務所が賢明なんだろうか。一時期松ケンがデスノートでブレークした時、しばらくLみたいな役ばっかりやってて、こいつやばいなと心配したが、その後多彩な役でいい仕事を重ねてLイメージから脱却した。彼女の場合はすでにもうのだめイメージの固定化のリスクからは逃れている。
 そして大河ドラマ主役に決定。すごいね、若手演技派女優ナンバー1の座を確保したね。紅白の司会もやるんだろうか。その時にのだめのしゃべりも出してほしいもんだが無理か。インタビュー時とかに愛想が悪くて第二の沢尻なんていう話もあるようだが、あまりとんがりすぎず、これからもぜひ頑張ってほしい。

HERO観ました。面白かったですけど、松たか子が・・・

2007-09-22 23:23:59 | 映画&テレビ
 半年ぶりに書きます。

 今話題のHERO、観てきました。
 それなりに楽しみました。よくできてたと思います。モトは取ったかなという感じです。
 欲を言えば、ですけれど、映画としての爆発力、インパクトといったものは不足してますね。ちょっとリキ入れて作った2時間ドラマ、って感じですか。
 きわめて個人的な意見ですけれど、私には2000年制作のドラマの方が面白かったです。
 HEROという、全回視聴率30%を越えたという歴史的成功作ドラマシリーズですが、実は私、1度も見たことがありませんでした。このころ夫婦で韓国ドラマにはまっていて、家では常にスカパーの韓国語放送KNTVを観ていたため、日本のテレビはほとんど見ていなかったのです。
 今回この作品が映画化されるということで、そもそもどういうドラマなのかという野次馬根性で、ツタヤでDVDを1本借りて観てみて、ひっくり返るくらい驚きました。余りにおもしろく、余りによくできていて、これなら全回が30%獲っても無理ないと思いました。作品の世界にすっかりのめりこんで、あっという間に全作品を観てしまいました。
 この2000年制作のドラマの魅力は何かと考えてみると、もちろんキムタク扮する検事のキャラの魅力が第一でしょう。いつもより3の線が多く入ったキムタクの正義感が非常に魅力的でした。でも、それと同様に魅力があり世帯視聴率を押し上げた要素がひとつあると思います。それは松たか子扮するキャラの魅力+この頃の松たか子自身の魅力です。今回DVDを初めて全部見て、最も印象に残ったのは松たか子の輝くばかりの魅力でした。彼女の魅力とドラマのキャラが見事に素敵な化学反応を起こして、日本のドラマ史上に残るようなかわいくて魅力的な女性が誕生ましたね。この頃の彼女扮する雨宮事務官なしにはあのお化けのような視聴率は取れなかったと断言しますね、私は。
 2000年のHEROをDVDで初めてみてから、映画を観たわけですが、以前と比べて映画が避けられなかった大きなハンディにすぐに気付きました。松たか子がもはや2000年の松たか子ではないということです。きらきら輝く「ゆで卵のような」雨宮事務官はもういませんでした。実際に7年経った設定であるわけで、誰のせいでもないといえばそうなのですが、DVDで圧倒的な彼女の魅力を見せ付けられてその後すぐに映画を見た私には、松たか子のインパクトが随分弱まったなという強い印象が残りました。その分、作品全体のインパクトが弱まって見えましたね、私には。
 映画ならではの付加価値の試みは、どれもそんなに成功していないと思いました。イ・ビョンホンは相変わらず思い切りスカしてましたね。それしか残りませんでした。いよいよチェ・ミンスのようなスカし方に近づいてきましたね。タモリは、俳優はダメですね、というか、少なくとも今回はミスキャストでしたね。超大物政治家という存在感が伝わってきませんでした。本人も、ギャラに目がくらんでOKしたけど、次は断ろう、なんて思ってるんじゃないでしょうか。あれだけ才能がある人なんだから、これで演技の才能まであったら余りに不公平なので、ちょっと安心しました。松本幸四郎の弁護士は、とても良かったと思います。
 HEROというドラマがもともと好きな人たちがクラス会みたいな気持ちで楽しんでみる、という意味では充分に楽しめる作品だと思います。あれだけ広い支持を集めたドラマなのでそういう人たちの数も半端じゃないでしょうから、そこそこの興行成績は残すんじゃないでしょうか。踊る大捜査線の上を行くかはちょっとわかりません。キムタクはテレビで見る方が魅力的な気がします。
 ドラマの成功の多くの部分が2000年の松たか子の魅力に負うという私の仮説が正しければ、それがそのままは維持できなかった今回の映画はその分苦戦するでしょう。こう私に思わせるほど、DVDで観た2000年の雨宮事務官は魅力的でした。
 

ドリームガールズ、デパーティッド、見ました

2007-03-07 17:45:41 | 映画&テレビ
 オスカーの作品賞はデパーティッドが獲りましたが、私にはドリームガールズの方が面白かったです。一度みて数日後にもう一度見に行きました。映画館に同じ映画を見に数日間に二度行くという経験は相当悪ノリの私でも余り記憶にありません。
 まずドリームガールズの話から。見終わった最初の感想は「やっぱりアメリカってすごい国だわ!」でした。感動の余り2度見たというよりは、あの世界にもう一度浸ってみたかったという気持ちですね。アメリカのショービジネスの粋を集めた豪華でパワフルでしなやかで美しい世界とでもいうんでしょうか、それに触れることができる楽しい体験です。一度見たとき、しばらく行ってないアメリカにむしょうに行きたくなりました。映画を見ながら、学生の時から社会人になって出張で行くようになるまで何度か行ったアメリカとそのたびごとに触れてきた彼らのショービジネスのことが頭を駆け巡り、あの世界にすぐにでも久しぶりに触れてみたくなりました。シカゴでブルースクラブに行き、ラスベガスのショーを見、ニューヨークSOHOあたりでジャズクラブ、この計画を実現したくなりました。本当に行くかも知れません。
 とにかく出てくる俳優たちのパフォーマンスの魅力に圧倒され、これだけでモト取れます。映画評論家が言うような表現かも知れませんが、ショービジネスの光と影が印象的に表現され、圧倒的な華やかさが切なさを増幅します。ショービジネスに生きた黒人たちがなめた辛酸もちらっと出てきて切ないです。オスカー助演女優賞を獲ったジェニファーハドソンのキャラが作品に1本の太いたて糸を与えています。彼女の生き方に、2回とも泣けてきました。彼女の圧倒的な歌唱力はもちろん素晴らしかったですが、大好きなアレサフランクリンが若い頃に戻ってこの役をやったらどんなだっただろうかと想像してしまいました。
 オスカーの作品賞を獲るような映画かどうかはわかりませんが、私には映画の楽しさを堪能させてくれた、大好きな映画です。

 実際に作品賞を獲ったデパーティッドですが、個人的意見ながらあまり面白くなかったです。正直、これが作品賞獲るのかと思いました。マスコミに緘口令が引かれているのか、余り話題になりませんがこれは香港映画のインファナルアフェアのリメイクですよね。私には本家の方が面白くてよくできてると思えました。ご丁寧にうちにある本家のDVDを改めて見比べました。ご覧になっていない方はお勧めです。ネタバレするといけないので詳しく書きませんが、決着の仕方が余りに能がないような気がして・・・でも逆に今の香港映画のレベルの高さに気づかされる結果になりました。ハリウッドスターと比べてもトニーレオンやアンディラウは引けをとらないんですね。この程度なら劇場に行かなくてもよかったなと後悔しました。

「バブルへGo!!」面白かったです。ヒロスエ、魅力的でした。

2007-02-14 18:16:36 | 映画&テレビ
 ホイチョイの「バブルへGo!!」見ました。結構面白くてお金払って見ても損したと思わなかったです。余り細かいこと考えず、楽しんで見ました。
 もっとバブル期の風俗が丹念に再現されるのかと思ってましたが、結構ストーリーの展開に時間を割いてました。とはいえ、あの頃を原体験した世代としては、大変懐かしかったです。客席もそういう世代のお客さんが多かったようです。あのころをもっと具体的に振り返りたいという人には、林真理子の小説「アッコちゃんの時代」の方が楽しめます。
 一番印象に残ったのは広末涼子の魅力です。「腐っても鯛」って言っちゃうと大変失礼ですが、彼女ってはまる役柄を与えられたときに見せる瞬発力というか存在感というかカリスマ性というか、やっぱりすごいですね、改めて感心しました。何でいまさら広末なんかと思っていましたが、このキャスティングは見事にはまりましたね。
 吹石一恵も結構長い時間画面に登場します。彼女は最近プレゼンス大きいですね。主演映画もあり、ドラマ「華麗なる一族」にも出てますね。資生堂の美女CMにも参加してるし。とても美しい人ですが、女優として大きな花が咲くのか、便利屋みたいにとりあえずいろんなところから声がかかる存在で終わるのか、まさに正念場ですね。もちろん心から応援します。これで一発ブレーク、みたいな作品と早く出会えればいいのにね。
 薬師丸ひろ子もとってもいい味出してます。「三丁目の夕日」で彼女が切り拓いたかカワイイ系おばちゃんの世界を今回も遺憾なく見せてくれます。その世界での大御所の風吹ジュンとはまたちょっと違ったキャラで、差別化できてると思います。
 阿部 寛は、お約束のいつものああいうキャラで、見ていて安定感がありました。押しも押されもしない、主役を張れる俳優として見事に成立してますね。
 バブルの時って、一握りの人だけでなく、結構平等に多くの人が今じゃ考えられない「バブリー」な体験をしていて、本当に面白い時代でしたね。体験談の募集をどこかでやってましたが、面白い話いっぱい集まるでしょうね。私の回りでも、得意先のエライ人にゴルフ会員権贈ったとか、部全員で韓国に慰安旅行したとか、今はなき証券会社の新人OLが株で儲けて車買ったとか、いろいろありました。バブル崩壊後の悲惨な話もいろいろありますが、時間が経ってくれたおかげで、影の部分は余り問題にされず、華やかな部分だけが脚光を浴びてますね。そうやって楽しんでる分にはそれでいいと思いますけど。
 
 

ドラマ「華麗なる一族」、事前の私の偏見に反して、面白い

2007-02-12 00:36:23 | 映画&テレビ
 「華麗なる一族」といえば、かつて子供のくせにオタッキーに大好きになって、原作、映画、テレビと全部細かくチェックしたいっぱしのマニア気取りだったという、ほんとに変なガキだった。
 だから、今回TBSでまたドラマ化すると聞いたときも、ハナから馬鹿にしていた。今のお子チャマばかりの芸能界であの重厚な世界が表現できるわけがないと半ば無視していた。京マチ子と小川真由美がやった伝説的高須相子が鈴木京香?あのかみそりのような大蔵官僚・美馬を現出した田宮二郎が仲村トオル?笑わしてくれるじゃないの。仲代達矢→加山雄三と来た万俵鉄平はキムタクがもしかしたらいいかも。という感じで。
 ところが、ふとしたきっかけで2回ほど前から見だしたんだが、これがとっても面白くて驚いた。何がいいかって、役者の演技がとってもいい。脚本も演出もいいからこそなんだろうが、熱演がとっても光る役者が多い。
 まず、鉄平のキムタク。新しい鉄平像として説得力充分だ。鈴木京香も、プレッシャーかかってとってもリキんで演技しているのが伝わってきて、それが逆に高須相子の不安や孤独として伝わってきて魅力的だ。鉄平の妻の早苗役の長谷川京子も大きな収穫ではないか。本人もこの役で演技に開眼したって思ってるのではないだろうか。例外がないわけではないが、大半の役者はこのドラマに出たことで役者としての評価を高める結果になるんじゃないかなあ。
 感無量なのは、政略結婚の縁談を持ってくる小泉夫人役の鰐淵晴子サマだ。去年の7月にこのブログに書いたとおり、彼女を撮ったタッド若松氏の1969年発行のヌード写真集の復刻版を見ると、その美しさに本当に深い感動を禁じえないのだが、その彼女が現在の姿で出演している。くどいようだが、あんな写真集があの時代にできたのは時間軸がずれちゃって一瞬だけ未来になっちゃったのかと思うくらい、今見ても新鮮だ。女性を撮る若者にぜひ見てもらって、感想を聞かせてほしいね。
 「華麗なる一族」に戻ると、ストーリーを知ってるので、このキャスティングでどう展開されていくか、興味津々である。キムタクの「武士の一分」を見ていないが、彼はこのドラマによってまた役者としての勲章を一つ付け加えることは確実だと思う。

テレビの不祥事が出るたびに思うテレビ界を仕切ってる人たちの意識の低さ

2007-02-04 10:43:12 | 映画&テレビ
あるある「20%超えたら香港に行ける」(日刊スポーツ) - goo ニュース

 先日のTBSのモナ嬢の時もそうだし、今回もそうだ。テレビってメディアとしての見識や矜持がやっぱりとっても低いんだと改めてわかった。とっても悲しいけど。下請け、孫請けにバンバンだしてほったらかし。報道機関としての高い意識でしっかりクオリティコントロールするという態度が全く感じられない。受注した制作会社の人たち自身にモラルがないのももちろん大問題なんだけど、やはりそれをコントロールする局の責任の方が何倍も大きいと思う。
 世間の人々はみんなそう思ってると思うんだが、これって結局程度の差はあってもどこの局、どこの番組でもやってることじゃないんですかって。信頼性ゼロ。これで報道機関、なんて呼べるんでしょうかね。
 テレビが新聞などのプリントメディアよりも一段も二段も低く見られていた時代って、われわれの先輩たちの時代、大昔の時代のことだったんでしょって思いたいんだけど、こんなことじゃ、やっぱりテレビってメディアとしては程度が低いんだ、って思わざるをえない。いくら給料高くても、敬意は持てないね。

柳沢大臣「私はコレで大臣やめました」ってか

2007-02-02 13:42:54 | 映画&テレビ
救えぬ失言 柳沢厚労相「産む機械」 首相が謝罪(朝日新聞) - goo ニュース

 たかが一つの発言でしかも再三謝っているじゃないか、と考える人もいるかも知れないが、どうも今回はそれではすまないし済ますべきではないのではないか。柳沢大臣が踏んだ地雷はあまりに大きすぎた。しかもそれは政治家としては絶対に冗談にも踏んではいけない「女性蔑視」という地雷であった。
 もともとそういう意識を持っているからそういう発言になるというのは真実だと思うし、彼の政治家としての適性が疑問視されるというのが本質だと思うが、加えて今回のことで強く思うのは、仮に女性蔑視というようなとんでもなく間違った見解を持ってる人がいたとしても、それを間違っても公の場で発言しようものならその人は即座に退場を求められる、そんな時代になってきたということだ。まさに小指だして「コレで会社を辞めました」というCMならぬ「コレで大臣やめました」だ。女性が原因で詰め腹を切るのはこれからはスキャンダルよりもむしろこういう「失言」が危ないんじゃないか。
 安倍総理も、こういう認識に立って、早めに大臣を辞めさせる決断をするとか内閣を改造するとかする時期が来てるんじゃないかなあ。いくら謝ってもそれではチャラにはならず、公的な「女性蔑視」は即レッドカードという時代だと早くハラくくった方がいいのでは。
 ただ、野党がただ審議拒否という能のない戦術をメインにしようとしてるのもわれわれ国民のためにならず不快だけどね。

「グエムル・漢江の怪物」見ましたけど、私はノーサンキュー

2007-02-02 13:22:46 | 映画&テレビ
 「グエムル」がDVDになったのでツタヤで借りて見ました。
 大変よくできた映画だとは思いました。正体不明のグロテスクな怪物を縦糸にして、韓国人の庶民の生活感覚といったものを丹念にそしてシニカルに描いていく。発想も面白いし、成功していたと思います。
 ただ、見ていてあまり楽しくありませんでした。気持ちが高揚するわけでもなく、「ゲェー」っていうシーンも随分あり、途中でやめようとしたことも何度もありました。
 圧倒的に共感できなかったのは、怪物がただグロで美しくなかったこと。私はH.R・ギーガーを大変尊敬していますが、エイリアンの造形って気持ち悪いといわれればそれまでだけど、革新的で新しく、暗黒の美しさとでも言うべき美意識に満ちています。それをマネしろなんて決して言いませんが、恐ろしくでも美しいという造形にして、私がそのフィギュアを探したくなるようなものにしてほしかったです。あの怪物のフィギュアは私は絶対いりません。
 なにより大きな発見は、韓国人の感覚と日本人の感覚ってやっぱりこうも違うんだ、という再認識です。なにしろこれは韓国では歴史的な大ヒット作品ですから。日本でヒットしなかったことに韓国映画関係者が大変なショックを受けたという話ですが、この映画を見て日本人が好むだろうと思うなんてよほど日本人の感覚を理解していないんだなと思います。この映画について韓国人の方と話したことがありませんが、普段から持っている生活意識みたいなものを登場人物たちが代弁してくれる、という共感から支持されたのかなという気がします。そしてそういう生活意識は日本人の意識とは違っていたと思います。
 先日韓国のテレビのニュースをKNTVで見ていたら、最近韓国の映画やテレビドラマのヒット作のかなりの部分が日本の小説や漫画が原作の作品で、日本の小説や漫画の売り上げも急上昇中とのことで、韓国の大衆文化が日本に侵略されていくという危機感が出てきているというような話をしていたのですが、そういう心配をしている方々に、この映画が日本で全くヒットしなかったことを理由に、「心配無用」と言ってあげたくなりました。つまり、日本初のコンテンツが韓国人に支持されるとしても、それはあくまで日本人の感性とはやはり相当異なる韓国人の感性で支持されているだけのことで、韓国人の感性が日本人の感性に侵略されてしまう、といった心配はする必要がない、ということを強く感じました。彼らはあくまで彼ら独自の感性で評価しており、日本発のコンテンツに、彼らの感性に響く要素も含まれているということに過ぎないということなんですね。当たり前の話といえばそうですが。だって、冬ソナにしても、韓国では大したヒット作ではなかったみたいですしね。コンテンツの供給先として、日本も韓国も両方ある、そしてどこからのコンテンツであれ、日本人も韓国人もそれぞれの独自の感性で評価する、という自然な形になってきたということだと思います。この自然なことが、長い間ずっとできなかったんですけどね。

新・美味しんぼ、おもしろかった

2007-01-21 21:42:57 | 映画&テレビ
数ヶ月サボってしまいましたが、また書き始めますので、よろしくお願いします。

いろいろ事情があって、書くのから遠ざかっており、更新しなければアクセスしてくださる方もなくなって自然消滅かな、なんて思っていたら、年明けに調べてみると頻繁に更新していたときとアクセス数があまり変わっていませんでした。なんだかとっても感激して、そんなに数は多くなくても、読んで下さる方がおられるのであれば、もっともっと面白いコンテンツを書かなきゃ!なんて思った次第です。たっぷり充電していますのでご期待くださいませ。

我が家はちょっと変わっていて、夜民放の番組はほとんど見ないで、だいたいKNTVというスカパーの韓国語放送を見ているのですが、昨日はドラマの「新・美味しんぼ」があったので、思わずみてしまいました。
 一応、グルメを自認しているので、漫画の「美味しんぼ」は全部読んでます。といっても、読んだのは結構最近で、ブックオフで一冊105円で買って片っ端から読みました。
 漫画への興味から、ドラマも見ることにしました。以前の唐沢寿明でやったというのは、全く見ていません。

 さて、ドラマの感想。

 面白かったです。漫画ばりのグルメの知識がちりばめられており、楽しみました。ストーリーも全てグルメネタにつなげなきゃいけないというわざとらしさがあったものの、そりゃ美味しんぼなんだから気にする方がおかしいですよね。

 作品を楽しんだという他に、おもしろかったのは役者たちの演技です。冒頭に書いたように、日本のテレビドラマを見ることが極端に少ないので、テレビで日本の役者の演技を見ることが少なく、とても新鮮でした。ということで、役者への感想を書きます。

松岡昌宏 山岡 士郎役。このキャスティングをした人、エラいと思います。原作の森岡のキャラと松岡のキャラが微妙にうまくシンクロして、説得力がありました。彼は、存在感のあるなかなかいい役者ですね。個人的意見ながら、唐沢寿明より良かったのではないでしょうか(見ていませんが)。
松平 健 海原 雄山役。このキャスティングもヒット。というか、彼の存在で作品がぴしっと引き締まった感じがして、役者としての実力まざまざという感じがしました。存在感、説得力はやはり大変なものでした。
優香  彼女がドラマの中で演技しているのを見たの、ほとんど初めてでしたけど、いいですね。女優として成立してますね。ただ、例えばラブストーリーとかで主役まで張れるかはちょっとわかんないですけど。
益岡 徹 まじめで有能な板前さんの役、とても良かったです。彼はこういうちゃんとしたまじめな人の役をするのも好きなんではないでしょうか?すごく乗って演じてた感じがしました。最近見た彼は、結構ハラグロの親父とか、怖いひと系とかの役が多かったようで、それはそれで成立していましたが、いいひと系の役だと一際説得力が増すような気がしました。
谷 啓  大茶人・ノ貫(へちかん)役。谷啓はクレージキャッツ時代からコメディアンとして好きだけど、残念ながらすごいミスキャストだと思いました。人の世を透徹した深い視線で見通し茶の奥義を極めた人、といったキャラでしたが、どう見てもそう見えませんでした。彼の役の存在感がもっと大きければさらにドラマの魅力が大きく増したでしょう。谷啓に払う高額のギャラで、それが表現できる役者を充分キャスティングできたと思うので、残念です。白洲次郎のイメージでやってほしかったね。
神山 繁 大原社主役。番外編なんですけど、年がばれますが私は神山 繁が世に出た時を知っている最も若い世代に属します。ガキのころ、TBSで「ザ・ガードマン」という番組があってそこに宇津井健扮するガードマンのリーダー・高倉キャップの友人の榊警部役で最初のうちたまに登場していたのが彼だったのですが、人気が出て、なぜか警察を辞めてガードマンになり、レギュラーで登場するようになりました。この役で彼の人生大きく変わったと思います。それ以来コンスタントに活躍されていますが、今でも彼をみるとあの「榊警部」を思い出します。

というわけで、勝手な意見を書いてきましたが、日本の第一線の役者さんたちの熱演を見られてとても楽しかったです。ぜひレギュラー化してほしいですね。


アランパーカーという監督のこと、よく知りませんでしたが作品は観てました

2006-10-05 16:27:36 | 映画&テレビ
 彼が撮った作品で、高く評価しているのはいくつかあるのに、なぜかそれがアランパーカーという同一監督の作品であるという認識がありませんでした。
 なんだ、これも彼だったの、みたいな感じです。
 従って、今日現在も彼の経歴とかプロフィールとか何も知りません。
 
 ちょっとしたきっかけで、彼を意識することとなり、彼の作品群を再認識しました。

 彼の作品の中では、ミシシッピバーニングがすごいと思っていました。昨日改めて見たのですが、やっぱり面白いね。ただ面白いじゃすまない重さがあるけれど、監督の力量炸裂という感じ。ジーンハックマンとウィレムダフォーの掛け合いも最高。初めて観た時に、ドキュメンタリータッチの乾いた映像に強いショックを受けたことを鮮明に覚えています。
 エンゼルハートも好きですね。話とか何とかより、映像で表現されたあの空気感が好きです。これも南部が舞台ですね。
 いまいちピンと来てないのがエビータです。先日とっても期待して初めて観たのですが、作品の世界に入り込めず、あまり感動しませんでした。マドンナも、極上の濃いシャンペンの気の抜けたやつみたいな感じを受けました。マドンナ大好きだし、こういう感想をもつのが自分でも意外なんですけど。彼女がこの役にどれだけのめりこんだかとか、大統領に面会した話とか知っているのに。もう一回観たらまた違うかなあ。

 彼の作品で、他にオススメのってありますか?